いよいよ2019年のミュージカル『レ・ミゼラブル』開幕が迫って来ました。ミュージカルといえばまず『レ・ミゼラブル』というくらいに誰もが知る名作。日本では1987年から上演され続けています。主人公のジャン・バルジャンと対峙するジャベール役で出演する、川口竜也さん、上原理生さん、伊礼彼方さんの鼎談をお届けします。4回目のジャベール役となる川口さん、アンジョルラス役で出演し続けてきて初めてジャベール役を演じる上原さん、初めての『レ・ミゼラブル』出演でジャベール役を演じる伊礼さん。三者三様の立場で取り組むジャベール役について語り合って頂きました。
――いまから製作発表が始まりますが、まずお気持ちをお聞かせください。
伊礼:心臓って口にあるのかというくらい、いま、口から出そうだよね(笑)。
上原:うまいな~(笑)。
伊礼:うまいなって言うなよ(笑)。そういうツッコミあるかね(笑)。
上原:そういう表現の仕方があったかと思って(笑)。
川口:(笑)。いよいよ始まるかという感じですね。いつも、この作品の稽古に入る前は、稽古の覚悟がいるんですよね。大きな役ですし、生きて死んでいくから。その死ぬところまで演じるのに、かなり覚悟がいるんです。色々な意味でシビアに、しかもクオリティ高くやらないといけない所もありますし。もちろん、どの作品もそうですが、この作品に関しては特別なそういう思いがありますね。並々ならぬ覚悟で挑まなければならないという。
――上原さんは、初役というところでどんな心境ですか?
上原:鎮圧してやる。
――(笑)。
上原:いままで革命側をやってきていたんですが、今度は鎮圧してやると。「昔は俺も戦った」と、すごく説得力をもって言えますね。
川口:それはあるよね。上原なんて、他でも革命しまくってる。だから、そういう意味ではおもしろいよね。
上原:よく襲撃してますね。
――ついに、それを制圧する側に回りますね。
上原:回りましたね。「15の夜は終わった」「盗んだバイクで走らない」っていうね。
――なるほど(笑)。伊礼さんはいかがですか?
伊礼:僕も革命を起こしたかった側なんですが、それはできなかったので、最初から鎮圧です(笑)。さっき川口さんがおっしゃったように、どんな作品でも、もちろん気合を入れてやりますし、繊細に作りあげていくんですが、長年ずっとやりたかった役で、自分でやりたいと思ってオーディションを受けて掴んだ役なので、種類が違うんですよ。スタンスは変わらないですが、並々ならぬ思いがあります。作品のクオリティが高く、しっかりやらないといけませんが、もっと掘り下げて深くしていかなければならないところもあります。僕が「心臓から口が飛び出そう」と言ったのは、自分で自分にプレッシャーを与えている部分もあるんです。「この進路をお前が決めたんだろ」と。つい肩に力が入ってしまうので、これをどれだけリラックスして立てるかは稽古次第だと思います。多分、今日はガッチガチですよ(笑)。
川口:大丈夫(笑)。
――経験済みですね(笑)。
川口:はい(笑)。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、川口竜也さん、上原理生さん、伊礼彼方さんの『レ・ミゼラブル』へのそれぞれの思い、これまでのこの3人の共演歴、30年以上の歴史のある作品に出演することなどについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。3月5日(火)掲載予定のインタビュー「下」では、ジャベール役に惹かれるところや興味のあるところ、特にジャベールが最後に自殺することについて、3人がそれぞれどのように考えているかについて掘り下げて伺ったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■川口:歴代の先輩方が素晴らしい演技を繋いできた作品。僕も負けていられない
■上原:「帰ってこれたな」という感覚。今度は正反対の立場でやらせてもらう
■伊礼:先輩たちが作りあげてきた歴史に、新しい風を吹かせられたらいいなと
■川口:楽譜の行間を考えてしまう。どこまでもジャベールという役は深い
<ミュージカル『レ・ミゼラブル』2019年全国五大都市ツアー公演>
【プレビュー公演】2019年4月15日(月)~4月18日(木) 帝国劇場
【東京公演】2019年4月19日(金)~5月28日(火) 帝国劇場
【愛知公演】2019年6月7日(金)~6月25日(火) 御園座
