「踊るなと」、コンサート『遥かなる大空へ ー My Dream』東山義久インタビュー(上)

東山義久さん=撮影・伊藤華織

芸能生活20周年の記念コンサート『遥かなる大空へ ー My Dream』を2018年12月21日(金)と12月22日(土)に草月ホールで開く、東山義久さんにインタビューしました。柔軟な身体能力を活かしたダンスで知られ、数多くのミュージカルに出演してきた東山さんにとって、「歌」とは何だったのか。そして、20周年記念に「コンサート」選んだのは、なぜなのか。その深い思いを伺いました。上下に分けて掲載します。

東山義久さん=撮影・伊藤華織

東山義久さん=撮影・伊藤華織

――学生時代に出会われたダンスを主体に活動されてきた、芸能活動20周年節目のイベントを「コンサート」とされたのは何故でしょう?

22歳からしっかりとダンスを始めたんですけど、3年後の25歳の時に「DIAMOND☆DOGS」というグループを始めて、ボーカルが2人、ジャンルが違うダンスの5人というエンターテインメントグループを目指して、今は充電の時間をいただいて活動を休止中ですが16年間やってきて、僕たちだけでオリジナルのミュージカルとか、その中でお芝居をすることになったり、僕自身もメンバーとして歌うことがありました。その中でひとつの転機になったのが、二十代後半の時に『レ・ミゼラブル』でアンジョルラスの役をいただいて、本当に踊りなしの歌だけのミュージカルに出演したことでした。『レ・ミゼラブル』は、僕が学生のときに、はじめて観たミュージカルで、まだ自分が「舞台人になる」と決めてもいない頃に、ある先輩から「チケットがあるから一緒に行かない?」って、誘われて行ったのが、帝国劇場の『レ・ミゼラブル』で。そのときは、作品名を聞いたことはあったけど、ミュージカル自体観るのはじめてだったので。

――いつごろご覧になったのですか?

大学生でした。ミュージカルを観たこともなければ、興味もなかったんですけど、そのときたまたま観たのが『レ・ミゼラブル』だったので、なんか縁を感じて。それで、オーディションを受けて、何故か僕をキャスティングしていただけて、というところから「歌ってどういう世界なんだろう?」と思って。海外の本場の空気を感じるために、お金貯めてプライベートでニューヨークに行ってレッスンを受けたりしたんですが、向こうで初めて観たミュージカルは『RENT』だったんですけど、そのときにやっぱりすごい衝撃を受けて。ダンスが好きだったんですけど、何と言うか「歌の持つ力」って、またダンスとは違う感覚があって。もちろん「お芝居」は、映画などを見ていましたから、素敵な表現だなっていうのは分かっていたんですけど、「歌の持つ力」というのは、やっぱりすごいなというのがあって。それで『レ・ミゼラブル』をきっかけに、縁があって、歌が主体のミュージカルに出させていただく機会があって。この間の『ドリアン・グレイの肖像』も、ほとんど踊らずにお芝居と歌だけでしたし。そういうことの流れで、ずっと応援して下さるファンの方々と、20周年でなにかできないかなと考えたんです。いつもは客席とステージで結構隔たりがあるから、そういうことじゃなくて、最初何日かに分けてトークライブみたいなことをしたかったんですよ。僕と普通に、こういう感じでみんなと話せるような機会があればな、って。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、なぜ20周年を「コンサート」にしたのか、第1幕と第2幕の構成をどのように考えているのか、そして「これは、ちょっとやらないかもしれないですけど…」と言いつつ話してくださった「今、練習中」のことなどのお話と写真を掲載しています。12月7日(金)掲載予定のインタビュー「下」では、ゲストの大山真志さんが出演したミュージカル『SMOKE』について、ゲストの藤岡正明さんと中河内雅貴さんが出演した『JERSEY BOYS』について語ってくださった内容のほか、東山さんにとっての「DIAMOND☆DOGS」、この20年を振り返って印象的な作品『レ・ミゼラブル』『サロメ』『ニジンスキー~神に愛された孤高の天才バレエダンサー~』などについて話してくださった盛りだくさんの内容と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■全部自分が演出・構成をして、歌だけで勝負しなさいと。アニバーサリーとはいえ挑戦

