2020年1月25日(土)から28日(火)に梅田芸術劇場メインホールで、2月1日(土)から9日(日)まで東京国際フォーラムホールCで上演される、『CHESS THE MUSICAL』に出演するラミン・カリムルーさんと佐藤隆紀さん(LE VELVETS)のインタビュー後半です。おふたりは共に、『レ・ミゼラブル』のバルジャン役を演じていますが、共に33歳のときに、初めてバルジャン役に挑戦しています。バルジャン役にどんな風に取り組んで、バルジャンという人物をどう思っているか伺いました。
――アービター役については、いかがですか?
佐藤:アービターは、すべてにフェアで冷徹な役というイメージがあるのですが、これから演出家たちとディスカッションしていくなかで、どう変わっていくのか。
――日本版でアービターを演じた、浦井健治さん、マテ・カマラスさん、田代万里生さんも三者三様でした。
佐藤:そうなんですね。観ておけばよかった~。
ラミン:観ない方がいいです。
佐藤:あ、逆にですね(笑)。
ラミン:自分で作ることができるから。
佐藤:それはいいかもしれないですね。
ラミン:ワシントンでやったときは、アービターは笑える役でした。おもしろい役にしたんです。
――そういう意味では自由度が高いですね。
佐藤:先入観なくやれる方がいいかもしれないですね。
ラミン:その方が絶対にいいと思います。
――お二人の対談なので、色々と調べてみたら同じ33歳で『レ・ミゼラブル』のバルジャンをされたということに気づいたんです。
(顔を見合わせて驚くおふたり)
ラミン:ワオ!
佐藤:すごく嬉しい!
――33歳でバルジャン役というのは、若い方だと思うのですが。少なくとも日本では若いですよね。
佐藤:そうですね。
――アイデアニュースでは、特にミュージカルが好きな読者が多く、レミゼ(『レ・ミゼラブル』)も好きな方々が多いので、お伺いできたらと思います。33歳でバルジャンの人生を生きてみて、お二人ともどう思われたのかをお聞きしたいです。
ラミン:最高の体験でしたね。やりたくないと思っていて、3、4回断ったんです。(キャメロン・)マッキントッシュ氏が最後に、「お願いだからバルジャンを演じてほしいんです」と言ったんです。それに、どうやって「NO」と言えばいいんだろうと。「お願い」と言われているのに、「NO」とは言えるわけがないですよね。それで、「約束してほしいことがひとつだけある。僕がよくなくても怒っちゃだめだ。それだけ約束してほしい」と言いました。お願いされたからやりますが、できるかどうかはわかりません。でも、やってみますと伝えたんです。家に帰って、準備期間が多分4週間くらいあったんですが……。
――4週間しかなかったんですか。
ラミン:ずっと断っていたので、キャストの入れ替えがそのあとすぐだったんです。それで、原作の小説を読み始めました。読んでいくと、「これだったらできる」と気づいたんです。それを歌に入れたら、声が自然と出るようになった。そのおかげで、トロントやブロードウェイなど世界中に行って、トニー賞にもノミネートされました。その経験を通して学んだことは、贈り物が届いても、パッケージで気づかないこともあるんだなと。自分から飛び込んでいくことも大事だと思いましたね。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、佐藤さんがバルジャンを演じてどうだったかや、ラミンさんはバルジャンの人生についてどう思うか、そして『CHESS THE MUSICAL』に期待している日本の観客の方々へのメッセージを伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■佐藤:最初にバルジャンの憎しみの部分を演じるのは、なかなかできなかった
■ラミン:自分も父親なので影響はありました。「バルジャンだったらこう考えない」と
■佐藤:『CHESS THE MUSICAL』、サマンサさんとルークさんは初来日。見逃したら損する舞台に
■ラミン:『CHESS THE MUSICAL』を才能と多様性のあるカンパニーでお届けできることがうれしい
<『CHESS THE MUSICAL』>
【大阪公演】2020年1月25日(土) ~ 2020年1月28日(火) 梅田芸術劇場メインホール
【東京公演】2020年2月1日(土) ~ 2020年2月9日(日) 東京国際フォーラムホールC
公式サイト
https://www.umegei.com/chessthemusical2020/
<キャスト>
アナトリー役:ラミン・カリムルー
フローレンス役:サマンサ・バークス
フレディ役:ルーク・ウォルシュ
アービター役:佐藤隆紀(LE VELVETS)
<関連リンク>
ラミン・カリムルーオフィシャルウェブサイト
https://www.raminkarimloo.com
ラミン・カリムルーTwitter
https://twitter.com/raminkarimloo
ラミン・カリムルーinstagram
https://www.instagram.com/raminkarimloo/
ラミン・カリムルー|ソニーミュージックオフィシャルサイト
http://www.sonymusic.co.jp/artist/raminkarimloo/
佐藤隆紀-Le Velvets News
https://www.le-velvets.com/contents/news/佐藤隆紀
LE VELVETS 佐藤隆紀Twitter
https://twitter.com/V_T_Sato
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※ここから有料会員限定部分です。
■佐藤:最初にバルジャンの憎しみの部分を演じるのは、なかなかできなかった
――佐藤さんはいかがですか?
