2022年3月31日に開幕し、5月8日（日）まで東急シアターオーブで、5月20日（金）から6月6日（月）まで梅田芸術劇場メインホールで上演されるミュージカル『メリー・ポピンズ』に、メリー・ポピンズ役（濱田めぐみさんとＷキャスト）で出演している笹本玲奈さんにインタビューしました。上下に分けて2日連続で掲載します。

「上」では、メリーをどのように演じようと考えているか、Ｗキャストでメリー役を演じる濱田めぐみさんについて、バート役Ｗキャストの大貫勇輔さんと小野田龍之介さんについて、激しいダンスシーンのためにどのようにトレーニングしているかなどについて話してくださった内容を紹介します。

4月10日（日）午前11時掲載予定のインタビュー「下」では、この作品の楽曲について、メリーの台詞についてのほか、笹本さんの女優人生の中で『メリー・ポピンズ』がどのような存在か、ミュージカルというものについて今考えていることなどについて話してくださった内容を掲載します。

（※このインタビューは、2月中旬に行いました）

――『メリー・ポピンズ』の魅力について、今感じることをお教えください。

『メリー・ポピンズ』は映画版でしか見たことがありませんでした。曲が素晴らしいことや誰もが知っているナンバーがあることは知っていたんですが、最初のお稽古で本読みをやって心に残る台詞やシーンがこんなにも多い作品なんだということに、あらためて驚きました。台詞を言いながらも泣きそうになっていたんです。

――読んだだけで …。

はい。今も台本を読んでいるだけで涙が出てくるぐらい心に刺さるものがすごく多いです。曲のすばらしさに加え、バンクス家であったりバートやバードウーマン、ひとりひとりの存在が観ているお客様の心に大きなものを残すんですよね。『メリー・ポピンズ』という作品が与える影響の大きさをすごく感じて、偉大な作品だなと思いました。

――ミュージカル版は、映画版と比べていかがですか？

映画版は、アニメと実写が一緒になっている視覚的な楽しさや、曲がすごくキャッチ―で面白いなという印象の方が強かったです。ミュージカル版は映画版よりお話自体も長いですし、原作に沿っている部分もありますが、よりバンクス家とメリー・ポピンズがもたらす力を色濃く描いているなと思います。映画版はすごくディズニーらしいなと思うんですが、ミュージカル版は「お芝居」だなという印象を受けました。

――その『メリー・ポピンズ』のメリーを実際に演じて、どんなことを考えていらっしゃいますか？

メリーとして考えることは本当に多いです。立ち姿や、指の使い方、目に見える動作もそうなんですが、内面的なところで、メリーは出会う人、触れ合う人、すべての人の人生を変えてしまうぐらいの大きな影響力のある存在なので、その普通ではない存在感を一番大切にしたいなと思います。人間を超えているというか、普通ではない存在感がすごく必要だと思います。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、 メリー役について、バート役Ｗキャストの大貫勇輔さんと小野田龍之介さんについて、激しいダンスシーンのためにどのようにトレーニングしているかなどについて伺った内容を掲載しています。4月10日（日）午前11時掲載予定のインタビュー「下」では、 この作品の楽曲について、メリーの台詞についてのほか、笹本さんの女優人生の中で『メリー・ポピンズ』がどのような存在か、ミュージカルというものについて今考えていることなどについて話してくださったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

＜有料会員限定部分の小見出し＞（有料会員限定部分はこのページの下に出てきます）

■生まれ育った環境などを掘り下げる必要がないからこそ、存在感が求められる

■オーディションで「メリーかどうかで選んでいる」と。もうメリーなんだと

■大貫さんと小野田さんのバートは本当にまったく違って、毎回感動しています

■今回は心肺機能を鍛えるために走り込みをしています

＜ミュージカル『メリー・ポピンズ』＞
【東京公演】プレビュー公演：2022年3月20日（日）～3月25日（金）
本公演：2022年3月26日（土）～5月8日（日）　東急シアターオーブ
【大阪公演】2022年5月20（金）～6月6日（月）　梅田芸術劇場メインホール
公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/marypoppins2022/
https://marypoppins2022.jp/

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※笹本玲奈さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは5月9日（月）です（このプレゼントの募集は終了しました）。また、これとは別に、笹本玲奈さんの写真とサイン色紙に応募された方、ならびに、小野田龍之介さんの写真とサイン色紙に応募された方の中から計3名さまに、「笹本玲奈さん＆小野田龍之介さん」のサイン色紙をプレゼントします（このプレゼントの募集は終了しました）。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

