2020年9月27日(日)18:30から日テレプラスで2時間独占初放送される『中川晃教 Live Music Studio』で、ナビゲーターを務める中川晃教さんのソロインタビュー、後半をお届けします。『中川晃教 Live Music Studio』は8月に「Streaming+ver.」が先行配信されましたが、日テレプラスでは「Streaming+ver.」では配信されていない曲やトークもたくさん放送されます。第1回のゲストは加藤和樹さんです。中川晃教さんのソロインタビュー「下」では、加藤さんとふたりで歌った「I LOVE YOU」など『中川晃教 Live Music Studio』のお話の続きのほか、明治座と帝国劇場の老舗のふたつの劇場の再開を双肩に担いだことについて伺った内容を紹介します。
――加藤さんとセッションしたのは「旅人」「僕こそミュージック」「I LOVE YOU」でしたが、一緒にやってみていかがでした? 3曲とも楽曲としても違うし、構成も違ったじゃないですか。「僕こそミュージック」はシンプルにデュエット、「旅人」はピアノとギターでふたりの弾き語り、「I LOVE YOU」は加藤さんのギターとふたりの歌と園田さんのピアノでした。
「I LOVE YOU」は、聞いていて逆にどうでした? いきなりやり始めるみたいな。
――中川さんが1コーラス目でハモリを探しながら、2コーラス目で目指すところに当てていましたが、さすがに音を探しているところも聞き応えがあって、とてもライブ感があって良かったと思いました。
「その場でちょっとやってみよう」みたいな、結構楽しかったですね。テレビってどうしても「ちゃんと歌います!」みたいな気持ちになりますが、音楽は自然体のなかで生まれてくる音楽だって、誰かが言っていたんだよなぁ。それこそ和樹さんだったかな。和樹さんが韓国で発声を習いに行った時に、韓国のボイストレーナーの先生が、結構おじい様だったと言っていたけれど、椅子に座らせたり、他の生徒みんなに携帯をいじらせて歌ったりするぐらい、本当に自然体の状態で声を出す訓練をしたと言っていて、まさにそのことだなと思います。全曲が、レコーディングや本番録音、一発のライブみたいにやるのももちろん醍醐味ですが、番組的にも緩急はほしいなと思って、ああいう風にしました。で、やはり、男がふたりで「I LOVE YOU」を歌うって結構面白いなと思って(笑)。目の前に、どんな女性や愛する人を思い浮かべているんだろうって。
――それぞれにですね(笑)。
逆に、和樹さんの歌声が素敵で、目の前でギター弾いて歌ってくれているから、ちょっと好きになっちゃったの(笑)。「和樹さん、カッコいい、横顔……」みたいな、ちょっとホッとなる。おおう、って(笑)。
――誰に「I LOVE YOU」なんだ、みたいな(笑)。
なんなんだこの「I LOVE YOU」は、麻薬効果がある、みたいな不思議な感覚でした(笑)。
――ギターの弾き語りはずるいですよね(笑)。
弾き語りは、やばい(笑)。
――「旅人」は、加藤さんが、そんなに緊張しているんだ!ということが衝撃でした。
最初に収録したじゃないですか。それも相まってですね。自粛期間中に、彼の企画のYoutubeでもやってもらったんですが、結構あの曲は難しくて。あの曲は、収録日の前に、1回ふたりで練習したんですよ。緊張感は伝わってきていました。可愛かったね(笑)。
――はい(笑)。ああいう時、中川さんのお兄ちゃん感も出てくるんだな、加藤さんの弟感も出てくるんだなと。そういう“素”も、ちょっと出てくるじゃないですか。
良いところ見てましたね。伝わったよね、ちょっとね。
――加藤さん、わりといつも飄々としているのに(笑)。普段あまり見れない加藤さんの魅力が出たんじゃないかなという気がします。それは中川さんだからこそ、かもしれないですね。
ありがとうございます。ナイスです(笑)。
<取材協力>
ポーズ写真:スタイリスト・AKIRA
番組写真:ヘアメイク・井上京子、スタイリスト・KAZU(World Styling)
※アイデアニュース有料会員限定部分には、明治座と帝国劇場の老舗のふたつの劇場の再開を双肩に担いだことなどについて伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■(明治座と帝劇の再開を双肩に担いで)無事に終えるように自分のすべて注ぎこもうと
