「サバイバーズ・ギルト&シェイム」出演、伊礼彼方インタビュー(上)

伊礼彼方さんインタビューより=撮影・桝郷春美

俳優の伊礼彼方さんが、2016年11月11日から12月4日まで東京・紀伊國屋ホールで上演される「サバイバーズ・ギルト&シェイム」に出演します。アイデアニュースでは伊礼さんにインタビューし、コミュニケーションについてや、これまで鴻上尚史さんの作品に出演して感じたこと、芝居とミュージカルに取り組む中での葛藤などについてお話をうかがいました。抽選でアイデアニュース有料会員3名さまに伊礼さんのサイン入り「チェキ」写真をプレゼントします。(このプレゼント応募は終了しました)※このインタビューは、2016年9月28日に実施したものです

■「生き延びてしまった罪と恥」と向き合い、格闘し、笑い飛ばす

「サバイバーズ・ギルト&シェイム」とは、戦争や災害、事故でかろうじて生き残った人が、死んでしまった人達を思い、生きていることに感じる罪悪感と恥ずかしさのこと。未来、戦争が起こり、戦場から故郷に帰ってきた若い男が、両親に「僕、死んじゃったよ」と陽気に微笑む所から物語は始まります。人間は想像を超えた出来事に襲われた時、「この世界は現実ではない」と思い込んで生き延びようとします。それが不可能な時、「私は現実ではない」と決意するのです。これは、「生き延びてしまった罪と恥」と向き合い、格闘し、笑い飛ばす抱腹絶倒の爆笑悲劇です。(「サバイバーズ・ギルト&シェイム」公式ウェブサイトより)

舞台デビューから10年、独立してから約3年半。伊礼さんが、鴻上さんの作品に出演するのは、2012年の音楽劇「リンダリンダ」から始まって今回が4作目となります。

「サバイバーズ・ギルト&シェイム」のビジュアル

「サバイバーズ・ギルト&シェイム」のビジュアル

<KOKAMI@network vol.15「サバイバーズ・ギルト&シェイム」>
【東京公演】2016年11月11日(金)~12月4日(日) 紀伊國屋ホール
作・演出:鴻上尚史、出演:山本涼介、南沢奈央、伊礼彼方、片桐仁 / 大高洋夫、長野里美

<関連サイト>
「サバイバーズ・ギルト&シェイム」 http://www.thirdstage.com/knet/survivors/
サードステージ公式ページ http://www.thirdstage.com/
伊礼彼方 official web site http://www.kanata-ltd.com/

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伊礼彼方さんインタビューより=撮影・桝郷春美

伊礼彼方さんインタビューより=撮影・桝郷春美

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、動画に収録した部分以外のインタビューの全文をテキストで掲載しています。2012年の音楽劇「リンダリンダ」以降、鴻上さんの作品に継続的に出られていることについて、「僕の生きる目的は」などについて語ってくださった内容を紹介しています。10月30日掲載予定のインタビュー「下」では、9月に行われたコンサート「姿月あさと×マテ・カマラス×伊礼彼方 SPECIAL LIVE」について、ミュージカルとストレートプレーについて、うかがった話を掲載します。

<有料会員向け部分の小見出し>

■僕が鴻上さんの作品をものすごく求めているのは事実です

■物事に執着は無いんですが、いろんな世界を知りたくて飛び込むエネルギーはあります

■エンターテインメントってなくてもいい職業なわけです。でも…

■プレゼント応募フォーム

※伊礼彼方さんのサイン入り「チェキ」写真1枚を、アイデアニュース有料会員(月額300円)3名さまに抽選でプレゼントします。応募は有料会員の方はログインし、この記事の文末にある応募フォームからご応募願います。応募締め切りは11月13日(日)です。(このプレゼント応募は終了しました)

※ここから有料会員限定部分です

■僕が鴻上さんの作品をものすごく求めているのは事実です

――11月には、鴻上尚史さん作・演出の「サバイバーズ・ギルト&シェイム」に出演されます。鴻上さんの作品には2012年の音楽劇「リンダリンダ」から継続的に出られていて、今回が4作目になります。

嬉しいですね。鴻上さんが僕を求めているかは分かりませんが、僕が鴻上さんの作品をものすごく求めているのは事実です。元々、バンド上がりの人間が演劇の世界に入って、昔の演劇を知らないわけですよ。でも、鴻上さんの作品を通して、80年代ってきっとこういうアグレッシブな芝居がたくさん作られていたんだろうなと過去を見られる感じがあります。僕にとっては勉強させてもらえる現場ですし、一年に一回は鴻上さんの作品に出続けたいと強く思っています。

