「精一杯、最高の作品をお届けするとお約束したい」、藤岡正明・内海啓貴対談(下)

藤岡正明さん(左)と内海啓貴さん(右)=撮影・NORI

2020年11月5日(木)から11月6日(金)まで神田明神ホールで開催され、「Streaming+」でのライブ配信視聴券購入受付が10月24日(土)から始まった『いつか~one fine day』 in Concert に出演する藤岡正明さんと内海啓貴さんの対談インタビュー、後半です。前回のミュージカル版での演出の板垣恭一さんの様子や、今回のコンサート版にかけるおふたりの想いのほか、内海啓貴さんのテレビ情報番組『猫のひたいワイド』出演や、藤岡正明さんの『JERSEY BOYS』コンサート版出演などについても伺った内容を紹介します。

藤岡正明さん(左)と内海啓貴さん(右)=撮影・NORI
藤岡正明さん(左)と内海啓貴さん(右)=撮影・NORI

――前回のミュージカル版の時のお稽古の合間は?

藤岡:結構楽しくやってたよね。

内海:演出の板垣さん(板垣恭一さん)の隣には、必ずギターが置いてあるんですけど、ダメ出し中とか、変なタイミングで弾き出したりして(笑)。

藤岡:まこちゃん(音楽監督の桑原まこさん)が、稽古ピアノをも兼ねてやってくれてたときに、板さんが合わせたかったんでしょうね、ちょっとギターで入ってみたことがあって、そしたら「板さん、うるさい」ってまこちゃんにボソッと言われたりね(笑)。

内海:言われてましたね。

藤岡:わりとわかりやすくON OFF切り替えることが得意なメンバーが揃ってたんですよ。舞台袖でゲラゲラ笑ってて「じゃあ、いきます」って言ったら、ダーッて泣ける、みたいなタイプの人が結構多くて。終わったらリセットして、みんなでご飯食べようかとか、乾杯しようか、みたいなことが、わりとできたと思っているんです。だからフランクに、みんな仲良く行けたのかなっていうのは思います。あとは、板さんですかね。稽古場の作り方みたいなのが、やっぱり秀逸だなと思って。

――前回お話を伺ったときに“稽古場で一番演じているのは演出家”とおっしゃってましたね。

藤岡:思いっきり演じてると思いますよ。ピエロだと思いますしね。多分はらわた煮えくり返っていても「ふふん」というタイプで、逆に全く怒っていないのに怒ったふりして「コイツにはちょっと今のうちに怒っとかないといけないな」と思ったりするようなタイプの演出家だと思います。だから、板さんが本気で怒っちゃったら、多分どうしようもないでしょうね。

内海:一番恐いです。

藤岡:ヤだね(笑)。

内海:ハイ。

――今回のコンサート版では、上演時のナンバーは全て登場するのでしょうか?

藤岡:全部、ではないですね。インターバル的に使っているものも様々あると思うので。でもナンバーとして皆さんの中で印象に残っているものがあるとしたら、それはおそらく全部出てくるといっても過言ではないのかなと思っています。

――歌以外の要素もありますか?

藤岡:歌の合間にトークになると思います。初演のエピソードとかを……俺には話させない方が良いんじゃないかな。「いつか」の世界からいきなりね、今日みたいな話になっちゃうんじゃないかな(笑)。

内海:ハハハハハ!(笑)。

藤岡:個人的な見解なんですけど、今なんでコンサート版なのかっていうのは、たぶん理由はあると思うんですよ。というか、理由つけないといけないと思うし、理由を探さないといけないと思うんです。本公演をやらない理由は何なのか。メンバーが集まるのか、集まらないのか、スケジュール的な問題であるのか、いろいろあると思うんですけど、やっぱりコロナ禍っていうのはあると思うんです。そうなった時に、個人的な見解ですけど、コロナ禍に負けない、という意味でいうと、「いつか」で音楽監督のまこちゃんが2019年読売演劇大賞上半期スタッフ賞ベスト5にも選ばれて、「いつか」っていう作品の音楽が、さまざまな輸入物のミュージカルに負けないぐらいの音楽的なエネルギー、説得力があったっていうことを思うと、このコロナ禍の時期に“変えず”に1年半前の「いつか」の世界に、お客さまを戻して差しあげたいという風に僕は思ってます。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、今回のコンサート版にかける想いのほか、内海啓貴さんのテレビ情報番組『猫のひたいワイド』出演や、藤岡正明さんの『JERSEY BOYS』コンサート版出演などについても伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■内海:(tvk『猫のひたいワイド』出演)情報番組は初めてで、勉強させて頂いています