佐藤:本当にいい経験ではありましたね。今までやった役のなかで、歌で苦労したことはなかったんですが、初めて自分の歌のキャパを越えたような曲に出会って、それをどう表現していくかというのは日々トライしていました。毎日、「ああでもない、こうでもない」と。芝居をしながら歌うと、また全然違って、毎日が戦いでしたね。
――バルジャンの人生については、どう思いましたか?
佐藤:演じてみると、最初に感じていたものと、いろいろ変わってきましたね。最後の最後には、本当に幸せな人生を歩めたなと思えました。最初に憎しみの部分を演じるのは自分のなかでは、なかなかできなかったんですが、それも演じる前に「ファック、ファック、ファック! 」と世間に対して、そういう思いをずっと内に作ってからやるようにしてから、すごく気持ちよく立てるようになりました。人生は経験で、いろいろ変えていけるんだなということを、このバルジャンを演じながら感じていました。観ているときから、そう思っていたので、そうですね……うまく語れないですが(笑)。
■ラミン:自分も父親なので影響はありました。「バルジャンだったらこう考えない」と
――ラミンさんは、バルジャンの人生についていかがですか?
ラミン:自分のことではなく、周りを大事にしているところは素晴らしいと思いました。彼はいつもそうでした。でも、自分の人生のなかで、人生を変えた人とふたり出会ったわけですよね。一人目はジャベール。ジャベールには厳しく扱われていましたが、罪を犯したから囚人になったので、決してジャベールが悪い人というわけではありませんよね。でも、法律はときに理由がなく、バルジャンは逃げようとしますが、それは自分のためではなく、家族の面倒を見たいからということでしたよね。二人目は司教。バルジャンが盗みを働いて、今度は自分が怒りを抱えて盗んだわけですが、司教は許してくれる。そのおかげで、この人の人生は完全に変わりました。バルジャンは偉大な人だったと思います。もちろん自分にも影響はありました。自分も父親なので、ときに自分がグッとなったときに「バルジャンだったら、こうは考えない」と思って、広い心で。バルジャンはいつも街の人の面倒も見て自分自身ではなく、人のことを考えていた。歌は大変でしたね(笑)。
――おふたりとも、歌は大変だったんですね(笑)。
佐藤:本当に大変でした。
ラミン:僕は終わったあとに、わくわくしました(笑)。
■佐藤:『CHESS THE MUSICAL』、サマンサさんとルークさんは初来日。見逃したら損する舞台に
――ありがとうございます。今度は『CHESS THE MUSICAL』ということで、これもまた難しい作品だと思いますが、ぜひ期待している日本の観客の方々へメッセージをお願いします。
佐藤:ラミンさんはもちろんですが、サマンサ(・バークス)さんも素晴らしい歌唱力の持ち主で、演技力も素晴らしいです。
――サマンサさんは、映画のレミゼでエポニーヌ役を演じていらっしゃいますね。
佐藤:そうですね。ルーク(・ウォルシュ)さんも演出家の方が、今ここから伸びてくるだろうと本当に期待されている若手の方ということで、こんなに豪華なキャストが揃って日本で公演することは、本当になかなかないと思います。サマンサさんとルークさんは初来日なので、これを見逃したら損するんじゃないかというような舞台を作って、お届けしたいと思うので、皆さま、ぜひ観に来ていただきたいと思います。
■ラミン:『CHESS THE MUSICAL』を才能と多様性のあるカンパニーでお届けできることがうれしい
ラミン:日本のファンの皆さまに、『CHESS THE MUSICAL』の新しいプロダクションをお見せすることができるのを楽しみにしています。才能と多様性のある、このカンパニーでお届けできることがうれしいですね。ストーリーも楽しんでいただけると思いますし、楽曲もミュージカル史上、もっとも素晴らしい曲なのではないかと思うものをお届けできると思います。
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