「ストレッチは必ず1時間15分。ものすごく健康体」、上口耕平インタビュー(下)

上口耕平さん=撮影・NORI

2021年7月31日(土)、8月1日(日)にコットンクラブで開催される、旬なミュージカル俳優によるライヴ・シリーズ「The Song of Stars」第三弾に登場される上口耕平さんのインタビュー、後編です。2021年10月7日開幕のミュージカル『ドン・ジュアン』出演について、必ず1時間15分はかけるというストレッチや、卵へのこだわり、日々のツイートに込められた想いなど必ず1時間15分はかけるというストレッチ、日々のツイートに込められた想い、コットンクラブのステージに立つことが決まったときの周りの反応などを紹介します。

上口耕平さん=撮影・NORI
上口耕平さん=撮影・NORI

ーー上口さんご出演のコンサートやミュージカルの発表が続いていますね。10月7日からは『ドン・ジュアン』再演もありますが、初演とはまた違ったお気持ちでしょうか。

再演の作品に出演させていただく場合も、「ゼロから」という気持ちで挑んできました。もちろん、前回の公演の記憶として、自分の体に蓄積しているものは財産です。それを捨てるのではなく、大事にとっておきながら「今の自分」としてゼロから再トライするという気持ちですね。その方が楽しいじゃないですか。作品は同じでも、キャストなどのメンバーは変わりますし。「この座組」だからこそできるものを探すということをいつも心がけているんです。あとは日々、稽古に挑んでいきます。また新たな『ドン・ジュアン』が生まれるはずですから、楽しみです。

ーー稽古の日々は、どのように過ごされているのですか?

日々、頭をこねくり回していますよ(笑)。悩んで、発散して、反省して。いつもその繰り返しです。

ーー上口さんは、日常生活の中でも役に入り込まれますか?

もちろん状況によりますが、基本的には、案外分けているつもりです。でも、役を引きずっている時があるらしいんですけどね。自分では気づかないのですが、稽古場出てから、周りに指摘されることもあります。「今の、まだ引きずってない?」って。

ーー具体的には、どのようなことがありましたか?

『RENT』のエンジェル役をしていた時には、日常の中でも、いつもより背筋が「すん」と伸びていたり、所作がちょっと綺麗めになったりとかしていたようなんです。稽古中って、7時間くらいその役の意識で稽古場にいたりしますよね。そうなると、家に帰る途中でも、身体の中には若干残っているみたいで。舞台って、常に全身が見えていますから、身体的な作り込みが必要になるんです。その役の身のこなしとか、動きとか。例えば歩き方ひとつでも、いつもの自分とは違ってくるわけじゃないですか。そういう身体的な引きずりは、意識していなくても日常にもちょっと出てくるのかなと思います。

ーー無意識なんですね。

内面は、自分で切り替えをしていますけどね。スイッチオン・オフみたいなところは、意識しています。

ーールーティーンにされていることは何かありますか?

あります!昔からなんですが、稽古前や本番前、つまり何らかのパフォーマンスをする前には、必ず同じストレッチメニューを行います。ダンスを始めた子どもの頃に教わったメソッドがあって、それをずっと今も続けていますね。踊る前にこことここを伸ばしたら、身体がちょっとあったまるよ、とか。これをきちんと行うことで、内面的にも落ち着くんです。踊る作品に限らず、お芝居をするときでも、自分のスイッチをオンするために同じメニューをしたりもします。そしてなんとですね、このメニュー、年々どんどん増えちゃっているんですよ!

ーー何かの代わりに足すのではなく、増える一方なのですね!

それこそ、『メリリー』に関してお話しした「削ぎ落とす」という作業。これがすごく必要な状況ですね。昔は30分くらいのメニューだったのが、今はもう、1時間15分コースです。

ーー2.5倍です!

だいぶ長くなっちゃったんです。こうなると、起床時間もどんどん早くなって、寝る時間もどんどん早くなっていって…。でも結果的に、ものすごく健康体です!