■1幕はミュージカルのナンバーで。当時の僕の思いとともに、魅力的な楽曲で綴れたら

■2幕は日替わりのゲストたちとのトークと、それぞれのゲストとの思い出の曲を

初日のゲストは卒業したメンバー2人と現メンバーが1人の3人。うちの親が一番喜んでいます(笑)

<東山義久 芸能20周年記念コンサート『遥かなる大空へ ー My Dream』>
【東京公演】2018年12月21日(金)~12月22日(土) 草月ホール
ローソンチケット(予定枚数終了)
https://l-tike.com/higashiyama20/
チケットぴあ(予定枚数終了)
https://w.pia.jp/t/higashiyama-yoshihisa/

<関連ページ>
DIAMOND☆DOGS オフィシャルサイト
http://diamonddog-s.com/
DIAMOND☆DOGS Twitter
https://twitter.com/dd_official_jp

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東山義久さん=撮影・伊藤華織

東山義久さん=撮影・伊藤華織

※ここから有料会員限定部分です。

■全部自分が演出・構成をして、歌だけで勝負しなさいと。アニバーサリーとはいえ挑戦

――ファンの皆さんと距離感なくお話できるような?

そうですね。劇場とかじゃなくて、素敵なテラスとか(笑)。そういうところでやりたいって提案したんですけど、プロデューサーから「記念にふさわしいちゃんとしたコンサートをしなさい」という提案をいただいて「そっかぁ」と思って(笑)。それと「ひとつ条件がある」って言われたのが「踊るな」って(笑)。

――踊りなしの歌だけなんですか?

ほぼですね。合間で間奏とかでは、ちょっとした動きとかはするでしょうけど、全部自分が演出・構成をして、歌だけで勝負しなさいということで。歌と、ちょっとしたトークと。だから、20周年アニバーサリーとはいえ、新しい挑戦のコンサートになるのかなと思っています。

――20周年のイベントが「コンサート」と銘打たれていたのは、そういう訳だったのですね。

そうですよね。だからファンの方々も「何すんの?」って、コンサートって題名に付いてるから「え、歌だけ?」みたいな感じになると思いますけど。

――実際にそういう反応が聞こえてきたりは?

あります、あります。

――そうなんですね。では、これからの21年目、そしてやがては30周年に向けての新しい挑戦のコンサートになるのですね。

多分、本当にそうだと思って今取り組んでいます。やっぱり、今まではダンスを主体にして、身体を動かすことを表現としてやってきたので。

――なんといっても、ダンスはご自身のルーツでもありますし。

そうですね。中国のダンサーを招聘してやらせていただいた『DANCE SYMPHONY』というダンス公演や、あと『BOLERO』というシリーズ作品も2作やらせていただいたりなど、これまではダンスを主体に活動してきたんですけど、もちろんそこも大事にしつつ、これからは自分の出来る表現を、もっと貪欲に探求していきたいなという思いが、今すごく強いですね。この前製作発表もあったんですけどミュージカル『イヴ・サンローラン』を、海宝(直人)くんとダブルキャストで演らせていただくんですが、おそらくお芝居と歌で綴る作品で、踊りはほぼないでしょうけど、そういう作品に出演する機会もこれから多くなってくると思うし、そういう意味でも、ちゃんと「歌」という表現を、ダンスを追求してきたように深めていけたら、という願いも込めたコンサートになると思います(笑)。

東山義久さん=撮影・伊藤華織

東山義久さん=撮影・伊藤華織

■1幕はミュージカルのナンバーで。当時の僕の思いとともに、魅力的な楽曲で綴れたら

――コンサートはどのような構成になりそうですか?