■藤岡:『JERSEY BOYS』コンサート版、まだまだ燃やせるものがあったんだと痛感

■内海:『いつか~One Fine Day』、コンサートですが劇場と同様に歌いたい

■藤岡:演劇ファンの人たちに強い感謝を持って、最高の作品をお届けします

<『いつか~one fine day』  in Concert >
【東京公演】2020年11⽉5⽇(⽊)~11月6⽇(⾦) 神⽥明神ホール
http://myoujin-hall.jp/access/
出演:藤岡正明、皆本⿇帆、佃井皆美、和⽥清⾹、 荒⽥⾄法、⼊来茉⾥、⼩林タカ⿅、内海啓貴
公式サイト
https://www.consept-s.com/itsu-con
conSept 公式 Twitter
https://twitter.com/consept2017
【ライブ配信】Streaming+
https://eplus.jp/itsuka-streaming/
2020年10月24日(土)午前10時00分より配信視聴券購入受付開始

<関連リンク>
藤岡正明 公式サイト
https://masaaki-fujioka.com/
藤岡正明 YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCo3JY8ipxYFkcWW5Mz6lmRw
藤岡正明 Twitter
https://twitter.com/Tsukune_Toro
内海啓貴 サンズエンタテインメント
http://www.suns.fm/akiyoshi-utsumi/
内海啓貴 オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/utsumi-akiyoshi/
内海啓貴 Twitter
https://twitter.com/utsumi_akiyoshi

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藤岡正明さん(左)と内海啓貴さん(右)=撮影・NORI
藤岡正明さん(左)と内海啓貴さん(右)=撮影・NORI

※ここから有料会員限定部分です。

■内海:(tvk『猫のひたいワイド』出演)情報番組は初めてで、勉強させていただいています

――少し作品以外のこともお伺いしたいのですが、内海さんはテレビの『猫のひたいワイド』の「猫の手も借り隊」レッドでご活躍ですね。

内海:今年の4月から、tvk(テレビ神奈川)のバラエティー番組の木曜レギュラーでやらせていただいています。

――毎週、地元を紹介されているんですか?

内海:僕の地元が神奈川県の秦野なので、秦野の情報を主に紹介しています。

藤岡:へぇーっ!

内海:今度出演させていただく『35MM: A MUSICAL EXHIBITION』の稽古期間中でもあるので、今はお稽古も全力、ロケと生放送も全力で頑張ってます。(SONG CYCLE MUSICAL『35MM: A MUSICAL EXHIBITION』2020年10月31日(土)~11月1日(日)TBS赤坂ACTシアター https://35mm-musical.jp/

藤岡:生放送の情報番組は初めて?

内海:はい、情報番組は初めてなので、勉強させて頂いています。ロケでお店の方のお話を聞けたり、色々なところに取材で行けるのは楽しいですが、生放送は緊張感があります。

内海啓貴さん=撮影・NORI
内海啓貴さん=撮影・NORI

■藤岡:『JERSEY BOYS』コンサート版、まだまだ燃やせるものがあったんだと痛感

――藤岡さんは、『JERSEY BOYS』のコンサート版、久しぶりにトミーを演じられていかがでしたか?

藤岡:楽しかったです。コロナ禍で飛んだときには、もう演ることないのかな? ってよぎったんですよね。もう次はないかなーとか思ってたんです。でも、何より一番嬉しかったのは、この状況の中でずっと、自分たちが役者として表現者として存在意義を見い出せずにいたので、ステージに立ってそこにお客さんが居てくれて、拍手をしてくれて、嬉しそうな顔が見えて、「あー、良かったぁ」って思いました。

――序盤では配信もありましたね。

藤岡:初日の前々日くらいに、関係者の中でコロナウィルスの方が出て。ただ劇場自体もそうだし、我々も接触はしてなかったりとか、他のスタッフも接触してなくて、なおかつ、消毒すれば大丈夫だってことで、保健所からも許可が出たんです。但し、一応大事をみて、この期間はお客様を入れるのはやめさせてくださいという判断でしたね。

