単純明快、スカッと楽しいアクションステージ、宝塚花組 『MY HERO』公演

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

宝塚歌劇花組のアクションステージ『MY HERO』が、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演されています(4月10日まで)。主演は花組の芹香斗亜(せりか・とあ)さん。単純明快なストーリーで、スカっと楽しい、素敵なアクションステージでした。

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

特撮ドラマのヒーロー「MASK☆J」のスーツアクター(顔を出さない俳優)として活躍した父をもつ主人公、ノア・テイラー(芹香斗亜、せりか・とあ)。ノアは全米1の人気若手俳優で、映画「MASK☆J The Mivie」の主演も控えていました。そのノアが演じる「MASK☆J」のスーツアクターを務めるのが、ノアの父、ハル・テイラー(綺城ひか理、あやき・ひかり)に憧れて俳優になった妹思いのテリー・ベネット(鳳月杏、ほうづき・あん)。ノアは父やテリーが顔が出ない俳優として一生懸命頑張ることが理解できません。うわべだけは順風満帆な日々を送るノアでしたが、致命的なスキャンダルが露呈し、主役を降ろされ、事務所の社長にも見放され解雇されてしまいます。そして、映画「MASK☆J The Mivie」の主演をテリーがすることになります。

そんな時、ちょっと派手でイタそうに見える自称元アイドルで、テニスプレーヤーと名乗るクロエ・スペンサー(朝月希和、あさづき・きわ)に出会い、借金を返してあげる代わりにマネージャーになってもらうことになります。でもクロエがようやく取ってきた仕事は、パッとしないものばかり。さらに、顔の出ないスーツアクターとして「MASK☆J」を演じるという仕事が入ってきます。最初はスーツアクターの仕事を拒否するノアですが、「MASK☆J」のファンだという車椅子の学生、マイラ・パーカー(音くり寿、おと・くりす)と出会い、ノアの気持ちは少しずつ変わってゆきます……。

<宝塚歌劇花組・アクションステージ『MY HERO』>
【東京公演】2017年3月16日~ 3月23日 TBS赤坂ACTシアター(この公演は終了しています)
【大阪公演】2017年4月2日~ 4月10日 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

<関連サイト>
宝塚歌劇 アクションステージ『MY HERO』 http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2017/myhero/
梅田芸術劇場 アクションステージ『MY HERO』 http://www.umegei.com/schedule/600/

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■ヒーローそのもの、スラリとした抜群のスタイルでオーラを放つ芹香斗亜

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

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■切れ長の目元でカッコよく、色気たっぷりの二枚目を見せてくれた鳳月杏

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■明るいマネージャーを朝月希和が好演、音くり寿は大事な役どころを熱演

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■元気すぎるシルバーホームの元戦隊ヒーローたち、冴月瑠那らが個性的に

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

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■間の取り方や表情が抜群の天真みちる。出てきただけで笑ってしまいます

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

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■ヒーローそのもの、スラリとした抜群のスタイルでオーラを放つ芹香斗亜

スクリーンに映画のような映像が映し出される演出から始まります。六角形モチーフの、ポスターと同じポップでカラフルな幕。ノア・テイラー役の芹香斗亜(せりか・とあ)さんが登場し、背が高くスラリとした抜群のスタイルで主演ヒーローのオーラを放ちます。二枚目もコメディ部分も、常にカッコいい芹香さんでした。

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■切れ長の目元でカッコよく、色気たっぷりの二枚目を見せてくれた鳳月杏

本当はイヤな奴であるノアの、スーツアクターを務めていたのがテリー・ベネット役の鳳月杏(ほうづき・あん)さん。切れ長の目元が特徴的で、少し陰がある役どころが、色気のある鳳月さんをより一層カッコ良く、興味をそそるものにしてくれます。『MY HERO』では、最後まで二枚目の鳳月さんをみることができました。

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■明るいマネージャーを朝月希和が好演、音くり寿は大事な役どころを熱演

ちょっと派手でイタそうに見える自称元アイドルで、テニスプレーヤーと名乗るクロエ役の朝月希和(あさづき・きわ)さん。ちょっと抜けてそうだけど、かわいくって、明るくって、一途に頑張るクロエ。朝月希和さんの好演で、女性のみんなが「あんな女性好きだな」と思えるような素敵なマネージャーになり、主人公ノアとマネージャークロエのハッピーエンドでも良いなぁと思うほど。

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

ノアと惹かれあう車椅子の学生、マイラ・パーカーを演じた音くり寿(おと・くりす)さんは、天真爛漫ながらも主人公の気持ちを変えてゆく大事な役どころを熱演していました。遊園地のヒーローショーのシーンで登場するお姉さんも裏表のある面白いブッ飛んだキャラクターで、それを熱演するのが美花梨乃(みはな・りの)さん。美花さんは、スキャンダルの原因となる愛人役でもあったのですが、二役ともアクが強く魅力的でした。

■元気すぎるシルバーホームの元戦隊ヒーローたち、冴月瑠那らが個性的に

シルバーホーム「ネバーネバーランド」のボランティアをする車椅子の学生マイラ(音くり寿、おと・くりす)に運命的に出会います。シルバーホームには、伝説の元5人戦隊ヒーロー「ゴールド・ファイブ」も入所していて、リーダーレッド(レッド・ウォーリアー役)に冴月瑠那(さえづき・るな)さん、ブルー(ブルース・プリング役)千幸あき(ちゆき・あき)さん、グリーン(グリーン・ベレー役)高峰潤(たかみね・じゅん)さん、ピンク(モモコ・グレース役)のお色気おばあさんに鞠花ゆめ(まりか・ゆめ)さん。あと「どこから声が出ているのか」と面白かったのがイエロー(キミー・イエロー役)の夏葉ことり(なつは・ことり)さん。記憶をなくした老人に和海しょう(かずみ・しょう)さん。1人1人の個性が強すぎるほどのシルバーホームの元気な老人達です。

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■間の取り方や表情が抜群の天真みちる。出てきただけで笑ってしまいます

シルバーホーム「ネバーネバーランド」を自分のものにしようと画策するのが謎の新興企業「スマイルカンパニー」。スマイル・スマイリー会長に天真みちる(てんま・みちる)さん、会長夫人に乙羽映見(おとはね・えみ)さん、息子に矢吹世奈(やぶき・せな)さん。悪役だけど、おもしろく憎めない一家で、特に天真みちるさんや間の取り方、セリフ後の表情などが抜群で、最後は天真さんが出てきただけで笑ってしまいました。そして、なんと、スマイル・スマイリーの正体は……。

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

アクションステージ『MY HERO』公演より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

ノアは終盤、父の再婚相手だった育ての母メイベル(芽吹幸奈、めぶき・ゆきな)とも分かり合うことができました。メイベルは入院中という設定もあり、芽吹さんの歌声はどこか儚げで優しい、安心感のあるものでした。

単純明快なストーリーで、最後はスカっとハッピーエンド。書ききれないほどに1人1人のキャラクターも濃く、素敵な花組の未来を想像することができるアクションステージでした。

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