2018年1月21日から大阪と東京で上演されるミュージカル『マタ・ハリ』に、ラドゥー役とアルマン役で交互出演する、加藤和樹さんにインタビューしました。(上)(下)に分けてお届けします。
――『マタ・ハリ』ですが、ビジュアル撮影はいかがでしたか? とても素敵で、大評判のビジュアルですね。
想像していたよりも大変でした。というのも、ラドゥーとアルマンという、マタ・ハリを挟んだ両極端な男性の役なので、ラドゥーとしての魅力とアルマンとしての魅力をいかに出すかというのは大変でしたね。これからスタッフの方々の力もお借りしながらふたつの役を作っていきますが、これをお芝居でダブルでやるとなった時に、これは結構苦戦するだろうなという印象は受けました。
――この写真でも、写真だけで差をつけるというような、「これ1枚で違う人」という感じですもんね。
もちろん、まだ自分の中に役がないので苦戦したというのもありますが、2つの役が自分の中で明確になればなるほど、そのせめぎ合いというか、演じ分けがすごく大変になってくるだろうなというのは感じましたね。
――ちなみに今は、どちらの役がやりやすそうですか?
ラドゥーの方が作りやすいだろうなと思っています。というのも、キャラクター的にアルマンの方が若いですし、マタ・ハリとの関係性においてもアルマンの方が絡みも多いです。そこで彼の心情と、任務への思いというところで揺れ動くというのは多分若さもあるでしょうし、そこをいかに見せるかというのは大変だろうなとは思います。
――男として惹かれるのは?
男としては、僕的にはラドゥーの方が惹かれますね。やはり中央局の上官でもあり、仕事も出来る人ですしね。そんな彼が自分も気づかない所でマタ・ハリに惚れこんでいってしまうところや、男のアルマンへの嫉妬心ではありませんが、そういうものが見え隠れする瞬間というのが面白いんじゃないかなと今のところは感じています。
――なるほど。優しい甘い匂いがしそうな雰囲気のアルマンみたいな役はあまり記憶にない気がします。最近、戦っている印象が強いです。
そうですね。そのアルマンをダブルキャストの東(啓介)君とどう作っていくかですね。作っていく上で違うものにはなっていくので、差別化をする必要はないと思いますが、ラドゥー役の佐藤(隆紀)君と、ダブルキャストの2人の助けも必要になってくると思います。
<取材協力>
ヘアメイク:CHIHARU
スタイリスト:立山功
衣裳協力:SEVESKIG(STUDIO FABWORK tel 03-6438-9575)、Bennu(D,E.N inc. tel 03-6447-5685)、JUHA(tel 03-6659-9915)
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、2役を演じるうえでの心構えなどについて詳しく伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。17日掲載予定のインタビュー「下」では、『フランケンシュタイン』『ハムレット』『罠』『レディ・ベス』と舞台作品だけでも盛り沢山だった一年を振り返ってのお話など、インタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■(ロミオ役とティボルト役の時の城田優さんは)大変そうでした
■「ここで、ここにいなきゃ」とか、自分1人では覚えきれない
■『フランケンシュタイン』の2役は、アンリで繋がっていた
■「体を清める」じゃないですが、僕はシャワーでリセットします
<ミュージカル『マタ・ハリ』>
【大阪公演】2018年1月21日(日)~1月28日(日) 梅田芸術劇場メインホール
【東京公演】2018年2月3日(土)~2月18日(日) 東京国際フォーラム ホールC
<関連サイト>
梅田芸術劇場 ミュージカル『マタ・ハリ』
http://www.umegei.com/schedule/675/
ミュージカル『マタ・ハリ』 twitter
https://twitter.com/matahari_2018
加藤和樹 Official Web Site / ASSIST
http://www.katokazuki.com/
加藤和樹 twitter
https://twitter.com/kazuki_kato1007
<関連リンク>
- 「ふたりの関係があるからこその」、大貫勇輔・三浦涼介(下) 2022年9月25日
- プラネタリウム天空で音楽ライブ『LIVE in the DARK w/加藤和樹』開催、2022年11月 2022年9月10日
- 「あっという間!」、『銀河鉄道999 THE MUSICAL』中川晃教・三浦涼介対談(下) 2022年4月8日
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- スターが日替わりで登場するバラエティショー『THE PARTY in PARCO劇場』、2022年11月開催 2022年9月13日
※『マタ・ハリ』加藤和樹さんのサイン入り写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは11月30日(木)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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■(ロミオ役とティボルト役の時の城田優さんは)大変そうでした
――ダブルキャストの佐藤(隆紀)さんと東さんが2人並んだ時に、ラドゥーとアルマンは全く違う役だということがすごく分かりますね。
確かに(笑)。そこは全く違う人物にしなくてはいけないですね。
――今回の配役を拝見して『ロミオ&ジュリエット』の城田(優)さんを思い出しました。城田さんはロミオ役とティボルト役を演じていましたが、ティボルト役のダブルキャストであった加藤さんは、当時2役を作っている城田さんを見ていて、「大変そうだな」とか感じましたか?
