「水泳大会で予選落ちして落ち込んでいた時…」、工藤広夢インタビュー(下)

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

2018年8月4日(土)から東京、兵庫、熊本、愛知で上演される、日生劇場ファミリーフェスティヴァル2018 物語付きクラシックコンサート『アラジンと魔法のランプ』に、アラジン役で出演する工藤広夢さんのインタビュー、後半です。有料会員限定部分には、高校時代に水泳選手として伸び悩んでいた時期に出演したミュージカル『赤毛のアン』のことや、2018年3月から出演した『メリー・ポピンズ』、2018年11月から出演する『TOP HAT(トップ・ハット)』などについて語ってくださった内容と写真を掲載しています。

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

――日生劇場さんで2日間4公演のあと、地方公演が、兵庫、熊本、愛知とありますね。

はい。1週間おきくらいで各地を回ります。

――キャストは少人数ですが、オーケストラの方々もいらっしゃるので、カンパニーとしては大変大人数で回られることになりますね。

オーケストラの方々は、地方によって変わったりするという話を聞いています。

――オーケストラは上演場所によって変わるんですか?

日生劇場では新日本フィルハーモニーさんなんですけど、地方に行くと、各地のオーケストラの方々に入れ替わるようです。それも僕、楽しみなんです。地方公演ごとに新しいオーケストラの方々とリハーサルをして、本番っていう形になると思うので。

――上演時間としては約2時間ですが、地方公演ごとにオーケストラが入れ変わるというのは、観る側としても、とても贅沢ですね。

いや、本当にそうだと思います。その2時間のために地方に行かせていただくのも、すごく贅沢だと思いますし。

――演奏される方々が変わるというところでは、お芝居とのタイミングも毎回変わりますね。

そうですね。特に歌とか、やっぱり呼吸のタイミングだったりもあると思うので、それを合わせるために、毎週リハーサルして本番なので、そこがどうなるだろうなという感じです。僕がいま出ている『メリー・ポピンズ』も地方に行きますけど(※このインタビューは5月に実施しました。『メリー・ポピンズ』は6月5日に終了しています)、劇場が変わると、やっぱり5日くらいかけてやり直したりするんです。今回多分その時間がすごく短いと思うので、それもなんか自分が頑張らないとなと思っています。

――俳優として、すごく良いご経験になりそうですね。

本当にそうだと思いますね。

――今回、熊本での公演がありますね。

熊本初めてです! まず、九州自体にそんなに行ったことがないので。

――九州で行ったことがあるのは?

福岡だけ、行ったことがあります。なので、熊本での公演、すごく楽しみです。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、高校時代に水泳選手として伸び悩んでいた時期に出演したミュージカル『赤毛のアン』ことや、2018年3月から6月に出演した『メリー・ポピンズ』、2018年11月から出演する『TOP HAT(トップ・ハット)』などについて語ってくださったインタビューの後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■僕も仙台出身で震災を経験しているので、熊本で観て貰うのがすごく楽しみ

■『メリー・ポピンズ』ではバレエを基礎とした振付で、すごく理解が深まった

■水泳大会で予選落ちして落ち込んでいたときに、『赤毛のアン』のオーディションに

■『アラジンと魔法のランプ』、楽しんでいただけるように全身全霊で頑張りたい

<日生劇場ファミリーフェスティヴァル2018 物語付きクラシックコンサート『アラジンと魔法のランプ』>
【東京公演】2018年8月4日(土)~ 8月5日(日) 日生劇場
http://www.nissaytheatre.or.jp/schedule/aladdin_2018/
【兵庫公演】2018年8月11日(土) 兵庫県立芸術文化センター
http://www1.gcenter-hyogo.jp/contents_parts/ConcertDetail.aspx?kid=4300911311&sid=0000000001
【熊本公演】2018年8月18日(土) 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
http://www.kengeki.or.jp/audienceperform/2018_aladdin
【愛知公演】2018年8月25日(土) 春日井市民会館
http://www.kasugai-bunka.jp/archives/20519

<公式サイト>
日生劇場ファミリーフェスティヴァル2018 物語付きクラシックコンサート『アラジンと魔法のランプ』
http://famifes.nissaytheatre.or.jp/info/2018_info/aladdin/

<関連リンク>
『むぅの夢日記』工藤広夢公式ブログ
https://ameblo.jp/mu-noblog-0305
工藤広夢 Twitter
https://twitter.com/mu_ton910
junction 工藤広夢
http://www.junction99.com/p_hiromu.html

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工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