※ここから有料会員限定部分です。

■生まれ育った環境などを掘り下げる必要がないからこそ、存在感が求められる

――普段は「人間」を演じられますが、その「人間を超えた存在」を演じるのは難しいですか？

今まで他の作品では、ひとつの役を作っていく時に、台詞に書かれているところから、その人の生まれ育った環境や交友関係、どういう人と関わりがあるのかということなどを掘り下げながら作ってきました。でも『メリー・ポピンズ』は、台本に書かれている台詞そのものがメリーで、考えたり深く掘り下げる必要がないんですね。役者としての演じる力はすごく求められますが、役作りを深めていかなきゃ、掘り下げていかなきゃというものが必要のない役だと思います。だからこそ、演じる女優の存在感や目を引くものが求められると思うんです。ある意味、普通の人間を演じる時と違って、頭で考えることは少ないですね。

■オーディションで「メリーかどうかで選んでいる」と。もうメリーなんだと

――その役が背負ってきたものよりも「メリー・ポピンズ」というパーフェクトな存在を再現するという感じなんでしょうか。

オーディションでは「この女優さんはメリーかどうか」ということで選んでいると聞きました。なので、合格した時点で、もう私はメリーなんだと思っていいと受け止めています。そこは自信を持ってやっていきたいなと思っています。

――今、お稽古していて、濱田さんとお話されていることはありますか？

たくさんあります。前回公演でメリーを演じられた方なので、メリーを演じた人にしか分からない大変さや、「この動きの後にこういうのが待っているから、これをしておいたほうがいいよ」とか、そういうことをすごく細かく教えてくださいます。稽古スタート時点では海外スタッフの方たちとリモートでの稽古だったので、伝えたいニュアンスがなかなか伝わらなかったり分かりづらいところをめぐさんがクリアにしてくださって、助けていただきました。

――再演にあたって、すごくプラスの存在が濱田さんなんですね。

濱田さんだけではなくて、バートの大貫勇輔さんにしても、小野田龍之介君にしても、初演の時から長く携わっていますので、お三方にはすごく助けてもらっています。

■大貫さんと小野田さんのバートは本当にまったく違って、毎回感動しています

――大貫さんと小野田さん、ふたりのバートはどんな印象ですか？

面白いくらいに、本当にまったく違います。バートは人間なので、その役者さんの魅力を最大限に利用できる役なのかなと思っています。だからこそ大貫さんはすごく体が使える方なので、どのシーンを見ていてもディズニーっぽさを感じますし、イメージ通りのバートだと思いました。小野田君はとにかく何をやっても上手いんですよね。歌っても踊っても台詞をしゃべっても、びっくりするぐらい上手くて、「おーっ」と驚くことが多くて目が離せないんです。全然違ったバートなんですけど、それぞれがすごく魅力的で、毎回感動しながら見ています。

――普通のダブルキャストだと組み合わせによって違うことがあったりしますが、今まで伺ったお話だと、バートが変わってもメリーは変わらないのかなという印象もありますが、どうでしょうか？

どうなんでしょう。とはいえ、演じる人間が変わると変わってくるものだと思うので、自分がどういうメリーなのか言葉では伝えづらいですが、めぐさんとは違うメリーだなと思います。なので、やっぱり組み合わせによって変わってくることは出てくると思います。

■今回は心肺機能を鍛えるために走り込みをしています

――『メリー・ポピンズ』は踊りも激しいですしパワフルだと思いますが、数々のナンバーに取り組んで、今いかがですか？

こんなにも息切れするんだと、本当にびっくりしました。小さい頃からダンスをやっていて、ダンスは得意な方なんですが、ミュージカルで踊ることが最近なかったので、踊って歌うと息切れして、年齢を感じましたね（笑）。

――（笑）。

『ピーターパン』の方が戦いもあったし、もっと大変だったと思うんですが、『ピーターパン』の時はへっちゃらで大丈夫だったのに、何でこんなに大変なんだろうと思います。最近、筋トレと有酸素運動を頑張ってますね。舞台に向けて。

――それは久し振りですか？

基本的にはいつもトレーニングはしています。舞台によって必要な筋力がちょっとずつ変わってくるので、それに向けて身体作りをしていますが、今回は心肺機能を鍛えるために走り込みをしています。

――アスリートな感じですね。

オリンピックを見ていて、どうしてこんなにエネルギーがもつんだろう、何を食べているんだろうとか、そんなことばかり気になってしまって。フィギュアスケートも5分近く滑って踊って、最後までジャンプが飛べているのはなんでなんだろうと。どんなトレーニングをしているのか、なに食べているんだろうとか、そんなことばかり調べています。

――私もフィギュアが大好きで、たくさん見ますし記事も読むんですが、今回、宇野昌磨選手があのナンバーが今での体力ではできないからと、地上トレーニングをものすごく追加したという記事がありました。

私も見ました。何をやったら身体が持つか、そんなことばかり気にしていますね。

※笹本玲奈さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは5月9日（月）です（このプレゼントの募集は終了しました）。また、これとは別に、笹本玲奈さんの写真とサイン色紙に応募された方、ならびに、小野田龍之介さんの写真とサイン色紙に応募された方の中から計3名さまに、「笹本玲奈さん＆小野田龍之介さん」のサイン色紙をプレゼントします（このプレゼントの募集は終了しました）。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。