ソニンさんインタビュー後半です。有料部分では、ソニンさんが演じる役の“熱”について伺い、役づくりについて伺いました。
――今年は『1789 -バスティーユの恋人たち-』『マリー・アントワネット』と大作が続きますね。
本当に! すごい年ですね。
――帝国劇場はもちろん、全国の大きい劇場ばかりですもんね。
そうですね。
――去年は『ビューティフル』でも帝国劇場に出演されましたね。
最近はずっと帝劇に住んでいるイメージ(笑)。なんだか、帝劇女優みたいな感じで嬉しいです。劇場として帝劇が好きです。
――どういうところが?
気が引き締まります。やはり歴史ある劇場だからか、キング感がする感じがとても好きです。エアコンの調子とか、色々大変なこともあるんですが、そういうことも嫌いじゃないですね。あと、稽古から帝劇に行くじゃないですか。急に劇場に行って慣れるというよりは、ずっと通っているから準備ができるんです。割とそういう方が合っているタイプなので。
――『1789 -バスティーユの恋人たち-』はソニンさんが特に素晴らしかったので、また拝見できることが楽しみです。きっと期待している方もたくさんいると思います。再びソレーヌ役に取り組むのはいかがですか?
初演からの期間で、みんな変わっているじゃないですか。みんな色々な作品を経験していますし。特に(小池)徹平は、その後2作品共演しているので、確実に稽古場で笑ってしまうと思います(笑)。再演が決まったときから、「兄さん」って呼べないわって(笑)。
――『キンキーブーツ』『ロッキー・ホラー・ショー』ですね。
(加藤)和樹もそうですが、初演は初めましてだったので、「兄さん」と普通に役者として言えましたが、色々知った上では無理だわと思っていて(笑)。そういう関係性が変わってきたというのもありますね。(神田)沙也加ちゃんも(夢咲)ねねちゃんも、さらに進化しているでしょうし、楽しみですね。ロベスピエールは新しく三浦涼介さんになるので少し変わると思いますが、革命家チームは結束が大事です。初演を通して、団結しないと乗り切れないことをよく知っていますから。食事に行くときは、(則松)亜海ちゃんと革命家チームとずっと一緒でしたね。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『1789 -バスティーユの恋人たち-』で共演した際の古川雄大さんとのやりとりや自身のエネルギーの元などについて語ってくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■(1789に向け)トレーニングは始めています。家に帰ったら筋トレはやります
■不条理なことに対して、マッチに火がつくみたいに摩擦で動いちゃうんです
■正解をちゃんと探さないと別のマッチを擦っちゃう。それを探すのが稽古
■役に頼っちゃダメ。自分で作りあげないと、役として見えてこなくなってしまう
<『SONIM Fan meeting Birthday special』>
【東京公演】2018年3月11日(日) アインソフ ソア (AIN SOPH.soar)
(東京都豊島区東池袋3-5-7 ユニオンビル1F) http://ain-soph.jp/soar/
【プレイガイド情報】*イープラス 一般発売日 2018年3月1日(木)19:00~
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002252773P0050001P006001P0030001
【公演に関するお問合せ】アミューズチアリングハウス 03-5457-3476(祝日を除く月~金 15:00~18:30)
<ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』>
【東京公演】2018年4月9日(月)~5月12日(土)帝国劇場
http://www.tohostage.com/1789/
【大阪公演】2018年6月2日(土)~6月25日(月)新歌舞伎座
http://www.umegei.com/1789/2018/index.html
http://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/201806.html
【福岡公演】2018年7月3日(火)~7月30日(月)博多座
http://www.hakataza.co.jp/lineup/h30-7/index.php
<ミュージカル『マリー・アントワネット』>
【福岡公演】2018年9月 博多座
【東京公演】2018年10・11月 帝国劇場
【愛知公演】2018年12月 御園座
【大阪公演】2019年1月 梅田芸術劇場メインホール
http://www.tohostage.com/ma/
<関連リンク>
ソニン アミューズオフィシャルサイト
http://artist.amuse.co.jp/artist/sonim/
ソニンオフシャルブログ「Sonim blog」
https://ameblo.jp/sonim310/
ソニン SonimTwitter
https://twitter.com/Sonim_official
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※ここから有料会員限定部分です。
■(1789に向け)トレーニングは始めています。家に帰ったら筋トレはやります
だいたい疲れている感じも一緒なので、お互いにどれだけ大変なのかも分かっているから、特に地方へ行くと一緒に行動しやすいんですよ。「さくっとあそこに行こう」、「ソニンが食べられるものあるかな?」って考えてくれて。ロナンはダブルキャストなので動いているペースが違うんですが、ヒロ(広瀬友祐、廣瀬友祐)はたまに革命家チームに来ていたかな? ロベスピエールが変わるから、どういう感じになるか楽しみですね。お芝居ではそんなに絡みはないんですが(笑)。
――そうですね(笑)。この作品はすごく新しい印象がありました。出演者の世代も若くなった印象がありましたし、帝国劇場の色々な演目と比べて、色々な意味で若いというか。
確かに、徹平と和樹は若くして初帝国劇場主演ですものね。
――新しい作品が生まれたという印象が強かったです。
オケピを全部つぶして、前方までステージにしていましたね。
――足を踏み鳴らすクランプの音が劇場に響き渡って、その振動を体が覚えています。
振付など、何か少し変わるかもしれないという噂は聞いています。元々フランスの作品なので、どこまで変わるか分かりませんが、キャストも変わりますし、変化があった方がやりがいはあります。実際に稽古に入ってみないと分からないですが、心がまえとして、初演がとても大変だったのでスタミナをつけなければと。乗りきるにはどうしたらいいかなど考えています。
――ツイッターで拝見しましたが、もうトレーニングをはじめていましたよね。
始めています。朝が早いときは、やっていませんが、家に帰ったら筋トレはやります。しっかり準備して稽古に入りたいと思っています。
■不条理なことに対して、マッチに火がつくみたいに摩擦で動いちゃうんです
――私はソニンさんを一番最初に拝見したのは『ヘンリー六世』なんです。
えー! 私『ヘンリー六世』でベジタリアンになったんですよ。
――そうなんですか! 『ヘンリー六世』でのジャンヌを強烈に覚えていて。
嬉しい!
