ミュージカル『マーダー・バラッド』に出演する中川晃教さんと平野綾さんの対談インタビューをしました。舞台初共演のおふたりながら、息ぴったりに盛り上がり、稽古の様子や、お互いの印象などについて伺いました。(上)(下)に分け、(上)では製作発表を終えての感想や、稽古の様子、作品の印象についてのお話を掲載しています。アイデアニュース有料会員向けページでは、インタビューの内容のほか、フォトギャラリー(写真14カット掲載)もご覧いただけます。作品の雰囲気に合わせた、アダルトなおふたりが満載です。
合成音声による読み上げ
<アイデアニュース有料会員限定部分の小見出し>
■120人強のお客さんに見ていただき、本番の雰囲気を体験。稽古場とは圧倒的に違う
■ものすごく動きながら歌う。きっと内心はこう(激しく息を切らして……爆笑)
■ふたりが魂の片割れの感覚だと思っている
■私はリアルに先日まで学生でしたので、それが生かせると
■稽古着でレギンスにTシャツ。その姿を見て「なるほど!」と説得力を感じた
■濃密な感じ! ゼロ距離的な?
■4人各々の経験値を持った目で見つめ合い、見守り合っている
■フォトギャラリー
■プレゼント応募フォーム
<ミュージカル『マーダー・バラッド』>
【兵庫公演】2016年11月3日(木)~6日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
http://www1.gcenter-hyogo.jp/contents_parts/ConcertDetail.aspx?kid=4282412351&sid=0000000001
【東京公演】2016年11月11日(金)~27日(日) 天王洲銀河劇場
http://hpot.jp/stage/murderballad
<関連サイト>
天王洲 銀河劇場 http://www.gingeki.jp/archives/2502
梅田芸術劇場 http://www.umegei.com/schedule/574/
中川晃教オフィシャルサイト http://www.akinori.info/
平野綾オフィシャルウェブサイト http://ayahirano.jp/
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- 「今、自分がようやく見えるようになってきた」、中川晃教さん単独インタビュー 2017年3月6日
- 読売演劇大賞最優秀男優賞の中川晃教さん「今まで出会ってきたすべての人に感謝」 2017年2月16日
<中川晃教さんと平野綾さんのサイン色紙と写真を有料会員3名さまにプレゼント>
中川晃教さんと平野綾さんに書いていただいたサイン色紙と写真1カットを、アイデアニュース有料会員(月額300円)3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員のかたは、ログインすると記事の末尾にプレゼント応募フォームが現れますので、そちらからご応募ください。また、有料会員のかたは記事下のコメント欄にメッセージを書き込むことができますので、ぜひ記入をお願いいたします。当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。応募締め切りは11月17日(木)です。(このプレゼント応募は終了しました)
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合成音声による読み上げ
■120人強のお客さんに見ていただき、本番の雰囲気を体験。稽古場とは圧倒的に違う
――製作発表でお客様の前で歌ってみて、いかがでしたか?
平野 アッキー(中川晃教)さんが「お客さんが見ることによって完成するよね」とおっしゃっていたじゃないですか? 今のうちから本番に近い感覚をつかめて、なるほどこうなるんだとわかりましたね。
中川 確かに! ここ(製作発表場所=DDDクロスシアター)は劇場でもあるので、その空間で120人強のお客さんに見ていただき、まさに本番の雰囲気を体験できた、役者にとっては貴重な時間になりましたね。
平野 稽古場だけで稽古するのとは圧倒的に違いますよね。
中川 お客さんが拍手出来なかったじゃない? あれもリアルだよね。曲間もこれから考えていかないといけないね。最初から最後まで拍手が起こらなくても有りの、90分ノンストップのミュージカルだと思います。
■ものすごく動きながら歌う。きっと内心はこう(激しく息を切らして……爆笑)
――いわゆるミュージカルナンバーは、1曲を歌いきって、余韻があって拍手といった曲が多いですが、ライブのような感覚でずっとノっている感覚に近いのかなと思いました。こういうロックなナンバーを歌うのはいかがですか?
平野 実際はものすごく動きながら歌うんですよ。
中川 (激しく息を切らす)
平野 こんな状態です!
