YouTubeで学ぶ英語:(26)『ワンダー 君は太陽』に学ぶ優しさと強さ

「Wonder (2017 Movie) Official Featurette」のYouTube動画サムネイルより

児童書「Wonder ワンダー」は、全世界で800万部を越えるベストセラー小説。2017年に映画化され、今年6月、日本でも映画『ワンダー 君は太陽』として公開が始まっています。スターウオーズが大好きな10歳のオギーは、どこにでもいそうな男の子。彼の1年を描いた物語はなぜ、これほど人の心をつかんだのでしょうか。映画のタイトルでもある「wonder」という単語は、「驚嘆する」「不思議に思う」という動詞、「奇跡」「驚異」などの意味の名詞、「wonder boy 神童」などで限定的に使われる形容詞です。日本語字幕つき映画の中では、「奇跡」と訳されていました。

映画『ワンダー 君は太陽』公式サイト掲載のYouTube動画サムネイルより

映画『ワンダー 君は太陽』公式サイト掲載のYouTube動画サムネイルより

こちらは、映画製作・配給会社「Lionsgate」のYouTubeチャンネルで公開されている動画「Wonder (2017 Movie) Official Featurette – Julia Roberts, Owen Wilson, Jacob Tremblay」です。

最初に、主人公オギーによる映画のナレーションが少し入ります。

  1. My name is Auggie Pullman.  僕の名前はオギー・プルマン。
  2. I know I’m not an ordinary 10-year-old kid. 自分が「普通の」10歳の子どもじゃないことは分かってる。

ではどんなふうに「普通じゃない」のか。46秒からの、オギーを演じた俳優ジェイコブ・トレンブレイ君の説明を聴き取ってみてください。(※指定部分だけを繰り返し再生する時は、パソコンのF5 キーを押すなどして、再読み込みしてからYouTubeを再生してください)

  1. It’s about a boy with a craniofacial syndrome.
  2. これは、頭と顔に症状が出る病気の男の子の物語なんだ。
  3. And how (  1  )it is for him to have friends and be (  2  ) by other people. その子にとって友だちを作るのがどんなに難しいか、他の人に受け入れてもらうのがどんなに大変かについてのお話だよ。

*craniofacial (形)頭と顔に関する cf. cranio 頭蓋の +  facial  顔面の

「ワンダー」は、染色体の異常による先天性疾患で顔面などの骨の形成が上手くいかず、頬の骨の不形成や、垂れ下がった目など顔に特徴が出るトリーチャー・コリンズ症候群をもつ少年が主人公なのです。手術を繰り返し、目が見えるようになり、耳が聞こえるようになり、整形手術も何度も受けて、ようやく学校に行く準備ができた10歳の少年は、どんな1年を過ごすのでしょうか。

外見のことでいじめられ落ち込むオギーに、ジュリア・ロバーツさんが演じる母親イザベラはどう言っていますか?聴き取ってみてください。

  1. You are not (  3  ) あなたは醜くなんかないわ。
  2. And anyone who (  4  ) to know you will (  5  ) that.   あなたをよく知ろうと思ってくれる人なら誰でも、すぐ分かることよ。

愛されて育ったオギーは、賢くて素直で、ユーモアのセンスもあります。オギーをよく知るようになったジャックは、オギーは最高の友だちだと感じるようになりました。ジャックとオギーのセリフを聴き取って下さい。

  1. Jack  :  Have you thought about having (   6   ) (      7  ) ?  整形手術を受けようとか考えたことある?
  2. Auggie  :  Dude, this is after (   6   ) (      7  ) It takes a lot of work to (   8    ) this good.   おいおい、整形手術はもう受けてるんだよ。こんなにカッコよくなるにはずいぶん手間がかかってるんだ。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には聴き取りの答えと解説、原作本作者R.J.パラシオさん、母親役のジュリア・ロバーツさんのインタビュー部分のスクリプトを掲載しました。また、原作者が本を書くきっかけになった、ナタリー・マーチャントさんのソロデビュー曲「Wonder」のYouTube動画を紹介しています。この曲は、ナタリー・マーチャントさんが障がい児の施設でボランティアをしていた時に作った曲です。ぜひご覧ください。

<有料会員限定部分の小見出し>

聴き取りの答えと解説

原作者と出演者のジュリア・ロバーツさんらのインタビュー部分のスクリプト

■原作者が本を書くきっかけになった、ナタリー・マーチャントさんの曲「Wonder」

<関連サイト>
Wonder – Official Movie Site
http://wonder.movie/
映画『ワンダー 君は太陽』公式サイト(キノフィルムズ)
http://wonder-movie.jp/
映画『ワンダー 君は太陽』劇場情報
http://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=wondergekijo

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聴き取りの答えと解説

  1. 1.hard
  2. 2. accepted
  1. It’s about a boy with a cranial- facial syndrome. And how hard for him to have friends and be accepted by other people.
  2. 1行目のabout ~~に続いて、It’s about how hard for him to have friends and it’s about how hard for him to be accepted by other people.  という構造です。 「これは~~についての物語です」の~~の部分が3つあるわけです。
  1. これは、頭と顔に症状が出る病気の男の子の物語なんだ。
  2. これは、その子にとって友だちを作るのがどんなに難しいかについての物語なんだ。
  3. これは、その子には他の人に受け入れてもらうのがどんなに大変かについての物語なんだ。
  1. 3. ugly
  2. 4. cares
  3. 5. see
  1. You are not ugly. And anyone who cares to know you will see that.
  2. care to +動詞の原型   ~したいと思う  cf.  care for +名詞 ~をいつくしむ、気にかける
  1. 6. plastic
  2. 7. surgery
  3. 8. look
  1. Jack  :  Have you thought about having plastic surgery ?
  2. Auggie  :  Dude, this is after plastic surgery.  It takes a lot of work to look this good.
  3. plastic surgery  整形手術、形成外科手術  cf. 手術を受けるという動詞には、have 以外にundergo があります。例:I have several surgeries / I undergo several operations  何度か手術を受ける

原作者と出演者のジュリア・ロバーツさんらのインタビュー部分のスクリプト

  1. 作者:I was with my two kids in front of an ice cream store and we had a very close encounter with a child who had a very severe facial deference.  That night, Natalie Merchant’s song ” Wonder” came on the radio. And what had happened earlier in the day just kind of clicked for me and I thought ” Okay, I’m gonna write a book and it’s gonna called Wonder and it’s going to be about what must be like to have to face the world everyday that doesn’t know how to face you back. “
  2. 監督:Wonder is taught in all these schools all across the world.
  3. 俳優:I loved it.  I read it with my kids. They all loved it. She did something really beautiful and creative that we all benefit from.

作者の話が少し難しいかもしれませんが、何度も聴いて、スクリプトを参考に意味をとってみてください。分からないところがあれば、コメントで質問して下さればお答えします。

■原作者が本を書くきっかけになった、ナタリー・マーチャントさんの曲「Wonder」

原作者がアイスクリームショップで出会った子どもは、オギーのような子どもだったようです。その夜ラジオから聞こえてきたのが偶然にも「ワンダー」という曲。この曲が、本を書くきっかけになり、タイトルにもなったわけです。Wonderは、ナタリー・マーチャントさんのソロデビュー作だそうです。障がい児の施設でボランティアをしていた時に作った曲とのこと。YouTubeで歌もチェックしてみて下さいね。

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