シンガーソングライターの中川晃教さんが2016年9月18日(日)、デビュー15周年を記念したAll Time BESTコンサート「中川晃教15th Anniversary Live I Sing~Crystal~」を東京国際フォーラム ホールCで開催します。デビュー当時の楽曲から最新アルバム「decade」まで、All Time BESTでお届けするスペシャルライブで、約2年ぶりとなるバンドスタイルで行われます。アイデアニュースでは、このコンサートを目前にした8月半ばに中川さんにインタビューをしました。インタビューの(上)では15年のこれまでを振り返り、コツコツ積み上げてきたからこその今について、(下)ではコンサートや今後の活動について語って頂きました。(アイデアニュースの有料会員3名さまに抽選で中川晃教さんのサイン色紙と写真をプレゼントします。ご応募は記事の下の応募フォームからどうぞ)
<中川晃教15th Anniversary Live I Sing~Crystal~>
【東京公演】2016年9月18日(日) 東京国際フォーラム ホールC
<ミュージカル『マーダー・バラッド』>
【大阪公演】2016年11月3日(木)~11月6日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【東京公演】2016年11月11日(金)~11月27日(日) 天王洲 銀河劇場
<ミュージカル『フランケンシュタイン』>
【東京公演】2017/1/8(日) ~ 2017/1/29(日) 日生劇場
【大阪公演】2017/2/2(木)~ 2017/2/5(日) 梅田芸術劇場メインホール
【福岡公演】2017/2/10(金) ~ 2017/2/12(日) キャナルシティ劇場
【愛知公演】2017/2/17(金) ~ 2017/2/18(土) 愛知県芸術劇場大ホール
- キャスト全員が魂を削って描いた「孤独」、『フランケンシュタイン』4組の公演を観て 2019年8月9日
- 「ミュージカルはエンターテイメントの集合地点」、中川晃教&ソニン対談(下) 2017年6月16日
- 「物語はすでに始まっている」、『ビューティフル』中川晃教&ソニン対談(上) 2017年6月15日
- 「今、自分がようやく見えるようになってきた」、中川晃教さん単独インタビュー 2017年3月6日
- 読売演劇大賞最優秀男優賞の中川晃教さん「今まで出会ってきたすべての人に感謝」 2017年2月16日
<衣裳協力> BRAND COLLECT
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15年間の経験を振り返り、生かしながら次へ 中川晃教さんインタビュー(上)
みんなを引っ張って行ける存在になるために 中川晃教さんインタビュー(下) 9月14日(水)掲載予定
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<中川晃教さんのサイン色紙と写真を3名さまにプレゼント>
中川晃教さんに書いていただいたサイン色紙と写真1カットを、アイデアニュース有料会員(月額300円)3名さまに抽選でプレゼントします。応募締め切りは9月28日(水)。当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。応募は以下のフォームからお願いします。応募の際に記入いただいたメッセージは、記事下のコメント欄などにニックネームで掲載させていただきます。(このプレゼントの応募は締め切りました)
※有料会員向け部分には、インタビュー前半の全文をテキストで掲載しています。9月14日(水)掲載予定のインタビュー後半には、コンサートや今後の活動についてのお話を収録しています。
<有料会員向け部分の見出し>
■方法論をマスターしようと思う気持ちが生まれる。それは自分にとって欲望
■焦るときに、焦らないという真逆のモチベーションを持てるかどうかが大切
■最初は自分の持っている歌や、歌に対する感情で勝負をしていましたが……
■「この作品でこの歌なら中川晃教しかいない」と求められる自分であろうと
■コツコツがなかったら、在人役、オットー役、フランキー・ヴァリ役をやれなかった
■あと少しの自信がないときは、お客さんの反応に背中を押してもらっています
■方法論をマスターしようと思う気持ちが生まれる。それは自分にとって欲望
――(無料部分に掲載した動画の中川さんのコメントから続いています)「欲望が増している」というのは、今まではそこまで欲望が強くなかったんですか?
欲望の数が増えたのかもしれないですね。好きじゃなければ突き詰めていけない世界があると思いますが、歌うことひとつとっても、例えばどうしたらあんな風に歌えるんだろうと思っていた時期から、この方法論をとればこういうふうに歌えるとわかったときに、その方法論をマスターしようと思う気持ちが生まれるんです。それは自分にとって欲望だと思っているんです。そういう風に欲望が増えていく。歌に関しても、アルバム作りや自分自身の音楽活動において、出会う人と一緒に何を生み出すかと考えたときに、ひとつひとつこうしたいという欲望があり、そのためにどうすればいいのか考える。それを言い換えれば、楽しみが増せば増すほど、結果も変わってくるのかなと思います。
――「欲望」を「楽しみ」に言い換えられるってすごいですね。「欲望」と聞くと、もっとギラギラしているというか、強烈な、強い感情というイメージですが。
ああ! そうですね!
