中川晃教さんとソニンさんの対談インタビューの後半です。11年前に出会ったふたりが、初共演でパートナー役を演じます。中川さんは作曲家のバリー・マン役、ソニンさんは作詞家のシンシア・ワイル役で、一緒に曲を作るパートナーです。有料部分では、製作発表でのキャストの印象や、ミュージカル『ビューティフル』をブロードウェイで見てきたソニンさんに、中川さんが作品について色々と聞き出していく様子などをお届けします。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、製作発表で平原さんが「お猿さんみたいなメンバー」とおっしゃっていたことについてのお2人の感想など、インタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■「ウッキーウキウキ」「キャッキャッキャ」と言ってる感じがお猿さんなのかな
■バリーはプレイボーイというか、すぐにキスしてきて、結局付き合っちゃう
■仕事としてのパートナーから、プライベートにおけるパートナーまでって…
■ソニンちゃんにニューヨーク帰りの色々な風をこの作品に吹き込んでもらいたい
<ミュージカル『ビューティフル』>
【東京公演】2017年7月26日(水)~8月26日(土) 帝国劇場
<公式ページ>
帝国劇場 ミュージカル『ビューティフル』
http://www.tohostage.com/beautiful/
<関連リンク>
中川晃教オフィシャルサイト http://www.akinori.info/
中川晃教オフィシャルTwitter https://mobile.twitter.com/nakagawa1982aki
ソニンオフィシャルブログ「Sonim blog」 http://ameblo.jp/sonim310/
ソニンオフィシャルtwitter https://twitter.com/sonim_official
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■「ウッキーウキウキ」「キャッキャッキャ」と言ってる感じがお猿さんなのかな
――製作発表で平原さんが「お猿さんみたいなメンバー」とおっしゃっていましたが、みなさんで集まってみていかがでしたか?
中川:「お猿さんみたいなメンバー」ってどういう意味だったんだろう?
ソニン:アッキーの事でしょ(笑)?
中川:製作発表から帰るときにそう言われたね。(武田)真治さんが「特にこの中でお猿ってアッキーだ」って。「今はスヌーピーで犬だけどね」と言われたけれど。
ソニン:動物だね。本能で動いている感じ。
中川:そういう意味か。何かこうお山の大将みたいなイメージの話なのかなって、長がいてそこにみんなが群がっているイメージなのかと思ってた。
ソニン:お猿ってみんな「ウッキーウキウキ」って言ってるじゃない? 「キャッキャッキャ」と言ってる感じがお猿さんなのかな。
中川:自由に群がっている感じ?
ソニン:そうそう!
中川:ちょっと面白い表現だなと思って、後で突っ込んで聞いてみようと思ったけれど、悪い気はしなかったです(笑)。
ソニン:そうなんだ(笑)。
中川:我々、猿からきてますからね。
ソニン:ポジティブ。人間の元は、猿だもんね。
――製作発表に慣れているおふたりだと思いますが、今回の製作発表はいかがでしたか?
ソニン:帝国ホテルでやる雰囲気の製作発表ではなかったかなと思います。
中川:そう?
ソニン:「キャッキャキャッキャ」している感じが。製作発表でも言いましたが、今までこういう感じの製作発表があっただろうかと思い出すと、『RENT』の製作発表もうるさいんですよ。アーティストの集まりなので、みんなとても個性があって、自由人なんです。でも、それは『RENT』の世界観であり、製作発表もライブハウスで行うので、全く気にならないんですが、この畏まったホテルで、みんなが好きなようにキャッキャ騒いでいたり喋っていたりする製作発表は初めてでした。畏まったものは苦手な方なので、私はこういう空気が好きですね。
中川:畏まっていると、動きがぎこちなかったり。
ソニン:言葉遣いとかすごく気にしちゃう。
中川:気にしすぎて疲れちゃうよね。
■バリーはプレイボーイというか、すぐにキスしてきて、結局付き合っちゃう
――おふたりは11年前の出会いから長い時を経て初共演ですが、パートナー役ですね。
ソニン:最初はずっと仕事のパートナーで、最後まで結婚しないんです。だから、キャロル・キング&ジェリー・ゴフィンのカップルとは真逆ですね。
――なるほど。
ソニン:だから、2組のカップルが交差している感じです。4人が一緒にいるシーンが多いですが、2組同士は友人であり、ライバルなんです。その2組のカップルの物語の動きが交差していくのがすごく面白いですね。だから、カップル同士の向き合い方という面白い見方も出来るんじゃないかと思います。
中川:作品についてまだよくわからないから教えてくれる? バリー・マンとシンシア・ワイルは出会うところから始まるんだよね。職業作曲家、職業作詞家としてやっている。ある日どうやって出会うの?
ソニン:同じスタジオで出会うの。
中川:『ジャージー・ボーイズ』にも描かれているけれど、作曲家や作詞家が売り込んだり集まっている、あのビルディングで出会うんだね。出会うシーンってあるの?
ソニン:あったと思う。
中川:ふたりはなぜ一緒に組むことになるの?
ソニン:作曲担当、作詞担当でお互いに仕事をやり始めているときに出会って、たまたま曲を一緒に作ってみようという話になり、曲を弾いたらすごく才能に惹かれて、「じゃあタッグを組みましょう」と。でも、仕事のパートナーとして出会って、やってみようと言った瞬間に、バリーはプレイボーイというか、すぐにキスしてきて、結局付き合っちゃう。
中川:そうなんだ?
