コワーキングスペース「BASE宝塚」を2018年8月1日に開設した、宝塚市内に住む森下昭博(あきひろ)さんと森下慈子(ちかこ)さんご夫妻のインタビュー、後半です。お2人のそれぞれのこれまでの軌跡と、今後目指すもの、今後の世の中がどのように変わっていくと考えているか、などについて伺いました。
――森下さんご夫妻の略歴的なものを。慈子さんからお願いします。小さいころは、どんなお子さんだったんですか?
【慈】小さいころですか?(笑)。たぶん人見知りの激しい、大人しい子だったと思います。
――学生時代は何かネット関係のことをされていたんですか?
【慈】いえいえ。パソコンさえも普及していない時代ですから。インターネットに接続したのも、大学に入って大学のパソコンで初めて触ったぐらいで。
――ちなみに大学って、どこですか?
【慈】神戸学院大学です。
――学科は?
【慈】人文学部といって、浅く広く学ぶという。
――では専門的にやっておられたのではなくて、大学を出てからのお仕事は?
【慈】大学を出てから専門学校に入りなおして、音楽を作る専門学校で、その時にマックを始めて触って、そのあとはイベント関係の仕事をして、27歳の時にウェブ系の会社に就職しました。
――ウェブ系の…。
【慈】ホームページを作るような会社ではなくて、ウェブシステムを作る会社、システム開発の会社です。
――システム開発をされていたんですか?
【慈】やってないです(笑)。私がやっていたのは、ディレクション的なことと、画面のデザインです。プログラマーで入社したんですけど…。
――プログラマーだったんですか!
【慈】プログラマーで入ったんですけど、2週間で私は向いてないと思って、上司にかけあってデザイナーに変更してくださいって言ったら、「しゃぁないなあ」と(笑)。
――「しゃぁないなあ」と(笑)。
【慈】できへんのは、しゃぁないと。向いてなかったので(笑)。それがきっかけでデザイナーに。
――その時にCSS(カスケーディング・スタイル・シート。ウェブページのデザインを指定する言語)とかを。
【慈】はい。そこで初めてCSSを覚えました。
――そのあとは?
【慈】33歳の時に会社を退職してフリーランスになりました。
――それはご出産の関係で?
【慈】はい。29歳の時に出産して、育児休業を2年間とって、そのあと2年間復帰して。復帰してから子どもが幼稚園に行く年になって、フリーランスになったというか、退職をしました。会社は神戸だったんですが、片道1時間ちょっとかかるのと、子どもとの時間が少なすぎると思ったんです。長い目で見て子どもが小学校にあがってまでフルタイムで続けていくのは大変だなと思って。ちょっとフリーランスでできないかなと。
――そして「ウェブキャンパー」を。
【慈】はい。ウェブキャンパーを作りました。
――おもにデザインを?
【慈】デザイン全般です。ホームページを作る仕事です。
――これはいつからですか?
【慈】開業届を出したのは2012年です。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、森下昭博さんの幼いころからこれまでの軌跡と、森下さんご夫妻が「BASE宝塚」で目指すもの、さらにウェブ業界での働き方などがこれからどのようになっていくと予想されるかなどについて、森下さんご夫妻に伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。有料会員になると記事にコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
<有料会員限定部分の小見出し>
■ゆくゆくは、会員の中で仕事をシェアするなどして回せるようになりたい
■フリーランスの営業の人もいる。それぞれが得意な分野について教え合う場に
■自分で仕事をとりながら、どこで作業をするかを選び、人と対等に接する
■窓から宝塚大劇場が一望できる、宝塚ファンにはたまらないロケーション
<宝塚のコワーキングスペース『BASE宝塚』>
アクセス:阪急宝塚南口駅徒歩3分
阪急・JR宝塚駅徒歩9分
住所:兵庫県宝塚市湯本町2-20リバーサイド松本1階
電話:0797-24-9030 (平日10:00~17:00)
利用できる日時:平日の10:00~17:00(最終受付16時)
公式ページ:
https://base-takarazuka.com/
<利用料金>(いずれも税別)
【ドロップイン】 2時間 500円
【1日利用】 1日 1,000円
【レギュラー会員】 月額 6,000円
レギュラー会員は会議室を月2回まで無料利用可能
レギュラー会員はセミナーなど無料(一部除く)
レギュラー会員は別料金で住所利用や宝塚の市外局番レンタルあり
<近日中のイベント・講座>
【初心者のためのWordPress講座】2018年9月15日(土)・9月28日(金) 10:45~12:00
参加費:1,000円(税別)
https://base-takarazuka.com/event-schedule/hello-world/