中川 ……ってならないようにしようね(笑)!
平野 きっと内心はこうなっていると思います(笑)。
中川・平野 (再びさらに激しく息を切らして)……(爆笑)。
――(笑)。歌だけで綴るミュージカルということは、その息を切らす状態がずっと続くわけですね。
中川・平野 そうですね。
中川 4人ともほとんど出ずっぱりですから。
平野 本当に! ハケるタイミングがなくてどうしようかと思っています。
■ふたりが魂の片割れの感覚だと思っている
――20代から35歳ぐらいまでを演じるんですよね?
平野 最初は21歳ですごく若いですね。恋人同士のところからスタートしますが、その前は描かれていないんです。
――おふたりが演じるトムとサラは何歳ぐらいに出会っている設定なんでしょうか?
平野 私は中学生か高校生ぐらいかなと想像していました。
中川 そのくらいかもね。僕はあまり考えてなかった。でも、ふたりが魂の片割れの感覚だと思っているという話を聞き、お互いの秘密もすべて知り合っているという情報も歌詞に出てくるので、今質問されてみて、幼稚園ぐらいかなと思いました。
平野 もし幼稚園から知り合っていたら、どのタイミングで恋人になったんだろう。
中川 親同士が元々知り合いでとかね。もしくは、同じ幼稚園だったけどそこまで仲良くはなくて、中学高校ぐらいから意識するようになったとか。
平野 そうそう! 恋に発展したのはきっとそのくらいですよね!
■私はリアルに先日まで学生でしたので、それが活かせると
――例えば高校生だったとして、それはもちろん今の日本の高校とも違うでしょうし、おふたりがリアルに高校生だったときとも違うだろうと思います。台本に描かれていないところで、自分たちの国とも違うアメリカ人のその頃を、どんな風に自分のなかに作っていくんですか?
平野 私はリアルに先日まで学生でしたので、それが活かせると思います。
中川 そうだよね!
平野 この稽古の直前まで4カ月間アメリカに留学していて、語学学校の学生でした。クラスメイトはみんな私より若いんですよ。私が一番年上なのに、一番子供に見えるよねとみんなからからかわれていました(笑)。
中川 アジア人はどうしてもそういうことがあるよね。
平野 リアルな学生の、しかも外国の学生の雰囲気をいつも見ていたので、その雰囲気をうまく役に活かせたらと思いますね。
■稽古着でレギンスにTシャツ。その姿を見て「なるほど!」と説得力を感じた
中川 (平野)綾ちゃんは、稽古着でスパッツ……レギンスかな? にTシャツを着てるよね。海外に行くと、みんな割と体のラインを出して格好良くて、それがライフスタイルや考え方に合っているんですよね。稽古当初はサラという役についてまだそんなに知らなかったですが、その姿を見て「ああ、なるほど!」と説得力を感じたんですよ。もちろん綾ちゃん自身が持っているものかもしれないし、ニューヨークの風もあるかもしれないし、いろんなものがミックスしていて、この風は自分の役に追い風となってくれるなと感じましたね。
平野 ありがとうございます。
中川 トムがアメリカ人というところをそんなには意識していないんですが、カラーコンタクトひとつとっても、わかりやすいというのは重要だと思います。シンプルであればあるほど、4人がそれぞれはっきりと格好良ければ良いほど、お客さんがいろんな伏線をたくさん想像してくれるんです。そういう風に想像が膨らんで、「今日はこの人を見たけれど、この人が見ていた人を見ていなかったから、次に見るときにはこの人を見なきゃ……ああ、4人全員見たい!」となったら成功だなと。それほどリピートしたくなる気持ちにさせるもさせないも、僕たちの捉え方にかかっているなと思います。
■濃密な感じ! ゼロ距離的な?
中川 結構ね、興味深いんですよ。一緒に話したり、一緒に役を通して、対の役でもあるから相手から引き出されるものが結構あって、綾ちゃんから引き出されてます。
平野 ありがとうございます。逆に引き出していただいてます。
中川 一日目の稽古のときに、結構僕がバンっと出したんですよ。
――何を出したんですか?