※アイデアニュース有料会員限定部分には、卵へのこだわりや、最近ハマっているトレーニング方法、日々のツイートに込められた想い、コットンクラブのステージに立つことが決まったときの周りの反応などインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■目玉焼きと卵かけご飯では、最適な卵が違う。「黄身」と「白身」のバランスが大事

■最近ハマっているのは、「HIIT」トレーニング。ルーティーンがまた10分延びました

■同世代の俳優仲間たちとオリジナル作品を作って、ミュージカル界を更に面白くしたい

■ツイートに曜日を入れるのは、「今日という日を楽しもうぜ!」と呼びかけたいから

<ライヴ・シリーズ『The Song of Stars』>
【東京公演】2021年7月31日(土)~8月1日(日) COTTON CLUB
公式サイト
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/kohei-ueguchi/

<関連リンク>
上口耕平オフィシャルサイト
https://kohei-ueguchi.com
上口耕平 twitter
https://twitter.com/kohei_ueguchi

<ミュージカル『ドン・ジュアン』>
【大阪公演】2021年10月7日(木)~10月17日(日) 梅田芸術劇場メインホール
【東京公演】2021年10月21日(木)~11月6日(土) TBS赤坂ACTシアター
公式サイト
https://www.don-juan2021.jp/

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上口耕平さん=撮影・NORI
上口耕平さん=撮影・NORI

■目玉焼きと卵かけご飯では、最適な卵が違う。「黄身」と「白身」のバランスが大事

ーー理想的なサイクルですね、きっと。

夜になるとちゃんと眠くなって。朝は、すん!と目覚めて。で、朝ご飯を食べて。自粛期間が長かったので、自分で作る朝ご飯にもこだわり始めました。「卵はいいのを食べたい」みたいな。

ーー卵ですか!

この卵は、目玉焼きにする時に、黄身の具合がちょうどいいとか。卵かけご飯には、こっちの卵の方が、白身と黄身の分量バランスがいい、みたいな。なんか、卵の話になっちゃってますけど、いいんですかね(笑)。

ーー読者のみなさまも、ご興味あるかと思います。

ルーティーンといえば、卵を食べるのもそうなんですよ。毎朝、何かしらの形で食べています。今朝は、納豆に卵をかけてきました。あ、たまに、卵かけご飯に目玉焼きを乗せたりもしますね。

ーー卵かけご飯に、目玉焼きですか?

はい。

ーー初めて耳にした食べ方です!

そういう食べ物のルーティーンも相まって、健康的な日常サイクルではあるんですけれど、問題点が…

ーーあ、もしかすると。

ちょっと、長いな、っていう。

ーー先ほどのカウントですと、1時間15分でしたよね。

これがちょっと伸びるとですね、1時間半とかかかっちゃうわけですよ…。こうなると、劇場に着いてからフルでメニューを始めると、本番に間に合わなくなっちゃうんですよね。家で、メニューの半分くらいは終えてから出ようかなとか(笑)。

上口耕平さん=撮影・NORI
上口耕平さん=撮影・NORI

■最近ハマっているのは、「HIIT」トレーニング。ルーティーンがまた10分延びました

ーー逆算して、調整されるんですね。

本気でどこを削ぎ落とそうかと…。「上口くん、これとこれだけやっとけばいいよ」って誰かに言ってもらえたらすごく助かるんですけど。どれがいらないのか、自分でわからないんです。

ーー子どもの頃からの習慣も含まれていますし。

新しく加えて、これやったら調子いいという経験が増えると、次もそれをしようとなるわけですよ。家を出たらそのまま最高のパフォーマンスができるという方もいらっしゃると思うので、羨ましいです。僕は、じっくりと準備をした方がいいタイプなので。今年や来年の目標は、「削ぎ落とす」ことですね。まずはここからシンプルにして行こうかと思っています。

ーー何かにハマると、追求されるタイプですか?

そうなんです。狭く深くというパターンが多いですね。

ーー最近、ハマったことはありますか?