今のところは、1幕はミュージカルのナンバーで綴ろうかなって思っています。音楽監督の福井小百合さんに、去年くらいからずっと歌も教わってて(笑)。福井さんとは同い歳だし、いろいろ話せることもあるので「こういう歌を歌ったらいいんじゃないの?」とか、僕が歌のことがあまり分からないというか、やっぱり得意な方や、やったことがある方に逃げちゃうことがあるので、そういう意味では、いろんな提案をして下さって。この前、実家の断捨離がてら大掃除を手伝っていたら、屋根裏からいっぱい僕の資料が出てきたんですよ。

――それはご両親がずっと集めていらしたものが?

そう、ずっと貯めてたやつですね(笑)。もう毎回絶対観に来るんですよ。取材が記事になったものをプリントアウトして、ファイルにまとめたものなどが、まるまる残っていたりするんですけど、その資料の中から、僕が芸能活動を始めた頃から、ずーっと書いていた日記がドッサリ出てきて。人に見せるような日記じゃなくて、走り書き、今思うこと、みたいな感じなんですけど。22歳、23歳のころだと、“明日、『エリザベート』っていう舞台のオーディションに行くことになった” とか書かれているんです。僕はトートダンサーが一番最初の帝劇のデビューだったので、そのときの話や、“これから「DIAMOND☆DOGS」というグループを作ってみようと思う。それを明日提案してみようと思う” とかもあって。7人でやってきたんですけど、メンバーが卒業するっていうときの心境だとか、なんかこう、明るいことというよりも、結構暗いことばっか書いているんですけど、そういうのが大掃除のときに出てきて。ちょうど20年という節目なので、1幕はミュージカルのナンバーを主体にしながらも、僕のその日記をちょっと読んで、そこに合うような楽曲で綴ってみようかなって思っているんです。それが上手に出来るかどうか今はまだ分からないんですけど。ま、ポエム的な感じでエッセンスが伝わればいいかなと思っていて。

――では、実際に演じられた作品のナンバーもあり、折々に触れられた作品のナンバーもある感じに?

そうですね。今まで自分が主演をさせていただいたミュージカルからの曲だとか、後はもう、皆さんがご存知の曲を僕が歌ったらこうなるよ、っていうような曲を、4、50分の間で、1幕はミュージカルのナンバーで綴ってみようかなと。

東山義久さん=撮影・伊藤華織

東山義久さん=撮影・伊藤華織

■2幕は日替わりのゲストたちとのトークと、それぞれのゲストとの思い出の曲を

――東山さんの当時の内面にも触れられる、ファンの方には垂涎の内容になりそうですね!

ね(笑)。ちゃんと上手く出来れば良いんですけど。そして、2幕はうって変わって、今回ゲストが日替わりで2人ずつ、初日に関しては変則的に3名ですけど、毎回2人ずつ来て下さるので、彼らとデュエットして、ソロを歌っていただいて、トークもして。もうファンの方々がご存知の、ゆかりのあるメンバーばっかり今回集まってくださったので、はい。みんな後輩で、ちょっと変わったメンバーばっかりなんですけど(笑)。

――2幕はゲストの方たちと一緒に構成されるのですね。そのほか、東山さんのソロは、なにかテーマがあるのでしょうか?

「DIAMOND☆DOGS」の元メンバー、TAKAが、彼は今年の7月に卒業したんですけど、僕のためにオリジナルの曲をプレゼントしてくれたんです。そのナンバーとか、あとは、…これは、ちょっとやらないかもしれないですけど、僕、楽器が出来なくて有名なんですけど、ピアノで弾き語りをやってみようと、今、猛練習中で(笑)。

――そうなんですね! 弾き語りの曲名をお聞きしても?

