「人にやさしくなりたい。本当に尊重し合えたら」、廣瀬友祐インタビュー（下）

2021年6月2日（水）に渋谷 duo MUSIC EXCHANGEで開催されたライブ「廣瀬友祐 MUSIC & TALK『H+our #03』Precious」（アーカイブ配信は6月16日23:59まで）開催直後に廣瀬友祐さんに伺ったインタビュー、後半です。ミュージカルソング選曲の理由、ライブが終わって思うこと、新曲「H#2021(仮)」（読み：Hナンバーニーゼロニーイチ）に込めたメッセージなどについて伺いました。会場入り・ライブ中・アンコール・ライブ終了後の写真とともにお届けします。

ーーミュージカルソングの選曲の理由もお聞かせいただけますか？『フラッシュダンス』はご出演された作品ですが、『ピピン』の「Corner of the Sky」、『レント』の「One Song Glory」はどうして選ばれたのでしょうか？

「Corner of the Sky」は、曲の感じも好きですし、歌詞がいまの自分ともリンクするところがありました。自分の居場所を探しにいこうという思いですね。あとは、本当にたまたまなんですが、ミュージカルソングを考えて選んでいたときの格好が、ピピンみたいな感じだったんです。胸元が開いたニットで紫っぽい感じで、「めっちゃ似てるやん！」と思って（笑）。

ーー（笑）。

「One Song Glory」は、去年『レント』を劇場で初めて観たんです。もちろん映画版などは観ていたんですが、上口耕平君が出ていましたし、ぜひ拝見したいと思いました。多分、僕が観に行った日が最後の回だったんですよね。甲斐（翔真）君がロジャーをされていましたが、甲斐君の声めっちゃ好きだなと思いながら拝見しました。

じつは昔、ロジャー役のオーディションを受けたことがあるんです。本格的なミュージカルをやる前で、この世界にはいりたてくらいのときです。テニミュの頃ですね。だから、そもそも「One Song Glory」の日本語歌詞も知っていましたし、『レント』から1曲選ぼう、それならロジャーかなと思い、チャレンジとして英語バージョンでやってみようと選びました。

いままでライブで自分が出演したミュージカルソングをあまり歌ってこなかったですし、曲的にも歌えなかったんですよね。これまでミュージカルで出会った、自分が歌った曲で、ライブで歌ってみたいと思ったのがふたつしかなくて。『フラッシュダンス』の「Enough」と、上演できなかった『イフ／ゼン』の「Hey Kid」という曲です。「Hey Kid」は、今後ライブで歌いたいですね。

ーーぜひ聴きたいです。

今回はこの3曲に絞ってやってみましたが、難しかったですね。「One Song Glory」は、間違えて届けたくないと思い慎重に歌いました。歌に想いを込めるつもりで。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、ライブが終わって思うこと、新曲「H#2021(仮)」（読み：Hナンバーニーゼロニーイチ）に込めたメッセージなどについて伺った内容を、会場入り・ライブ中・アンコール・ライブ終了後の写真とともにお届けします。

＜有料会員限定部分の小見出し＞

■ライブが終わって思うのは…人にやさしくなりたい。本当に尊重し合えたらいいなと

■「H#2021(仮)」…白と黒とはっきりさせるのはラクだけど、そもそも混ざっている

■自分と違う意見の人を突き放すのではなく、尊重できる強さとやさしさを持ちたい

■一日でも早くこのコロナが収束して、何の後ろめたさもなく会える日を楽しみに

＜「廣瀬友祐 MUSIC & TALK『H+our #03』 Precious」＞
【東京公演】2021年6月2日（水）　渋谷 duo MUSIC EXCHANGE　※この公演は終了しました
公式サイト
https://hiroseyusuke.info/

＜「廣瀬友祐 MUSIC & TALK『H+our #03』 Precious」アーカイブ配信＞
日程：2021年6月2日（水）　渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
アーカイブ配信チケット:¥4,000
https://teket.jp/1113/4687
※ 配信期間 6月16日（水） 23:59まで
※ 著作権の関係で一部楽曲がカットされています

＜関連リンク＞
廣瀬友祐オフィシャルサイト
http://hiroseyusuke.info/
廣瀬友祐 twitter
https://twitter.com/hirose_yuusuke
廣瀬友祐 instagram
https://www.instagram.com/yuusuke_hirose.official/

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「廣瀬友祐 MUSIC & TALK『H+our #03』Precious」より＝撮影・岩村美佳

※ここから有料会員限定部分です。

■ライブが終わって思うのは…人にやさしくなりたい。本当に尊重し合えたらいいなと

ーーライブが終わって、いかがですか？

本当に、この状況下でライブを開催できて、すごく幸せ者だろうなと思いました。会場に来てくれた方も、行きたいけれど事情があって来れなかった方も、多分いろいろな人がいたと思いますが、僕自身が明日からも前向きに生きていこうと思えるエネルギーをもらえましたし、ライブに来てくれた人が同じように少しでもエネルギーを受け取ってもらえていたらなと、今ライブが終わって思っていることです。

やはり、なんだろうな……人にやさしくなりたいです。それぞれが余裕がなくなってしまう状況下だから、本当に尊重し合えたらいいなと思います。

■「H#2021(仮)」…白と黒とはっきりさせるのはラクだけど、そもそも混ざっている

「H#2021(仮)」（読み：Hナンバーニーゼロニーイチ）という新曲に込めたメッセージも、そういうところがあります。白と黒をはっきりさせることは、ある意味、ラクだったりすることがあるのかもしれませんが、そもそも白と黒というものがあるのかなと最近は思っているんです。白も若干黒が混ざってたり、違う色が混ざっていたり。黒も、なにか違う色が混じっていて、そう見えているだけで、なにかに寄った“何色”というものなんじゃないかなと。

ということは、何かしらはっきりとした大きな決意を持っているふりでも、そのなかにはいろいろな複雑な思いがあって、何かの反対意見も取り入れているものなのではないかなと考えたら、対立とはなんだろうって。

■自分と違う意見の人を突き放すのではなく、尊重できる強さとやさしさを持ちたい

「相反」「裏表」など勝手に表現しているだけで、本来そのものに裏表はなにもなくて、ただ少し噛み合っていないだけなのではないかなと、自分自身の生活や社会について思うことが多いんです。たとえ自分と違う意見を持っている人に対しても、突き放すのではなく、尊重できる強さとやさしさを持ちたいと、ここ数ヶ月ずっと考えています。

白と黒のグレーゾーンで、人間は生きているんだろうなと思うので、苦しくて難しいところではありますが、そこが人間の愛すべきものなんだろうなと思うと、人それぞれに意見があって違って当たり前です。最近は「個で行動する時代だ」という話も聞きますが、いいところもある反面、「己」ばかりになってしまうと、いつか破滅の方向に行ってしまうのではないかと。

「廣瀬友祐 MUSIC & TALK『H+our #03』Precious」アンコールより＝撮影・岩村美佳

■一日でも早くこのコロナが収束して、何の後ろめたさもなく会える日を楽しみに

簡単にいうと、やさしい気持ちをもった人間になりたいなと思っています。わけがわからないかもしれませんが、近くにいる人に、やさしくしてあげてください。そして、一日でも早くこのコロナが収束して、何の後ろめたさもなく会える日を楽しみにしています。

「廣瀬友祐 MUSIC & TALK『H+our #03』Precious」を終えて＝撮影・岩村美佳

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