ミュージカル『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』に、グウィンプレン役で主演する浦井健治さんのインタビュー後半です。演出の上田一豪さんや、共演者のみなさんの印象について伺いました。有料部分では、『ヘンリー五世』『ゴースト』『メタルマクベス』について振り返って頂きました。
――上田さんと新たに日本版を作ることに対して、今の印象などはいかがでしょうか?
『ブロードウェイと銃弾』で、福田(雄一)監督の演出助手が上田さんだったので、その立ち振る舞いが印象に残っています。明るくてやさしくて、役者に寄り添い親身になってくれる方です。すごく志が高くて、スケジュール管理も徹底されていますし、先を見据えている素晴らしいクリエイターのお一人だと思います。でも、同世代ということもあり、いろいろと思いを伝え合える仲になれると思うので、思ったことは全部伝えていこうと思います。
――今、たくさんの人気作品を演出されている勢いもありますし、そのコラボがどうなるのか楽しみですね。
楽しみです。このメンバーなら絶対に大丈夫です。
――キャストのなかで特に触れておきたい役者さんはいますか?
宮原(浩暢)さんが、とにかく今、僕が気になる人。
――気になる人(笑)。
こんな好青年がいるのかというくらい。どんな道を歩んできたら、そんなに真っ直ぐに、絵に描いたような好青年になるんだろう、って。
――宮原さんが水泳選手だったのはご存知ですか?
知っています!
――以前取材させて頂いたことがありますが、スポーツをひたすらにやってきた真っ直ぐな方だと思いました。
真っ直ぐすぎて、びっくりしたんです。こんな善人が悪役を演じるんだって! 今、すごくシンパシーが合っているので、いい仲間になれるんじゃないかなと思います。初めましての“まぁ様”こと朝夏(まなと)さんも、色々な技術をお持ちの方なので、ジョシアナ公爵としてどうグウィンプレンを誘惑してくれるのか楽しみですね。(朝夏さんが)こういう役を演じられるのは、初めての試みだと思うんですよね。
――そうですね。退団されてから初めてのタイプの役ですね。
(石川)禅さんや(山口)祐さんに、僕はおんぶにだっこの状態だけど、信頼関係もあって、「こう来るんじゃないか」というのが分かっている間柄ですが、初めて共演する朝夏さんとの絡みも楽しみにしています。
――ダブルキャストのデア役、夢咲ねねさんと衞藤美彩さんはいかがですか?
双方、本当に色が違う、芯の強い女性だと思うので、両方観られるのは、ダブルキャスト作品の魅力でもありますよね。色の違うデアを作ってくれるんじゃないかと思います。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『ヘンリー五世』『ゴースト』『メタルマクベス』についての振り返りや、『笑う男』に向けての意気込みなどインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■『メタルマクベス』を通して見えた景色
■『ゴースト』は、森公美(子)さんと組めたことが、本当にうれしかった
■演劇は死んだあともコミュニケーションが取れる場所
■人間の本質を見抜いていくユゴーさんの素敵な作品、ワイルドホーンさんの楽曲で彩る
<日生劇場『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』>
【東京公演】2019年4月9日(火)~4月29日(月・祝) 日生劇場
【愛知公演】2019年5月3日(金祝)~6日(月) 御園座
【富山公演】2019年5月10日(金)~12日(日) 新川文化ホール
【大阪公演】2019年5月16日(木)~19日(日) 梅田芸術劇場メインホール
【福岡公演】2019年5月25日(土)~26日(日) 北九州ソレイユホール
公式サイト
https://www.tohostage.com/warauotoko/
<関連リンク>
ミュージカル『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』
https://www.tohostage.com/warauotoko/
浦井健治オフィシャルファンクラブ “Kopi-Luwak”
https://www.fanclub.co.jp/k_urai/?id=8
浦井健治&STAFF Twitter
https://twitter.com/Kenji_Staff
- 感謝の気持ちを歌に込め、浦井健治20周年『Anniversary Concert ~Piece~』開催 2021年5月3日
- 日本語字幕付で英語上演『ジーザス・クライスト=スーパースター inコンサート』 2021年4月29日
- 山口祐一郎「喜劇を通して皆さんにパワーを送りたい」、『オトコ・フタリ』製作発表 2020年11月13日
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※浦井健治さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは5月1日(水)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
※ここから有料会員限定部分です。
■『メタルマクベス』を通して見えた景色
――最近のお話を伺わせてください。前回アイデアニュースに出て頂いたのが、昨年5月『ヘンリー五世』に向けてでした。それからの演目ということで、『ヘンリー五世』『ゴースト』『メタルマクベス』を振り返りたいのですが、3つの作品はどんな風に残っていますか?