※ここから有料会員限定部分です。

■僕も仙台出身で震災を経験しているので、熊本で観て貰うのがすごく楽しみ

――熊本では2年前に大きな地震がありました。

そうですね。僕も仙台出身で震災を経験しているので。仙台でも劇団四季(『クレイジー・フォー・ユー』2011年2月~7月全国公演)の公演が中止になったりとかもあったので、そういう時だからこそ、っていうのは綺麗事かもしれないですけど、公演が出来るっていうことは、すごく有り難いなと思います。

――そうですね。日常が辛い状況だからこそ、ちょっとだけ現実を忘れて、心を休められる時間があってもいいじゃないか、という話を当時聞いたことがあります。

僕も当時、僕自身はすごく観たいのに、やっぱり今、こういうのをやるのは不謹慎だっていうムードで公演中止になることが多かったので。でもこっち側、震災を受けた側としては、逆に観たい気持ちが強いんですよね。

――中止になった理由は、施設が被災して使えないから、だけではなかったんですね。

被災して、というのももちろんあると思います。でもやっぱり、作品の内容がハッピーだったりすると、中止になったり。ちょうど僕は『ウェディング・シンガー』の盛岡公演(2011年4月)のチケットを取っていたんですけど、中止になりました。やっぱり震災を受けて、今こんなハッピーな作品やるべきじゃないっていう流れは絶対ありましたよね。東日本の時は。

――そういう意味でも、熊本のお客様も、この公演を楽しみにしてるんじゃないのかなと思います。

今回、子供に観て貰うっていうのがすごく楽しみなんです。もちろんその、親御さんもそうですけど、…なんだろ、僕自身も子供の時にミュージカルを観て、「自分もやってみたい!」って思った身なので。もしかしたら自分が出てる作品を観てもらって、夢を抱いてもらえたなら、舞台に立っていて、すごく幸せなことなんじゃないかなと思うんです。僕自身東京に来てから、子供の頃に観ていた俳優さんと共演っていうこともあったりして、それはやっぱり不思議な気持ちになりますし、自分も今度はそういう夢を与える側になれるのかなって考えたら、すごくいま、ワクワクしてます。

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

■『メリー・ポピンズ』ではバレエを基礎とした振付で、すごく理解が深まった

――『メリー・ポピンズ』では「庭師」と「ネーレウス」と、他にも何役か演じられましたね。

「庭師」と「ネーレウス」というのは、「Jolly Holiday」っていうビッグナンバーの中の自分の役割として、パンフレットにも載っているんですけど、それ以外のシーンで、いろいろな役も演っていました。

――何役されたんですか?

7役、8役くらいですかね。

――すごいですね! ネーレウスが一番大きい役だったんですか?

物語にすごく影響を与える役ではありました。

――長澤風海さんと同じ役を演じられていかがでしたか?

小劇場のミュージカルに出てた時にWキャストの経験はあるんですけど、今回はバレエダンサーの長澤さんの「カバーキャスト」っていうポジションなので、長澤さんより回数は少なかったりというのはありましたけど、ものすごく刺激的でした。僕自身バレエの経験は、とっても浅いので。まず、振付がマシュー・ボーンのバレエを基礎とした本当に素晴らしい振付だったので、その中で自分の今までのダンスの経験をどう活かせるかっていうのと、どうやったら風海さんと違う方向で戦えるのかなっていうのは考えました、すごく。

――バレエという要素が大きかったんですね。

とても大きかったです。

――そのご経験を「アラジン」に活かせるところがあったり?

あると思いますね。ダンスシーンがある予定なので。

――バレエの要素が加わり、表現の幅が広がって、持てる武器が増えたのでは?

そうですね。いままで僕自身、自分のバネを活かしたダンスを得意としていたと思うので、筋肉を柔らかく使ったりとか、こうしたらもっと跳べるのにっていうのを、バレエをやることによって、すごく理解が深まった気はします。まだそれを100パーセント体現は出来てないですけど、この方向性なんだな、っていうのはあります。

――では、夏にはさらにしなやかで軽やかなアラジンに会えるかもしれない?

いゃあ、全身タイツで出てくるかも? …冗談です(笑)。

一同:(爆笑)

――案外、演出に取り入れられたりして(笑)。

イヤイヤ、墓穴掘っちゃった(笑)。

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

■水泳大会で予選落ちして落ち込んでいたときに、『赤毛のアン』のオーディションに

――上京される前は、子供の頃からミュージカル・スクールに入られていたそうですね。

そうです。僕が引っ込み思案というか、ものすごくおとなしくて、人とコミュニケーション取らない子だったらしくて(笑)。それを母が心配して、ポンと劇団(ミュージカル・スクール)に入れられたみたいです。週に1回くらいのペースで通って、でもそのときは全く興味のない分野だったので、ズル休みもしてましたし(笑)。水泳をやっていて、そっちの方を週に5日とか6日とか頑張ってました。

――最初は興味なかったんですね(笑)。水泳とミュージカル・スクールに通われていたのは、同じ時期だったんですか?