――もちろんテレビなどで存じ上げてはいましたが、ソニンさんをちゃんと認識したのは『ヘンリー六世』で、それからはかなり拝見していて、『戯伝写楽』『RENT』『モーツァルト!』『嵐が丘』『トロイラスとクレシダ』『ダンス・オブ・ヴァンパイア』『1789』『キンキーブーツ』『ビューティフル』『ロッキー・ホラー・ショー』。思い出しみたら、かなりの作品数でした(笑)。
ここ最近はほとんどご覧頂いてるんですね。
――そのどれもすごく印象に残っているのは、他の方にない熱みたいなものをソニンさんから感じるからで、きっとみなさんもそこに惹きつけられているんじゃないかと思うんです。今度の革命家や、もちろん『マリー・アントワネット』にも繋がっていくと思いますが、そういう“熱”というのは、ご自身にものすごく熱があるのか、役を通すと出てくるのかいかがですか?
両方だと思います。
――両方?
パワーやモチベーション、エネルギーってどこから生まれるのかというのは、絶対原因があると思うんです。私は、うまくいかないとか、悔しい、納得いかない、「なにこの状況?」という反発する力や、それを成し遂げたいとか、この気持ちをどうにか解決したい、変えたいという気持ちが、エネルギーに変わるんだなと思うんです。昔、環境的にも、そういう気持ちをもつことが多くて、それは芸能活動でもそうですし、私が生まれ育った環境もそうだと思います。
基本的に疑問をもつことが多かったので、自分の信念みたいな、「じゃあ、私って何者なの?」という自問自答をする機会も、とても多かったんですよね。ナショナリティーのアイデンティティーもそうですし、芸能界にいる上で「私って何者なんだろう」と、居場所みたいなものを常に貪欲に考えてきたから、エネルギーの発電所みたいなものが、常にどこかにあるんです。反発する根底の感情が多分起こりやすいんだと思います。世の中の不条理なことに対して、避けたり、逃げるのではなくて、逆にマッチに火がつくみたいに摩擦で動いちゃうんですよね、多分。許せないという正義感や、嘘がつけないというところが、強いんだと思います。
■正解をちゃんと探さないと別のマッチを擦っちゃう。それを探すのが稽古
――そういうパーソナルなことを踏まえて、役で火をつけるのは逆にどういうスイッチがあるんですか?
私がエンターテイメントとして何かをしたいというベースのモチベーションがありつつも、結局役もそうなんですよ。特に、演劇になるような作品ってドラマティックなことが多いので、その人がもっている背景が、いまの現代では考えられないような設定が多い。その人たちが何でこの行動を起こすのか。例えば、革命家だって「何でこの革命を起こすのか」という原因が絶対あるわけじゃないですか。『マリー・アントワネット』だったら、みんなのために、何が原因で先頭に立つのかとか。『ビューティフル』だったら、自分がやりたい目的というのがあるじゃないですか。その後ろの背景を考えたら、マッチを擦る場所なんてたくさんあって。
――なるほど。
それを探すだけです。熱は同じで、燃える感覚を知っているから。
――じゃあ、それが見つかったら結構すぐに火はつく?
でも、その正解をちゃんと探さないと、別のマッチを擦っちゃうんです。そこを間違えると、解釈が違ってくる。だから、それを探すのが稽古なんです。燃える材料はたくさんあるんですよ。元々もっているから。
■役に頼っちゃダメ。自分で作りあげないと、役として見えてこなくなってしまう
――じゃあ、舞台の上で燃えているということですね。
そうですね(笑)。役っていっぱいあるんです。歴史も周りの人物もとても魅力的ですし、台詞や音楽もある。深みを探そうと思ったら、たくさん探せるんです。だから、自分が全然努力しなくても作品自体に魅力があるので、上滑りしてしまうと観ていてもその他大勢になってしまう。いくらいい役をもらっていても、印象に残らなくなってしまいますね。
だから、作品の魅力に甘えたらだめなんです。勘違いしがちなんですが、「この作品すごくよかった!」と言われて、自分がすごかったと思ってはいけない。そこを間違えたらおしまいだなと思っていて、『RENT』もそうです。自分がすごいと思ってしまうと、絶対にそれ以上にはいけない。
――作品が魅力的なんだ、自分がすごいわけではないという意識で役をつくられていて、結果ソニンさんが印象に残るってすごいことだなと思います。
だから、役にあやかってはダメなんですよ。頼っちゃダメというか。自分でその役をいかに立体的に作りあげるかという作業を、とことんやらないと本当に上滑りします。全然役として見えてこなくなってしまうから、そこはとても大切にしています。もしかしたら、その印象に残るというのは、そこがキーなのかもしれないですね。だって、衣装を着て、メイクして喋っていたら、その役に見えますからね。
――そうですよね。とても興味深いお話をありがとうございました。今年の作品も楽しみにしています!
※ソニンさんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは3月15日(木)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。