【写真撮影会】2018年9月25日(火) 10:30~12:00
参加費:2,500円(税別)
https://base-takarazuka.com/event-schedule/photo-studio/
【1日で完結!ゼロからはじめるWordPress講座。自分でホームページやブログを作ろう!】
2018年10月6日(土) 参加費:18,000円(税別) 詳細は後日、公式サイトにアップ予定
<関連サイト>
BASE宝塚
https://base-takarazuka.com/
BASE宝塚 フェイスブック
https://www.facebook.com/base.takarazuka/
ブログ「モリコログ」
http://blog.webcamper.jp/
「モリコログ」 Twitter
https://twitter.com/morico___
- アイデアニュース「ウェブライター文章講座」開催&取材カメラマン募集のお知らせ 2019年2月2日
- 「有料サイト運営のお話会」、2019年1月8日に宝塚で開催 Zoomでネット中継も 2018年11月30日
- 宝塚のコワーキングスペースにクリエイターら集合、11月11日に『BASEフェス!!』 2018年11月8日
- 「辛いけど、でも、となる作品」、『ひりひりとひとり』鈴木勝吾・梅津瑞樹(上) 2022年6月9日
- 「特別なものに」、『CHESS THE MUSICAL』ラミン・カリムルー&佐藤隆紀対談(上) 2019年12月24日
- 「会社所属のメリットを、コワーキングで得る」、「BASE宝塚」森下夫妻(下) 2018年9月14日
※ここから有料会員限定部分です。
■ゆくゆくは、会員の中で仕事をシェアするなどして回せるようになりたい
――昭博さんは、幼いころは?
【昭】幼いころは…優等生でした(笑)。
――優等生ですか(笑)。どんな? 勉強ができた?
【昭】勉強は、普通でした(笑)。スポーツも普通で。学級代表とかはしてました。
――学級代表! こういうネット関係のことなどは?
【昭】僕が初めてパソコンを触ったのは、25歳ぐらいの時で、ちょっとゲームみたいなものでパソコンを触ったぐらいで…。
――大学は?
【昭】近畿大学の経営法学科で…。
――ここで学んだことは何か今のことに役に立ってますか?
【昭】全然(笑)。
――契約書を作ったりするのには役に立ちますよね。
【昭】まあちょっと書類関係には使えるかなと。
――25歳ぐらいでパソコンに初めて触って、それからは?
【昭】それからしばらくは触ってなかったんですが、30歳の時にプログラムの勉強を始めて、そのままシステム開発会社に入社しました。
――大学を出てからは?
【昭】まずは「USEN」(ユウセン)に入りました。
――有線放送の…。
【昭】はい。そこで営業を2年間やって、そのあと退職して、高速道路で交通管理の仕事を。
――公社?
【昭】今はNEXCOですけど、日本道路公団の時に、子会社ですけど、高速道路の管理の仕事を5年間やりました。そのあと半年間、職業専門学校でプログラムの勉強をして、そのままシステム開発会社に就職しました。
――システム開発会社に入ったのは?
【昭】30歳の時です。それから10年間、経験を積んで…。
――それはプログラマーとして?
【昭】プログラマー、まぁシステムエンジニアとしてですね。その後、独立しました。
――独立したのは?
【昭】2014年に退職して、「ウェブキャンパー」で妻と一緒にフリーランスで働くようになりました。
――今後、変化の激しい業界の中で、自分の人生もしくは、「BASE宝塚」「株式会社宝塚デザイン」をどのようにしていきたいとお思いでしょうか。「株式会社宝塚デザイン」という名前になったのは、いつでしたっけ?
【昭】3月です。今年(2018年)の3月。
――「宝塚デザイン」を作った時に、コワーキングをやろうとは思っていたんですか?
【昭】会社を作った目的が、このコワーキングスペースを運営することで、会社の名前で契約したんです。
――なるほど。株式会社化とコワーキングスペース運営は、当初から連動してたんですね。で、今後はいかがでしょう。では、まず慈子さんからお願いします。
【慈】地元でまず、親しまれる企業になりたいということと、女性でも働く方が多くなってきているので、会社に行く働き方もありますが、自分が得意なこととか、自分がやりたいことで起業するのを応援していきたいなと思います。ゆくゆくは、会員の中で仕事を回せるようになりたいなと思います。
■フリーランスの営業の人もいる。それぞれが得意な分野について教え合う場に
――会員の中で仕事を回すというのは、受注した仕事をシェアするというか、みんなでやっていくという…。
【慈】それぞれ得意なことがありますから、私はイラストとか描けないので、イラストを描いてほしいということは、たまにあるので、それを地元で回していければと思います。
――でも、慈子さんはイラストは描かれるんじゃないんですか?