■同じ劇場同士のすべてのスタッフの方々の気持ちが、見えない風となって客席に流れて行く
■エンターテインメントがままならない時、エンターテインメントの本質に気づくことができた
■現実の厳しいなかでも決して失うことのない幸せな時間を、見つめて、やっていきたい
<日テレプラス『中川晃教 Live Music Studio』>
アーティストの自宅に招かれたような気分を味わえるスペシャルプライベートライブ。
放送:2020年9月27日(日)18:30~20:30
出演
ナビゲーター:中川晃教
ゲスト:加藤和樹
ピアノ・アレンジ:園田涼
https://www.nitteleplus.com/program/akinori/
<関連リンク>
『中川晃教 Live Music Studio』Twitter
https://twitter.com/LiveMusicStudi0
中川晃教オフィシャルサイト
http://www.akinori.info/
中川晃教オフィシャルTwitter
https://twitter.com/nakagawa1982aki
『中川晃教 Live Music Studio』 関連記事:
- 「無事に幕が開いた初日の第一声の感覚は忘れられない」、中川晃教インタビュー(下) 2020年9月27日
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※この記事にはプレゼントはありませんが、2020年8月28日(金)に掲載した中川晃教さんと加藤和樹さんの対談記事に、おふたりのサイン入りチェキのプレゼントの申し込み欄がありますので、ご希望の方は、そちらの記事(https://ideanews.jp/backup/archives/94619)からお申し込みください。応募締め切りは9月28日(月)です。(このプレゼントの募集は終了しました)
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■(明治座と帝劇の再開を双肩に担いで)無事に終えるように自分のすべて注ぎこもうと
――番組とは別に、ひとつどうしても伺いたいことがあるのですが、明治座と帝劇(帝国劇場)、この老舗のふたつの劇場の再開を、その双肩に担いでいかがでしたか?
本当に夢のような時間でした。一旦は『チェーザレ 破壊の創造者』も中止になって、絶望的な、落胆を味わったわけですよね。それはどうすることもできないことだという落胆の次には、もっと事態は深刻なのかもしれない、劇場という場所や、エンターテインメントの世界が、人類規模でこれからどうなっていくんだろうという真っ暗闇のなかに、自分ひとりがポツンといるような感覚を味わいました。そこからまた何日か経ったら、コンサートなら、6月からできるかもしれないという話の流れが来ました。「本当にできるんだろうか」という気持ちと、期待が安易なものであってはいけない、絶対安心・安全というものが、どこまで確保・担保できるのかという、劇場側の努力も身近で感じながら、このガイドラインだったらできるんじゃないだろうかという合致点のようなものがようやく見えてきて、「じゃあ中川さん、コンサートという形で、こういう形でやれませんか」と、今度は具体的な内容にようやく入りました。でも、本当に幕が開くのかわからない、もしひとりでも陽性者や発熱が出たらというギリギリのなかで、無事に幕が開いた明治座の初日、第一声、ピアノを奏でた時のあの感覚は、今でも忘れられなくて。双肩と仰ってくれましたが、帝劇もそうですが、どちらもこの日本のエンターテインメントの老舗の劇場ですよね。
――中川さんは、この老舗のふたつの劇場の再開を、2週続けて担うんだ、と気づいてしまった時の衝撃……。
逆に、自分のなかでは捉われないようにしようと思っていました。その自覚、責任感はありましたが、気負う気持ちではなく、本当に頑張ろうと思ってはいました。本当に無事に終えるように自分の力をすべて注ぎこもうと。そういう意味では、やる気満々でしたが、あまり過多にならないように、背負い過ぎないようにとは思っていたので、今そう仰っていただくと、改めて、すごく大きなことだったんだなと思っています。
