「歌手になりたかった。いま歌詞を書いていて…」、大山真志インタビュー(下)

大山真志さん=撮影・NORI

【2020年4月8日、編集部追記】ミュージカル『ボディガード』東京公演は、4月13日(月)~26日(日)まで東急シアターオーブでの上演が予定されていましたが、新型コロナウイルスに関する政府による緊急事態宣言の発令、及び地方自治体の自粛要請を受け、全公演を中止することが4月8日に発表されました。当初4月3日(金)~19日(日)を予定しておりましたが、このうち、4月3日(金)~12日(日)の公演を中止し、一部の公演を4月19日(日)~26日(日)に振り替えて上演させていただく予定でした。作品の製作委員会は「公演を楽しみにしてくださっていた皆様にはご迷惑とご心配をお掛け致しますこと、心よりお詫び申し上げます。お客様と、出演者・スタッフの安全確保を最優先に考え、大変心苦しい限りではございますがこの度の決定と致しました。主催者といたしましては、一刻も早い終息を願い感染抑止に努めて参りたいと存じます」としています。中止となった公演の払い戻し方法につきましては、公演のホームページでご案内しております。
公式ページ
http://bodyguardmusical.jp/

2020年3月24日(火)に開幕するミュージカル『ボディガード』日本キャスト版に、トニー・シベリ役で出演する大山真志さんのインタビュー、後半です。昨年30歳になられて、今、感じていることのほか、有料会員限定部分では、2019年に出演した『SMOKE』『イヴ・サンローラン』、2020年7月から出演する『JERSEY BOYS』についても伺いました。

大山真志さん=撮影・NORI

大山真志さん=撮影・NORI

――昨年30歳になられて、ある意味節目の年齢だったかと思います。

節目ですね。最近、いろんな人と出会うことが多くて、物事の考え方が結構変わってきたなというのを自分で感じたので。ちっちゃい頃から舞台に立たせていただいていて、これからも死ぬまで舞台をやっていたいとか、おじいちゃんになるまでやりたいなーって思っていたのはもちろんあったんですけど、それだけじゃ物足りなくなってきている自分が居て。30になって舞台に立たせてもらえる機会も増えて、そこで全力で頑張るのは当たり前になってきた上で、今までやってなかったこと、自分が本当にやりたかったことを探すのが、いま、自分の中で趣味みたいになっています(笑)。

――自分が本当にやりたかったことを。

僕、もともと歌手になりたかったんです。それこそマイケル・ジャクソンに憧れたりとか、ミッキーマウスに憧れたりとか、そういうエンターテイメントが好きで入ったのが、この業界だったんです。じゃあ「今、ここまでやれたんだったら、一番最初にやりたかった歌を表現できる場所はないかな」って思って、最近だとYouTubeとかあるので、いま歌詞を書いたりしていて、それをなにか新たな形にできたりしたらいいなぁと、そんなことを考えているんです。

――Twitterに「皆さんに等身大の歌を届けたい」と呟かれていましたね。

舞台上に上がっている自分って「大山真志」なんですけど、「役」で生きているので自分であって自分じゃない感じがしていて。自分自身、ただの大山真志として何か残したいなって、最近すごく思うようになっちゃって(笑)。

――素の自分自身で、なにかと。

なにかをしたくて。

――大人しくしていた自分自身が顔をのぞかせているんでしょうか?

そうですね(笑)。てか、自分がないなと思って。

――自分がない。

役で生きるのって、すごく楽しいんですけど、それにしても自分がないなっていうことが、すごく虚しくなっちゃって。全力でやってきた分、自分のこと考えてなかったなと思って。「じゃあ、オレはどう思うの?」が、自分の中であんまり発信できたことがなかったなって。

――発信を今後はやりたいと。

そうですね。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、今後やっていきたいこと、これまでの出演作や帝国劇場への出演についてなどインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■昨年は1作品で二役が『SMOKE』『イヴ・サンローラン』の2つ。怒涛です

