「それでも懸命に生きることを忘れちゃいけない」、木暮真一郎インタビュー(下)

木暮真一郎さん=撮影・NORI

2020年3月4日(水)に六行会ホールで開幕するミュージカル座3月公演『ロザリー』にアラン役で出演する木暮真一郎さん(上田隆晴さんとWキャスト)のインタビュー、後半です。『ロザリー』の稽古の様子のほか、昨年出演された『レ・ミゼラブル』と『SMOKE』についても伺いました。

木暮真一郎さん=撮影・NORI

木暮真一郎さん=撮影・NORI

――ミュージカル座は『アイランド』(2017年)に続いて2回目のご出演ですね。ミュージカル座さんならでは、と感じるところはありますか?

制作はじめ、小道具や音響を劇団員の方が担当されていることですね。他だと部門ごとに別れていたりするじゃないですか。ひとつのものをみんなで作っている感じを強く感じます。今日も残って稽古するのですが、その感じも。

――ほかでは、残っての練習はあまりないのですか?

もちろんありますが、劇団の稽古場があるというのが大きいと思います。「あそこのシーンやろうよ!」と自主稽古が自然と始まるのが、すごくいいなぁと思います。

――ハマナカトオルさんの演出はいかがですか。

細かく、こだわりを持って、ひとつひとつシーンを創っていかれる感じです。大勢のシーンで、本当に一人一人「一回それで動いてみて」みたいな感じで調整していくことが多いので、大勢を動かすために、俯瞰で見てらっしゃるんだなぁと。

――作曲・編曲・音楽監督の山口琇也さんについては。

もう、本当にお世話になりました(笑)。すごく情熱的というか、僕は『レ・ミゼラブル』のときに稽古を経験したんですが、やっぱり緊張感がすごいです、稽古場の。

――稽古場の緊張感がすごい。

ビリー(山口琇也)さんがいらっしゃるということで。やっぱり、ご本人も熱を込めて指導してくださるので、受ける側も緊張はするんですけど、それに食らいついていくぞ! みたいな空気があって。でもすごい本当はお茶目な方だと思っています。

――お茶目!

僕が言うのもアレですけど、可愛らしい部分が。厳しい面を持っていらっしゃるんですけど、実際個人的にわからないことを聞きに行ったりすると、「ほいじゃ、やるぞ!」みたいな感じで、面倒を見てくださったりするので(笑)。

――直接聞きに行ったりは何回かされたんですか?

してましたね(笑)。

――山口さんの歌唱指導はどんな感じで? メロディをすべて「パ」で歌われると聞いたことがあります。

「パパパ」とか、そうですね(笑)。独自の擬音で。わりと「パ」とか「タラ~ン」とか使われると思うんですけど、やっぱりビリーさんだとみんな真似したくなっちゃうというか。

――真似したくなっちゃう!

ビリーさんならではというか、皆さんそれも含めて大好きだと思うので、真似したくなったりするんだと思いますね。僕は真似はしないですけど、好きですね、聞くと、実際(笑)。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、稽古場の様子や『レ・ミゼラブル』を振り返ってのお話などインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■『レ・ミゼラブル』をやる前と後だと、ちょっとやっぱり変わった気がしますね

■『SMOKE』で超が才能に苦しむ側面に、『レ・ミゼラブル』で苦労したのが出たかも

■アラン役だった杉浦くんには僕から連絡しました。「良いんじゃない?」みたいな(笑)

■『ロザリー』は現代に通じる面がある。人は懸命に生きることを忘れちゃいけない

<ミュージカル座『ロザリー』>
【東京公演】2020年3月4日(水) ~2020年3月9日(月) 六行会ホール
公式サイト
https://musical-za.co.jp/stage/%E3%83%AD%E3%82%B6%E3%83%AA%E3%83%BC2020/

<新型コロナウイルスの対応について>(ミュージカル座のリリースより)
いつもミュージカル座を応援頂き誠にありがとうございます。新型コロナウイルスの発生に伴い、ミュージカル座 3 月公演「ロザリー」「ブレイン・ストーム」「スター誕生」公演にて、下記の対策を実施致します。 ご来場されるお客様、何卒ご理解をいただきましてご協力のほどよろしくお願い致します。 ■上演につきましては、感染防止に細心の注意を払いながら上演をする予定でございます。 ■劇場内各所に消毒用アルコールを設置致します。積極的にご利用下さい。 ■会場内ロビー回りのスタッフも、マスク着用・アルコール消毒を行って参ります。マスク着用に関しましては、本来ご来場されたお客様に対し、感謝の気持ちをもって「笑顔で」お出迎えしたい気持ちでいっぱいではございますが、何卒悪しからずご了承下さい。(マスクの中では笑顔でお出迎えさせていただきます。) ■ご来場されるお客様で、風邪・ウイルス感染の自覚症状がない方もマスク着用でのご来場をお願い致します。各公演でもマスクの予備はご用意致しますが、入手困難な時期であり 3 公演連続上演となっているため、出来る限りお客様ご自身でご用意いただけますと幸いでございます。(突如出てしまう咳やくしゃみなどの対策のためハンカチなどもご持参いただきますよう重ねてお願い致します。) ■ご観劇中にお咳が出ているお客様に対しましては、途中退場をお願いする場合がございます。悪しからずご了承下さい。
【面会中止について】 3 月公演共通で、『面会中止』とさせていただきます。 ロビーや客席など狭い場所での面会となり、かなりの混雑が予想され、感染予防といたしましては、面会中止をせざるを得ない状況でございます。本来、ご来場いただきましたお客様には、直接感謝の気持ちをお伝えできる大切な面会の場であり、とても残念ではございますが、出演者にも理解をいただき、ミュージカル座共通取り決めとして面会中止とさせていただきました。誠に残念ではございますが、ご理解・ご了承いただきますようお願い致します。

<関連リンク>
『ミュージカル座』公式 Twitter
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木暮真一郎 Twitter
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木暮真一郎さん=撮影・NORI

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■『レ・ミゼラブル』をやる前と後だと、ちょっとやっぱり変わった気がしますね

――昨年の活動を語る上で、一番大きかったのは?

