木内健人さん&百名ヒロキさんのインタビュー後半です。『宝塚BOYS』『タイタニック』『ダブルフラット』と3作品続けて共演されているおふたりにお互いについてお話を伺いました。
――お互いについて伺う時間にしようと思うんですが。
百名:ふたり~?(笑)。
木内:恥ずかしいなぁ(笑)。
――『宝塚BOYS』から『タイタニック』『ダブルフラット』と、ほぼ半年間一緒ですよね。ご一緒されて3季節目に入っていきましたね。
百名:全部濃いね。
木内:濃いね~!
百名:最初から濃かったもんね。
――最初が『宝塚BOYS』でしたね。
木内:出だしが濃すぎた(笑)。
百名:しかも、team SEAは、僕らふたりだけが『宝塚BOYS』初出演だったもんね。
木内:そうだね。
――過去にも『宝塚BOYS』に出演されていたお兄さん組でしたね。
木内:BOYSは最高に楽しかった。
百名:最高に楽しかったね。つらいけど、楽しかったね。
木内:つらかった?
百名:俺、苦しかったよ? でも、楽しかった。ずっと満身創痍だったもん(笑)。
――当初の印象と、今の印象でお互いの印象は変化しましたか?
百名:基本的には、けんてぃーは最初の印象から変わってない。
木内:変わってないんだ。
百名:最初からフランクで。最初から「けんてぃーって呼んで」「何でタメ口じゃないの?」「タメ口でお願い!」って。
――4歳違いですよね。
木内:そうですね。
百名:『宝塚BOYS』の終わりまでは、一応敬語を使ってたんですが、『タイタニック』の稽古の始めも敬語を使ってたら、「もう、そろそろタメ口で」って。
木内:「もう、よくない?」って(笑)。『宝塚BOYS』やる頃には、『ダブルフラット』やるの決まってたんだよね。
百名:決まってたね。
木内:そういうこともあって、僕は早く距離を縮めたかったというのがあると思うんです。ヒロキは、もう見るからにいい奴って感じしてたから(笑)。
百名:いつも「嘘つき」って言うじゃん(笑)。
木内:それは冗談だろ~(笑)。
百名:冗談か、安心した(笑)。
木内:すぐ嘘つくんですよ。
百名:嘘じゃない。冗談だもんね。
木内:どうでもいい嘘をつくんです。
百名:どうでもいい冗談を言ってるの、俺は。
木内:百人聞けば、百人が分かる嘘をつく(笑)。
百名:僕は「百嘘くん」です(笑)。3作品一緒にやっていく内に色んなところも見えてきますが、根本は変わっていないところがすごいなと思います。
木内:俺、フランクマン?
百名:フランクマンだし、やっぱり「歌うめーな」とか、「かっけーな」とか。ラーメン奢ってくれるしね。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『宝塚BOYS』『タイタニック』『ダブルフラット』と3作続けて共演しての2人のエピソードなどについて話してくださったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■木内「ヒロキがヒロキデザインのTシャツをくれて、いくら?って聞いたら…」
■百名「『宝塚BOYS』は、団結しないとできない作品。あのメンバーはすごい」
■百名「けんてぃーは考えてる風に見えるけど、絶対感覚派だなと思います」
■木内「ヒロキは、めちゃくちゃ腹据わってる。僕は、緊張するタイプです」
■百名「『ダブルフラット』は久しぶりに踊る。楽しむところを観てもらえたら」
■木内「僕とヒロキだからできる、素敵な3人のキャストと5人でしか作れない空間を」
<ACTxDANCE『ダブルフラット』>
【東京公演】2018年12月26日(水)~12月30日(日) 赤坂RED/THEATER
チケットぴあ(予定枚数終了)
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1842144
<出演者など>
構成・演出・振付:小野妃香里
振付:舘形比呂一
出演:木内健人/百名ヒロキ/柴原直樹/宇月颯/月影瞳
<関連リンク>
junction -木内健人-
https://junction99.com/?page_id=157
木内健人 twitter
https://twitter.com/kentokinouchi
百名ヒロキ オフィシャルブログ「yuntaku」
https://ameblo.jp/hiroki-hyakuna/
百名ヒロキ twitter
https://twitter.com/100nahiroki
- 2019年以前の有料会員登録のきっかけ 2020年8月18日
- 「宝塚はあのままで。宝塚があるからこそ頑張れる」、宇月颯インタビュー(下) 2019年11月17日
- 「未来型航空機のキャビンアテンダント役」、『Live Airline』宇月颯インタビュー(上) 2019年11月16日
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※木内健人さんと百名ヒロキさんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは2019年1月19日(土)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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■木内「ヒロキがヒロキデザインのTシャツをくれて、いくら?って聞いたら…」
木内:そうなんですよ。ヒロキがヒロキデザインのTシャツをくれて、「いくら?」って聞いたら「お金いらない」って言い張るので、「ラーメン5杯奢ってあげる」って(笑)。
百名:あと4杯もある(笑)。
木内:ヒロキの印象は、僕が初めて見たのが『マタ・ハリ』で。
百名:俺の初ミュージカル(笑)。
木内:で、綺麗な顔してるじゃないですか。
百名:分かっちゃった?