「ローズ」(Bette Midler「The Rose」)という曲なんですけど、その曲をやってみようと思って練習中なんです。もうプロデューサーが、「バラエティーショーじゃないんだから、ヤメロ」って、まず最初そこから始まってるんですけど(笑)。今、福井さんと特訓中で、最終的に来月(取材は11月中旬)本番前に聴いていただいて、大丈夫であればやっていこうかと。だからこれ(記事)書かれたら、「やってないじゃん!」ってなるかもしれない可能性は…(笑)。

――いやいや、是非拝見したいです!(笑)。

そうですね。だから、2幕の見所は、ゲストたちとのトークだったり、それぞれのゲストとの思い出の曲、っていうことが、すごく表に出るような2幕になるんじゃないかなと思ってます。1幕は結構僕1人で、「皆様ようこそ」みたいなトークもなしで、作品風に綴れれば。だから多分、1幕終わったときに「しゃべんなかったね」ってなるかもしれませんけど、2幕たくさんしゃべるんで(笑)。

――1幕はトークはなしで、歌と日記を元にしたモノローグが入るかもしれないんですね。

そうですね。だからもう、ちゃんとした作品「ショー」として1幕はやらせていただいて、2幕はうって変わって、その日のゲストたちと思い出トークをするんじゃないでしょうか。

東山義久さん=撮影・伊藤華織

東山義久さん=撮影・伊藤華織

初日のゲストは卒業したメンバー2人と現メンバーが1人の3人。うちの親が一番喜んでいます(笑)

――初日のゲストは「DIAMOND☆DOGS」を卒業された方もいらっしゃって、ファンの方には嬉しいのではないでしょうか。

2人卒業したメンバーですからね。RUIとTAKAに関しては、ずっと僕と3人で「VELVET CRAZY NIGHT」っていうユニットを組んでいて、それこそディナーショーも2回やらせていただいたり、3人で毎年1回草月ホールだったり、東京キネマ倶楽部だったり、新宿FACEだったりというところでライブをさせていただいていて。今年7月でTAKAが卒業するということで、一旦締めたんですけど、ここで一瞬だけ再結成するっていうことで、ファンの皆さんには、喜んでいただけるんじゃないかなと思います。光明に関しては10年ぶりの共演、共演というか…。

――10年ぶりですか。

そうなんですよ。「DIAMOND☆DOGS」立ち上げからちょうど5年いて、だから、彼らが卒業して組んだ「Honey L Days」(MITSUAKIさんとKYOHEIさんのボーカルデュオ)が今年10周年って言ってるんで、ちょうど10年ぶりですね。だからとても意味のあるときに呼べて。だからまぁ…ま、うちの親が一番喜んでいますね(笑)。

――それはもう、ひさびさのご兄弟共演ですから!(笑)。

当初から「DIAMOND☆DOGS」のファンで、応援して下さっている方々にも喜んでいただけるかと。まぁ、ゲストですから出番は多くはありませんが。これをきっかけにまた、違う作品でも彼と共演出来るきっかけになればいいなと思っています。

東山義久さん=撮影・伊藤華織

東山義久さん=撮影・伊藤華織

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“「踊るなと」、コンサート『遥かなる大空へ ー My Dream』東山義久インタビュー(上)” への 5 件のフィードバック

  1. chinpey より:

    20周年コンサート終わってしまった今、改めて東山さんの思いを知るとができて嬉しかったです!全文読みたくて初会員登録しました!
    唯一無二の表現者としてずっと現役続けてほしいです!

  2. にゃむのむ より:

    上下ともたのしく拝読しました!読みごたえのあるインタビューありがとうございました。ゲストとのトークもあるとのことで、たくさんお話を伺えることも楽しみです!話題のジャージーボーイズまで!20周年コンサートとても楽しみにしています。

  3. まよ より:

    東山さんの歌が大好きです。ミュージカルナンバーをお聴かせ頂けるのが嬉しくてたまりません。日替りゲストの方々も皆さん見逃すわけにはいかないので3回とも行きます。楽しみにしています!!

  4. ユッコ より:

    とても楽しく読ませていただきたいてます。
    そして、コンサートも楽しみ。
    ピアノソロ必ず聞けると信じてます(笑)

  5. すーさん より:

    東山義久さんのコンサートがすごくすごく楽しみになったインタビューでした。
    ありがとうございます。
    苦手な楽器(笑)にあえて20周年コンサートで挑戦する姿、ドキドキしながら見たいと思います。

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