■同じ劇場同士のすべてのスタッフの方々の気持ちが、見えない風となって客席に流れて行く
――無事に終わったら伺ってみたいと思っていました。
帝劇で舞台稽古している時に、帝劇のスタッフの方々、大道具さんや劇場付きの方々などとお話するんですよ。その時に、「明治座の幕を開けられましたよね。本当にお疲れ様でした。素晴らしかったです」と言われました。会社は違えど、やはり同じ劇場同士の、劇場がクローズしてしまったという同じ思いを抱えていて、再開、新たな幕開けに向かっていこうとするスタッフの方々の気持ちを確認できたんです。そういうところからも、湧き起こってくる感覚は不思議なもので、ひとりではどうにもできないんですと。関わるすべての人たちの気持ちが、やはり音楽や目に見えない風となって、きっと客席のほうへ流れていって、その場に来ることも叶わなかったお客様にも、どうやったらこの風を届けられるだろうかという気持ちに変わっていく。
明治座さんにしても、帝劇さんにしても、どちらも自分の大切な、人生というと大きいですが、自分を作ってくれた、自分というものに自信をもたせてくれた、自分の一部というか。それもすごくおこがましいですが、やはり自分というものを形成してくれている。そしてやはり、劇場という空間があることで、僕自身もミュージカル、音楽などを通して表現できていることが、“契り”なのか、目に見えない“絆”なのか、うまく言えませんが、そういうものをすごく感じながら、どちらも幕を開けることができ、また幕を無事に下ろすことができたなと思いました。
■エンターテインメントがままならない時、エンターテインメントの本質に気づくことができた
――今、舞台を観たくても観れない人はたくさんいますし、いろんな思いで行きますという人もいます。自分の感情は自分で理解できる部分はありますが、他の誰かの思いって、結構わかるようでわからないですし、その端々に触れると、刺さるものが大きすぎてつらくなることもあります。きっとそういう思いをみんながするなかで、一番素直に聞けるもの、届くものは、やはり音楽だと私は思うんです。子どもの頃に、夢中で走って疲れて、みんなと遊んで楽しかったみたいな、そういう純粋な気持ちになれるのって、音楽しかないかもしれないなって。それはコロナがなければ、おそらく考えなかったことじゃないかなと。それぞれにいろんな思いを抱えながら番組を見る方々に、中川さんはどんなことを伝えたいですか?
今の言葉を聞いて本当にそうだなと自分も思えました。この2020年、今実感していることは、ああ自分はこうやって音楽、ミュージカル、エンターテインメント、それは人を感動させることや人を喜ばせること、人を楽しませることができる。そういう仕事をやっていてよかったな、エンターテイナーを志していてよかったなと、こんなにも実感したことはないくらい、その思いがあります。コロナというものを迎えたことで、これはひとつの僕にとっての考え方の兆候、明るい、ポジティブになれる兆しでしたが、エンターテインメントがどんどんままならなくなっていった時に、エンターテインメントの本質に、僕なりに気づくことができたんですね。
■現実の厳しいなかでも決して失うことのない幸せな時間を、見つめて、やっていきたい
世の中、現実ばかりを目の前にすると、想像力が必要になってくる。人間は、苦しい時は、苦しいという気持ちを共感したり分かち合える。それはやはり、家族や仲間や大切な存在がいることによって、自分の気持ちを咀嚼することができると思うんです。咀嚼するとは、噛み砕く。そして、今自分が抱えている、何でもいいけれど、小さなことも大きなことも、良いことも悪いこともすべて、物事をよく理解して、独自の自分の解釈でいいと思うので、自分なりに新たな力にする。咀嚼することで、1日1日、いろんなことが起こりますが、自分なりの希望や揺らがない思いみたいなものを、やはり人は持つことができるのだと、すごく思います。
