ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の梅田芸術劇場メインホール公演が2019年3月30日(土)に開幕し、4月14日(日)に大千穐楽を迎えます。ウィリアム・シェイクスピア原作、ジェラール・プレスギュルヴィック作、潤色・演出小池修一郎で、2010年に宝塚歌劇団で日本初演され、2011年からスタートした“日本オリジナルバージョン”は今回が4回目の上演で、大阪公演中の4月12日(金)に200回目の上演を迎えます。大阪公演の様子をご紹介します。
「近未来」の街、ヴェローナを舞台に、モンタギュー家とキャピレット家が対立。モンタギュー家を率いるベンヴォーリオ(三浦涼介/木村達成のダブルキャスト)とマキューシオ(平間壮一/黒羽麻璃央のダブルキャスト)らは、キャピレット家を率いるティボルト(渡辺大輔/廣瀬友祐のダブルキャスト)らと一発触発の雰囲気を漂わせ、いがみ合って生きるなか、モンタギュー家のロミオ(古川雄大/大野拓朗のダブルキャスト)とキャピレット家のジュリエット(葵 わかな/木下晴香/生田絵梨花のトリプルキャスト)の恋が燃え上がります…。
今回、私が観た回では、ロミオ役を古川雄大さん、ジュリエット役を葵わかなさん、ベンヴォーリオ役を木村達成さん、マーキューシオ役を平間壮一さん、ティボルト役を廣瀬友祐さん、「死」を大貫勇輔さんが演じました。
黒装束を身にまとった「死」(大貫勇輔/宮尾俊太郎のダブルキャスト)のダンスが物語の結末を予感させ、男たちの雄たけびとともに始まる力強いダンス。爆発したエネルギーが舞台上から客席へ波のように伝わります。
自然と客席から手拍子がはじまり、思わず踊りだしたくなるような名曲「世界の王」、荘厳な雰囲気の教会で歌われる「エメ」。ロミオとジュリエットの古川さんと葵さんのハーモニーが美しく響き、脇をかためるベテラン勢の歌声が、舞台に深みが増していきます…。
2019年4月12日(金)には、上演200回達成を記念して、1幕と2幕で出演者が変わる“200回スペシャルバージョン”が、梅田芸術劇場メインホールで上演されます。1幕は、古川雄大さん、葵わかなさん、木村達成さん、平間壮一さん、廣瀬友祐さん、大貫勇輔さん。2幕には、大野拓朗さん、木下晴香さん、三浦涼介さん、黒羽麻璃央さん、渡辺大輔さん、宮尾俊太郎さんが出演します。
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<有料会員限定部分の小見出し>
■恋をした初々しさ、そして絶望感。歌声から儚さが伝わる古川雄大さん
■物語がパッと明るくさせる、お茶目なベンヴォーリオ役の木村達成さん
■高笑いを響かせる狂気っぷりが印象的なマキューシオ役の平間壮一さん
■ジュリエットへの想いが込み上げてくる、ティボルト役の廣瀬友祐さん
<ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』>
【東京公演】2019年2月23日(土)~3月10日(日) 東京国際フォーラム ホールC(公演終了)
【愛知公演】2019年3月22日(金)~3月24日(日) 刈谷市総合文化センター(公演終了)
【大阪公演】2019年3月30日(土)~4月14日(日) 梅田芸術劇場メインホール
公式サイト
http://romeo-juliette.com/
<200回スペシャルバージョン(1幕と2幕でキャストが変わります)>
【大阪公演】4月12日(金) 梅田芸術劇場メインホール
1幕:古川雄大、葵わかな、木村達成、平間壮一、廣瀬友祐、大貫勇輔
2幕:大野拓朗、木下晴香、三浦涼介、黒羽麻璃央、渡辺大輔、宮尾俊太郎
http://romeo-juliette.com/news/info/add200anniv.php
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■恋をした初々しさ、そして絶望感。歌声から儚さが伝わる古川雄大さん
ロミオ役の古川雄大さんは、ジュリエットに恋してからが特にかわいらしく、初々しさに胸キュン。そして、幸せの絶頂のなかで終わる1幕とは対照的に、2幕ではマキューシオの死、ジュリエットとの離別、そして迎える自らの死と、つらい場面の連続に、古川さんの台詞や歌声からは、友を殺された激情のまま行動してしまったことへの後悔、愛する人の側にいられない絶望感など、負の感情がダイレクトに伝わってきます。のびやかな歌声から感じる「美しさ」と「儚さ」も相まって、物語の悲劇的な結末により一層切なさが増していきます。また、「死」役の大貫さんとのダンスは息もぴったりで、指先までしなやかに動き、2人が軽やかに舞い踊りました。
■物語がパッと明るくさせる、お茶目なベンヴォーリオ役の木村達成さん
ベンヴォーリオ役を演じたのは、さわやかな好青年ぶりが印象的だった木村達成さん。ときどき見られるお茶目な姿には、客席からも笑いが沸き起こり、物語をパッと明るくさせてくれます。木村さんは、そんな人の良さがにじみでた、ムードメーカー的なベンヴォーリオを好演。
■高笑いを響かせる狂気っぷりが印象的なマキューシオ役の平間壮一さん
マキューシオ役を演じた平間壮一さんは、目を大きく見開き、高笑いを響かせる狂気っぷりが印象的。ダンスシーンでは、アクロバティックな振りも軽やかに決めてくれました。一見、やんちゃなイメージのマキューシオですが、ティボルトとの決闘の末、命を落とすシーンでは、ロミオに愛を貫けと言い残します。敵対する家の娘と結婚したロミオを最期には応援し、後押しする、そんなロミオへの愛情深い一面には涙が溢れてきました。
■ジュリエットへの想いが込み上げてくる、ティボルト役の廣瀬友祐さん
ティボルト役の廣瀬友祐さんは、全身から色気を発しているような大人の魅力全開のティボルトを熱演。激情家で、どこか怖い雰囲気もあるのですが、胸に秘めたジュリエットへの想いを吐露する場面では、切なさが込み上げてくるばかり。力強い歌声からは、そんなティボルトの胸の奥底にある感情がしっかりと伝わってきました。また、「死」という概念的存在をダンスで体現する「死」役の大貫勇輔さんが、いつの間にか舞台の上に立ち、あるいは人々をひっそりと見下ろしている姿は、まさに、いつ訪れるかわからない「死」そのものでした。
衣装やミラーボールのあるクラブ風の仮面舞踏会、スマートフォンに、「既読スルー」という台詞など、現代の要素が散りばめられたミュージカル『ロミオ&ジュリエット』。今の時代に寄り添った演出で古典を身近なものに感じさせつつ、友情や親子愛など、さまざまな愛のカタチが集結し、若者たちが懸命に生きようとする生き様に胸を打たれるこの作品。上演200回を迎え、さらにこれからも進化しつづけるに違いありません。
上演される度にパワーアップして、毎回新しい発見をさせてくれるミュージカル「ロミオ&ジュリエット」大大大好きな演目です!私的には今回ロミオと死がシンクロしているような一体化したダンスシーンが忘れられない鳥肌シーンでした‼︎
古川さん大貫さんにゾッとするほどの怖さを感じました‼︎素晴らしい‼︎
アイデアニュースさんの記事に共感です‼︎