同じ時期でした。それで、水泳のコーチには「いつ止めるんだ? そっちを」って言われてましたね(笑)。そっちを止めたら毎日泳げるのにって。

――ミュージカル・スクールに入って、お母様の心配事は解消されたのですね?(笑)。

そうです。でも根本の性格はたぶん変わってないんですけど(笑)。引っ込み思案だったり、人と話すのが苦手っていうのは変わってないんですけど(笑)。ただ、こういう表現の分野が好きになって、舞台上ではすごく、…なんだろうな、コミュニケーションを取れる楽しさがわかったのかなとは思いますね。

――(笑)。お母様へのお誕生日メッセージで、「運動神経抜群でいてください」と書かれていたのを先日SNSで拝見しましたが、ひょっとして、お母様もダンスのご経験が?

ダンスはしてないんですけど、北海道出身で、スキーで北海道チャンピオンで(笑)。

――それはすごいですね! 引っ込み思案の広夢さんを心配されて、ミュージカル・スクールにっていうお話でしたので、てっきり…。

母の大学の同期が、劇団(ミュージカル・スクール)を立ち上げる際に、小学生から中学生ぐらいまでの子を探しているっていうので、たまたま仲のいい、うちの母に声がかかって。それがきっかけだったと思うんですけど。

――その出会いがあったからこそ、現在の俳優「工藤広夢」さんがいらっしゃるんですね。

はい。そう思うと、すごく不思議ですね。

――舞台に立つ面白さ、表現する面白さを知ったとの事ですが、きっかけは何だったのでしょう?

高校生のとき、水泳選手として伸び悩んでいた時期に、水泳の大会で、「ジュニアオリンピックカップ」(国内オリンピック委員会が、将来のオリンピック選手育成を目的として行う若年層向けスポーツ競技大会)っていうのがあって、それで僕が予選で落ちちゃいまして。すごい落ち込んでいたときに、『赤毛のアン』っていうミュージカルのオーディションがあるっていうのを聞いて、受けて、それが受かったんです(笑)。

――まさに人生の分岐点というか…! そこから俳優への道に?

キャスト(ジミー役)で、初めて千人キャパの大きな劇場でやって、圧倒されてしまって。ずーっとその経験が脳裏に焼き付いてて。そこからもう「舞台立つんだな、僕」って思ってましたね。そのときは東京の舞台とか、何も観たことがなかったですけど。「劇団四季」しか知らなかったんですけど、そこからいろんなものを東京に観に行ったりして、「あっち(東京)に行ったらこういう舞台に立ちたいな」って思ってました。

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

■『アラジンと魔法のランプ』、楽しんでいただけるように全身全霊で頑張りたい

――これまでいろんな経験をされて、そして今年の夏は『アラジンと魔法のランプ』でタイトルロールと!

不思議です。すごく。

――そういう意味では、ひとつひとつの出来事は偶然かもしれませんが、でもやっぱりそういう道に行くようになっていたんでしょうね。

こういう世界に入って、出会う作品作品で、自分にとって素敵な出会いがあったりするので、なんかこう、「出る作品」にすごく導かれているような感じがするんです。今年も『メリー・ポピンズ』(2018年3月~6月)に出て、『アラジンと魔法のランプ』に出て、その次は『トップ・ハット』(2018年11月~12月予定)っていうミュージカルに出るんですけど、もちろんオーディションも含めて、それに受かったり受からなかったりっていうのも、こう、やっぱり導かれてるな、とは思います、すごく。

――やっぱり、そういうご縁があったんでしょうね。

そうですね。

――最後に『アラジンと魔法のランプ』のお客様へ、メッセージをお願いします。

今回初めてのタイトルロールで、物語を引っ張っていく役割を担うっていうのは、僕自身初めての経験なんですけれど、大人も子供も楽しんでいただけるように、全身全霊で頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。

――有難うございました。

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

工藤広夢さん=撮影・伊藤華織

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“「水泳大会で予選落ちして落ち込んでいた時…」、工藤広夢インタビュー(下)” への 2 件のフィードバック

  1. にゃじ より:

    広夢くんが、一つ一つの質問に対して、とても丁寧かつ誠実に答えているなあという印象を受けました。

    言葉の柔らかさの中に、負けず嫌いな部分も滲み出るインタビューだなと思いました。

    出演作を楽しんでほしい、楽しむ!という気持ちも伝わり嬉しかったです。

  2. ちょび より:

    ひろむくんのダンスが大好きです。
    これからも応援しています。

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