2019年11月13日(水)にニューアルバム『WORLD MUSICAL』をリリースし、2019年11月12日(火)から11月30日(土)まで東京・福岡・愛知・大阪で「LE VELVETS コンサートツアー2019『WORLD MUSICAL』」が開催するヴォーカル・グループ「LE VELVETS」(ル ヴェルヴェッツ)の4人のメンバーのうち、宮原浩暢さんと佐賀龍彦さんの対談インタビュー、後半です。今回のアルバムのタイトルでもあるミュージカルへの出演も多いみなさん。宮原さんが出演されたミュージカル『グランドホテル』(2016年)、舞台『ピアフ』(2018年)、ミュージカル『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』(2019年)、ミュージカル『Little Women -若草物語-』(2019年)について、佐賀さんが出演されたミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』(2015年)、ミュージカル『最終陳述 ~それでも地球は回る~』(2019年)、そして2020年に佐賀さんが出演するミュージカル『ボディーガード』について伺ったお話を紹介します。
――今回、タイトルにも「MUSICAL」とついていますが、メンバーの皆さんもミュージカル作品に出演される機会が多いので、それぞれのミュージカル出演作品について伺わせてください。宮原さんは、最初の出演がミュージカル『グランドホテル』のフェリックス・フォン・ガイゲルン男爵役でしたね。
宮原:最初に一番いい役をやらせていただきましたね。壁にぶつかりながらも共演者に恵まれ、いろいろアドバイスを頂きながらやっていたので、終わった後はロスがすごかったです。常にピリピリした状態の緊張感があるなかで、ずっとステージの上に立っていて、本当に刺激的な毎日でした。
――伊礼さんとのダブルキャストは、いかがでしたか?
宮原:伊礼君は、なんでもパッとやって、かっこよく決めるんですよ。 仕草もそうですが、あの男爵役は立っているだけでもかっこいいイメージがあるじゃないですか。煙草を吸っている姿も、ただ女性を待っている姿も、さらっとかっこよくやってしまうから、そこを見ながら勉強していました。演出家のトムが「わけてやりたい」というタイプで、あまり稽古は見せてもらえなかったので、一緒の稽古場にいたことは、ほぼありませんでしたが、刺激をもらいながらやっていましたね。
――最初に名作ミュージカルに出演されて、そのあとは舞台『ピアフ』でシャルル・アズナヴール役でした。確か、この作品はシャルル・アズナヴールさんが来日されて、亡くなった直後に上演されましたよね。
宮原:直後です。コンサートには行けなかったので残念です。僕はシャルル以外にも4役ほどあり、それぞれを演じわける役で、ピアフを愛して引き上げた人と、彼女を支えた人という役どころ。この作品は(辻)萬長さんや、梅さん(梅沢昌代)など、本当に周りがベテランばかりで、しかも4回目の再演作品だったので厳しかったですね。
――厳しかった?
宮原:稽古場で本当に「腹が立つ!」と出ていかれたこともあって。(大竹)しのぶさんと、いろいろペアになってやるんですが、芝居があまりにも下手すぎて、怒られることもありました。本番になってしまえば大丈夫でしたが、稽古中はビシビシと。
佐賀:結構言われやすいキャラなんですよ。
――そうなんですか?