『メタルマクベス』がまだ残っていますね。最近ようやく取れてきましたが、喉の疲労も含めて、なかなかあの声は出ないので、本当に命を削る思いで毎日やっていました。disc1、disc2、disc3、三者三様に、本当に皆がそう思っていましたし、新しい絆も生まれました。公演が終わった後には、(橋本)さとしさんと一緒に、(尾上)松也さんが出演している歌舞伎を観に行きました。
――浅草新春歌舞伎ですね。橋本さとしさんのTwitterで楽しそうな様子を拝見しました。
「ランダムスターを演じた者にしか分からない景色があったよな」という言葉のように、いい経験をさせて頂いたと思います。『薔薇とサムライ』『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』のシャルル・ド・ボスコーニュ役から、『メタルマクベス』のランダムスター役へと、いのうえ(ひでのり)さんから「飛び級だったな」と言われたくらい、愛を頂きました。しかも、千秋楽までダメ出しをして、僕のことを見捨てないでくださった。それは愛でしかないですね。叶うのであれば、また、いのうえさんの作品に出させて頂いて、恩返しをしなければいけないと思っていますし、その時はまた1000本ノックも受けようと思います。
――いのうえさんの作品で、大変だったからこそ見える景色があったんですね。
山登りと一緒で、その憧れの場所はとても酸素が薄いけれど絶景なんです。大変でしたが、そこが後輩たちの目標や憧れの場所になるということも、身をもって感じましたし、その憧れだった人たちとの共演で、(橋本)じゅんさんや粟根(まこと)さんと一騎打ちをする。そんな役を自分がやれるなんて、高校生の頃は思っていませんでしたからね。夢は叶うんだなと思いました。長澤(まさみ)さんと一卵性夫婦のように、すごくいい関係を築けたのも幸せだったなと思います。
■『ゴースト』は、森公美(子)さんと組めたことが、本当にうれしかった
『ゴースト』に関しては森公美(子)さんと組めたことが、本当にうれしかったです。あれだけ漫才のようにやれたのも、漫才じゃないですけど(笑)、信頼してくださったということはすごく幸せでした。以前、森公美さんが『ダンス・オブ・ヴァンパイア』を観に来てくださったときに、初めて僕を見て「あの子が気になる」とおっしゃったというのを伺って。
――『ダンス・オブ・ヴァンパイア』といえば、10年以上前のことですね。
ずっと共演がなくて、ようやく叶った初めての共演でした。すごく仲良くなって、色々なアドバイスもくださって、これからもご一緒させていただきたい方のおひとりです。そういう人との出会いが大きかったですし、平間壮(一)ちゃんとの出会いも。
――平間さんの取材をさせて頂きましたが、浦井さんとすごく仲が良くて、気が合うと。
そうなんです。作品のテーマでもある、死んでも変わらない普遍的な愛というのは、またやりたいという気持ちになりますし、すべてがいい出会いだったなと思います。
■演劇は死んだあともコミュニケーションが取れる場所
『ヘンリー五世』に関しては、僕にとって忘れられない作品になりました。というのも、このシリーズで別れもありましたから。初めて(中嶋)しゅうさんと一緒に台詞を言っている感覚になったんです。不思議な感覚で、長台詞をひとりで言っている感覚ではなかったんですよ。それは、あとにも先にももうないかもしれないですね。
――それは、ヘンリー五世役を中嶋さんと一緒に演じているような?
まさに一緒に演じていたんだと思います。しゅうさんが被っていた王冠を赤く染めたものを、自分が被ったというのも、すごく考えさせられましたよね。演劇は死んだあともコミュニケーションが取れる場所なんですよ。それが、すごく印象的でしたね。
――お話を伺っていて鳥肌が立ちます……。まさにその歴史を凝縮して表現していた、あのラストシーンは忘れられません。
『ヘンリー六世』から同じメンバーで、新国立の三崎プロデューサーのもとで、劇団のようなことができたというのは、本当に誇りですね。
――年が明けてからは、久しぶりに、ちょっとゆっくりされているのかなと。
そうですね。かなりゆっくりしていますね。
――お顔がちょっと柔和ですね。
ああ、よかった(笑)。ちゃんと休めることが大事だなと思っています。
■人間の本質を見抜いていくユゴーさんの素敵な作品、ワイルドホーンさんの楽曲で彩る
――『笑う男』へ向けて、最後に意気込みとメッセージをお願い致します。
日本初演となるミュージカル『笑う男』。フィルター的には口裂け男と盲目の少女という特徴的な要素がピックアップされているので、お客様が入り込みやすい、見やすい作品になると思います。そこから色々な対比、たとえば、貴族と貧民、美しいものと醜いものを通して、人間の本質を見抜いていくというユゴーさんの素敵な作品を、ワイルドホーンさんの楽曲で彩っているので、このカンパニーならではのものを、上田さんの演出のもと、日本のお客様に届けられるようにします。ユゴーさんの作品の中でも、特に感動的なストーリーになっていると思いますし、まずは初演を成功させることに全力を尽くしたいと思うので、ぜひ劇場に足を運んで頂けたらうれしいです。
※浦井健治さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは5月1日(水)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
笑う男東京公演終了後にあらためて読み返しまして、舞台を思い返しますと様々な想いが込み上げてきます。
浦井さんの言葉ひとつひとつに今までの道のりが込められていて素敵な記事でした。
舞台を観てからあらためてこちらのインタビューを読むと、ああ、ここから膨らんでいったんだなぁと感慨深いです。
グウィンプレンのコートもこの時点では煌びやかだけど、舞台上ではボロボロで。こんなに変わるんだなぁと、衣装のすごさも感じます。
まずは初演を成功させて。
まだ公演は続きますが、すでに再演を希望します!