【慈】いやぁ、もう、しょぼいです。
――しょぼい!(笑)。しょぼいっていうか単純なものであれば描けるということですか。
【慈】そうです。ものすごくちゃんとしたイラストを描くことはできません。
【昭】絵を描くのはイラストレーターで、こちらはデザイナーなので。
――慈子さんは、いわゆるグラフィックデザイナーなんですか?
【慈】デザイナーには、大きく分けると、「紙寄り」とか、「DTP(デスクトップパブリッシング。コンピュータ上で編集を行って出力すること)寄り」とかの違いがあって、紙寄りの人はウェブのデザインができないし、紙寄りの人がウェブページにしたい時に、こちらに言ってきてくれれば、教えたり受けたりできるので。
【昭】デザイナーっていうのはすごく種類があって、イラストレ―タ―さんはイラストは描けるけれど、全体のチラシのデザインはできない方もいらっしゃるし、その反対もあります。
――僕も、朝日新聞時代にお世話になった方で、姉妹でデザインをやっていて、お姉さんがCSSやコーディングをやって、妹さんがイラストを描いているという方がいました。やっぱり、分業しないとやりにくいんですかね。
【昭】僕たちは普段は「ウェブ屋さん」としてやっていて、お客さんからすると「ホームページ屋さんだったら何でもできるでしょう」と思っているけれど(笑)、それは違うんですということなんです。
――まあ、そもそも「何でも」自体がわかっていないお客さんが多いでしょうね。
【昭】まあ、そうです(笑)。
――職種で言うと、みんなで分業して行くというと、どんな仕事が…。
【昭】いっぱいあります。ウェブの世界は。まず初めに、営業があります。
――営業ですね。
【昭】実際、会社で営業されている方でも、フリーランスで営業をされている方もいらっしゃるんですね。
――フリーランスで営業ですか!
【昭】はい。フリーランスで営業して仕事だけとってきて、会社に代理で紹介するとか。そして、とってきた仕事を、お客さんと一緒に仕様を決めていったりするディレクターという仕事があって、それを作るためのデザイナーさんがいて、コーダーがいて、プログラマーがいて。例えば、文章だけ、キャッチコピーなんかを考えるコピーライターさんがいて…。それを細かく分業してやっている人もいれば、僕たちみたいに2人でやっている会社もあるんですが、それぞれが得意・不得意があったり、専業でされている方がいるので、そういった方とうまく仕事がつながりながら、一緒に作業ができるようなコミュニティーが作れれば、仕事が一番綺麗に回るかなと。
――そういうことで言うと、たとえばインターネット上で職人さんが集まる「クラウドワークス」などの、ネット上で集まっている場所はあるけれど、コワーキングスペースはリアルで集まっているということでしょうか。
【昭】実際、「クラウドワークス」などは、お客さん、エンドユーザーさんが発注しているだけなんですね、個人に。僕たちがやっている場所は、エンドユーザーさんと直接つながるということではなくて、その間ですね。エンドユーザーさんがいて、それぞれが本来は1本1本で仕事でつながっている。そこを、一緒に、こういう場所で、こっち側、作り手側がみんなで共有しながら仕事ができるスペース。
――意外と「クラウドワークス」なんかで仕事をする場合は、横のつながりはないですよね。
【昭】横は無いですね。フリーランスの人が個人で登録されているだけで、作って欲しい会社が「誰にしようかな~」と、合い見積もりをとって、「じゃあ、あなたお願いします」と言っているだけ。そういったフリーで仕事を受けられている方に、ここを利用していただく。
――この案件受けたけれど、これできへんということがあって、ちょっとやってくれるというのもありますね。
【昭】そうそう。ちょっと教えて欲しいとか、そういうことで、こういうコワーキングスペースを利用されています。
■自分で仕事をとりながら、どこで作業をするかを選び、人と対等に接する
――わかりました。では、昭博さんの将来の構想はいかがでしょうか。
【昭】将来の構想…。(少し考えて)将来は、ここのコワーキングスペースを起点として、少しずつ宝塚の中で拠点を増やしていって…。
【慈】え?!(笑)。
【昭】違う?
【慈】宝塚は、これ以上いらん(笑)。
【昭】宝塚、いらん?
【慈】人口が少ないし(笑)。
【昭】まあ、ちょっと、コワーキングスペースを何店か、増やしていきたいなぁと(笑)。
――おお!
