『デスノート THE MUSICAL』インタビュー第3弾、L役を演じる小池徹平さんのインタビューです。再演がはじまっての思いなどについて伺いました。(上)(下)に分けてお届けします。
――富山公演を終えて、再演の手応えはいかがですか?
富山の初日に色々トラブルがありましたが、それを上手く乗り越えることが出来、よりカンパニーの絆が強くなり、富山の出だしはとても良かった印象があります。再演ということもあり、前回を観て期待してくださっているお客さんや、初めて観る方もたくさんいらっしゃったと思いますが、富山の方々が温かく、スタンディングして頂いたり、会場の一体感を感じました。とても良かったという声も多く頂いて、やっている側としてこれ以上嬉しいことはないと思うくらいに、良い反応を頂けました。
僕ら自身も、2年前とは全然違う『デスノート THE MUSICAL』になっているという自覚が強いです。演出の栗山(民也)さんも稽古場でおっしゃっていましたが、通し稽古が終わって「この時点で前回を越えたんじゃないか」と話されていたので、僕らとしてはとても嬉しいですし、より「やってやろう」という絆が強まりました。微妙に変わっている部分や、それぞれが2年の間に経験したことで、より洗練されたミュージカルに仕上がっているんじゃないかと思います。
――「前回を越えた作品」というのは、具体的もしくは感覚的にここが違うというのはどんな所でしょうか?
世界観や物語の筋の部分はもちろん変わっていないですが、ちょっとした台詞まわしや動きなど微妙なニュアンスが変わることによって、より世界観が分かりやすくなりました。あとは、月のふたりと、もちろん僕自身も2年前とは全然違います。
――皆さん2年のキャリアがありますもんね。
歌も芝居も磨きがかかっていて、それがとても楽しいんです。ミュージカルではありますが、芝居もとても大事な作品なので、その辺も素晴らしく、いい形になっているんじゃないかと思います。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、夜神月役の浦井健治さんと柿澤勇人さんの違いなどについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。8月18日掲載予定のインタビュー「下」では、ミュージカルへの思いや第42回菊田一夫演劇賞を受賞した思いなどについて話してくださったインタビューの後半の全文を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■Lの人間らしい部分や膨らませたい部分を追求出来た
■どう挑発したり駆け引きしようかなと、常に考えている
■あの2人は大変。入り込んでしまうとむちゃくちゃなので
■2人のスピード、声、目つき…、芝居方法が全然違うから面白い
<デスノート THE MUSICAL>
【富山公演】2017年6月24日(土)~25日(日) オーバード・ホール(公演終了)
【台湾公演】2017年7月21日(金)~23日(日) 臺中國家歌劇院 大劇院(公演終了)
【大阪公演】2017年8月19日(土)~8月21日(月) 梅田芸術劇場メインホール
【東京公演】2017年9月2日(土)~9月24日(日) 新国立劇場 中劇場
<関連サイト>
梅田芸術劇場 http://www.umegei.com/schedule/641/
ホリプロ http://hpot.jp/stage/death-note
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- 「受賞、中途半端じゃなかったと救われたような」、小池徹平インタビュー(下) 2017年8月18日
- 「磨きがかかって楽しい」、『デスノート THE MUSICAL』小池徹平インタビュー(上) 2017年8月17日
- 「『フランケンシュタイン』の歌は、難しかった」、柿澤勇人インタビュー(下) 2017年8月15日
※小池徹平さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは8月31日(木)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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■Lの人間らしい部分や膨らませたい部分を追求出来た
さらに、新キャストの石井一孝さん、別所哲也さん、髙橋果鈴ちゃんですね。それぞれに個性がすごくて、本当にいいですよ。石井さんのリュークも大好きですし、別所さんのお父さんの悩んでいる感じや歌もとても力強くて、2年経ったから僕も感じ方が変わったのか、より2年前よりもグッとくる部分が増えた気がしています。果鈴ちゃんも可愛いし、歌も透き通っていて綺麗なんです。
――初演も完成度が高い素晴らしいミュージカルでしたし、反響も大きかったと思います。初演に取り組んだ印象と、再演での取り組み方は変わりましたか?