予備知識を全く入れず、公開されているあらすじ・記事だけを読んで観劇。
そしてまたこの記事を読む。
観劇する前と後では同じ記事でも違いますね。
観る前に読んで想像を膨らまし、見終わった後になるほどと感心する。
2回目を見終わった後に読むとまた違った感想になるかもしれない。
それが楽しみです。
浦井さんの役に対する真摯さが読み取れるインタビューありがとうございます。今日は「笑う男」の初日。きっと素敵なお芝居が繰り広げられていることでしょう。私の初日が楽しみでしかありません
笑う男はもちろんですが、ヘンリー五世、ゴースト、メタルマクベス など終わった公演についてのインタビューがとても良かったです。そして、いつも思いますが岩村さんの写真がとても素敵で、浦井くんの魅力が溢れてます!ありがとうございます!
いつ、何を、誰と、演じるか・・
複雑多様な運命の糸を感じる 興味深いインタビュー&アンサーをありがとうございました(*´꒳`*)
文字や言葉で表現されないと 伝わってこない情報を、知って 観るのと、知らずに観る のでは 、また 見る景色や 感じるものが違うので、こうしたインタビューは 、受け取り側として すごく 有り難く 貴重です☆
これからも、よろしくお願いいたします(*´꒳`*)
「笑う男」いったいどんな感じで仕上がってくるのでしょう。この記事を読んで、ますます楽しみになりました。私にとって、初めて拝見する女優さん・俳優さんたちもいらっしゃるので、その方たちとの出会いも楽しみです。
前へ前へと進んでいく浦井さんのご活躍、うれしい限りです。
初めて親子観劇した王家の紋章から、娘は浦井さんの大ファンです。浦井さんの舞台を観に行く為なら嫌いな勉強にも取り組み成果を出しますw 娘がこれからも頑張れるよう、浦井さんにはますます輝いていていただきたいです。笑う男も楽しみにしています
いつもアイデアニュースさんのインタビュー記事を楽しみにしています。
読みやすくて、でも読み応えがあって、一所懸命に伝えようとしてくれている様子や気持ちも伝わってくる文章に、いつもいつの間にか引き込まれています。
これからもたくさんの人の想いを届けてくださいね。
天真爛漫な健ちゃん、思慮深い健ちゃん、
一途に演劇の道をいく本当に魅力的な方です。
いつも全く違う世界に連れて行ってくれます。
ランダムスターからのグィンプレン
本当に楽しみです。
毎回そうなのですが、今作も
必ず期待を超えてくると信じています。
健ちゃんのお人柄が伝わる素敵な記事と写真を
ありがとうございます。
いつも演者さんの作品に対する思いなど、興味深いインタビューを楽しみにしています。
また、掲載されている写真もとても魅力的で、新しい作品に期待が膨らみます。
インタビューをされる方が演者さんの今までの作品のことなど良くご存じで興味深く読ませていただいています。
浦井君の濃厚なインタビュー後半アップ有難うございます。浦井君の記事を読む度浦井君の真っ直ぐさや深く熱い俳優として人間としての力強い心や人や作品への壮大な愛を持ち続けられる素晴らしい人柄に惚れ直す事ばかりです。
この熱い真っ直ぐな力強い瞳を持ったグィンプレンと作品を通じて新しい旅を体験出来るかと思うとワクワクドキドキが止まりません。今回も素敵な記事有難うございます。
いつもすこし深掘りしてお話を聞いてくださっているので読みごたえがあります。
文章も柔らかくてよみやすくてすきです。
4月は、気になる作品が多い中、「笑う男」大変楽しみです。
1度きりの観劇予定ですが、浦井さんのお話を読み、
大切に観劇したいと思いました。
また、「演劇は死んだあともコミュニケーションが取れる場所」という表現が
とてもぐっときました。
だから、自分も劇場に行くことがやめられないのかな。