ソニン:でも、仕事のパートナー色が強いから、割とずっと平行線なんですが、バリーの方は結婚したくて。
中川:すごくモーションをかけてる?
ソニン:そう。シンシアは「このままの方がいい」とある程度の距離感を保つように続けているけれど、バリーが途中ぶち切れる(笑)。「やってらんねぇ!」って(笑)。拗ねて出て行っちゃうの。
中川:いいね!
ソニン:シンシアから「結婚していいんじゃない?」と言うのが物語の最後。キャロルカップルはすぐに結婚して、すぐに赤ちゃんが生まれて、破局していくので、真逆なんですね。
■仕事としてのパートナーから、プライベートにおけるパートナーまでって…
――2組のカップルの違いが見どころでもあるんですね。中川さんは、バリー・マン役について聞いていかがですか?
中川:ふたりが仕事として組んでいて、それぞれに時代の流れの中で自分がやっている事に満足をしているのか、満足しながらも日に追われているのか。ライバルであるキャロルたちとの拮抗しあっていく事に、むしろ喜びを感じて、時代を作っていく事に思いをもっているのか……。そういうところが面白いなと思いました。でも、バリーのプライベートの時間でのシンシアの存在も大きいということは、プライベートと仕事の線がないような関係になっていけばいく程、その結末が幸せな方向にいくというのが想像できないんですよね。幸せに結ばれていくところが面白いなと。仕事としてのパートナーから、プライベートにおけるパートナーまでって、もしそんな出会いがあったらいいなって思いました……って自分の話(笑)
ソニン:(笑)。
――(笑)。
ソニン:バリーとシンシアは未だに仲がいいからね。ふたりでカンパニーを作って、本当にずっと仲がいいんです。シンシア役は私が今まで演じた役とはちょっと違うので楽しみですね。今までは割と癖の強い役が多かったのですが、今回はクリエイター役。
中川:クリエイターだけれど、普通のひとりの人間として、きちんと描かれているよね。
ソニン:私の中ではすごく大人な役だなと思います。ギャーっと叫んだり、歯を見せたりするんじゃなくて、ひとりの人間として、アーティストとして、クリエイターとして生きているのが、一つ筋が通っている感じがします。しかも、それを帝国劇場でやるのは勇気がある事じゃないかと思うんです。
中川:そうだね。
ソニン:大きい劇場なので、ドラマティックなドラマ性があったり、派手に見せたりする方が活きるのかもしれませんが、人間の生き方をシンプルに描くというのが、私の中ではチャレンジだなと思いました。
■ソニンちゃんにニューヨーク帰りの色々な風をこの作品に吹き込んでもらいたい
――11年を経て2人で初共演をするのに、密な役というのはいかがですか?
中川:ちょっと緊張しています。
ソニン:(笑)。私は自然に任せようかなという感じです。
中川:すでにこの時点でバリーとシンシアが出来ているから、自然に任せようかな、でも緊張していますという感じ(笑)。
ソニン:笑っちゃうかも……。稽古中にプッて吹き出しそうな気がする(笑)。真剣なシーンも笑っちゃうかもしれないから、それだけが心配かな。
中川:(笑)。
ソニン:でも、ふたりの間柄みたいなものは、私たちの11年があった特権があるんじゃないかなと、それが活かせると思いますね。「初めまして」に比べて、「仲がいい」というのは、役作りでは埋められないところだったりしますから。『ビューティフル』はブロードウェイとロンドンで上演されていますが、結構いい感じのカップルで負けずにいけるんじゃないかと思っています。
中川:世界レベルでいきましょう! ソニンちゃんにニューヨーク帰りの色々な風をこの作品に吹き込んでもらいたいと思っています。そういうのってすごく重要だと思うんですよ。肌で感じてきている、そのニューヨークで生まれたミュージカルですから!
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いつも素敵な記事とお写真をありがとうございます。
記事はもちろん、あっきーとソニンちゃんのハートフルで温かいお写真の数々。
特に、カメラ目線でない写真が大好きです。
お互いを見つめるまなざしが優しくてでもいたずらっぽくてほんわかします。
前編のソニンちゃんの「ソウルメイト」という言葉に表されているように、二人の関係がとても素敵です。
決して密な関係ではないけど、魂の深い所で繋がっている、お互いが見えている感がこのインタビューのあちこちから伝わってきます。
配役発表まで、あっきーの役はキャロルの夫のジェリーほうかな?と思ってたのですが、バリー・マンでソニンちゃん演ずるシンシアとのつかずはなれずの関係もドキドキ。
インタビューのふたりのトークで開幕がますます楽しみになってきました。
中川さんの矢継ぎ早の質問に丁寧に答えてくれるソニンちゃん。お二人が信頼関係にあることがよく伝わってきました。あっきーのこんなにリラックスした表情を見る事が出来て幸せです。どの曲も親しみやすく思わず体を動かしたくなるようなミュージカルbeautiful。これを帝劇で観る日も近づいてきました。自由に語り合う二人を根気よく取材してくださって感謝します。
熱く議論し合えるほど仲がよくて、感性が響きあうお二人なんだということがよくわかりました。
お互いをリスペクトなさっていらっしゃるから、やっと叶った共演は素敵なものになるはず。
対談のおかげで、帝劇でBeautifulの音楽を心から楽しめる日がますます楽しみになってます。