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一段ずつ高さが違う階段もスイスイ昇り降り、リフト車いす

筆者: 松中みどり 更新日: 2015年4月18日

インテックス大阪で開かれた「バリアフリー2015」、レポートの2回目は近鉄スマイルサプライ株式会社の出展した移動用リフト「トランサポータ」を紹介します。

近鉄スマイルサプライは、2000年1月設立、「バリアフリー2004」から参加されていて、福祉用具のレンタルや販売、ヘルパー派遣などの介護サービス、高齢者向け住宅事業を行っている会社です。今年も福祉車両、車いすなどの移動機器などを中心に展示したインテックス大阪4号館で、ブースをもっておられました。一段ずつ高さが違う階段を使って、デモンストレーションをしていたのがこの「トランサポータ」、なめらかで軽々とした動きに目が留まりました。

安定した動きの秘密は、車体にあるセンサで 、傾きや段差との間合い、昇降ブレーキのタイミングなどをチェック、安全な昇降を行える仕組みです。映像を見るとわかると思いますが、階段を上がるときには円弧状のフットが伸びてきて段に接地、車体を持ち上げ、上段へ。タイヤが着地するとフットは元の位置に戻ります。降りるときはこの逆の動きをするわけです。また、車体が段差から離れている時や傾きが正常でない時は、センサが働き昇降動作に移らないので安心です。

操作をしていた近鉄スマイルサプライの柳原佳美さんに「どうぞ座ってみてください」と促されて筆者も体験。安定感のある乗り心地に驚きました。人が乗れば、どうしてもフラフラしたり、一段一段上下動があったりするのでは・・・と予想していたのに、うれしい驚きでした。「トランサポータ」の利用に際しては、テクノエイド協会認定の安全指導員による操作指導が必要とのことでしたが、それにしても、全く怖さを感じませんでした。

平地では、通常の介助用車いすと同じように、後ろから介護者が押して進みます。階段で使用した昇降ハンドルは短く収めることができます。つまり、移動用のリフト(電動)と車いす(手動)が一体なので、いちいち乗り換える必要がなくて便利なのです。

段差があっても介護者ひとりで大丈夫、ということは、エレベータを探して遠まわりしたり、周囲の人に助けを求める必要がないということです。車いすでの外出がもっと気軽になりますね。製品を開発した株式会社 TSテクノロジのホームページにはこう書いてありました。

『TSテクノロジ は、「信頼と安全の技術」 をモットーに、社会のニーズに応える福祉機器を作っています。21世紀は、これまで以上に、人と自然に適応する技術が大きな課題になります。トランサポータが、これからも日々安全に、介助のお役に立つことを願っております』

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<筆者プロフィール>松中みどり(まつなか・みどり) フィリピン支援ボランティア/英語講師/ライター 初めて行った外国がフィリピンで、以来かの国の人々の明るさ温かさに魅せられ、様々なNGOや支援活動に関わる。1994年からは山岳先住民アエタの教育支援主宰。コミュニケーションツールとしての英語を各地で教えている。動物好きの自称「ケモノバカ」。飼い猫は黒猫で親バカ度も加速中。 ⇒松中みどりさんの記事一覧はこちら

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