木内:分かった。
――(笑)。
木内:それで『宝塚BOYS』の稽古をして、僕はモテない役で、ヒロキはモテる役で。
百名:遠くから見たら同じなのに、見た目。
木内:そんなことない。
百名:フォルム的に。よく間違えられるんですよ。
――そうなんですか?
木内:髪の毛が茶色いのと、あと何かちょっと…?
百名:体のフォルムも多分似てるんだと思う。
木内:肩幅広いんで。
――兄弟にぴったりですね(笑)。
木内:ヒロキは見た目が王子様みたいなのに、めちゃめちゃおもしろいし。『宝塚BOYS』の印象が強いんですが、成長速度がすごいです。僕らは1場から3場まで出ていて、ヒロキが出てくるのは4場からだったんです。稽古が始まって10日くらい、ヒロキは一切出番がなかったんですよ。
百名:ずっとみんなの稽古を見てた。
木内:それで散々(鈴木)裕美さんの演出を見ていて、皆が裕美さんから怒られてるという状況だったんです。それでヒロキが出てきたときに、速攻でダメ出しされて(笑)。
百名:「何言ってんの?」って(笑)。
木内:でも、稽古進んでいく内にどんどん自分のものにしていく感じがあって。初日の頃には別人みたいになってました。
百名:それが稽古ですから(笑)。
木内:ヒロキの飲み込みの早さや感覚の鋭さはすごいなと思います。
百名:ありがとうございます(笑)。嬉しいです。今回も頑張ります。
――次は『タイタニック』ですね。
百名:『タイタニック』は楽しかった。最初は、周りに知ってる人がいなかったので、ずっとけんてぃーの隣にいたんですけど。
木内:そうね(笑)。僕は何人か知り合いの方がいたので。でも、藤岡マサ(正明)くんもいたし。
百名:マサさんは筋トレ部長だから別。
木内:『タイタニック』はそこまでがっつり役的に絡むみたいなものは、あまりなかったですね。
百名:各々の仕事をちゃんと。
木内:各々の出番を全うする。
百名:階段を一緒に運んでね(笑)。
木内:どちらかというと、2人の関係性という意味では、『宝塚BOYS』の方がやっぱり強いです。あとは、『タイタニック』のときのヒロキが初大阪で。
百名:そうだね。初大阪だった。遠征が初だったんですよ。だから、すごく楽しみにしてたんです。皆、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンとかに行くのかなとか(笑)。でも、スケジュールもそんな余裕ないですし。行ってみたら、こんなに地方公演って疲れるんだと思いました。
木内:やっぱり、自分のベッドで寝られないからね。
百名:そう。きつかったー。大変だった。東京より大変だった。
――その初大阪で何か思い出はありますか?
木内:ラーメン食べて、寿司食べて、焼肉食べて。僕の部屋でUNOやって。
百名:やったね~。
■百名「『宝塚BOYS』は、団結しないとできない作品。あのメンバーはすごい」
――地方に一緒にいくと何か越えませんか? 絆が深まったり。
木内:それが、その前の『宝塚BOYS』で越えてまして。
百名:なんか次元がちょっと違うもんね。あのメンバーはすごい。
――なるほど。
百名:ストレートプレイだったことも大きいです。お芝居重視というか。
木内:やっぱり『宝塚BOYS』は内容自体が、ものすごい青春物語じゃないですか。皆でばかやって、皆で笑って、皆で最後に泣いて。
百名:あれは心に、刻まれるよね。
木内:やっぱりお兄さん方が僕たち後輩をまとめて引っ張ってくれているところがありました。兄弟感というか。
百名:前提が仲間と思っている人たちだから、けなし合いとか無駄なこともないし。
――団結力が半端ない感じですか?