佐賀:多分、ちゃんとやっていても言われやすいみたいな。
宮原:やはり少しおどおどしていたんだと思うんですよ。
――周りも大ベテランが揃っていますからね。
宮原:でも、本番をこなしていく内に、大阪では梅さんにも「男らしく見えてきたよ」と言ってもらえて、聞いたときには泣きましたね(笑)。ずっと出ているわけではなくて、パッパッと場面場面にワンシーンで出てくるんですが、そこで役として、ピアフに影響を与える人生を生きるのは本当に難しかったです。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、宮原さんが出演された『ピアフ』についてのお話の続きから、宮原さんが出演された『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』『Little Women -若草物語-』について、佐賀さんが出演された『ウィズ ~オズの魔法使い~』『最終陳述 ~それでも地球は回る~』や、2020年に佐賀さんが出演する『ボディーガード』について伺ったお話を紹介します。などインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■宮原:『笑う男』のデヴィット卿役は、浦井君との殺陣があったので、殺陣を練習しました
■宮原:『Little Women』のベア教授は、自分に似ているようで似ていなくて、難しかった
■佐賀:『最終陳述』は1時間半、出ずっぱり。少し崩れると、そのあとも一気に崩れてしまう
■佐賀:『ボディーガード』のストーカー役は、日常生活で宮原さんをストーキングして…
■宮原:幅広い層のお客様に愛してもらえるように。佐賀:先に進む気持ちを強く持って
<LE VELVETS コンサートツアー2019「WORLD MUSICAL」>
【東京公演】2019年11月12日(火)~11月13日(水) Bunkamuraオーチャードホール
【福岡公演】2019年11月22日(金) ももちパレス
【愛知公演】2019年11月25日(月) アートピアホール
【大阪公演】2019年11月30日(土) 森ノ宮ピロティホール
https://www.le-velvets.com/contents/live_event/live
<LE VELVETS『WORLD MUSICAL』>
2019年11月13日リリース
【初回盤】(CD+DVD)em-0002 / 4,400(税込)
【通常版】(CD)em-0003 / 3,600(税込)
https://eplusmusic.jp/release-01
<ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版>
【大阪公演】2020年3月24日(火)~3月29日(日) 梅田芸術劇場メインホール
※3月19日(木)~3月22日(日)の公演は中止
【東京公演】2020年4月3日(金)~4月19日(日) 東急シアターオーブ
※4月3日(金)~4月12日(日)までの公演は新型コロナウイルスの影響で中止
http://bodyguardmusical.jp/
<関連リンク>
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※LE VELVETSの宮原浩暢さん&佐賀龍彦さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは12月11日(水)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
※ここから有料会員限定部分です。
■宮原:『笑う男』のデヴィット卿役は、浦井君との殺陣があったので、殺陣を練習しました
――2019年はミュージカル『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』のデヴィット・ディリー・ムーア卿から、ミュージカル『Little Women -若草物語-』のベア教授と、ものすごい振り幅でしたが、いかがでしたか?
宮原:デヴィット卿は、自分の地位や生活を守るために悪くい続ける役でしたが、本当に悪一色でしたね。あの役は浦井君との殺陣のシーンがあったので、殺陣の練習をすごくしましたし、ソロナンバーもデヴィット卿の悪さが出るように心がけました。
■宮原:『Little Women』のベア教授は、自分に似ているようで似ていなくて、すごく難しかった
――そして一転してミュージカル『Little Women -若草物語-』でベア教授役ですが、いかがでしたか?
『若草物語』のベア教授は、本当に大変でしたね。
――どのあたりが大変だったんですか?
宮原:最初は、自分に近い役だと思ったんですよ。でも、僕はどちらかというとオープンな性格で、人が好きなタイプなんです。ところが、ベア教授は人が嫌いというか、自分のなかで常に生きていて、一人が大好きなタイプ。その役どころを作る過程では苦労しました。僕自身は、やはり向かい合ってしまうと、自然といい雰囲気で立とうとしてしまうんですよね。ニコッとされたら、ニコッと返してしまうみたいなところがあるんですが、そうしてしまうと、「それはベア教授ではない」と言われて、まず根本を変えるところで苦労しました。似ていると思ったら、似ていないところを見つけたので、彼を演じるのはすごく難しかったですね。
■佐賀:『最終陳述』は1時間半、出ずっぱり。少し崩れると、そのあとも一気に崩れてしまう
――佐賀さんは、最初がミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』のかかし役でしたね。
佐賀:かかしとは、線の細さだけは似ていましたね(笑)。あまり人格がない役どころでしたが、どういうキャラクターでいくのかなど設定には自分のなかで苦労しました。
――ミュージカルに出演されたのは、この作品が初めてだと伺っていますが、ミュージカルをやってみたいと思ったのは、いつごろですか?
佐賀:高校時代にミュージカルがやりたくて、歌と踊りを習い始めたんです。それから大学時代に学生ミュージカルを作って、『美女と野獣』などの作品を上演していました。デビュー作については正確にいうと、無名塾という劇団にいたときの『森は生きている』という作品に出演したのが最初ですね。『森は生きている』という作品は、林光さんが書いたものが一般的なんですが、そのときは池辺晋一郎さんが無名塾のために書き下ろしてくれてオリジナルバージョンとして上演しました。それが大学を卒業してからのことです。
――そのあとに『オズの魔法使い』があって、新しいものでいうと『最終陳述 ~それでも地球は回る~』が2019年ですね。このときは、山田元さんや伊勢大貴さんらとのトリプルキャストで、ガリレオ・ガリレイ役でしたが、演じられてみて、いかがでしたか?