【大阪公演】2019年7月3日(水)~7月20日(土) 梅田芸術劇場メインホール
【福岡公演】2019年7月29日(月)~8月26日(月) 博多座
【北海道公演】2019年9月10日(火)~9月17日(火) 札幌文化芸術劇場hitaru
公式サイト
https://www.tohostage.com/lesmiserables/
<関連リンク>
川口竜也 オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/tatatatsu0415/
川口竜也 Twitter
https://twitter.com/tatatatsu0415
Theatre De Rio上原理生 Official Site
https://dermond1029.wixsite.com/theatre-de-rio
ORCHARDオーチャード:上原理生プロフィール
http://orchard-net.com/wordpress/?page_id=1420
伊礼彼方 Official Site
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伊礼彼方 Instagram
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伊礼彼方 Twitter
https://twitter.com/kl_official_
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■川口:歴代の先輩方が素晴らしい演技を繋いできた作品。僕も負けていられない
――次に『レ・ミゼラブル』という作品に対する思いをテーマとして伺います。昨日、ジャベールのお三方に取材するんだと思いながら予習をしていて、勝手に緊張するというか、「いよいよレミゼが始まる」という感覚だったんですが、やはり他の作品とは違う特別感はありますか?
川口:ありますよ。多分、観てくれるお客様方にもあるんじゃないでしょうか。「今年はレミゼイヤーだ」みたいなところがあるだろうし、何となく役者の中でもこの作品に出させて頂けるというのは、特別感を感じているところがあるのかもしれませんね。長くやっている作品ですし、歴代の先輩方が、本当に色々な方が出ていらして、素晴らしい演技をずっと繋いできた作品なので、僕もそれに負けていられないなというところはありますね。
■上原:「帰ってこれたな」という感覚。今度は正反対の立場でやらせてもらう
――上原さんはいかがですか?
上原:誤解を招いたら申し訳ないんですが、デビューさせて頂いた作品でもあるので、やはり「帰ってきたな、帰ってこれたな」という感覚はあるかもしれないですね。楽曲などが本当に染みついている部分も、あると思うので、それを今度は自分が正反対の立場の人間でやらせてもらうので、いままでとは違う景色が見られるのかなと。それを見たいなという感じです。
――いまは、その景色は見えていない?
上原:稽古をしながら探していくのかなと思います。
■伊礼:先輩たちが作りあげてきた歴史に、新しい風を吹かせられたらいいなと
――伊礼さんはいかがですか?
伊礼:世界的に、特に有名ですよね。そういう意味で、この作品の日本版に出られるというのは誇りでもありますね。いわゆる日本代表なわけですから。
上原:そうですよね。
伊礼:日本代表なんですよ。サッカー、野球でも、なんでもそうですが。
上原:サムライジャパン。
伊礼:そうそう。
川口:よく「レミゼの日本チーム」って言うんですよ。「レミゼの日本チームは、世界のほかのチームよりも、いいものを作ろう」ということも皆で話したりするんです。
伊礼:そうなんですか。
川口:そこを目指したりもしますからね。そういう話も稽古のなかで、おいおい出てくると思う。
伊礼:僕は過去を知らない分、今回から参加なので、先輩たちが作りあげてきた歴史に、新しい風を吹かせられたらいいなと思っています。
――伊礼さんは、普段どちらかというと切り込み隊長的なイメージがあります。
伊礼:まあ、どんな現場でもそうですね。
川口:(笑)。
伊礼:稽古から、そうですよ。
(一同笑)
■川口:楽譜の行間を考えてしまう。どこまでもジャベールという役は深い
――何で共演されていましたか?
川口:『エリザベート』『ヴェローナの二紳士』『ハムレット』『王家の紋章』。
上原:ヴェローナメンバーだ!