【昭】正直、こういう業界って移り変わりがすごく早くて、数年後、どんな風になってるかって、わからないことが多いんですね。5年、10年前に「コワーキングスペース」っていうのは、ほとんど僕らでも全然知らないような、そういう業種だったんですけど、今はフリーランスで働いている方とか、当たり前のようにコワーキングスペースを使っていて。
【昭】昨日来られた方も、「ちょっと知り合いに紹介してもらったので、1日使います」ということでフラッと入ってきて、1日作業をされて、夕方に帰っていかれたんですね。でも、そういうのが当たり前になっている人が、いろんなところに点在されてて、そういった方からすると、自分のオフィスを持たずに、その時、その時で、環境を変えて、作業ができる作業スペースがある、自分の居場所があるということで、実際の利用者にとっては、すごくメリットが大きいみたいです。そして、そういう場所がたくさんあればあるほど、自分の行きたいところを選びながら、作業場所を決めて行く。
【慈】10年ぐらい前だったら、1人で働く人なんてめったになかったけれど、今だったら、ライターさんもそうだけど、すごく増えていて、インターネット上でも仕事がとりやすいので、もっと利用者が増えると嬉しいなと。
【昭】増えてくると、まだまだ。
――私も10年ぐらい前に、宝塚でコンピュータ関係の仕事を女性ばかりでやっている会社があって、そこの人が「みなさん在宅で、会議は全部、ネットでやってます」と言っておられたので、「へえ~~」と思いましたけど、今だったら会議をネットでするなんて、普通ですもんね。
【慈】そうですよね。わざわざ会いに行くの面倒ですもんね。
――でも、逆に言えば、わざわざ会いに行くと言うか、ネットでのコミュニケーションが当たり前になってきた時代に、こうやってリアルで会うという部分が何らかの形で必要なんでしょうか。
【昭】そうですね。リアルで会える場所ではあるけれど、自分の気に行った場所に行けると。会社は、それはできませんからね。
――会社は、ちょっと気にいらないので明日は別の会社に行きますって、できないですよね。
【昭】あくまでも、自分である程度、仕事をとりながら、どこで作業をするかを選んで、人とは対等に接することができる。
――あと、コワーキングスペースの話とは違って、この業界というかネットの世界で、今後、何か変化が起きるという予感などは、いかがでしょうか?
【昭】予感ですか!
――予言でもいいです(笑)。
【昭】実際、昔は、会社では副業はあかんとか、年功序列とか終身雇用みたいなのが当たり前でしたけど、今はやっぱり、働き方改革とかで、徐々に会社でも副業はOKとか、会社も転職するのが当たり前という時代になってきていて。
【昭】特に僕たちみたいなシステムとかウェブ系という仕事は、もはや転職が当たり前になっています。僕たちは入った時からそうなんですけど、実際、会社に所属して給料はもらっていても、始めから退職金はなくて、そのかわり年俸制契約だったりして、どんどん会社を移っていくというのが当たり前の社会になってきています。
【昭】そして、そういった働き方の社会になってきているので、徐々に徐々に、会社に所属せずにフリーで働いている方が増えている。それが主婦の方とかも、子供を産んでから会社に戻るというのを必死に頑張ってきたけれども、もう戻らずに自分で何か仕事を身につけて、自宅で働いたり、こうしたコワーキングスペースで新しい何かをしていくという方が今後もどんどん増えていくと。
【昭】だからこうしたコワーキングスペースやシェアオフィスというものは、もっと需要は増えていくと思うし、実際、店舗が増えてくると思います。
【慈】大阪とかには、いっぱいあるけれど、家の近くのコワーキングスペースを使いたいという方は多くて。
【昭】会社に1時間かけて行くのがイヤなのに、コワーキングスペースに行くのに1時間かけて行くかということですね。
【昭】なので田舎とか、大阪や神戸から少し離れたこういった宝塚のような場所に、ちょっとあれば、周辺の方とかが使いやすいと思いますし、あれはアメリカだったかな…。
【慈】「WeWork(ウィーワーク)」…。
【昭】という外国の企業が作る大きなコワーキングスペースが日本に進出してきてるんですね。
【昭】そういったところの利用者も今後増えてくるはずなので、我々はそうした大きなところと戦うつもりはないんですが、小さくちょっと田舎でこういったコミュニティースペースとしてコワーキングスペースを運営していこうかなと思っています。
――東京や大阪への一極集中が、無駄だというか、なんとなくおかしいとネットなどをやってると私も思うんですが、そしてそのおかしさが変われば都会と田舎の格差も解消されていくといいなとは思うんですが、コワーキングみたいな形で地方に…。
