百名ヒロキさんインタビュー後半です。『GANTZ:L』 ACT ＆ ACTION STAGE の直後に、ミュージカル『マタ・ハリ』にピエール役で出演される百名さん。ふたつの作品の稽古を同時進行している今について伺いました。

ーーふたつの作品を平行して稽古しているのは、すごい経験だと思いますがいかがですか？

『マタ・ハリ』の稽古場に行くと、「あれ！？　百名くん久しぶり、何で来たの？」という冗談を毎回言われます（笑）。お芝居とミュージカルというだけでも違いますし、カンパニーの規模も、作品の世界観も、ふたつの作品が全然違うんですよね。人の生死に関わる問題は同じだなと思いながらやっていますが、グランドミュージカルは初めてですし、こういう現場なんだと驚くこともたくさんあります。ここで学んだこと、向こうで学んだことを、両方に生かせていると思います。ここで学んだお芝居を向こうで生かせたら、久しぶりに来たヤツが、新しい風を起こしたらかっこいいじゃないですか。そう思いながら取り組んでいますが、実際はもう必死です。ミュージカルは初めてに近いので、ハモリも大変ですし。毎回音を外すので、そこで怒られて。音を外すというのは、セリフを間違えるようなことなんだと最近気づきました。お芝居で歌ってしまうと、音を外してしまうんですよね。

ーー『マタ・ハリ』は、『ボクが死んだ日はハレ』でご一緒された石丸さち子さんが演出ですね。

もう、プレッシャーがすごいです。はじまる前に、「ヒロキが久しぶりに来たから、相当気合が入っているよ！　みんな！」って。もう、何も言えない……。

ーー逆に半年経って、成長した姿は出せていると思いますか？

お芝居に関しては出せたと思います！

ーー石丸さんから何か言われたりしましたか？

僕に対する愛情を感じます。「ヒロキだから単刀直入に言えるんだよ。次（の稽古）を楽しみにしているね」と言ってくれて、ちょっと信頼というか、期待されているのかなと感じます。

ーー『ボクが死んだ日はハレ』のときと言われていることが違う？

そうですね。あのときは初歩的なことばかり言われていたので。今は役としてのことですね。そして、音を外すなと。それは自分が悪いんですが。だから、ちょっとは成長したのかなと思います。もちろん大きなカンパニーなので、僕にかまっている暇はないと思います。でも、怒られることに加えて、「久しぶりに来て大変だったでしょう」とも言ってくださるので、心配して頂いていると感じます。みんなは大阪で公演をして完成しているところに、僕は東京から入るので、そりゃあ心配だよなと。

※アイデアニュース有料会員（月額300円）限定部分には、４ヶ月で４作品やっていることになる状況で切羽詰まるところに来た時にどうしているか『GANTZ：L』と『マタ・ハリ』を終えると新しい決断をしてから一年が経つことになる今、１年前の自分から見て今の自分はどう見えているかなどについて伺ったインタビューの後半の全文と写真を掲載しています。

＜有料会員限定部分の小見出し＞

■うまくいかなくて、川沿いの道を歩いて風邪をひいちゃおうかなとか

■「こんなに忙しい自分かっこいい！」というのがモチベーション

■（一年前の自分から見て）すごいですよね。まず髪が伸びました（笑）

■「『GANTZ：L』の主演をやった百名くんだ」と思ってもらえるように

＜『GANTZ:L』 ACT ＆ ACTION STAGE ＞
【東京公演】2018年1月26日（金）～2月4日（日）　天王洲 銀河劇場
公式 HP
http://gantz-l-stage.jp/
公式 twitter
https://twitter.com/stage_gantz_l

＜ミュージカル『マタ・ハリ』＞
【大阪公演】2018年1月21日（日）～1月28日（日）　梅田芸術劇場メインホール
【東京公演】2018年2月3日（土）～2月18日（日）　東京国際フォーラム ホールC
梅田芸術劇場　ミュージカル『マタ・ハリ』
http://www.umegei.com/schedule/675/
ミュージカル『マタ・ハリ』」twitter
https://twitter.com/matahari_2018

＜関連サイト＞
百名ヒロキオフィシャルブロ「yuntaku」
https://ameblo.jp/hiroki-hyakuna/
百名ヒロキ twitter
https://twitter.com/100nahiroki

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■うまくいかなくて、川沿いの道を歩いて風邪ひいちゃおうかなとか