全員:そうだ! そうだ!
上原:あんまり舞台上では接点がなかったんだ。
伊礼:まったくなかったね。
上原:楽屋は一緒だった。
伊礼:でも、ずっとうるさかった。
上原:俺? ごめんなさい。
川口:(笑)。彼方に言われるって、よっぽどだよ?
上原:本当ですか?
伊礼:(笑)。
上原:やべーな……すみませんでした!
(一同笑)
――『ヴェローナの二紳士』も拝見しましたが、すっかり忘れていました。
伊礼:僕らもすっかり忘れてましたね。
――3人でご一緒されるのは、それ以来になるんですね。
川口:そうなんです。
――こういう30年以上の歴史のある作品に、自ら掴んだ役で、取り組むのは違いますか?
伊礼:気持ちは違いますよ。先程も言いましたが、「やりたい」なおかつ「掴んだ」というのは、思いが強くなりますから。ほかの作品よりも、良くも悪くも深く考えてしまったりもするかもしれません。だからこそ、もう少しリラックスしてやれたらいいなと心がけています。
――おふたりは今のお話に共感しますか?
川口:そうですね。僕もオーディションを受けて、掴み取った念願の夢だった役なので、いつでも力が入りますね。本当にシンプルに楽譜通りにやればいいというのもありますが、それこそ行間を考えてしまうんですよね。どこまでいっても、このジャベールという役は深いんですよ。きちんと色々考えても、なかなか自分で納得できないので。
上原:原作も、ものすごく長いじゃないですか。長編大河小説。あれを3時間に集約していくのは、相当作りこんでいかないといけないんです。特にジャベールは要所要所でそういうところがあるんですよね。だから、それを成立させるために、作り込む作業をずっとしていかなければいけない。
川口:物語の最初から最後までで、ジャベールはずいぶん変わっていきますから。
上原:そこで、たくさん苦しむんだろうけれど、苦しみたいなと思います。
――上原さんは、これまでに原作もかなり読み込んでいたと思いますが。
上原:革命の方は。
――今度はジャベールを読み込む?
上原:鎮圧する方を。
伊礼:これはネタだな(笑)。
(一同笑)
※川口竜也さん、上原理生さん、伊礼彼方さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは4月4日(木)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
ヴェローナの二紳士では思い切りふざけた役の3名が、こうしてレミゼキャストとして再会しているのは感慨深いです。
川口さんをセンターに、右側が上原くん・左側が彼方くんの写真がめちゃくちゃカッコいいです。
ますますレミゼが楽しみになりました!
チケットも無事に用意できました、観劇する日を指折り数えて待っております。
今回、この3名のジャベールを拝見出来ることが本当に嬉しいです。
次が4度目になる川口さん、
アンジョルラスからジャベールへ役がかわる上原さん、
レミゼラブルの世界に初めてはいられる伊礼さん。
もう、楽しみでしたないです。
特に今回が4度目の川口さんのジャベールが、
どのように進化なさるのかが本当に楽しみです。
3名とも素晴らしいに違いない!
開幕が待ち遠しいです。
公演の成功を心よりお祈りいたします。
「レミゼイヤー」待っていました。ジャベールのお三方の初共演「ヴェローナの二紳士」も観ていました。すっごく楽しかったけど、今回は共演というよりは同じ役について共に戦うのですね。舞台でお揃いになることはなくても、皆様のジャベールと、レミゼの世界、楽しみにしています!
平成最後の、そして○○(←新しい年号が入ります)最初のレミゼJAPANですね!三者三様のジャベールが、ジャン・バルジャンの人生と、学生たちの革命にどのように関わっていくか、とても楽しみです。体力的にもメンタル的にもとてもシビアなお役だとはおもいますが、みなさんがすばらしい5ヶ月を過ごされることをお祈りしています。
上原理生さんのアンジョルラスが大好きで、アンジョルラスはレミゼの象徴だと思ってきました。淋しくもありますが、今回からは違う世界が見られると思うと楽しみです。