今年でデビュー20周年となる、藤岡正明さんの記念ライブツアー『藤岡正明 20th Anniversary LIVE TOUR 「TERMINAL」』が、2021年11月21日(日)から、博多、東京、大阪、名古屋で開催されます。藤岡正明さんのインタビュー後半です。俳優としての活動、動画配信にまつわる想いなどをお話しいただきました。
――藤岡マリウスの「Cafe song」。先日の鎌倉芸術館で開催された『ミュージカル・ガラ・コンサート』での染み入る歌声に魅了されました。
あれは、オリジナルのキーより全音上げていて、つまり♯2つ上げているんです。オリジナルのキーはAm(Aマイナー)という、ラの短調なんですけれど、僕はシの短調Bm(Bマイナー)っていうキーで歌っていて。「Cafe song」って当時から低くて、だから開放し切れない感じがあって、その開放しきれないところがいいと思っていたんですけれど、コンサートでやる場合、物語的な前後関係が何もないじゃないですか。ないってことはその1曲だけで魅力的に聞いてもらわないと、お客さまが何を見せられてるのかわからなくなる。そういう意味で「少し上げさせてくれ」と言って。だから舞台で聞くときよりも高いキーなので、僕自身もちょうど歌いやすいキーではあるんですよ。
――「言葉にならない」の一音目からスルリと心に忍び込んでくる感じを毎回受けていたんですが、キーの高さという要素が。
あるかもしれないです。あとは舞台でやっていると、どうしても気持ちの方が強くなっていく傾向はあるような気がします。1曲の中で起承転結をつけるときに、よりピアニッシモなところから、言葉を話すようなところから歌い始められるというのは、コンサートの良さかもしれないですね。
――『レ・ミゼラブル』は、その後の再演でも続投されましたね。
再演ものなので、やるからには評価を得たいと思いました。舞台にしても音楽にしても、エンターテインメントを皆さんにお届けしているので、楽しんでもらって「よかった」と思って帰ってもらえないと、悔しいので。そういう意味では、再演に残るということは、それだけの一定の評価をいただいたということなんだろうというのはありました。それを重ねていくうちに、いろんないくつかの作品をやっていく中で、芝居の面白さを知っていったところもありました。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、役者を始めて数年ぐらい経った頃から自分を「俳優です」と言うようになって感じたことや、動画配信にまつわる想いなどについて話してくださったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
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■誰かを演じるのが不思議なときがあった。「俳優です」と言うようになって腑に落ちた
■コロナ禍でいろいろ変わりました。カメラや、切り替え用のスイッチャーを買ったり
■撮影機材があれば、コロナ禍でバイトできないに子にバイトしてもらえるかなと
■ライブでは、ミュージカルナンバーをきちんと歌う時間も作ろうと思っています
<藤岡正明 20th Anniversary LIVE TOUR 「TERMINAL」>
【福岡公演】2021年11月21日(日) ROOMS
【東京公演】2021年11月23日(火・祝) 新宿FACE
【大阪公演】2021年12月4日(土) Soap opera classics -Umeda
【愛知公演】2021年12月5日(日) 伏見JAMMIN
チケット:
https://masaaki-fujioka.com/contents/465319
ROOMSアクセス:
https://goo.gl/maps/HFiLuXuaf4znrjPc6
新宿FACEアクセス:
https://shinjuku-face.com/access
Soap opera classics -Umedaアクセス:
http://soarsmusic-soc.jp/access/
伏見JAMMINアクセス:
https://www.nagoya-jammin.com/contact
<関連リンク>
藤岡正明 OFFICIAL SITE:
https://masaaki-fujioka.com/
藤岡正明 Twitter:
https://twitter.com/Tsukune_Toro
藤岡正明 オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/fujioka-masaaki/
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■誰かを演じるのが不思議なときがあった。「俳優です」と言うようになって腑に落ちた
――シンガーとしてスタートされて、その後俳優としても活動を続けていらっしゃるというところでは、いかがですか?
役者を始めて数年ぐらい経った頃から、自分を「俳優です」と言うようになったんです。芝居の楽しさを覚えて、これも本当に大きな自分自身の表現方法の一つとしてやらせてもらえそうだなと思ったことと、いろんな作品に出させてもらってそれだけお話をくださる方がいる中で、「僕は俳優じゃないです。ミュージシャン、歌手なんで」と言ってらんないなと。「俳優です」って言うようなってからは、わりと腑に落ちたというか…。それまでは自分が何かを演じている、どこかの誰かを演じているということが、たまに不思議になるときがあったんです。ふと「不思議だなあ。そうか、俺は役者をやってるんだもんな」みたいな。昔テレビで見ていたことを自分がやってるんだ、みたいな感覚があったんですけど、「俳優です」って言うようになってからは、それがなくなりました。「だって俳優だもの」みたいな(笑)。
――俳優としての自分を認めることができた?
