「どこにも持っていけない気持ちを、ぶつけたい」、松岡広大・山崎大輝対談(下)

松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳

2021年4月1日(木)から5月2日(日)まで東京芸術劇場シアターウエストで上演(群馬・愛知・大阪公演あり)されるミュージカル『スリル・ミー』。田代万里生さん(私)と新納慎也さん(彼)、成河さん(私)と福士誠治さん(彼)とともに、10年の節目にオーディションを実施し選ばれたフレッシュなペアとして出演する松岡広大さん(私)と山崎大輝さん(彼)のインタビュー、後半です。松岡さんと山崎さんが初めてお会いになって思ったこと、出演作品が中止になる経験もあった2020年を経て、『スリル・ミー』にむけて今伝えたいことなどについて伺いました。

松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳
松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳

ーー二人芝居は、やはりおふたりで作っていかれるものじゃないですか。今日初めてお会いになって、時間が経って何となく分かってきたことがあると思いますが、一日経ってみて、どうですか?

松岡:何となく分かっただけで、全然分かっていないです。

山崎:まだまだですよ(笑)。

松岡:悪い人ではないと思いました。

(一同笑)

山崎:それはお互いにそうであって欲しいな(笑)。

松岡:悪い人ではない、それだけです!

山崎:それ、一番大事だからね(笑)。

松岡:怖くないっていう(笑)。本当に、それくらいです。あとは、まったく想像出来ないので。分かったと簡単に言うのも嫌だし、それくらいしか今は把握していないです。

山崎:そうですね。第一印象の話をすると、あまり喋らない方なのかなとか思っていましたが、すごいめちゃくちゃ喋る。

松岡:うるさいみたいに思われてる(笑)。

山崎:でも、何だろう。今、哲学書が好きという話をしていましたが、そういうイメージは全然なかったんです。お会いしてみて、すごく丁寧な言葉で、的確な語彙を使う方だなと、今話していて思いました。僕は突発的に出る言葉が、本当に突発的に出すぎちゃって、自分でも何を喋ってるか、ときどき分からないので(笑)。

松岡:(爆笑)。

山崎:だから、逆にすごく素早く言語化して伝えられるところが、いいなぁと。

松岡:俺、山崎さんともっと仲良くなりたい。超おもしろい(笑)。

ーーすでに主導権が松岡さんにある感じですね(笑)。

山崎:そうなんですよ(笑)。

松岡:今日一緒にインタビューをしていて思うのですが、パッと出た言葉にスピード感があっておもしろかったり、たまに何言っているか分からなかったりとか(笑)。

山崎:いやいや、もうもう(笑)。

松岡:これは分析ですよ。多分、伝えようとする気持ちがすごく前に出ているから、もう考えることをちょっとなくしちゃってる(笑)。

(一同爆笑)

ーー伝えたい気持ちが先に出ているということですね(笑)。

山崎:すごいダメじゃん!(笑)。

松岡:「とりあえずGO!」みたいな。

山崎:間違いない。

松岡:伝えようとする意思は、すごく伝わるんですよ。それは、すごく素敵だなと思いますし、きっと素直な方なんだろうなと思います。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、お互いの印象についてのお話の続きのほか、出演作品が中止になる経験もあった2020年を経て『スリル・ミー』にむけて今伝えたいことなどについて伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■山崎:俺、生きているのが恥ずかしい(笑)。松岡:生きて! 生きてください!(笑)

■松岡:山崎さん、めちゃくちゃ大きくて。でも、いいバランス感だと思います

■山崎:どこにも持っていけないこの気持ちを、『スリル・ミー』にぶつけたい

■松岡:この作品の何がお客様をこれほど熱狂させるのか。肌で感じてもらえたら

<ミュージカル『スリル・ミー』>
【東京公演】2021年4月1日(木)~5月2日(日) 東京芸術劇場シアターウエスト
【群馬公演】2021年5月4日(火)~5月5日(水) 高崎芸術劇場 スタジオシアター
【愛知公演】2021年5月15日(土)~5月16日(日) ウインクあいち大ホール
【大阪公演】2021年5月19日(水)~5月23日(日) サンケイホールブリーゼ
公式サイト:
https://horipro-stage.jp/stage/thrillme2021/

<関連リンク>
松岡広大 アミューズWEBサイト 
https://www.amuse.co.jp/artist/A8399/
松岡広大 アーティストページ アミューズモバイル
https://a.amob.jp/mob/arti/artiShw.php?site=A&cd=A8399
Koudai Matsuoka/松岡広大 Twitter
https://twitter.com/koudai_official
Koudai Matsuoka/松岡広大 Instargram
https://www.instagram.com/koudai_matsuoka.official/
山崎大輝 オフィシャルサイト
https://imagene.co.jp/yamazakitaiki/
山崎大輝 オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/taiki-yamazaki/
山崎大輝 Twitter
https://twitter.com/ttttttaikki103
山崎大輝 Instargram
https://www.instagram.com/rrrrrlight103/
らいと(山崎大輝)公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCs059_U3mci-owlSYdxGM6A?sub_confirmation=1
Taiki(山崎大輝) Music Official Website -5pb.
http://5pb.jp/records/taiki/