中川 濃密な感じ! ゼロ距離的な?
平野 ゼロ距離(笑)。
中川 そのときに綾ちゃんは、最初戸惑ったんですよね。もちろんそんなことは感じさせないですが。その翌日どうだろうなと思ったら、むしろ綾ちゃんの方から来て、「おっ」と僕がなるという(笑)。
平野 (笑)。これが面白いですよね!
中川 「掴むのが早い!」と思って(笑)。
平野 カンパニー全体がそうなんですが、アッキーさんが一番最初に作ってくださったものに、みんなが乗っかって付いて行こうという感じなんです。
中川 そういう感じはあるのかな?
■4人各々の経験値を持った目で見つめ合い、見守り合っている
平野 私は全員の方と共演するのが初めてですが、以前から知っていたかのような感覚です。乏しい単語しか出せていないのに、その奥にあるニュアンスを感じてくださって伝わる感覚があり、すごく安心しています。とても居やすいですね。
中川 みんな割とそういう風に言っているよね。めぐさん(濱田めぐみ)も、(橋本)さとしさんも「居やすい」と言っていたし、僕も本当に居やすい。役割的には、「よっこいしょ」というのをなくそうとしているのが僕だよね。「ヨーイ、ドン!」で「行くよー!」みたいな感じ。4人で何を作っていくかを、各々の経験値を持った目で見つめ合い、見守り合っている。そういうバランスのなかで、僕は楽しくいるという感じです。
平野 この作品は、4人だからこそ自分だけの問題じゃないですよね。稽古で少しでもノッキングを起こして止まっていると、全員に影響するんです。稽古の最初は、行くに行けないときがありましたが、何かを皮切りにすごく進んだじゃないですか?
中川 その進む瞬間の何かがすごいよね。すごく走り出すよね。
平野 私は走り出すと早いのですが、スロースターターなので、そこに行くまでが大変なんです。
中川 同じ! すごくわかる!
■フォトギャラリー
■プレゼント応募フォーム
<中川晃教さんと平野綾さんのサイン色紙と写真を有料会員3名さまにプレゼント>
中川晃教さんと平野綾さんに書いていただいたサイン色紙と写真1カットを、アイデアニュース有料会員(月額300円)3名さまに抽選でプレゼントします。この下のプレゼント応募フォームからご応募ください。また、有料会員のかたは記事下のコメント欄にメッセージを書き込むことができますので、ぜひ記入をお願いいたします。当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。応募締め切りは11月17日(木)です。(このプレゼント応募は終了しました)
貴重なインタビュー有難うございます。二人の役に対する取り組み方、稽古場での
エピソード等を知れたおかげでより興味深く今作を観劇出来た気がします。写真も
本当に良いカットです!
本日、千穐楽を迎えマーダー・バラッドとはお別れですがまた絶対にこの4人で
の再演を観れる日を熱望します!
インタビュー、興味深く読みました。
時代が変わっても、恋愛のパターンって変わらない気がします。
愛に狂うと、人間は理性を失ってしまうもの。
嫌な物を、目の前で繰り広げられて見つめる観客。
舞台が楽しみです。
岩村さん、
いつも素敵なインタビューをありがとうございます!
先日、この舞台を観て来ました。舞台を観てから岩村さんのインタビューを読むの順番になってしまいましたが、お稽古中のことなどがわかって、とても興味深かったです。
いつもありがとうございます。
兵庫で観る予定の「マーダーバラッド」の記事が読みたくて会員になりました。
中川晃教さん、ご本人が言ってらしたように20代の頃の繊細、中性的な役柄から経験と年齢を重ねて今回のように攻撃的な役など引き出しを増やして、俳優だけではなくシンガーとしても更に魅力的になっていかれると思います。
『マーダー・バラッド』中川晃教さん、平野綾さん、濱田めぐみさん、橋本さとしさん・・・4人とも私が大好きな方達なので、この共演はすごくうれしいです!
東京公演、首を長く長く長ーくして(笑)楽しみに待っています!!
いつも、素敵な記事を、ありがとうございます。写真も大人な2人ですね。
舞台がとても楽しみになりました。