きちんと俳優として認めてもらうために腹が決まった、ということですね。
■コロナ禍でいろいろ変わりました。カメラや、切り替え用のスイッチャーを買ったり
――コロナ禍もあって、動画配信の機会が増えました。
この間、全然高いやつじゃないですけど、動画を撮るために一眼レフ買っちゃったんです。型落ちのやつですけど、動画がいいというのを聞いて。せっかくだから、写真も撮ってみようかみたいな(笑)。コロナ禍が入っていろいろ変わりましたね、やっぱり。しばらくこういう状況なので、自分でもちゃんと配信のノウハウを知りたいと思って。何台かカメラを使って、それを切り替えるスイッチャーを買ったり。
――音楽用の機材だけじゃなく、配信用の機材も増えてますね。
大きめのトランク1個分ぐらい、配信用の機材になってます。カメラも今、4台ぐらい。4台中2台は、コンパクトデジタルカメラですけど、メチャクチャ綺麗なんですよ。配信だったら固定して定点でやることが多いじゃないですか。全部を新品買うと高いので中古で型落ちを買うんですけど、SONYのRX100M5を2台買って、もう1台同じものを買おうと思っているんです。そうすると同じカメラだから、同じ質感が出せるじゃないですか。この間『DOGFIGHT』で共演していた一色洋平くんがLUMIXのG8を持っていて「良いんですよ!」ってカメラトークになって。
――一色さんも動画チャンネルをお持ちですね。
そうなんですよね、YouTubeとかやってて「マサさん、これね、僕のカメラで撮ったんです」って見せてもらって「良いじゃん、良いじゃん、俺、コレ買うわ!」って、それで買って(笑)。そうすると、その4カメで、割と統一感のある絵が撮れるなとか思って。そんなことをやってるんです。その前から僕自身も、自分のライブを自分の撮影機材を使ってやるようになって、そのぐらいからちょっとずつ集めていて、最初は本当に2カメとかそんなもんだったんですけど、徐々に増やしていって、とりあえず4カメができるようになりたいと思って。今は1台はGoProという、ちっちゃいアクションカメラを使ってるんです。それは絵で見るとすごく面白いんですけど、配信にはやっぱりちょっと画質が悪すぎて「これ駄目だ」と思って。
■撮影機材があれば、コロナ禍でバイトできないに子にバイトしてもらえるかなと
元々いろんなことを知りたいタイプなんですけど、やっぱりいろんなことを知っていかないとと思ったんです。それをやりたくなった理由は、僕が撮影機材を持っていれば、安価に貸し出したりできるじゃないですか。もっと言うと、バイトができない役者の卵や、ミュージシャンの卵みたいな子を、そういうところでバイト対応をちょっと多く払ったりもできるし、ちょっとした雇用を生み出せるんじゃないかなと思って。
――藤岡さんが作品を創られるときに、スタッフをやって貰ったり。
そうです。ほかにも例えば仲間内で正直予算があまりないけれど、複数のカメラである程度きちんとしたクオリティで配信をやりたいときに、僕の撮影機材を渡せばできるね、ってことにもなるし。そのシステムを若い子に覚えてもらえば、その子にカメラを託してできるんじゃないかなって。それで僕自身がお金儲けということよりは、持ちつ持たれつができるかなと思って。やっぱりどうしても配信って、本当にカメラクルーを呼ぶとお金がかかるから、プロクオリティではないにしても、ある程度のクオリティでできればいいって子たちにとってはいいかなって。
――互いにwin-winですね。ちなみにやりたいことがあれば、人を巻き込む前にまず自分で、という感じでしょうか?
まず自分でやります。配信も1ヶ月半ぐらいかけてずっといろんなことを、ああでもない、こうでもないって試行錯誤して、機材とパソコンとシステムのにらめっこをずっと続けてました。今は慣れてわかるようになってきたので、それをレクチャーできれば、配信がやりたいけど予算がない子たちにも、どんどん安くやらせてあげられるし、それによって仕事がない子たちにバイト代払ってもあげられるから、それがいいんじゃないかな、というのは個人的に思っていますね。
――仕事がなくて困っている若手も助けられるかも、という考えは、コロナ禍以前からあったんですか?
コロナ禍だからですね。今までは、役者やりたいんだったらバイトやる覚悟ぐらいはみんな誰もが持ってなきゃいけないし、食えないならバイトしてでもやりたいかどうかじゃないの? って話だったんですけど、今はバイトもできない、仕事もない、じゃあどうするんだという状態なので。そこはちょっとでもなにかできたらいいな、少しずつでもそんなことができたらいいなと思っています。
■ライブでは、ミュージカルナンバーをきちんと歌う時間も作ろうと思っています
――最後にライブに来てくださる方、アルバムを聞いてくださる方へ、メッセージをお願いします。
アルバムに関しては、本当に僕もまだ “道の途中” のアルバムです。個人的なことばかりで本当に申し訳ないですけれど、「谷さんだったらどうするだろう?」と思いながら、僕もベースを弾いたりしていて、実は僕自身が谷さんと歩んできたこの期間を卒業するために作ったアルバムでもあるんです。これからまた新たな気持ちで音楽を作っていくと思うんですけど、僕と谷さんの思い出を感じて貰えたらいいと思うし、それで少しでも元気になってくれたら、もう何も言うことないと思ってます。
ライブに関しては、とにかく本当にみんなを笑顔にしたいと思っています。みんなに「来て良かった、楽しかったー!」と言ってもらえるライブにしたい。どうしても感染対策の影響もあって、予防の観点から、今回は長時間のライブはできないと思いますけれど、この「20年」は、ミュージカルも含めて、やっぱり切っても切り離せないので、ミュージカルナンバーをきちんと歌う時間というのも作ろうと思っています。東京では「M&F special LIVE」と言って、「M」はミュージカル、「F」はフリースタイルで僕自身の音楽という2部構成でやろうと思っているので、多分、めちゃめちゃお腹いっぱいになるライブだと思います。ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。
※藤岡正明さんの写真とサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは2021年12月19日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
色々と興味深いお話が聞けて嬉しかったです。何気なく見ていた配信も、試行錯誤があっての事だったんですね。今から聴く新しいアルバムも、明日からのライブツアーも、これからの藤岡くんがとっても楽しみです。