ジェラール・プレスギュルヴィックの斬新な音楽が、シェイクスピアの名作に新しい魅力を吹き込んだミュージカル「ロミオ&ジュリエット」が、2017年の新春を飾ります。この作品は2001年1月のパリを皮切りに、世界各国で500万人以上を動員した大ヒットミュージカルで、日本には2010年に宝塚歌劇団の星組公演で初上陸。以降、雪組、月組で再演され、宝塚屈指の人気演目となりました。2011年には宝塚での上演を成功に導いた小池修一郎氏の演出により、男女混合キャストによる日本オリジナルバージョンが上演され、2013年に再演。今回は、4年ぶりの上演となります。オーディションで一新されたキャストの中、ロミオを演じる大野拓朗さん(古川雄大さんとWキャスト)に、公演に向けての意気込みなどを伺いました。
■車の中で4年間聴いてきた。誰のパートでも全曲歌えます
――ミュージカルの中で一番好きな作品とおっしゃっていましたが、その作品に出られる今のお気持ちを聞かせてください。
毎日、稽古場で歌いながら、素晴らしい曲ばかりだと改めて実感しています。この4年間、レッスンはもちろん、車の中では絶えずCDをかけていて、城田(優)くんや(山崎)育三郎さんの声を聞きながら、ずっと一緒に歌ってきましたので、思い入れも深かったんです。
――ミュージカルへはこれが2度目の挑戦ですね。
いつも忘れてしまうんですが、そういえばまだ2度目なんですよね。なんだか不思議な感覚もしています。こんなに大人気の演目で、しかもあこがれのロミオを演じられるなんて、今は毎日が嬉しくてたまりません。
■全曲好きなミュージカルに出会ったのは初めて
――この作品のどういうところが好きですか
曲です。全曲好きなミュージカルに出会ったのは初めてかもしれません。歌やダンスのレベルも高く、若いキャストのエネルギーがすごくて、見ているだけでワクワクしますし、そこに加わるベテランの先輩方が締める空気もバランスがいいんですよね。そしてシェイクスピアの持つ世界観、ロミオとジュリエットの美しさです。衣装も素晴らしくて、海外のコレクションに出てきそうなデザインばかりで、自分の私服で欲しいくらい。とにかくすべてが僕にマッチしました。
――熱い気持ちが伝わってきます。
この4年間、車の中で毎日のように聞いて歌って、今も稽古で毎日のように聞いて歌って、本当に毎日ですよ。プレイリストを何パターンも作って、何時間でも。だから誰のパートでも、全曲歌えます。なのにまったく飽きないことに、自分でも驚いています。なんでこんなに飽きないんだろう? ふつうは、さすがに4年も歌うと飽きるでしょう。すごいですよね。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、大野さんが実際にロミオとして歌ってみての感想や、ダンス、恋について語ってくださった内容を掲載しています。また、「ロミオ&ジュリエット」の稽古の中での大野さんらの姿をとらえたフォトギャラリーを掲載しています。
<ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」>
【東京公演】2017年1月15日(日)~2月14日(火) TBS赤坂ACTシアター
【大阪公演】2017年2月22日(水)~3月5日(日) 梅田芸術劇場メインホール
公式ホームページ⇒http://romeo-juliette.com/
ロミオ&ジュリエット公式ツイッター @musical_RJ
<関連サイト>
大野拓朗ホリプロオフィシャルサイト
大野拓朗 公式ツイッター
大野拓朗 instagram
ロミオ&ジュリエット
- 「歌と芝居の融合とはこういうことなんだと教えて頂きました」 矢崎広インタビュー(下) 2017年1月17日
- ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』開幕、「世界の王」「バルコニー」「エメ」を報道陣に公開 2017年1月16日
- 「これだ!というものが降りてくるまで」 ベンヴォーリオ役、矢崎広インタビュー(上) 2017年1月16日