百名:団結しないと、できない作品でした。
――逆にいえば、『宝塚BOYS』が何ぞやというのを知っているお兄さんたちがいたから余計に団結した?
木内:それはあるとは思いますね。特に義さん(東山義久さん)が。
百名:分かりやすく、色々説明してくれたもんね(笑)。かずさん(石井一彰さん)もすごい熱い方だった。
木内:その先輩たちが作ってくれた空気に、僕たちがちゃんと入らなければと思ってやっていました。
――観客側で思うのは、たとえば大作ミュージカルは、見せる美しさ的なものもあるじゃないですか。ご出演作でいうなら、『マタ・ハリ』『グランド・ホテル』などにはビジュアル的な美しさもある。でも、『宝塚BOYS』にはそういうのが一切ないですよね。
木内:ないですね。
百名:なかったね。泥臭い。
――そういうことに意識の違いはあるのかなと。
木内:あると思います。泥臭い分、いかに仲間を信用して反応していくかみたいな。だから多分、自分が何かをやらなきゃというよりは、皆のために頑張ろうと。
百名:自然にそうなっているからね。
木内:だから自然と泣けたよね。
■百名「けんてぃーは考えてる風に見えるけど、絶対感覚派だなと思います」
――そういう2作品を経て『ダブルフラット』はどうでしょう?
木内:やりやすいよね。僕らの関係性はできているので。それは先日、小野さんからも「役作りも大事だけど、ふたりの関係性はそのままでいいから」と言われました。
――そのままというのは、リアルなふたりということ?
木内:ヒロキがボケて、僕がつっこむみたいな。ヒロキ自体が感覚派だもんね。
百名:そうかな。めっちゃ考えてるつもりだよ?
木内:考えてる人はそうは言わない(笑)。
百名:文学少年のつもり(笑)。もっと知的な人に。
木内:なりたいの?
百名:なりたい、なりたい。
木内:それはないものねだりだよ。
百名:青芝?
木内:そうそう、青芝。
――隣の芝生は青い、ですね。「感覚派だね」と言われたことは、ありますか?
百名:言われたことないです。ちゃんと考えてる人だって思われてると思ってました。
木内:考えてないとは言ってないよ? それよりも感覚のほうが勝つのはすごいなって話。
百名:ホント?
――木内さんは、ご自身は考えるほうだと思います?
百名:けんてぃーは違う! 逆に、けんてぃーは考えてる風に周りから見えるんですけど、絶対感覚派だなと思いますもん。
(一同笑)
百名:だから、俺は考えてないようで考えてる人だ。逆なんだと思う。
木内:うっそだ~!
百名:ホンマに。
木内:俺、感覚派じゃないよ(笑)。でも、ふたりのこの関係性はそのままでいきたいですね。特に前半はすごく楽しいシーンが多いので。
――兄と弟という感じですか?
木内:兄弟って感じもしないよね。
百名:双子に近いよね。
木内:そうそう! 僕ら年齢は4つも離れていますが、僕もヒロキをすごく頼っちゃうので。
百名:うれしいこと言うじゃない、あなた。
■木内「ヒロキは、めちゃくちゃ腹据わってる。僕は、緊張するタイプです」
――どういう時に頼っているんですか?
木内:やっぱり、めちゃくちゃ腹が据わってるんですよね。僕は、すごく緊張するタイプなんです。稽古場では飄々としてても本番となると、めちゃめちゃ動揺する。
――百名さんは本番に強い?
木内:めちゃめちゃ強いです。
百名:本番に合わせて稽古してるから。
木内:(笑)僕もいざ始まれば大丈夫なんですが、舞台袖の中とかずーっと吐きそうになってますから。
百名:そう思うと、2作品共演していますが、どっちも忙しかったから、舞台袖でけんてぃーを見たことがない。
木内:あんまりないね。
百名:『タイタニック』もずっと着替えてるし。
木内:『宝塚BOYS』はずっと出てるもんね。
百名:『タイタニック』もずっと出てた。
――ちなみに百名さんは、舞台袖ではどういうタイプですか?
百名:緊張しないためにふざけたりするのかな。『タイタニック』のときは、ふざけてました。
木内:ふざけるというか、ゆる~く居たよね。
――じゃあ、出番まで緊張しているということはない?