『レ・ミゼラブル』でしょうか。『SMOKE』ももちろんですけど、間に挟んじゃったから(笑)。

――『レ・ミゼラブル』のご出演を振り返ってみていかがですか?

勉強になりましたというか、稽古も含めて半年近く関わっていましたが、でも、やっぱりたくさんの人に愛される作品なんだなぁって、いろんなことを踏まえて思いました。お客さまの熱もそうですし、スタッフ、キャストの、代々出演されている方、新しく挑む人も含めて、日本を代表する作品に参加したんだなと、時間が経って余計に感じます。ヴェルモン神父役の伊藤俊彦さんとは、『レ・ミゼラブル』で、工場長役で共演していて、ずーっと一緒に過ごしていたので、この作品で久しぶりに会えてちょっと嬉しいというか(笑)。今になってそういう「あー、ずっと一緒にやってたんだもんな」って思ったりもします。

――大きいカンパニーでしたから、人間関係はもちろん、木暮さんの内面的にも影響がありましたか?

そうですね。変わりましたね。なにが変わった、って言われると、アレなんですけど(笑)。やっぱり、『レ・ミゼラブル』の前と後だと、ちょっとやっぱり人として変わった気がしますね。

――人として。

いろんなことを見る目が変わった気がしますね。

木暮真一郎さん=撮影・NORI

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■『SMOKE』で超が才能に苦しむ側面に、『レ・ミゼラブル』で苦労したのが出たかも

――フイイを演じられている最中に再演された『SMOKE』を拝見したときに、超のスケールが、初演と全然違って感じられました。ものすごく力強くて大きくて。

あはははは(笑)。本当ですか? でもそうですね。『SMOKE』は確かにわかりやすいかもしれませんね。初演と再演で。

――客席に伝わってくる情報量が違いました。

やっぱり結構『レ・ミゼラブル』で苦労したのが、本当に変な話『SMOKE』の超の、自分の才能とかに苦しむ側面に出たのかもしれないですね(笑)。

――なるほど! たとえばどんなことが?

やっぱり歌とか、もういろいろですよ。結構フイイ自体が学生の中でも幹部ですし、みんなを引っ張って行かなきゃいけないっていう。やっぱり大先輩方に囲まれている中で、プレッシャーだったり、いろいろな想いを自然と吐き出していた感はありますね(笑)。いま気付きましたけど(笑)。

木暮真一郎さん=撮影・NORI

木暮真一郎さん=撮影・NORI

■アラン役だった杉浦くんには僕から連絡しました。「良いんじゃない?」みたいな(笑)

――『レ・ミゼラブル』で得られたご経験は、アランにも反映されそうですね。物語的に革命という世界観は近いですし。

そうですね。やっぱりゼロからではないなっていうのはすごく思いますね。

――そうなんですね。ちなみに、フイイ役に続き、同じアラン役だった杉浦奎介さんとは、なにかお話は?

僕から連絡しました。「今度こういう役をやるんだけど、やってたよね?」って。「あぁ、良いんじゃない?」みたいな(笑)。まぁ、友達同士の会話なので、そんな軽い感じでしたけど。でも、僕たち風貌も全然違うのに、面白いですね。

木暮真一郎さん=撮影・NORI

木暮真一郎さん=撮影・NORI

■『ロザリー』は現代に通じる面がある。人は懸命に生きることを忘れちゃいけない

――お話ありがとうございました。最後にお客さまへのメッセージをお願いします。

四年ぶりの公演ということで、革命を扱う作品としては救いがなかなか無いままずっと進行していくので、観る側も結構しんどい作品だと思うのですが、作品とはいえ、こういう時代が実際にはあったわけで、いまも絶対にない話じゃないと思います。稽古場で話題になっていたのですが、今の世の中でいうとマスクがなくなったり、震災のときはコンビニから食品がなくなったり、人は本当にすぐ、自制が崩れる生き物だと思うんです。過去の時代の作品だとは思わずに、現代にも通じる面もあって、それでも懸命に生きることを忘れてはいけないというか、僕も感じたそういうことを、この作品をご覧になってなにか考えていただけるきっかけになったらと思います。

木暮真一郎さん=撮影・NORI

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“「それでも懸命に生きることを忘れちゃいけない」、木暮真一郎インタビュー(下)” への 1 件のフィードバック

  1. マチャミ より:

    コロナウィルスに振り回されていますが、インタビューを読んで、ますますロザリー楽しみになりました。木暮くんの素敵な歌声が早く聞きたくてウズウズしてます。
    ウィルス防御対策バッチリして伺います。

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