それはもちろん、やはり再演ならではの違いがありますね。2年前に一度がっつりやった時のLというものが、自分の中で生きていて、それを落とし込んでいく部分があるので、スタート位置が全然違いますよね。2年前は「Lという役をどういう風にやっていこうかな」という所からのスタートでしたが、今回はLというものが出来上がっていて、より彼の人間らしい部分や膨らませたい部分を追求出来た期間があったので、よりよく洗練していけた稽古でした。
――稽古に入る前から、突き詰めたい歌や芝居などはありましたか?
全部です。芝居に関しても、少し感情が出るようになったのかな。Lは感情がわりと表に出るので、人間味が増したかなという気がしています。もちろんそういう風に意識しているんですが。あとは、歌ももちろん、あの背中を丸めた姿勢で歌うというのは。
■どう挑発したり駆け引きしようかなと、常に考えている
――そうですよね。
どうやって歌えばもっと安定感を出せるのかと追求しました。所作も前回とは違うお菓子を食べてみたりとか、座り方を変えたりして、色々と試しましたね。
――なるほど。この後、さらに自分の中でここをやりたいとか、変化していきそうなことはありますか?
ここから変化していくのって何だろうな……。あとは、ちょっとした遊びというか、適当にやるとかそういう意味ではなくて、毎日繰り返して慣れていく中で、毎日同じことをするわけではないので。芝居は同じでもやはり日々感じること、体調や相手がどうくるかも全然違うので、その辺をどう遊んでいこうかなとか、どう挑発したり駆け引きしたりしようかなというのは、常に考えていることですね。
■あの2人は大変。入り込んでしまうとむちゃくちゃなので
――特に対する相手が変わりますから。
新鮮味がありますし、楽しんでいますよ。2人を相手するのは、大変は大変なんです。あの2人はすごく大変なんですよ。
――すごく大変なんですか?
大変ですよ(笑)。2人とも個性的だし、入り込んでしまうとむちゃくちゃなので。でも、こんな贅沢なマチソワはないなと思いながら、やらせてもらっていますね。
■2人のスピード、声、目つき…、芝居方法が全然違うから面白い
――小池さんが感じるその違いをぜひ伺いたいのですが。
普通の高校生がデスノートを拾って、自分のやる使命を見つけ出して、どんどんキラになっていく。目つきが変わって、人が変わったように殺人鬼になっていくという過程が、2人とももちろん、同じような流れになるんですが、そのスピード、キラになっていく様子やキラになった後の声のトーン、目つき、挑発しているタイプ、どう染まって行くかなど、芝居方法が全然違うから面白いです。より人間味が増したなとか、だからこそ惨いなとか、2人も2年前と比べて月が洗練されていて、進化しているので、前より怖いと思います。
――初演も十分怖かったですが、さらに怖いんですか?
日常で歩いてたら、急に何されるか分からないような、すごく身近になったような感覚です。デスノートに名前を書いたら死んでしまうというファンタジックな話ではなくて、本当に急に刺してくるような、急に火をつけたり、急に暴れだしたり、何をするか分からない世の中のような、身近な狂気、リアルさというか。だからより怖い。鋭利な研ぎ澄まされた感じになっている気がしますね。
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小池徹平さんの記事を楽しみにしていました。素敵なインタビュー、じっくり読ませていただきました。
初演から大切に作り込んできたL、再演の舞台でまたその姿を観られるのが本当に楽しみです!
待ってました!小池徹平くん!ずっと記事を楽しみに有料会員になりました。
デスミュ富山公演初日から観劇して先日は音霊でアーティストな姿の徹平くんに会えてほんとに幸せな時間でした。デスミュから”揺るがぬ真実”1789から”二度と消せない”もほんとサプライズすぎて全身鳥肌でした。再演では徹平くん自身の中に生きてるLがここからまたどう膨らんでいくのかほんと楽しみです☆☆☆