――欲望もすべて楽しみに変えられるぐらい余裕というか、ゆとりがあるんでしょうか?
プレッシャーに打ち勝つのは精神力だけれど、それって何だろうと思うんですよ。そこに自分なりの答えを見つけていくときに、楽しむことで精神力に繋がっていくんです。例えば、時間との勝負だったりするから焦るんですね。
■焦るときに、焦らないという真逆のモチベーションを持てるかどうかが大切
――初日が迫ってくるとか?
そうですね、みなさんだったら例えば締切が迫って焦るという感覚が近いかなと思います。その焦るときに、焦らないという真逆のモチベーションを持てるかどうかが大切なんです。焦らないということは、具体的だということ。何をすべきかという課題が明確にあるということですよね。その課題が出来るか出来ないかと考える。出来ないと思うと何も生まれないから、出来ると思わないといけないんです。じゃあ、どうすれば出来るんだろう……と考えて具体的になっていくんです。さらに、「ひとりじゃ大変で出来ないかも」とか、「何とか出来るよ」と言い合える仲間たちがいれば、それを自分なりに楽しみに変えていくことが出来ると思います。
――今のお話は、オリンピックのアスリートの方のコメントを聞いている感覚と近いというか、物事を極める人って同じ感覚があるのかなと思いました。
そうなのかもしれないですね。オリンピックを見ていて、方法論があるんだろうなと思います。オリンピックに出る方程式、メダルを取る方程式があるんだろうなと。
――ひとつのことを極めるには、それぞれに方法論があるんですね。
■最初は自分の持っている歌や、歌に対する感情で勝負をしていましたが……
――期待して舞台を見にいったときに、その期待以上のものを見せてくださると、自分の想定を超えた感動があります。その期待を超えていくプレッシャーって凄かったんじゃないかと想像するのですが、先程のお話に共通する感じでしょうか。
やっぱりコツコツやってきたんですよ。2001年にデビューして、2002年にミュージカル「モーツァルト!」を歌ったところから、音楽とミュージカルの両方をやってきました。最初は自分の持っている歌や、歌に対する感情で勝負をしていましたが、もっとミュージカルの世界のなかで試せるんじゃないかと思えるようになってきたときに、より具体的に自分自身がこれからどうしていくべきなんだろうと模索しはじめたんです。
■「この作品でこの歌なら中川晃教しかいない」と求められる自分であろうと
それって誰も教えてくれなくて、自分で気づいていくものなんですよね。稀にアドバイスをくれる方はいますが、自分がそういう言葉や人に出会ったときに、そのチャンスを逃してしまったら二度とないかもしれないぐらい稀なことです。そして、自分が思い描いたことも、自分ひとりではすぐに実現できるわけではなく、チャンスを掴めるわけではないんです。そこには自分ひとりでは乗り越えられない壁みたいなものがあって、それを乗り越えていかないと先には行けないと思いました。そういうときにどう考えたのかというと、「この作品でこの歌ならば、中川晃教しかいない」と求められる自分であること。そのためには、ひとつひとつのことに焦るよりも、コツコツと積み重ねていこうと思ったんです。
そう思ったときに出会った人たちって、やっぱりみんなコツコツやっているんですよ。そのコツコツが見える瞬間は人それぞれ違うんですが、見せないところでやっていたんだと思ったときに「この人すごいな」と思う。「出来る雰囲気を出していなくて、どこでやっていたんだろう」と思わせる人もいれば、「稽古場のこういう瞬間にこの人はコツコツ練習しているんだな」と思ったり、3年後、5年後に会ったときに素晴らしいと思うこともあります。これを自分に重ねたときに、今コツコツと何をやっているだろうかと思ったんです。これだけの環境に恵まれて、これだけの方々と一緒に仕事をさせてもらっていて、これを生かすのは自分次第だなと思ったときに、まだまだ自分に出来ることは沢山あると思えたんです。
■コツコツがなかったら、在人役、オットー役、フランキー・ヴァリ役をやれなかった
