ミュージカル『メリー・ポピンズ』にバート役で出演する大貫勇輔さんのインタビュー、後半です。有料部分では、『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』を終えて残っていること、5人のビリーたちへの思いを語って頂きました。
――オーディションを重ねるなかで、作品の特に見どころと思ったところは何処ですか?
本当に楽曲がいいですね。どの曲も耳なじみがありますし、気分が上がるというか。僕は、スパカリ(「Supercalifragilisticexpialidocious」)を観たときに感動して涙が出たんですよ。先日ダンスワークショップでやったからか、余計に思い入れがあります。ものすごいテンポ感で歌って、踊らなければいけないので、その大変さが分かるがゆえに、ものすごく感動してしまいました。あとは、全体的にものすごく動くんですよね。ビッグナンバーである「Step in Time」は、壁を歩いて天井に行って、本当に夢にあふれたミュージカルというか。その中に家族の温かい現実的なニュアンス、お父さんが仕事で忙しくて厳しくて、お母さんは全然家庭にいなくて、子どもたちが寂しい思いをしているけれど、メリーとバートのおかげでひとつになっていく、そういう温かいミュージカルだなと感じます。
随所に見どころがあって、本当にいい場面がたくさんあるので、すごく多面的な舞台だなと思います。バート自身も、すごく多面的な人間で、ユーモアにあふれた人間ですし、シリアスな部分もあります。シリアスというのは例えば、お父さんに「今のままだと、いつか子どもは大きくなって、今の子どもの大事な時期を見逃しますよ」と諭すところとかですね。煙突掃除だったり、大道芸人だったり、子どもたちを包みこむような優しさがあるかと思いきや、少しふざけて、茶化してみたりとか、ユニークな茶目っ気のある、誰にでも愛されるようなキャラクターなので、そういうところを自分なりに表現できたらいいなと思います。また、「世界一踊れたバート」と言っていただけるように頑張りたいです。
――この作品も、昨年出演されていた『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』も、どちらもビッグプロジェクトですよね。
本当にそうですね。どちらも出演できるのは、ありがたいことですね。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』についてさらに詳しくうかがったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■長い公演だと、舞台が家のような感覚になってきますね
■フライングで命の危険もありますし、責任を感じていました
■ロンドンの場面でお客さんが笑ってくださるのも、心地よくて
■『メリー・ポピンズ』、本当に愛にあふれたミュージカルです
<ミュージカル『メリー・ポピンズ』>
【プレビュー公演】2018年3月18日(日)~3月24日(土) 東急シアターオーブ
【東京公演】2018年3月25日(日)~5月7日(月) 東急シアターオーブ
【大阪公演】2018年5月19日(土)~6月5日(火) 梅田芸術劇場メインホール
オフィシャルサイト
http://marypoppins2018.jp/
公式Twitter
https://twitter.com/marypoppinsjp
梅田芸術劇場
http://www.umegei.com/schedule/687/
ホリプロオンラインチケット
http://hpot.jp/stage/marypoppins
<関連サイト>
大貫勇輔オフィシャルサイト
http://www.yusukeonuki.com/
yusukeonuki_official・Instagram
https://www.instagram.com/yusukeonuki_official/?hl=ja
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■長い公演だと、舞台が家のような感覚になってきますね
――例えばダンス公演で数日という公演もあれば、このような長期の公演があったり、ダンサーの仕事、役者の仕事など色々あると思いますが、ビッグプロジェクトに2つ関わって、感じることや、違うなと思うところ、影響力など、そういうことは感じますか?
長い公演だと、だんだん生活の一部になってきますね。ルーティンという言い方はあまりよくないですが、例えば『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』のときは、舞台に立つと「帰ってきたな」と思うんですよ。家にいるときが休んでいて、舞台に立つときは「あ、生きているな」と思うんです。あまり境目がなくなってくるというか。稽古のときは、もちろん作りあげていく最中なので、苦労や苦悩もあるんですが、本番が始まると、「ああ、帰ってきたな」という感じがします。舞台が家のような感覚になってきますね。
――ある意味、生活の比重がほぼ、舞台なんですね。
短い公演のときには爆発という感じ。メインの生活があって、その瞬間「爆発する!」という感覚ですが、『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』のときに爆発していなかったわけではないですが、ライフスタイルの一つになっていく感じがしました。
――『メリー・ポピンズ』も今から本番にかけて、メインの時間になっていくという感じですね。
間違いなくメインの時間になるでしょうね(笑)。
■フライングで命の危険もありますし、責任を感じていました
――今日のお話のなかで、『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』のこともたくさん話してくださって、それくらいにとても影響が残っていると思いますが、今、振り返ってみると、何が残っていますか?