ものすごく大変そうでした。
――「あれを自分でやるんだ」という感じですか?
僕は彼のダブルを担っていたので、アドバイスというか「ここはこうだよ」と話したりはしましたね。それぞれに作るのではなく、一緒に作っていったんですよね。だから、今回も一緒に作っていく上で、最終的に違うものになればいいなという感覚ではいます。
■「ここで、ここにいなきゃ」とか、自分1人では覚えきれない
――ダブルキャストの演目が続いていますが、常にそういう思いですか?
ダブルキャストの相手によりますね。
――というのは?
やはりダブルキャストでも、「自分は自分」という方もいますから。でも基本的に演じる役は変わらないですから、そこに対する自分の思いがあれば、結果違うものになるじゃないですか。全く一緒のことをやっても、同じことにはならないですから。一緒にやるというのはテクニカルなことですよね。「ここで、ここにいなきゃいけない」とか「ここはこういう風な動きだよ」というのを多分、自分1人では覚えきれないと思うんです。
――そういう意味での協力体制ですね。
あの時の城田がそうだったように、多分どちらかひとつの役に比重は置いてしまうんですよね。もちろんどちらの役も力を入れていくんですが。
■『フランケンシュタイン』の2役は、アンリで繋がっていた
――そもそも2役でとお話があった時は、どう思いましたか?
面白いなと思いました。ただ、次に「これはとても大変なことかもしれない」と気がつく訳ですよ。でも、やはり出来た時の自分の達成感はあるだろうと想像しますし、同じ作品で2役演じるということは、やりたくてもやれることじゃないですよね。『フランケンシュタイン』の時のようにプリンシパル全員が2役をやるというというのとも違いますし。これは自分にとっては挑戦だなとすごく感じています。
――なるほど。
あの時は2役といっても、アンリというもので繋がってはいたので、自分としては2役をやっている感覚はなかったんですよね。でも、今回は全く違う人物なので、それこそ自分の中の血液や細胞を全て変えるくらいの意識にいないと、どこかで似たり寄ったりな感じになってしまうのが嫌だなと思っています。
■「体を清める」じゃないですが、僕はシャワーでリセットします
――マチネ・ソワレで役が変わる日もありますね。
そうなんです。大変だろうと思います。1回シャワーを浴びないと多分……(笑)。
――シャワーを浴びたらスイッチを変えられるんですか?
そのぐらいじゃないと(笑)。多分1回リセットしないとダメですね。
――楽屋の中でリセットするって大変そうですね。
初めての経験なので(笑)。1回メイクを落として髪の毛をセットして、それこそシャワー浴びるくらいのリフレッシュをすれば、多分変わるんじゃないかな。メイクだけを落としてからすぐに変わるとなると、多分リセットしきれないだろうなと思います。体も1回綺麗に流してやらないと。僕はだいたいそうなんですよね。朝起きて、シャワーを浴びてリフレッシュしてから切り替えるんです。
――シャワーが“肝”なんですね。
1回「体を清める」じゃないですが(笑)、戦闘モードに切り替わるというか。僕はシャワーでリセットします。
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一日で違う人物を演じるのは、本当に大変だと思います。加藤君の役作りや、気持ちの切り替え方などこの作品を観る上で参考になりました。ありがとうございます。
舞台に打ち込む真摯な姿勢がいつも惚れ惚れするほどに素晴らしく、毎公演観劇に伺うのが楽しみです。
あまりにもご多忙で体調などいつも気がかりですが、お仕事との切り替え方法も今回話してくださりそのストイックさに改めて頭が下がりました
今後の活躍も楽しみにしております
いつも楽しく読ませていただいています。
深いところまで聞いてくださるインタビューと綺麗な写真、これからも岩村さんのインタビューを読ませていただけたら嬉しいです。
ミニアルバム「SPICY BOX」の記事に続き 大好きな加藤和樹さんの記事を また読むことができて とてもうれしいです♪
取り上げてくださって ありがとうございます!
和樹さんなら タイプが真逆な2役であっても どちらも魅力いっぱいに演じてくださると思います☆
これからも 和樹さんの記事をよろしくお願いいたします。
いつも素敵な記事をありがとうございます!和樹さんの2役、楽しみしかありません。大変なチャレンジだと思いますが、彼なら乗り越えて素敵なものを見せてくれると信じています。