それがまさにですね…この1時間15分のトレーニングに組み込んでしまったものなのですが、「HIITトレーニング」にハマっています。心拍数を一瞬であげるトレーニングです。これがよくて!一日中体の調子がいいものですから、これも習慣に組み込んでしまい…。

ーーということは。

10分くらい増えました。朝の習慣。

ーーやはり、そうなりましたか。

でもほんとにこれ、僕おすすめです!いろんなメソッドがあるみたいなんですが、基本的には短めに激しい運動をして、また15秒休憩して、また運動してというサイクルを5分くらい繰り返すんですよ。

ーーかなりハードな印象を受けました。

初心者向けのイージーレベルからあるのですが、僕は今、アスリートレベルの内容が面白くてですね。でもこのトレーニングのおかげか、この前、加藤くんのライヴで動き回った後も、体の疲れがすごく少なかったんですよ。立ちっぱなしだと、帰ったら意外と疲れていたなということもあるのですが、「あ、元気!」ってなりました。おすすめです。あれ、何の話でしょう(笑)。

上口耕平さん=撮影・NORI
上口耕平さん=撮影・NORI

■同世代の俳優仲間たちとオリジナル作品を作って、ミュージカル界を更に面白く

ーー効果を実感すると、ますますやめられなくなりそうですよね。

僕たちの仕事は、身体が資本じゃないですか。いかに常に調子良くいるかということが、ものすごく大事なんです。歌でもダンスでも、ベストパフォーマンスをするために、どんな生活をして、何を食べて、何をすべきかと。

ーーその中で、上口さんが最近見つけられたのが「HIIT」というトレーニング方法なんですね。

自分の中でヒットしましたね。でも、これだけルーティーンを行うのは、全力で、一緒にお客さまと楽しみたいから。その一心なんです。面白いことに、本当にただそれだけなんですよ。ストイックだねって言われることもありますが、自分がお客さまと楽しみたいから、このスタイルで過ごしているだけなんです。お客さまに楽しんでいただけたり、気持ちがスッキリしていただけたりしたら、自分も浄化されるような気持ちになるんです。それが活力になるから、頑張れますね。

ーーそのような思いになられたきっかけは、何でしたか?

これは子どもの頃からですね。ダンスの発表会を親戚が観に来てくれて、楽しそうにしてくれていると、すごく嬉しかったんです。理屈抜きに、幸せを感じていたんです。逆に、自分の調子が悪くて、最大限に喜んでもらえなかったなと思ったときは、とても悔しかったですね。その悔しさと幸せを、どちらも知った原体験でした。だから、常にベストな状態でいたいんです。喜んでもらえると、僕も楽しいんですよ。

ーーそういう思いがあられるからこそ、1時間15分超えのトレーニングも続くんですね。今後、挑戦したいことは何でしょうか?

たくさんありますが、今回のコットンクラブは、とても大きな挑戦です。今、自分の中でとても大きいので、他のものが頭の中にパッと思い浮かばないくらいですね。でも、いつかしてみたいと思っているのは、同年代の俳優仲間たちと、オリジナルの作品を作ってみたいと思っています。僕自身が作るわけではなくても、そういうプロジェクトに参加させていただくとか、何らかの形でMADE IN JAPANの作品作りに携わってみたいです。自分たちがアクションを起こしていくことで、ミュージカル界が更に面白くなるんじゃないかなと。

上口耕平さん=撮影・NORI
上口耕平さん=撮影・NORI

■ツイートに曜日を入れるのは、「今日という日を楽しもうぜ!」と呼びかけたいから

ーーオリジナル作品、実現が楽しみです。

もちろん、海外作品も素敵ですし、僕自身挑戦したい役や歌もたくさんありますが、同時に、今の僕たちだからこそ表現できるようなものも増えていく世界になっていけばいいなと思っているんです。いろんな物が見えてきて、エンタメの世界がもっと面白くなる材料の一つになれたらいいですね。