【昭】どこでも働ける場所を、そういった方が集まることによって、そのへんの場所がまた…。
――ただ、そこで難しいと思うのは、いかにも山の中でも海辺でも海外でも出来そうな気がするんですが、でも難しいところもあると思うんですが、それは何なんですかね。
【昭】それは、その場所の認知であったり、その場所がコワーキングスペースとして認知されているかどうかということじゃないかと。それがたぶん一番大きいと思います。認知されていなければ、何かわからないから行けない。たとえばここもそうですが、近所の人でコワーキングスペースを知らない方は「なんじゃこりゃ」ってのぞくだけで、絶対に入ってこない。でもコワーキングスペースを知っている人は「こんにちはー」って入ってくる。
【昭】結局、そういう方がいるかいないかもそうなんですけど、そういうコワーキングスペース、シェアオフィスというものを知ってるか知らないか。そういう存在であったり、どういう風に利用できるかということを知っているか知らないか。
――でも、これからの時代、もしかしたら今はコワーキングって言ってもわからないけれど当り前になるかもしれない、今、喫茶店といえばわかるし、スタバと言ってもわかるようになって、検索したら「あ、ここにあるから行こか」ってなるかもしれないですね。
【昭】昨日こられた方もそうですけど、ふらっと来られて、「1日使わせてください」と。今までは大阪に行ってたんだけど宝塚に出来たと聞いたから来たと。家はこのへんの人なんです。
【慈】近いからと。
【昭】「こんな近くにあったんだ」と。昨日は、ここでネットショップ相談会をやってたんですけど、1人でそこの会議室に入って、朝からずっと1日仕事をされて「帰りますー」って帰られて。でもそういう人からすると、それが当たり前なんですね。
【昭】徐々にそういう風に認知されて、変わっていって、今の若い世代の方も、徐々に働き方が、昔のように会社に行ってということではなくて、自分で何かフリーで働いている方が増えてきているんで…。
■窓から宝塚大劇場が一望できる、宝塚ファンにはたまらないロケーション
――もしかしたら、これまでは会社という働く場所があって、そこから給料をもらっていたけれど、これからは働く場所に行くことでお金を払って、その代わりにコミュニケーションをとったり、仕事をシェアしたりするという世の中になるのかもしれませんね。自分でお金は稼いで、働く場所にお金を払うと…。
【昭】そうですね。まさしく、そういう場所ですね。
――ここに経費を払ってでも、自分の商売にメリットのある場所を確保していくというか。
【昭】そして、ちょっと横のつながりがあったりだとか、会社ほどではないけれど…。
――会社であれば上司もいるし同僚もいるけれど、フリーランスだといませんもんね。さっきも言ってましたけど「何が本当に正しいのか、わからない」と。
【昭】会社であれば、それを教えてもらえたり横のつながりでいろいろ相談できたりするけれど、それが会社のメリットだと思います。ただそれが逆にデメリットになってコミュニケーションで人間関係で問題ができたりすることもありますが。
――会社員でいる時のメリットだけを特化して使って…。
【昭】必要な時に行けば良い。自分に合わない場所であれば、行かなくて良い。それがコワーキングスペースのいいところですね。
――わかりました。私もまたプラッと来て、使わせていただきたいと思います。ここは大劇場が目の前に見えて、宝塚歌劇好きの人にはたまらないロケーションですよね。
【昭】そうですね。元宝塚歌劇の関係者の方で、自宅の住所を出すわけにはいかないので、ここの住所を連絡先にしようかという方もいますよ。
――なるほど。
【昭】このスペースを使って、元宝塚の方が礼儀作法の講座を開いたりもできるかなとか、そんな話もしています。
――そうなんですね。アイデアニュースのライターや読者には、私も含めて宝塚歌劇やミュージカルが好きな人が多いので、このロケーションは、たまりませんね。
【昭】阪急電車が目の前に見えて。
――電車じゃなくて(笑)、宝塚大劇場が目の前に見えるのがたまらないんですよ。
【昭】(笑)。そういえば、さっき、窓から大劇場の写真を随分撮られてましたね。
――窓から見えるのはもちろんすごいですけど、カメラマン的には、店舗の入口のドアのガラスに、大劇場が写り込んでいるのも、すごいんです。
【昭】(笑)。
――すいません、アイデアニュースの読者には、アピールできるポイントなので(笑)。ではまた、私も寄せてもらいますね。今日は、長い時間、ありがとうございました。
【昭】【慈】ありがとうございました。