音楽やエンターテインメントは、何かをそのまま受け取ることだけではなく、そこにいろいろな自分の思いを重ねたり、僕からすれば届ける側が、受け取ってくれた方にその歌を咀嚼していただき、そこにいろんな思いを乗せてもらい、それで「ああ良かった」と思ってもらう。こういうところが、僕自身のエンターテインメントをやっていてよかったと思えたところです。だから、音楽を通して、このオンエアを楽しみにしてくださっている方に夢を届けたいですし、その夢が、本当に現実の厳しいなかでも、どんななかでも決して失うことのない、自分にとっての、お客様、聞いてくださっている方にとっての喜び、失うことのない幸せであれるような、そういう時間をこの番組を通して、あるいはさまざまな舞台を通して、見つめていきたい、やっていきたいと思っています。
※この記事にはプレゼントはありませんが、2020年8月28日(金)に掲載した中川晃教さんと加藤和樹さんの対談記事に、おふたりのサイン入りチェキのプレゼントの申し込み欄がありますので、ご希望の方は、そちらの記事(https://ideanews.jp/backup/archives/94619)からお申し込みください。応募締め切りは9月28日(月)です。(このプレゼントの募集は終了しました)
明治座、帝劇と劇場再開に向けての話は度々お聞きしましたが、全てが終わって振り返って総括するような気持ちを聞けたのは、インタビュアー岩村さんとの信頼関係だと思っています。
劇場という場所は素晴らしい歌や作品を届けるためだけではなくて、そこに関わる全ての人の思いが詰まったところなんだと改めて肌で感じました。あっきーがそれを「風」と表現していますが、まさにそうだなぁと。これからもたくさんの風を届けて欲しいと思います。
そしてそれは劇場だけではなく、映像としても違う形で受け取ることができると思います。受け取る側がそれぞれに心に風を吹き込み、新しい力と変えていく。それを発信してくれる素晴らしいおふたりのLMS、今夜のオンエアーが楽しみです!
今日の番組がより一層楽しみになるインタビューでした。
緊急事態宣言ですべての劇場が閉じている間も、いろいろな形で私たちに発信し続けててくれた中川晃教さんですが、解除されてからは明治座・帝国劇場を始めコンサートツアーで訪れたコンサートホールをも目覚めさせる役割を担ったことは、ファンとしてとても誇りに思います。やっぱり「並みの男じゃない」人でした。
先陣を切ることは本当に大変だったと思います。そして、一度走り出したら止まらない。あまりのスタートダッシュに、あわあわしながら付いて行ってますが、この日々も幸せです。
まだまだ劇場に足を運べない人もいる現状を考えて、こういう形で歌を届けてくれるあっきーをこれからもずっと応援し続けていきたい。そう強く思っています。
明治座チェーザレコン、帝劇ジャージーボーイズコン、どちらも足を運ばせていただきました。歌声も内容も本当に素晴らしかった!!コロナ禍の中、ご自身の不安や社会の不安にきちんと向き合う姿勢が伝わって来て胸が熱くなりました。スタッフの方々の思いも伝わって来ました。劇場って最高です!
この記事を読み、日テレプラス『中川晃教 Live music studio』が更に待ち遠しくなりました。中川さんの歌声、お人柄に触れるのも楽しみ!ゲストの加藤和樹さんとお二人での魅力も目が離せません!
明治座であの一音を聴いた瞬間、自粛期間中の暗い気持ちがふわっとしたあたたかなものに包まれて前向きになれたことを思い出します。中川さんの喜びが劇場中に溢れてみんなの嬉しさが劇場を満たしていました。何もかもなくなってしまったように思っていたけれど、中川さんも誰もが同じようにこのつらさを抱えていて。でも本当に大切なもの、何かを楽しんだり愛おしいと思う気持ちは自分の中に変わらずにあったんだということに気づけて前向きになれる本当に力をもらったコンサートでした。その時の中川さんの気持ちを知ることができるインタビューで嬉しかったです。
自然体の中でうまれてくる音楽、中川さんがコンサートなどで歌ってくださる即興の曲がだいすきなので、そんなライブ感のあるこの番組のスタイルが本当に嬉しいです。
インタビュー記事を読みながら、和樹さんとの関係性が微笑ましく思えました。また、2つの劇場の幕開けを配信で観ていましたので、思い出しながら胸が熱くなり泣きそうになりました。