稽古やってて、その日の稽古終わるときに「プロデューサーから、皆様にお知らせがあります」って言われて。で、ネタっぽく「何? なんかあるんじゃないの? また中止とか言うなよ!」とか冗談で言ってたんです。みんなで摂生してるし、誰もどこにも行ってないし、「ちょっと行こうかな」って言ってるやつ見かけたりとかすると、「マジで今だけはやめとけ、全員奈落の底に落ちるぞ」って言って、みんなでそこを頑張ってやらないようにして、そうやって勝ち取ってきたよねっていうのがあって、だから、絶対罹ってないだろうと。僕も電車に乗らないようにして、自転車で帝劇まで行ったりとかしたんです。そんな中で、プロデューサーから「実は…」ってきたから「そんな顔してコワイコワイ」とか言ってたら、本当に「コロナ出まして」って言われて。もう完全にみんな止まって、もう、なんて言うんだろう、言葉が出ないってこういうことを言うんだなって、何にも出なかったです。そのまんま楽屋戻って、もう真っ白、みたいな。

でも、結果としては、本当にできて嬉しかったです。こんなにお客さまに感謝、もっと言うと、絶対に何か持って帰ってもらいたいって思うような期間はなかったですね。逆に言ったら、まだまだ燃やせるものがあったのに、自分で何か限界みたいなものを決めて、できているつもりになっていたんだなと痛感しました。

藤岡正明さん=撮影・NORI
藤岡正明さん=撮影・NORI

■内海:『いつか~One Fine Day』、コンサートですが劇場と同様に歌いたい

――最後に、『いつか~one fine day』in Concert をご覧になるお客さまへのメッセージをお願いします。

内海:この作品は、観終わった後に、心が温かくなって大切な人に会いたくなるような作品です。この作品が終わった時に、家族に会いたくなってちょこっと帰ったりしたんです。たぶんお客様も同じ思いだったのではないかなと思っています。このコンサート版には、初演を観にいらした方も来られなかった方もいらっしゃると思うのですが、自分たちとしては劇場と同様に歌いたいと思っています。それだけではなく今回のコンサートならではの、何か違うものもお届けできたらいいなと思っています。

内海啓貴さん=撮影・NORI
内海啓貴さん=撮影・NORI

■藤岡:演劇ファンの人たちに強い感謝を持って、最高の作品をお届けします

藤岡:今この「いつか」に限らずなんですけれど、舞台がやっぱり好きで、舞台を観たいと思ってくださっているお客さまがたくさんいらっしゃると思うんですけど、そんな中でも、自分が観たい公演を観に行く人と、やっぱり観に行くことが怖くて行けない人、いると思うんです。それは当たり前のことだと思うし、ただ、劇場に来たからどうだとか、来なかったからどうだなんてことを我々は思っていなくて、やっぱりコロナ禍の中で、我々が伝えられるこというのは、そういう演劇ファンの人たちに対して強い感謝を持って、今まで支えてきてくれたんだという思いで、1ステージ、1ステージ、向き合っていかないといけないなというのは、強く思ってます。「来てくれ」とも言えないですけど、来てくれた方には、精一杯、最高の『いつか~One Fine Day』という作品をお届けすることをお約束したいと思います。

藤岡正明さん=撮影・NORI
藤岡正明さん=撮影・NORI

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“「精一杯、最高の作品をお届けするとお約束したい」、藤岡正明・内海啓貴対談(下)” への 2 件のフィードバック

  1. ミモ より:

    お二人のやりとりから伝わってくるカンパニーの家族感がとても好きです!この作品はテーマが重く、受け取る側も色々と考えさせられる内容だけど、だからこそ心に温かいものを残してくれるんだと感じます。初演を観ることが出来なかったため、今回コンサートという形でこの作品に触れることが出来て嬉しかったです!いつか、またこのメンバーで再演してくれますように。

  2. まち より:

    初演の際のエピソードやお二人の近況など盛り沢山な内容に加えて、今回のコンサートへの熱い想いを聞くことができて、11月の観劇がより一層楽しみになりました!

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