ーー『マタ・ハリ』にもたくさんの先輩方がいますね。

みなさんできる方々なので、「不安です」と言うと、「大丈夫だよ。できるできる！」って言われます。ある意味気楽にはなるんですが……。

ーー「大丈夫？」と心配されるよりも、「できるできる！」と言われる方が頑張れる？

何を言われても頑張るしかないので、どちらを言われても変わらないと思います。ただ、不安な時間を紛らわすために喋ってもらえるだけで嬉しいです。どれだけ大変でも、不安でも、出演させてもらえることが幸せなので、あとは自分次第ですね。石丸さんにも、自分にも、『GANTZ：L』さんにも、『マタ・ハリ』さんにも、恥をかかせないようにというのが一番です。

ーーおそらく今、切羽詰まるところに来ていると思いますが、そういう状況になるとどうなるんですか？

もう、一瞬「どうにでもなれ！」となりかけたりもします。うまくいかなくて、「もう、なんだよ！」って。川沿いの道を歩いて風邪ひいちゃおうかなとか。

ーーええ！？

（笑）。

ーーそれを、どう引き戻すんですか？

「落ち着け自分。落ち着け自分」と言い聞かせて、一度何も考えずに、小説などを読み始めます。そこで新たな世界がみつかることもあるので。

ーー芝居とは関係ないことに意識を持っていく？

そうですね。でも、15分読んだら眠くなるので、目をつむりながら、今日あった稽古のことや、次にすべきことを考えます。『GANTZ：L』の芝居はこうするべきだったと考えながら、『マタ・ハリ』の音楽を口ずさむ。

■「こんなに忙しい自分かっこいい！」というのがモチベーション

ーーなるほど。24時間の睡眠時間以外はすべてふたつの作品に向かっているんですね。

そうですね。だから役者として幸せですね。稽古以外ではあまり喉を使いたくないので、休めて。『GANTZ：L』でもセリフが多いので、結構喉を使うんです。主演って出ずっぱりなんだなと、改めて思いました。だから、休息もちゃんととらなければいけないなと。お酒を飲まずに、はちみつばかり飲んでいます（笑）。

ーーあとで振り返ったときに、あの期間はすごかったと思えたらいいですね。

そうなんです！　これを乗り越えたんだからと自分の自信にもつながりますね。気づいたら、この４ヶ月で４作品やっていることになるのですごいなと。「こんなに忙しい自分かっこいい！」というのがモチベーションです。まだ思春期なので（笑）。

■（一年前の自分から見て）すごいですよね。まず髪が伸びました（笑）

ーー（笑）。『GANTZ：L』と『マタ・ハリ』を終えると、新しい決断をしてから一年が経ちますが、一年前の自分から見て、今の自分はどう見えますか？

すごいですよね……。まず髪が伸びました（笑）。一年で色々ありましたが、でも、根本の心は何も変わっていないと思います。舞台に対しての思いも、経験も変わりましたが、その経験がこんなたくさんできたことが嬉しいですね。元々は一年間何もしないつもりでしたから。『ボクが死んだ日はハレ』のオーディションに受かって出演させて頂いて、（金）すんらさんの舞台・戦国シェイクスピア『BASARA〜謀略の城〜』にも、『終わらない世界』にも出演させて頂いて、今『GANTZ：L』と『マタ・ハリ』に取り組んでいる。予想通りといえたらかっこいいですが、全く正反対でした。お芝居がずっとできて、嬉しいかぎりです。僕は本当にラッキーだなと思いますし、早く次の芝居が決まればいいなと思ってしまいますね。

ーー次へ次へと。

そのためにも今を必死にがんばります。

■「『GANTZ：L』の主演をやった百名くんだ」と思ってもらえるように

ーー最後に『GANTZ：L』と『マタ・ハリ』を楽しみにしているみなさんへメッセージをお願い致します。

『GANTZ：L』は、まず何と言ってもあのGANTZが舞台化されることに注目されているので、その作品の主役をやらせて頂けることはとてもラッキーだと思います。その作品を見に来て頂いて、いつか「あの主演をやった百名くんだ」と思ってもらえるように、みなさんの心に刻みたいと思っています。そして、自分の代表作にしたいです。かなり熱のある芝居を届けたいと思いますので、楽しみにしていてください。『マタ・ハリ』は、髪を切って望む予定です。ビジュアルの違いも楽しんで頂きつつ、新たなグランドミュージカルの世界で、どんな感じにヒロキが溶け込んでいるのか。きっとファンの方はかなり不安だと思うんですよ。僕が一番楽しみにしているので、温かく見守ってください。頑張ります。

ーー『マタ・ハリ』には、百名さんをまだ知らないお客様も多いと思います。

まず覚えて頂けるように頑張ります。存在感を出していきたいです。今後こういう作品でも見てみたいと思って頂けるようにしたいですね。いろんな作品も見て勉強したいですし、活躍できるように、謙虚に努力を重ねていきますので、どうぞよろしくお願い致します。

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