■東山義久さんの家で、飲みながら筆ペンで書を書くのが、精神安定剤です

■『JERSEY BOYS』は尊敬する吉原光夫さんが演った役なので、全力です

■ミュージカル『ボディガード』、箸休め程度に僕のシーンを楽しんでいただけたら

<ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版>
【大阪公演】2020年3月24日(火)~3月29日(日) 梅田芸術劇場メインホール
※3月19日(木)~3月22日(日)の公演は中止
【東京公演】2020年4月3日(金)~4月19日(日) 東急シアターオーブ
※新型コロナウイルスの影響で中止
http://bodyguardmusical.jp/

<関連リンク>
『ボディガード』公式 Twitter
https://twitter.com/BodyguardNIPPON
大山真志 Twitter
https://twitter.com/masashi_oyama

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※大山真志さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは4月16日(木)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

大山真志さん=撮影・NORI

大山真志さん=撮影・NORI

※ここから有料会員限定部分です。

■昨年は1作品で二役が『SMOKE』『イヴ・サンローラン』の2つ。怒涛です

――昨年は『SMOKE』の再演で、初演に引き続き海役と、再演では新たに超役、二役演じられました。ひとつの作品で二役というのは…?

ひとつの作品で二役は、昨年、2つあったんですよ。『SMOKE』と『イヴ・サンローラン』。怒涛ですよ。よくやったなと思いますけど。怖いです。

――怖い…。

できないとは思わないんですけど、「本当にできるのかな」とずっと考えました。でもやってみて、やっぱりその作品自体を愛していないとできないなというのは感じました。

――作品自体を愛していないとできない。

そうです。『SMOKE』は特に再演で、海外の作品だったので、ものすごいいろんなことを思いました。

――『イヴ・サンローラン』も?

『イヴ・サンローラン』も歌が難しいよー! ってなりながら(笑)。演ってる役が同じシーンに立ってることが多くて、オリジナルで新しく作った作品だったので、ちょっと吐きそうでした(笑)。

――演じている役ではない方の台詞が出そうになったり?

そう…。もう「なんで同じシーンに出てるんだよ、振り付け2つ覚えなきゃいけねぇじゃねぇかよ!」って(笑)。でも、あの経験はなかなかできないことで、しかも『イヴ・サンローラン』は上原理生さんとダブルキャストをやらせていただいてましたし、楽しかったですねぇ。また演りたいです、どっちも。『SMOKE』も、演りたいです。

大山真志さん=撮影・NORI

大山真志さん=撮影・NORI

■東山義久さんの家で、飲みながら筆ペンで書を書くのが、精神安定剤です

――一昨年、『ALTAR BOYS』の直前で東山義久さんにお話を伺った際に、自分たちが創ってきた作品を継げるのは、大山さんがリーダーのチームということをおっしゃっていたのが印象に残ってまして…。

※編集部注:2018年12月7日掲載の「東山義久インタビュー(下)」の中で、東山さんが「僕らが創ってきた『ALTAR BOYZ』を継げるのは、彼ら(大山さん)のチームだし、『リーダー』の真志が居るから、その強さというかチーム感が出ているなと思っていて。僕とは違う『リーダー』ですけど(笑)」と話されています。

恐れ多いですよ。なんか兄貴みたいなんですよね。俺一人っ子で、誰かに相談するみたいなことがあんまりなかったんです。だから大人に相談することが多かった中で、それをちゃんと理解してくれる先輩が居て、それが義さんだったんです。家も近いので、よく飲んで話すんですよ。悩んだら「書」を書く! 習字するんですよ、俺。で「違うなぁ…」とか言いつつ、飲みながら(笑)。

――飲みながら書を書く!

飲みながらやるんですけど、なんかそれがストレス解消だったりとか、頑張ろうか、みたいな形になってますね。

――どこで書かれるんですか?

必ず義さんの家で。筆ペンあるじゃないですか、筆ペンでピャーッって書いて。

――東山さんの傍で、筆ペンで書を書く!