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松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳
松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳

※ここから有料会員限定部分です。

■山崎:俺、生きているのが恥ずかしい(笑)。松岡:生きて! 生きてください!(笑)

ーー山崎さんとは『チェーザレ 破壊の創造者』稽古場でご一緒したときの印象と、中川晃教さんが「山崎君が可愛い」と話されていた印象がありました。松岡さんは以前インタビューをさせていただいたときに、ものすごく頭のいい方だなという印象があったんです。

松岡:いやいや。

ーーいろいろな方にインタビューさせていただいていますが、23歳でこれだけ多くの本を読んで、言語化して、知識を持っているのは、やはりすごいと思います。

山崎:だから今、俺、生きているのが恥ずかしいもんね(笑)。

松岡:生きて! 生きてください!(笑)。

山崎:生きるけど、何して生きてきたのかな俺って。

松岡:「お前は生まれる時代を間違えた」って、よく言われます。

ーーおそらく10歳年上の方でも、話が弾むでしょう?

松岡:そうですね、年上の方が話はしやすいです。僕が論理的で、全部整理しようとして話すので、どちらかというと、同世代の人は端的というか、すごく答えを急ぐんですよ。

ーー急いで話しがちになっちゃうみたいな。

松岡:伝えたいことは聞いてくれるから、ゆっくり話して欲しいなと思うんですけどね。

ーー分かります。私も勢いよく話してしまう自覚があるので、今ちょっと反省しています(笑)。

松岡:いやいやいや!

ーーお二人は対照的でおもしろそうだなと、ワクワクしています。

松岡:これから、どうなるんでしょうね。

山崎:いや、本当ですよね。

ーーどうやって距離を縮めていきますか?

山崎:それは自ずと、勝手に縮まっていくんだろうなという感じはありますね。別にそんなに意識せずとも、縮まりそう。

松岡:縮めようと思ったら、縮まらないですよね。知らない間に友達になっていて、仲間や戦友になって気づいたら何十年もいた、そういうものだと思うので。波長が合うなど、そういうことが重なってじゃないかなと思っています。

松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳
松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳

■松岡:山崎さん、めちゃくちゃ大きくて。でも、いいバランス感だと思います

ーーある種、運命の出会いですよね。

松岡・山崎:そうですよね。

ーー自分たちの意思じゃなくて、相手と出会っているわけですから。

松岡:僕、相手が誰かすごく気になってたんですよ。

山崎:そりゃ、そうっしょ!(笑)。

松岡:(反応が)わかい!(笑)。

ーーどういうタイミングで知ったんですか?

山崎:出演が決まって、少し経ってから相手を聞かされました。

ーー出演が先に決まって、相手は後から知るということですね。

松岡:僕は、まず「受かりました」と聞いたときに、「おお!! よっしゃ!!」と。渋谷のカフェで、「よし!!」って言ったんですが、「相手はまだ決まってないです」と言われて。「そうか、誰だろう」と思って、ソワソワしていて。それから相手が誰かを聞きました。さっき山崎さんの身長も聞いたんですが、めちゃくちゃ大きくて。

山崎:そこ、いる?(笑)。

松岡:撮影で「見つめ合ってください」と言われたときも、見上げるから首がカクッとなって。

山崎:ハハハハ、確かに(笑)。

松岡:でも、いいバランス感、いいサイズ感だと思います。

松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳
松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳

■山崎:どこにも持っていけないこの気持ちを、『スリル・ミー』にぶつけたい

ーーお二人とも出演作品が中止になるご経験もされましたが、2020年にいろいろなことを考えてこられたかと思います。『スリル・ミー』にむけて、今伝えたいことをお聞かせください。

山崎:当たり前のことですが、公演をさせていただくこと、それ自体が当たり前ではないことを痛いほど痛感しています。また、演劇を見に行けることも当たり前じゃないということを、記事を読んでくださっている方々も痛感していると思います。そんな中で、この作品をやらせていただけることを本当にめちゃくちゃ噛み締めて、立ちたいと思います。ちょうど『スリル・ミー』が上演される1年前が『チェーザレ 破壊の創造者』の公演時期で、そのチェーザレが大型ミュージカルでは初めてでしたが、その公演が中止になって、ミュージカルというものをやりたかったのに、出来なかった。稽古も本当に終盤で、劇場入りのタイミングで出来なくなって、この気持ちをどこに持っていけばいいのかと。今回こういう状況下になってしまって、どこにも持っていけない気持ちは観てくださっている方も絶対に抱えていると思います。僕はそれまでの気持ちをこの『スリル・ミー』にぶつけたいと思っています。観にきてくださるお客様方も、日々の中で抱えているものだったりがあると思います。また、この2021年の時期にやる『スリル・ミー』は、またひとつ意味があって、時期も相まって、さらに深みが出るんじゃないかなと思っています。僕自身も、ミュージカルに、そしてこの作品に出させていただけることを本当に嬉しく思っているので、ぜひ観にきていただけると嬉しいです。