佐賀:2人芝居という作りで、1時間半ずっと出ずっぱりでやるんですが、自分のなかで、ずっと気持ちを繋げて作ったり、2人だけでやり取りしながら作りあげていくところは、すごくおもしろかったですね。少し崩れてしまうと、そのあとも一気に崩れてしまいますが、逆に上手くいったら、あとがずっといい感じで積み上げられました。崩れたときも、1回はけることが出来たら、そこで立て直しも出来るんでしょうけど、ずっと舞台上にいると、それは難しくなりますからね。大変でしたが、おもしろかったです。
■佐賀:『ボディーガード』のストーカー役は、日常生活で宮原さんをストーキングして…
――そして、来年のミュージカル『ボディーガード』ではストーカー役(入野自由さんとWキャスト)で、悪役ですね。お隣には悪役の先輩、デヴィット卿の宮原さんがいますが……(笑)。
佐賀:そうですね。だから、日常生活で宮原さんをストーキングして役作りに励もうかなと思います。
(一同笑)
宮原:なに言ってるの(笑)。
――Wキャストでレイチェル・マロンを演じる柚希礼音さんと新妻聖子さんをストーキングするわけですが。
佐賀:お二人のファンの方に殺されないように、綺麗なストーカーを演じられるようにしたいと思います。
――佐賀さんが出演された『最終陳述』や、宮原さんが出演された『笑う男』、そして日野真一郎さんが出演された『SMOKE』など、今、韓国ミュージカルが日本にはどんどん入ってきていますが、日本のミュージカルは今後どうしたらいいのかについて思うことはありますか?
佐賀:韓国のミュージカルの作り方は、すごくおもしろいなと思っていて。もともとそんなにミュージカルが盛んではなかったところですが、今は国をあげてミュージカルを支援していて、なおかつ東京の下北沢みたいな、50人、100人のかなりローカルな劇場からオリジナル作品をばんばん作っているんですよね。もちろん消えていくものもありますが、残っている作品は本当におもしろくて、そういった作品を作る体制が韓国には出来ているので、日本もこれからそういった体制を作っていければいいのかなと思います。日本では輸入ものが多いですが、オリジナル作品もありますから、もっと盛り上がっていくんじゃないかなと思います。日本が逆に、世界にもっていけるような作品をこれから作れたらいいですね。さまざまな文化が融合している、日本文化のいいところもありますから。
■宮原:幅広い層のお客様に愛してもらえるように。佐賀:先に進む気持ちを強く持って
――最後に、お二人の今後の展望について教えてください。
宮原:LE VELVETS自体はベースがクラシックですが、さまざまなジャンルをこれからも歌っていきたいです。クラシックファンやミュージカルファンだけではなく、本当にいろいろな人たちに見てもらえるグループになっていけたらと思っています。LE VELVETSのコンサートには若い女性だけではなく、ご年配の方やご夫婦で来られる方もいらっしゃいますし、年齢を問わず、幅広い層のお客様に来てもらって愛してもらえるように、エンターテイメントを作っていきたいですね。もちろん大きな会場でコンサートを開くなど、LE VELVETSが世の中にもっと知ってもらえるような努力もしていきたいと思います。結成してから10年以上経ちますが、まだスタート地点だと思っていますので、まだまだこれからも、もっと大きくなっていきたいですね。
佐賀:宮原さんも言ったように、11年目となれば、正直いうと周りも自分たちも、1年目のような初々しさや、なにかやるんじゃないかという期待も薄れていってしまうと思うので、ここからもう一歩先に進みたいという気持ちは、より強くもたないと先へは行けないと思っています。その気持ちを強くもちながら、もっと活動の幅を広げていけるように頑張っていきたいです。
――宮原さん、佐賀さん、ありがとうございました!
※LE VELVETSの宮原浩暢さん&佐賀龍彦さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは12月11日(水)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
LE VELVET を取材してくださりありがとうございます
『ピアフ』のお稽古中、「腹が立つ」と言って出て行かれたエピソードを知って、どの俳優さんもみんな闘っている、俳優だけでなく裏方のスタッフみなさん全員命削って作品と向き合っておられるのだとわかって胸に刺さりました
佐賀さん、宮原さんはじめ、LE VELVETSメンバーそれぞれがミュージカル界で輝く存在に成長されていかれると、信じています
結成11年目、この先10年、20年ずっと歌い続けていてください
有料会員に登録しておいて、よかったです笑