やはり僕にとっては、ビリー達が残っていますね。例えば、(未来)和樹の悔しそうにしている顔や、その裏で人一倍努力していたこととか、(前田)晴翔の天真爛漫だけど、やるときは誰よりも覚悟をもっている感じとか、(加藤)航生の外見は一見クールだけど、中には渦巻いている感じとか、(山城)力の不器用だけど全部全力でやっている感じとか、(木村)咲哉の舞台の袖にいても、表にいても、そんなに変わらない感じとか(笑)。
――五人五様ですね。
でも、それまでの彼らの1年半から2年の時間があって、ここに辿りついているんだなというのを強く感じていて、オールダー・ビリーとして、彼らが未来をみたときに「このビリーになりたい」と思うようなオールダー・ビリーになりたいと、ずっと思っています。彼らが僕のことを目指してくれるような存在であり続けたいですね。
――5人のSNSなどにも、日常的にオールダー・ビリーへの憧れは出てきていましたね。
一番近くで見ていたからこそ、思い入れが強くて、本当に上手くいってほしかったですし、どんどんよくなってほしかったんです。これでOKとは思ってほしくなくて、色々と「こうじゃないか、ああじゃないか」と言ったり、自分自身も彼らの努力に恥じないようなパフォーマンスをし続けなければいけないと思っていました。舞台が本当に暗くて、斜め(八百屋舞台)なので、踊りづらいんです。照明も暗いなか、フライングで命の危険もありますし、ものすごく責任を感じていました。だから、万全の状態で挑みたいと心がけて、あの舞台には挑んでいました。
■ロンドンの場面でお客さんが笑ってくださるのも、心地よくて
――オールダー・ビリー以外の場面でも、大貫さんはどこにいても分かるのがすごいなと思ったんですよ。ダンサーとして培ってきたオーラ的なものもあるというか。2階席のてっぺんで観ていても、すぐに分かるぐらいでした。オールダー・ビリー以外の、お芝居的なところは、いかがでしたか?
ロンドンの場面で、お父さんと一緒にお芝居ができたのは、すごく楽しかったです。お客さんが笑ってくださるのも、すごく心地よくて。あれは僕個人としては狙っているわけではなくて、バレエダンサーとして当たり前の格好なのに、お客さんは笑ってしまうんですよね。クラシックバレエの舞台を観ていたら、お客さんは絶対笑わないのに、あの物語の流れであの人が出てくるから笑っちゃう。宮尾(俊太郎)さんが観にいらしたときに、宮尾さんは、分かっているけれど、「何で? 当たり前のことだけどな」と。「でも、(僕の)平然としている感じが好きだ」とおっしゃってくださいました。
あとはお芝居といっても、歌ったりとか動いたりでしたね。『ドリアン・グレイ』でマシュー・ボーンさんから、どういう風にするとどういう風に見えるか、嬉しそうとか、元気そうなど、彼らのメソッドを聞いていたので、それを少しずつ取り入れたりしました。あとは、トムという振付助手の方が「もっと、こうしたらいい」ということを、気にしながらやってみたりとか、体のポジションはすごく気にしながらやっていました。
■『メリー・ポピンズ』、本当に愛にあふれたミュージカルです
――なるほど。ありがとうございます。では、最後に『メリー・ポピンズ』に向けてメッセージをお願いします。
本当に夢にあふれた、でも、家族の愛があふれた温かいミュージカルなので、小さい子からおじいちゃん、おばあちゃんまで、たくさんの方々に観にきて頂けたら嬉しいです。
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後半も良かったです。大貫さんが日本初演のメリーポピンズをやるうえで、ビリーエリオットの経験で培われたものが大きな支えになるに違いないと思いました。
後半も素敵なお写真ばかりですね。ありがとうございます!