【動画】「存分に話し合いながらお稽古した再演」、音楽劇『星の王子さま』ゲネプロ

音楽劇『星の王子さま』ゲネプロより=撮影・NORI

世界的名作「星の王子さま」をもとにした音楽劇『星の王子さま』の東京公演が2020年2月8日(土)、東京芸術劇場シアターイーストで開幕し、2月12日(水)まで上演されます。1月31日から2月1日までの茨城・水戸公演は終了しており、東京公演に続いて、兵庫公演が2月15日(土)から2月16日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで行われます。今回の上演は、2016年に初演された作品の再演で、脚本・演出は青木豪さん。出演は、王子さま役の昆夏美さん、飛行士役ほかの伊礼彼方さん、キツネ役ほかの廣川三憲さん(ナイロン100℃)、ほかのみなさんです。東京公演開幕直前の2月8日午後に行われた公開ゲネプロを撮影させていただきましたので、その一部を動画で紹介します(動画撮影・NORI)。

こちらは、脚本・演出の青木豪さん、出演者のうち昆夏美さん、伊礼彼方さんのコメントです。

青木豪さん(脚本・演出):4年前にこの音楽劇を初演して、多くのお客様からご好評をいただき、キャストスタッフ共に再演を望んできた作品です。ようやく再演の運びとなり、たいへん嬉しく思っています。名作というものは大抵どうしても解けない謎を孕んでいるもので、その謎は解けないことがわかっているのに、なぜかとても魅力的で、今回の稽古場でも台本を読み、原作のページをめくっては「実はこういう意味なんじゃないか」という議論を重ねました。解答が出ることよりも、謎について皆で話し合うことが楽しく、それが「星の王子さま」が名作たる由縁なのではないか、とも思います。初演より深化した音楽劇 『星の王子さま』をぜひお楽しみください。

昆夏美さん(王子さま役):読む年代や環境によって感じ方が変わる書物はたくさんあると思いますが、「星の王子さま」は、その代表と言っても過言ではないと思います。私は初演の際は作品をお客様に伝えることに必死でした。今回は存分に話し合いながらお稽古をした再演です。私が王子さまを演じるときに大事にしているのは「自分の大切な人や場所はなにか」ということを、作品を通してお客様に感じていただくこと。そのために王子さまの旅の物語をきちんとお客様に伝えたい。観終わったあと、自分にとって大切な人や場所に思いを馳せて、温かい気持ちになっていただけたらうれしいです。

伊礼彼方さん(飛行士役ほか):穏やかで温かい時間が感じられ、終演するとまた作品に帰りたいと思わせる僕にとって特別な作品です。大切なものを失うという経験をしたにもかかわらず、日常に戻ると飛行士は大切な人とギクシャクしてしまう、変われなくて譲れない、そうしたどうしようもないところがあるからこそ人間なのだと思わせる大人のための作品です。稽古の際に初演では気づかなかった疑問に気づき、稽古場にいる全員で作品を深めたと思います。音楽と作品世界を是非お楽しみください。

<音楽劇『星の王子さま』>
【茨城公演】2020年1月31日(金)~2月1日(土) 水戸芸術館ACM劇場(この公演は終了しています)
【東京公演】2020年2月8日(土)~2月12日(水) 東京芸術劇場シアターイースト
【兵庫公演】2020年2月15日(土)~2月16日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
公式サイト
https://www.littleprince-stage.com/

<スタッフ>
原作:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ  
脚本・演出:青木豪  
作曲・音楽監督:笠松泰洋
プロデューサー:栗原喜美子

<出演>
昆夏美、伊礼彼方、廣川三憲(ナイロン100℃)
吉田萌美、内田靖子、岡野一平、平山トオル、原田智子、沼舘美央、大内慶子、堀江葵月

<演奏>
ピアノ演奏・薔薇:松木詩奈
コントラバス:小美濃悠太、内田義範(2/10~12)

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