９月２９日、約５０００人の収容人数を誇る東京国際フォーラムAにて、「KENJI URAI 15th Anniversary Concert 　〜Wonderland〜」が開催された。ゲストボーカルとしてAKANE LIVと照井裕隆が、ダンサーとして加賀谷真聡が出演。これまでの出演作でも縁の深い荻田浩一が演出を担当した。

幻想的なブルーを基調とした照明で彩られた舞台に、黒のシックな衣装を身につけた浦井健治が登場すると約５０００人の観客から歓声が。星空をイメージしたような映像が映し出される中、最初の曲は「彼方へ」だ。

このコンサートは、１５周年を迎えた浦井にとっての「次なる一歩」として企画されたものだという。「まさかの『一夜限り』のコンサート、ちょっと広いですけど（笑）アットホームな空間で楽しんでください」と冒頭の挨拶。「今日は僕一人なんですよ」と笑わせ、客席のサイリウムのきらめきに対してさっそく「きれい！」と歓声を上げる。

「マイ・フェア・レディ」より「君住む街」の後はゲストらも加わって「タイトル・オブ・ショウ」より「９人のお気に入り」、「シラノ」より「完璧な恋人」、「回転木馬」より「if I Loved You」と歌い継ぐ。「ボンベイドリームス」より「Closer Than Ever」「Shakalaka Baby」では軽妙なダンスも見せる。

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■「CHESS THE MUSICAL」で盛り上がった後に、「ロミオ＆ジュリエット」

■「宝塚BOYS」「セーラームーン」「仮面ライダークウガ」…懐かしの曲の数々

■後輩にバトンを渡す思いを託して、「二都物語」より「いまは子どものままで」

■最後の１曲に選んだのは「ボンベイドリームス」より「The Journey Home」

＜KENJI URAI 15th Anniversary Concert　～Wonderland～＞
【東京公演】2016年9月29日（木）　東京国際フォーラム ホールA（この公演は終了しています）
http://uraikenji.net/live/detail.php?id=1042416

＜関連サイト＞
浦井健治 avex オフィシャルサイト⇒http://uraikenji.net/
浦井健治オフィシャルファンクラブ⇒http://www.fanclub.co.jp/k_urai/?id=8

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■「CHESS THE MUSICAL」で盛り上がった後に、「ロミオ＆ジュリエット」

最近は低音を鍛えたら出るようになり、「歌い手は３０過ぎてからだな」と実感しているという浦井、「CHESS THE MUSICAL」より「One Night In Bangkok」「The Arbiter」でさらに盛り上がった後は一転して、「ロミオ＆ジュリエット」よりベンヴォーリオが歌う「どうやって伝えよう」をじっくり聴かせた。

■「宝塚BOYS」「セーラームーン」「仮面ライダークウガ」…懐かしの曲の数々

「宝塚BOYS」よりメドレーで「すみれの花咲く頃」「モン・パリ」。劇団☆新感線「ZIPZNG PUNK 〜五右衛門ロック３」のシャルルは「ウザい」愛されキャラとして特に印象的だったが、そのシャルルのメドレーとして「ジュヴ・ジュヴ」「派手好きが世界を救う」も歌った。初舞台であった「美少女戦士セーラームーン」より「Tuxede Versus」、デビュー作である「仮面ライダークウガ」より「仮面ライダークウガ！」「青空になる」など、懐かしの曲の数々のメドレー。

「脳内コスプレ」ができるコンサートというのが、演出を担当した荻田の目論見だったそうだが、背後に映し出される過去の映像を見ながら歌を聴いていると、その時々の舞台が脳内に蘇るようだ。

続いて「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」より「ミッドナイト・レディオ」、「蜘蛛女のキス」より「The Day After That」「Anything For Him」。「エリザベート」の「闇が広がる」では上半身の衣装を白に着替え、「ダンス オブ ヴァンパイア」より「サラへ」まで熱唱した。

■後輩にバトンを渡す思いを託して、「二都物語」より「いまは子どものままで」

「作品との出会いが何よりの財産」であり、これまで演じてきた役は「どの役も大切過ぎて、細胞レベルまで覚えている」という浦井。この世界でもいよいよ中堅となってきた今、後輩たちにもバトンを渡していけるようにとの思いを託して、「二都物語」より「いまは子どものままで」と「アルジャーノンに花束を」より「ぼくわかしこくなりたい」を歌う。再再演が発表されている「アルジャーノンに花束を」で主演する矢田悠祐について、「王家の紋章」でのルカ役のものまねを交えながら紹介する一幕もあった。

■最後の１曲に選んだのは「ボンベイドリームス」より「The Journey Home」

最後の１曲として選んだのは「ボンベイドリームス」より「The Journey Home」だ。足を止めて、今歩いている道を見渡してみようという、今の自分にとってとても大切なメッセージが込められている一曲だ。

アンコールでは上下を白に着替え、「Color of Dream」を歌った後、これから上演が予定されている「Big Fish」より「Stranger」を初披露。「王家の紋章」より「今日のわたしに」で締めくくった。最後は５０００人の観客によるスタンディングオベーション。「大好きだよ！　イェーイ」と、弾けるような笑顔で応える。歌の力は確かに届いた！と実感できた２時間だった。