俺の精神安定剤です(笑)。なんかイヤなことがあったら、全部義さんに話してるから。

大山真志さん=撮影・NORI

大山真志さん=撮影・NORI

■『JERSEY BOYS』は尊敬する吉原光夫さんが演った役なので、全力です

――今年の夏『JERSEY BOYS』で、いよいよ帝国劇場に立たれますね。

楽しみですよー! もう~長かったです! 10歳の頃から舞台はじめて、「いつか立つんだ」って言い続けて、「20歳でイケるっしょ!」って思っていたら、そんなことなくて、「甘かねェわな」みたいな(笑)。

――今回が初帝劇と聞いて「あれ? 帝劇出てなかったっけ?」って…。

それ、スゲェ傷ついていたんですよ、「イヤ、俺も立ちたいわ!」って(笑)。

――『JERSEY BOYS』のニック・マッシ役ですね。

本当に嬉しくてしょうがないです。それこそ、僕が尊敬する吉原光夫さんが演ってた役なので、もう…全力です!。

――吉原さんとはお話しされましたか?

まだ連絡してないんですよ。たまーに連絡くるんですけど、急に「バーカ」ってメッセージがきて、「え、え? どうしたんですか?」って言ったら「コミュニケーション」って返ってきて(笑)。そんな光夫さんを本当に僕は尊敬してて、自分でも演出されてるじゃないですか。本当に物事の本質をちゃんと見ようとする人で、本当に僕は尊敬してるので、その人が演りきった役を受け持つということで、僕も気合い入れて演らなきゃなと思ってます。メンバーがアッキー(中川晃教さん)と、藤岡のマサさん(藤岡正明さん)とトンちゃん(東啓介さん)なので、そのチームで今までにないフォーシーズンズの絵を創れたらいいなと思っています。

――吉原さんとは『GRAND HOTEL』からのご縁ですか?

『GRAND HOTEL』からです。会社の社長についてる弁護士みたいな役で。

――吉原さんが社長で、大山さんは敏腕弁護士役でしたね。

「普通に話すとき(顔のごく近くを指して)ここに顔が来るわけねぇだろうが!」って話をされて、「スミマセン」って。でも、負けたくない一心で「くっそー!」みたいな(笑)。俺より身体のデカい人って、この業界にあんまり居ないんですよ。でも、圧倒されるので、あれを肌で感じられたのはいい経験でしたし、また一緒に立てるように頑張りますっていう気持ちでやってきてたので。

――お二人の経営を巡る掛け合いのシーンは大迫力でした。

あれもまた演りたい…。『GRAND HOTEL』演りたいんです!

大山真志さん=撮影・NORI

大山真志さん=撮影・NORI

■ミュージカル『ボディガード』、箸休め程度に僕のシーンを楽しんでいただけたら

――最後に、ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版をご覧になるお客さまへのメッセージをお願いします。

『ボディガード』もうすぐ始まりますけれども、作品としても、『ボディガード』という作品を知っている方でも楽しめる作品になっています。ジュークボックスのように、ホイットニー・ヒューストンの数々の名曲たちがバンバン出てきて、ショーアップされて、それこそ華やかなステージになると思いますので、楽しみにして頂けたらなと思います。箸休め程度に「あいつなんかやってんな」と思って、僕のシーンを楽しんでいただけてもよろしいかなと思うので(笑)。楽しみにしててください。よろしくお願いします。

大山真志さん=撮影・NORI

大山真志さん=撮影・NORI

※大山真志さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは4月16日(木)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

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“「歌手になりたかった。いま歌詞を書いていて…」、大山真志インタビュー(下)” への 1 件のフィードバック

  1. あんこ より:

    初の帝国劇場おめでとうございます!
    ジャージーボーイズもとても好きな作品で、再々演されると知ったときニック役に大山さんがきて欲しいな、と思っていたのでとても嬉しいです。
    楽しみにしています!

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