松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳
松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳

■松岡:この作品の何がお客様をこれほど熱狂させるのか。肌で感じてもらえたら

松岡:コロナで「不要不急の外出は控えましょう」とよく言われていますが、演劇や舞台、コンサートは不要不急ではないんですよね。別になくても生活は出来るんですよ。ただ、なぜ求めるかというと、不要不急以外のもので人間は生活をしているから。だから必要なんだと非常に分かりました。どれだけ人がエンターテイメントを渇望していて、欲しくて、観たくてという思いが、非常に伝わりました。僕自身も、主催者の方が断腸の思いで中止の選択をされて、途中は劇場自体が危ない場所などの報道があって心を痛めましたし、演劇とお客さんの信頼関係もまた修復していかなければいけないなと思いました。また、皆さんの生活圏に入っていけるような身近なものになれたらいいなと思っています。この6ヶ月の間でも対策がきちんとなされてきて、劇場ではチケットのもぎりをお客さん自身にやっていただいたり、裏面には何かあったときのために電話番号を書いていただいたり、検温をしたりしているので、だんだんまた楽しくなってきて劇場の中に笑顔やいろいろな感情が渦巻くような場所に戻ってきているなと思うので、これからもお客様に、無事に、安全に、演劇だけを物語だけを楽しんでもらえる空間を、今後も一俳優として何が大切なのか考えていきたいです。『スリル・ミー』を観ていただいたら、また演劇やミュージカルが好きになるきっかけになってもらえたらと思います。何より、二人芝居を観る機会がない方もたくさんいらっしゃると思うので、大人数でやるというものではなく、非常に限られた人数でやる作品はどういうものなんだろうと興味を持っていただければと思います。どの世代も楽しめるかというと、正直そうではないかもしれません。それは狭いかもしれませんが、この作品の何がお客様をこれほど熱狂させるのか。熱狂の渦に巻き込んでいるのかということを、肌で感じてもらえたらなと思います。

ーーやはり観ないと分からないですからね。

松岡:僕らも対策をしっかりしますので、今後も皆さまも対策をしっかりして健康に過ごしましょう。そして、劇場で会いましょう!

ーーそうですね。劇場は思いが詰まった場所だと、今改めて思いますね。ありがとうございました。

松岡・山崎:ありがとうございました!

松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳
松岡広大さん(右)と山崎大輝さん(左)=撮影・岩村美佳

※松岡広大さん・山崎大輝さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは3月11日(木)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

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“「どこにも持っていけない気持ちを、ぶつけたい」、松岡広大・山崎大輝対談(下)” への 6 件のフィードバック

  1. ぽんず より:

    チケットを手にして改めて記事を読み返してみました。取材時の二人の関係性が稽古を通してどう変化していくのか、そしてこの新たなペアがどんな『スリル・ミー』を見せてくれるのか期待が膨らみます。一台のピアノと二人だけの芝居を劇場で観られる喜びを噛みしめ、無事に幕が開くことを祈っています。

  2. HR より:

    オーディション時のお話や役への思いもそれぞれで、お二人の個性の違いが伝わってくるとても興味深いインタビューでした。
    松岡さんの「私」、山崎さんの「彼」、なんとなく、少しずつイメージが出来上がって来ていますが、実際に観て衝撃を受ける日が待ち遠しいです。10年の節目、この時期このお二人が選ばれたのは運命だったと感じたいです。
    オーディションで役を勝ち取った新ペアに期待しかありません。心して観劇します!

  3. M より:

    とても読み応えがあって楽しいインタビューでした。
    大輝くんのファンなので、スリルミーを見るのは今回が初めてとなりますが、今から期待でいっぱいです。歴史あるこの演目をどのように演じてくださるのか、とても楽しみにしております。

  4. のら より:

    若いお二人の、対照的なのに不思議な相性の良さが感じられるとても楽しいインタビューでした。
    お二人が舞台上でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、期待値が上がりました。4月がとても楽しみです!

  5. のこ より:

    素敵なインタビューでした。
    作品ファンなので、ペアが発表されたときに「また新たな化学反応が起きそう」と既に期待していましたが、お二人の言葉を拝読して、さらに楽しみになりました。
    無事に開催、観劇できる日を楽しみにしています。

  6. ぽん より:

    コロナ禍でなければ全ペア見たすぎる、本当に楽しみな公演です…
    見に行けるかもわからないので新ペアのインタビューが読めただけでも嬉しいです!
    広大くんの熱い想いが文章からも伝わってきて、無事に公演ができると良いなあとしみじみ感じてます。

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