ダニエル・キイス原作、荻田浩一さん脚本・演出の、ミュージカル『アルジャーノンに花束を』が2020年10月15日(木)から11月1日(日)まで、博品館劇場で上演されます。主演の矢田悠祐さんに、作品について、自粛期間中にやっていたことなどについてお話をうかがいました。
――前回も共演された皆さんと再会されていかがでしたか?
もう「懐かしー!」って。歌稽古のときとか、「あったなぁこんな曲」とか言いながらやってましたね。1回演っているからかわからないですけど、台詞とか歌詞とかメチャクチャ覚えやすいです。
――すぐチャーリィが返ってきた感じですか?
そこが難しいところです。「たしかこうやってたなぁ」みたいな、形だけが残ってる部分があって、中身が伴ってないという事なんです。そこはもう1回詰め直していかないと。自分の中で「チャーリィ・ゴードンってこういう感じの人だった」というイメージが固まっている部分もあったので、それを更地にしてからという感じです。
――イメージが固まってしまうことがあるんですね。
だから取り戻していかないと、というところがあります。
――再構築する必要があるんですね。
論理的にここはこうだった、みたいなのばっかり覚えていてという風になりがちなので、気をつけないと。
――前回と変わらない産みの苦しみという感じですね。
結局、大変です(笑)。
――SNSで「命を削って」と発信されていましたね。
削れるでしょうね。あんまりそんな軽々しく言うもんじゃないですけど、なんにせよどこかしら削れるでしょう。消耗するだろうと思います。
――公演の合間はどうされているんですか?
こういう喉を使う作品のときは、極力しゃべらないです。前のアルジャーノンのときは、みんなと一緒の楽屋だったのですが、今回はソーシャル・ディスタンスというのもありますし、楽屋間の行き来はあまりできなそうなので、大人しくしてようと思います(笑)。使えば使うだけ喉減っちゃうので、吸入してます、たぶん。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、コロナによる自粛期間中のインスタライブや、自粛期間が空けて出演した『Defiled-ディファイルド-』などについても伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■自粛期間中はやりたかったことに使えていたかな。無駄にしたくないなって
■インスタライブはコメントが流れてくるので、リクエストを拾って、弾いて歌って
■リーディングは身振り手振りも無し。制約されて演る事が面白かった
■勇気を出して足を運んでくださったみなさんに、最高のエンターテイメントを
<ミュージカル『アルジャーノンに花束を』>
【東京公演】2020年10月15日(木)~11月1日(日) 博品館劇場
公式サイト
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※矢田悠祐さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは11月8日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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■自粛期間中はやりたかったことに使えていたかな。無駄にしたくないなって
――自粛期間中はどのように過ごされていましたか?
僕はもともとピアノをやっていたので、新しく電子ピアノを買って、弾き語りの練習をしたりしてました。あとは打ち込みで音楽を創る勉強とか、東啓介くんと一緒に録音を勉強したり、音楽に関することを結構やってました。
――音楽に関することを…。
自粛期間は、自分がやりたかったことに結構有意義に使えていたかなというのはあります。いろいろやれることを考えたりとか。無駄な時間にしたくないなっていうのは誰もが思ったと思うんですけど、やりたいことをみつけてやってましたね。
――今後、音楽活動の可能性は?
やりたいですけど、先のことが見えない時期なので、まずは目の前の仕事を、と思います。
■インスタライブはコメントが流れてくるので、リクエストを拾って、弾いて歌って
――インスタライブもされていらっしゃいましたね。
メッチャしてましたねー。あれがあることによって、生活に一定のリズムができて、なんか良かったなって思います(笑)。
――ファンの方は嬉しかったでしょうね。
結構毎回見て下さってて。インスタライブは、自分の弾きたい曲も弾いて歌ったりしました。耳コピで聞いて歌うのが得意なので、そういうのをやってました。本当に、なんて言うんですか、「流しの人」みたいな。
――流しの人!
コメントが流れてくるので、「この曲が聞きたいです」みたいなリクエストを拾って、弾いて歌うっていうのをやっていました。
――初めて歌った曲もあったり?
