沖縄辺野古の米軍新基地建設や北部訓練場のヘリパッド建設に反対する抗議活動中に逮捕され、長期に勾留されていた山城博治さんが、2017年3月18日午後8時頃に保釈されました。
写真は「オール沖縄会議」ライブストリーミング(https://twitter.com/SaveHenokoTakae?s=09)が、2017年3月18日夜に那覇の拘置支所前から生中継した動画(https://www.periscope.tv/w/1ZkKzEdLQrrxv)から作成しました。画像使用を許可してくださった関係者のみなさま、ありがとうございました。
前日の3月17日、那覇地裁で開かれた初公判は山城博治さんの逮捕からちょうど5ヵ月、博治さんは罪状認否で無罪を主張し、長期の勾留に関しては「まごうことなき不当な弾圧」と語っていました。初公判が開かれた3月17日の夜、那覇地裁は博治さんの保釈請求を認めましたが、地検が抗告(不服申し立て)をしたため、勾留が続いていたのでした。福岡高裁那覇支部は18日午後、抗告を退ける決定を下します。それを受けて、那覇の拘置支所前にはたくさんの支援者が集まり、拍手や歌でようやく保釈された博治さんを迎えました。
2016年10月17日、米軍オスプレイ用ヘリパッド建設に対する抗議行動で、侵入防止用フェンス上の有刺鉄線一本を切ったとされて準現行犯逮捕された博治さんは、その後実に5ヵ月の長きに渡って勾留されていました。そのあと、威力業務妨害、公務執行妨害・傷害、器物損壊の罪で起訴され、弁護士以外の接見を許されず、家族とも会えないままの日々が続き、2017年3月17日の初公判を迎えたのです。
博治さんは罪状認否で無罪を主張、「沖縄の反戦平和の運動は、こんな弾圧にも屈せず、これからも続いていく」と力強く陳述しました。17日夜になって保釈決定が出たのは嬉しいニュースでしたが、検察が異議申し立てをしたため、その日の保釈はなくなり、支援者の間には理不尽さに対する怒りが広がっていました。また、悪性リンパ腫から現場復帰したばかりの博治さんを法廷で見た人から「少しやつれた様子だった」と聞くと、支援している私たちも心配でたまりませんでした。
山城博治さんの逮捕とその後の5ヵ月にわたって勾留されていたことに関しては、こちらの記事を参照してください→刑事法の大学教授ら64人・アムネスティなど、山城博治さんの釈放求め声明
保釈された博治さんは、思ったよりずっと元気な姿で支援者に挨拶し、その後の記者会見に臨んでいました。博治さんが保釈されることを知らされたのは3月18日の午後7時だったそうで、「着替える時間もなくて、高江で逮捕されたままの服装ですよ」と長靴とジャージの上下の姿。「博治!博治!」「おかえり!」の声に涙ぐみ、踊ってみせて、ああ、いつもの博治さんだと本当に嬉しかったです。体を休めて、これからの法廷での闘いに備えてほしいと思います。
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