そう思えてからやってきたコツコツがなかったら、「DNA-SHARAKU」の在人役、「グランドホテル」のオットー役、「ジャージー・ボーイズ」のフランキー・ヴァリ役をやれていなかったと思います。どれもそれぞれチャレンジングな役どころでしたが、自分のこれまでの経験から皆無ではないなと。在人役の気の狂ったような悲しい役どころは過去に「SAMURAI7」でウキョウ役を演じていたし、オットー役のような雰囲気の役づくりを間近で見てきた経験はゼロではないし、フランキー・ヴァリ役のようにアウトローな要素も「死神の精度」でチンピラの役を演じたときの感覚がありました。「死神の精度」では歌がなかったので、あの役どころでフランキーの歌声を出すというのは、歌が本職の自分にとっては得意なはず。むしろその歌声を出すことの方が上手くできなくて、芝居の方だけ上手くいったら、今まで歩んできた道は何だったんだと。本当の意味での力の見せどころだなと思ったときに、あの歌声の出し方を真剣に勉強しようと思いました。
ロジックがなければ、あの歌声は出し続けられないんです。というのは、自分が通っている耳鼻咽喉科の先生が、ニューヨークかイギリスで「ジャージー・ボーイズ」を見たそうなんです。それを僕がやるかもしれないと話したら、「中川さん大変だね。初演の人は声を潰して降板したんだよ」と言われて、そんなに大変な役なんだと……。専門医が声を潰すというなら、出来ないんじゃないかと不安になりました。あの歌声を出し続ける方法論をきちんと勉強しないと、41公演出来ないなと思うわけです。そこは本職だからこそやってやろうという意地もありましたが、必ずやるための方法論はあるはずなんです。オリンピックと同じですよね。
■あと少しの自信がないときは、お客さんの反応に背中を押してもらっています
でも、いい芝居や、いいプレイは楽しまなければ、また見ている人が感動を得られなければ、本当の意味での最高にはならないんですよね。長年やってきた経験と、プロの芝居やいろんなものを見てきて感じることと、そのすべてがコツコツやってきたものに生かされているはずだと信じています。そして、あと少しの自信がないときは、お客さんの反応に背中を押してもらっています。だから、自分のなかでは、まだまだだなという思いしかありません。毎回ゴールはまだまだで、今の最高を出せたらいいなと思ってやっています。
――そのコツコツとした積み重ねが、私たちが感動する作品に結びついているんですね。
※この続きのインタビュー後半は、9月14日(水)に掲載します。
ここ最近までいい意味で少年っぽい表情が多かった中川くんだけどここにきてぐっと色っぽく大人な表情が増えたなと動画を見て思いました。あとインタビューに答える空気から充実感が伝わり、こつこつと積み上げてきたものが自信に変わったのだなと自然に理解できました。歌手としてデビューした時も初のミュージカルに参加した時もとても注目され、また賞を受賞するなど評価されましたがプレッシャー等葛藤も多かったと思います。20年目の時のインタビューでどう語られるかとても興味がわきました。インタビューはそろそろ続きの(下)が掲載されると思いますが見出しを見る限りより深く掘り下げた内容のようなので楽しみに待ちたいと思います。
常に真摯に舞台で生きている中川さんだからこそ、その経験全てが実になり、次々と色々な花を咲かせることができているんだなぁと思います。そして、歌にピアノに自分自身に正面から向き合っているから、あんなに素敵な歌を作って、歌えるんだなって思います。きっと大変なこともおおいと思うけれど、いつも笑顔で楽しみを見つけながら進んでいく中川さんが大好きです。18日のコンサート行きます!素敵なインタビューありがとうございました♪
岩村さん撮影の中川さんは、本当に良い表情ですね。
そしてインタビューの内容も深く、信頼関係が伺えます。(下)楽しみです。
すてきはインタビューと写真、動画ありがとうございます?中川さんの熱い思いが伝わり、期待が高まりました。
インタビューされる側、する側の信頼関係があってこそ、聞き出せる、話してくれるというような素晴らしいインタビューだと思います。ありがとうございます。
いつも素敵なインタビューをありがとうございます。
最近の中川晃教さんは、本当に思っていることをうまく素直に答えてくれるな、と思います。
なんていうか・・・私の中に「落ちる」感じです。
それも、岩村さんが上手に聞いて下さっているからだとは思いますが、大人になったんだなと思います。
まだ続きがあるようですので、楽しみにしています。これからも宜しくお願いします。
サントリーホール 白寿ホールと次々異なる形式のコンサート、たのしみです。
中川晃教さんの記事を読ませていただきました。内容が濃く何度も読み返しています。素敵な記事をありがとうございます。写真も優しい表情の中川さんにキュンとしてしまいました( *´艸`)指の絆創膏も。