- 「30歳へ、色んなことに挑戦していきたいなと」 古川雄大インタビュー(下) 2017年1月13日
- 「ジュリエットに出会って情熱的になっていく、熱いロミオを」 古川雄大インタビュー(上) 2017年1月12日
- 朝ドラ出演、「憎たらしいけどかわいいように…」 大野拓朗インタビュー(下) 2017年1月6日
- 「ロミオ&ジュリエット」大野拓朗インタビュー(上) 「恋と仕事は似ている」 2017年1月5日
- 『Play a Life』出演、そして『ロミオ&ジュリエット』ティボルト役へ 廣瀬友祐インタビュー 2016年11月29日
- 「初演より、リアリティのある作品に」と小池修一郎さん、「ロミオ&ジュリエット」製作発表 2016年9月30日
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、大野さんが実際にロミオとして歌ってみての感想や、ダンス、恋について語ってくださった内容を掲載しています。また、「ロミオ&ジュリエット」の稽古の中での大野さんらの姿をとらえたフォトギャラリーを掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■1幕の最初の「いつか」は、特に難しい
■ぜひダンスも楽しみにしててください
■仕事に一目惚れした感覚と恋は似ている気が
■「ロミオ&ジュリエット」稽古場フォトギャラリー
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■1幕の最初の「いつか」は、特に難しい
――実際にご自分で歌って演じてみて、どう感じましたか?
やっぱり難しかったです。今までは趣味で歌っていただけだから、気持ちがこもっていなくて、ただの物まねにすぎなかったんですね。稽古に入って2週間、3週間たって、ようやく自分の中から歌詞が出てきてるな、やっと自分の歌になってきたなと感じるようになりました。
――聞くのと歌うのとでは印象が変わった曲はありますか?
全部違うんですが、やっぱり1幕は難しいですね。2幕に入る頃には自分の言葉として歌えるようになってくる感じです。1幕の最初の「いつか」は特に難しい。「女たちは僕のことを追いかけてくる、遊びならば何人かとつきあったけれどむなしいだけ…」言いたいことはわかるんだけど、なぜか歌いづらいですね(笑)
■ぜひダンスも楽しみにしててください
――ダンスも得意だそうですね。
体を動かすのを続けていたおかげか、結構カッコよく踊れるんですよ。「ぜひダンスも楽しみにしててください」と胸を張って言えるほど、成長できていると思います。
――「エリザベート」に続いて、小池先生の指導はいかがでしょうか。
相変わらず厳しいご指導をいただいています。やはりルドルフの時より要求される質が上がったと思いますし、少なからず認めてくださるところは前よりも増えているなとも感じます。ものすごく細かく体の動きまで指導されますが、だからこそあのように素晴らしい作品が出来上がるんですね。僕も気持ちを込めて全力で挑み、ロミオに抜擢していただいたことに感謝の気持ちをもって恩返ししたいと思っています。
■仕事に一目惚れした感覚と恋は似ている気が
――特に集中して指導されたシーンはありましたか?
やっぱり「いつか」とバルコニーのシーンかな。恋愛って難しいですね。小池先生からは「恋愛のドキドキ感が感じられない」と言われていました。ずば抜けた歌唱力があるわけではないですが、歌で感情部分をカバーしたり、僕は芝居でしっかりロミオに入り込んでジュリエットに恋し、克服したいと思っています。
――一目ぼれとか、情熱的な恋をしたことは?
してたら今ここにいないと思う(笑)。その代わり、僕にとっては仕事がそういう感覚かもしれません。この仕事を始めたのも、思い出作りでオーディションに参加したことがきっかけでしたが、そこで初めて芝居をした時に、「一生この仕事をしたい!」「この仕事と心中したい!」って、まるで一目惚れのような感覚になったんです。僕の仕事に対する感覚は恋と似ているような気がします。
■「ロミオ&ジュリエット」稽古場フォトギャラリー