ーー挑戦が楽しみです。今、エンタメやミュージカルに対する思いの話になりましたが、この世界の状況の前後で、舞台に対する思いの変化はありましたか。

舞台が突然ストップするということは、もちろん全くない話ではなかったとは思うのですが、どこか自分とは遠いものだと勝手に思っていました。でも、それを目の当たりにし、しかも、一部に起こる例外ではないという状況になり、自然と心のどこかで常に覚悟するようになりました。本当は、生の舞台には毎公演その覚悟が必要なはずだったんですよね。舞台の、今、その瞬間というかけがえのない時間の重みや愛おしさ、美しさへの意識がより強まりました。皆さまの笑顔が本当に見える日が一日でも早く来ればいいなと思っています。マスクをされている今も、もちろん、笑顔は見えているんですけどね。

ーー笑顔といえば、皆さんに呼びかけていらっしゃるような、上口さんの日々のtwitterからも笑顔が見えるような気がしています。

最近は、ほぼ毎日ツイートしています。自粛期間をきっかけに、ひとことでもいいからみなさんと繋がりたいなという思いが自分の中にありまして。「おはよう」とかのほんの一言だったりもするんですけど。曜日を入れているのは、例えば「この水曜日という今日を、何かして楽しもう」という気持ちを込めているんです。今日が何曜日かということは、みなさん知っていらっしゃると思うのですが、なんか今日楽しもうぜ、見つけようぜ!という思いですね。

ーーきっと、そのひとことが嬉しいものなのではと思います。最後に、上口さんのステージを待っていらっしゃるお客さまに、メッセージをお願いいたします。

コットンクラブは、客席とステージが近いこともあり、マスクでお顔が半分隠れていても、きっと通じ合えると思っているので、その瞬間を楽しみにしております。今回は、ピアノ、チェロ、ヴァイオリンという初めての編成で、自分が歌いたい曲をリストアップしています。楽曲については、音楽監督のクラーキー(堀倉彰)くんとも打ち合わせをしているところです。本当に新鮮で、今までにチャレンジしたことがないジャンルのパフォーマンスになりそうなので、楽しみにしていただきたいです。余談ですが、僕のダンサー仲間に「コットンクラブでライヴをさせていただきます」という話をした時、みんな「え?耕平が?あのコットンクラブで?」って。こういう反応が返ってきたんですよ。

ーー今してくださったような、思わず椅子から立ち上がってしまうリアクションだったんですね。

そうなんです。僕らにとってコットンクラブってそういう場所なんです。その反応をみて、僕も「そ、そうだよね。その反応になるよね?」って。「良かったねー!」という軽いトーンではない反応に、僕も改めて身が引き締まりました。リアクションするとこんな感じです。

ーー今度は、上口さんが椅子から立ち上がってしまいましたね!楽しみにしています。ありがとうございました。

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“「ストレッチは必ず1時間15分。ものすごく健康体」、上口耕平インタビュー(下)” への 2 件のフィードバック

  1. sizupon より:

    上口耕平さんのインタビューの続きと素敵なお写真、ありがとうございます。
    お稽古の日々の過ごし方や役のオン.オフの切り替えなど、具体的に聞けて嬉しかったです。
    こだわりのストレッチメニューや朝食の卵へのこだわりなど、生活の中のルーティンを知ることができて、ベストパフォーマンスをする為に日々努力されていることがわかりました。
    読み応えのある貴重な上下のインタビュー記事と素敵なお写真の数々、ありがとうございました。
    これからも上口耕平さんのインタビューを楽しみにしておりますので、よろしくお願い致します!!

  2. ショコラ より:

    耕平さんがいつもベストパフォーマンスで観る側を楽しませ幸せな気持ちにさせてくれるのは、日々の努力の積み重ねがあるからですね。
    上下にわたって読み応えのあるインタビュー記事と超絶かっこいい素敵な写真を本当にありがとうございました。
    耕平さんの溢れる思いが伝わってきました。
    これからも上口耕平さんに舞台やステージごとにインタビューをしていただけると嬉しいです!!

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