さすがに知っている曲じゃないと無理だったので。リクエストが多くて知らない曲は、調べてやっていました。
■リーディングは身振り手振りも無し。制約されて演る事が面白かった
――自粛期間が明けて『Defiled-ディファイルド-』に出演されました。VR配信はいかがでしたか?
お客さまも入ってやっていたので、見慣れないカメラがあるくらいで、違うところは、そんなになかったかな。
――カメラは気になりませんでしたか?
本を読んでいるので、意外と気にならないです。
――リーディングはいかがでしたか?
難しいです。演出の鈴木勝秀さんから、なるべく身振り手振りも無しで、声色だけでやってくれという風に言われてたので、逆にその制約されて演る事が面白かったです。
――身振り手振り無し。
立つのも見るのも座るのも無しって、どんどん無しになっていって、最終的に「無しの方がいいね」と。だから皆さんそういう風に演られていたんじゃないかなと。
――本を「読む」という表現ですね。
でも、何回もやっていると覚えてしまいます。いつも思いますが、読む方が難しいです。覚えて演る方が楽って言ったらおかしいですけど、読む方が逆に難しいです。
■勇気を出して足を運んでくださったみなさんに、最高のエンターテイメントを
――最後に、あらためてミュージカル『アルジャーノンに花束を』をご覧になるお客さまへのメッセージをお願いします。
今、エンターテイメントは、ある意味不要不急とされがちですけど、でも実際に見てもらえないことには、不要かどうかも、不急かどうかもわからないと思うんです。それはどの仕事もみんなそうだと思います。僕は、この仕事にリスペクトを持って本気で打ち込んでいます。劇場に足を運ぶのが、今は恐いという方も大勢いらっしゃると思うんですけど、僕らとしてもできることは全部やっていますし、対策も劇場のスタッフさん含めてやっていますので、勇気を出して足を運んでくださったみなさんには、本当に最高のエンターテイメントをお見せしたいと思っています。是非劇場に足を運んでいただければと思います。よろしくお願いします。
※矢田悠祐さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは11月8日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
インタビューでアルジャーノン以外のお仕事にも触れて下さりありがとうございます。
ディファイルドの上演時期は今よりももっと世間的に観劇に対してピリピリしていた時期でしたが、劇場の対策が徹底していたので思い切って観に行きました。
矢田さんのリーディングは初めて拝見しましたが、苛烈な感情も、押し殺した怒りや不安もとても自然に表現されていてすごく良かったです!
インスタライブは毎週矢田さんの歌やお話が聞けて自粛期間中の癒しでした(^^)
本当に楽譜を見ないで耳コピで音を探して弾くので驚きましたし、完成形の歌を聴くのとはまた違うライブ感があって良かったです。
でもそれで矢田さんの生活リズムが整っていたとは知りませんでした笑
今回もインタビュー内容もですが、お写真がとても素敵です!
「初めて歌った曲もあったり?」という質問の下のお写真が時に好きです。
なんとなく寄るべ無い感じがチャーリィっぽくて。ちょこんと座ってる(?)のも可愛いらしいです!
また是非矢田さんのインタビューを宜しくお願い致します。
自粛期間中の事を知れてよかったです。インスタライブ、拝見させていただきましたが、色々な曲を弾いて歌ってくださるので、素敵な矢田さんを沢山見れて有難い期間でした。
『アルジャーノンに花束を』は、公演回数も多いですし、チャーリィは大変な役だと思いますので、千秋楽まで無事に完走できることを祈っています。観劇が楽しみです。
素敵なインタビューとお写真ありがとうございました。
上下インタビュー読みました!
前回もそうでしたが、しっかりと作品についてインタビューされてて読み応えありました!矢田さんの力強い意気込みを見て初日の観劇よりいっそう楽しみになりました。
朗読劇のディファイルドについても中々お話を聞ける機会がなかったので少しでも触れてくれてて嬉しかったです。
お写真もどれもかっこいいです!特に下インタビュー1枚目の窓を見てる横顔が素敵です〜!