百名:でも、自分の歌があるときはすごく緊張しました!
木内:(笑)。
百名:自分が目立つとなると気負いします。
木内:「歌わなきゃいけない」とかね。
百名:見せ場となると。
木内:でも、それを感じさせないよね。
百名:ホント?
――逆に見せ場だと思わなければ、そこまで緊張してない?
百名:それはいいのか、悪いのかはわかりませんが。自然とそうなっちゃいます。
――力を抜けるときには、抜いているってことでしょうか。
百名:そうかもしれないです(笑)。
――コントロールできてるってことですよね。
百名:舞台によるかもしれないです。『タイタニック』は毎回違うシーンだから、毎回切り替えるためにと思ってたんですが、『宝塚BOYS』はずっと出たまま進んでいくので、何も考えませんでした。
木内:確かに『宝塚BOYS』は緊張しなかったですね。始まったら、もう。
百名:いつの間にか泣いてるからね。
木内:止まらないので。ずっと出ていますし。
百名:『タイタニック』は逆にシーンごとに切り替えないと、違う役だから。
木内:そうだね。
百名:今回も舞台に出たらノンストップじゃん?
木内:多分緊張しない。始まる前はやばいと思いますが。
――百名さんは、木内さんのその姿を今回初めて見るんですね。
百名:でも今回も舞台袖で一緒になることはないかな。一緒に出てるか、けんてぃーが出てるときは、僕がはけてる。
――狭い楽屋で分かるかもしれない。
百名:団結が生まれる楽屋なんですよ。
木内:これ以上、団結力が生まれたらどうなるんだよ。
百名:大変だよ、もう。
木内:一緒に住むしかないぞ。
――(笑)。
百名:一緒にカウントダウンライブしよ(笑)。
木内:そのまま31日までやっちゃう?(笑)。
百名:打ち上げしてから、そのまま(笑)。
■百名「『ダブルフラット』は久しぶりに踊る。楽しむところを観てもらえたら」
■木内「僕とヒロキだからできる、素敵な3人のキャストと5人でしか作れない空間を」
――そのまま年を越して、ずっと初日の出まで一緒とか(笑)。ざっくばらんに、いつものおふたりのモードままお話してくださったインタビューでしたが、「おふたりはそんな感じの仲なんだな」と伝わっただろうと思います。最後に読者の方にメッセージをお願いします。
百名:今年最後の観劇納めになると思うので、それにふさわしいように頑張る所存でございます。もしよろしければお越しください。生でしか表現できないダンスもありますし、百名ヒロキも久しぶりに踊るので、楽しむところを観てもらえたらと思います。楽しんでおります。けんてぃーと百名でした(笑)。
木内:(笑)。今の僕とヒロキだから表現できる、ふたりの兄弟。そして、素敵な3人のキャストと5人でしか作れない空間を皆さんと共有できればいいなと思っているので、ぜひ劇場にお越しください!
※木内健人さんと百名ヒロキさんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは2019年1月19日(土)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
お二人とも大変将来有望な俳優さんでいらっしゃいますが、なかなか市場に流通する雑誌等には掲載がされませんので、こういった場所で取り上げて頂き嬉しく思います。
公演は終了しましたが、見た目も雰囲気もよく似ているお2人からはまるで本当の兄弟であるかのような絆が感じられて、夏の宝塚BOYSから3作品連続の共演が終わってしまい一抹の寂しさを感じています…。
ミュージカル関係者各位様には是非この2人に注目して頂き、数年後には再びこの2人を主軸においた作品を、今度はもっと大きな劇場で上演して頂けたら最高ですね。
木内さんはもっともっと自分に自信を持って頂き、すぐにでももっと大きな舞台に立つチャンスがあったらなぁと思いますし、百名さんは見た目の良さ・すでにある知名度を生かしつつ、さらに技術的にレベルアップできたらお2人が今後のミュージカル界を牽引する大スターになるのも夢ではないと思います♪
木内さんと百名さんの息のあったご様子がよくわかり、また、ダブルフラットの見所がかいつまんで書かれていたので、開演が楽しみで仕方なかったです。そして、タイタニックや宝塚ボーイズの事も話されていて、裏話が聞けた!と、とても嬉しい内容でした。お写真も自然なお二人の姿でとても素敵でした。ありがとうございました。
これからも、自然な俳優さんのお話が聞きたいなと思いました。