――実際には体験していない過去を追体験するような感覚になるということでしょうか。

先人のやってきたことって、すごいじゃないですか。それを知りたいという気持ちが強いです。もちろん過去には戻れませんが、疑似的な経験ができればいいなと思ってやっていますね。なおかつ、今は新しいテイストというか、今の時代に合ったものを作ろうとしていて、そこに関わりたいと強く思うんです。それは鴻上さんの作品だけではありませんが、作品によって様々な世界観があって、演出家や共演者によって、解釈が違ったりすることに触れられるのがとにかく楽しいんです。新しい自分に出会えるし、新しい人たちにも出会える。とにかく、自分の知らないことをもっと知りたいという意欲が強いです。

■物事に執着は無いんですが、いろんな世界を知りたくて飛び込むエネルギーはあります

――知らないことを知りたい。

僕は物事に執着が無いんですよ。趣味も特にありません。食や服にもさほど興味がないですし、車を運転することは楽しいですけど車種にこだわりはない。そういう人間なんですよ。秀出たものが無いので器用貧乏と言えるかもしれませんが、とにかくいろんな世界を知りたいので自ら飛び込んでいくエネルギーはあります。だけど具体的に何かを得ようというのはないので、そうやって飛び込んだ世界で人からもらうことが多いです。

――それは、伊礼さんの人生観にもつながるのでしょうか。

僕の生きる目的は、将来家族に看取られて死ぬ。孫とか、ひ孫までいたら最高ですね。それで、笑って死にたいというのが僕の夢です。そこに向かって行っているだけなんです。そこに芝居がある。そのためにご飯を食べる。だから物事にあまり執着が無いんですよね。

仕事をしていく上では、ミュージカルでもお芝居でも関係なく、使いたいと思ってもらえるような役者になりたい。何ならミュージカルで歌わずに、芝居で歌うみたいな、そういうスタンスでもいいぐらい。あいつの歌、芝居に活かしたら面白いよねとか、ミュージカルで歌わないけど、芝居でちょっと締めてほしいとか、そんなポジションになっていきたいです。

■エンターテインメントってなくてもいい職業なわけです。でも…

(お客様に向けては)作品を通して認識を高めていただいたり、人生が変わるまでいかなくても、その日だけでもつらいこととか忘れてもらえたらいいなと思います。僕自身もそういう気持ちを味わったことがありますから。(音楽でいえば、)ザ・ブルーハーツの「青空」という曲に僕は救われたんです。歌詞に出てくる「生まれた所や皮膚や目の色で、いったいこの僕の何がわかるというのだろう」という訴えが、当時の僕の心境と重なり、助けられて勇気が湧いたんですよね。今はもうあまり聞いていないですが、僕にとっては特別な一曲です。

エンターテインメントってなくてもいい職業なわけです。でも心の栄養という意味ではやっぱり、いろんな芸術に触れることによって自分を高めている方もたくさんいらっしゃると思うし、その一人として、僕自身もそうでありたいなと思います。

伊礼彼方さんインタビューより=撮影・桝郷春美

伊礼彼方さんインタビューより=撮影・桝郷春美

■プレゼント応募フォーム

<伊礼彼方さんのサイン入り「チェキ」写真を有料会員3名さまにプレゼント>
伊礼彼方さんのサイン入り「チェキ」写真1枚を、アイデアニュース有料会員(月額300円)3名さまに抽選でプレゼントします。当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。応募は有料会員の方はログインし、この記事の文末にある応募フォームからご応募願います。有料会員の方はコメント欄にメッセージを書き込むことができますので、ぜひ記入をお願いいたします。応募締め切りは11月13日(日)です。(このプレゼント応募は終了しました)

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“「サバイバーズ・ギルト&シェイム」出演、伊礼彼方インタビュー(上)” への 2 件のフィードバック

  1. ピカ より:

    外見は華やかなのに内面は堅実な伊礼さんが大好きです!常に新しいものに挑戦する姿、見習いたいです。
    鴻上作品ではいつも弾けていらっしゃいますね、今回はどんな姿を見せて下さるのか楽しみです!

  2. く〜たん。 より:

    またまた伊礼彼方さんの記事ありがとうございます。
    おまけに今回は動画&音声付きで感謝の気持ちいっぱいです。
    そして更に、前回お願いしていたサイン付きチェキ♡
    自分に当たるかどうかは分からないけど、希望する物がプレゼントになるのは嬉しいです。
    ここでの伊礼さんは本音を語ってくれるので大好きです。
    これからもよろしくお願いします。

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