「レムが自然と出て来る」「リュークも月も感覚は同じ」、『デスノート THE MUSICAL』濱田めぐみ・浦井健治(上) | アイデアニュース

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「レムが自然と出て来る」「リュークも月も感覚は同じ」、『デスノート THE MUSICAL』濱田めぐみ・浦井健治(上)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2025年11月29日

『デスノート THE MUSICAL』が、2025年11月24日(月・休)から2026年12月14日(日)まで東京建物BrilliaHALL(豊島区芸術文化劇場)で、12月20日(土)から23日(火)までSkyシアターMBS(大阪)で、2026年1月10日(土)から12日(月・祝)まで愛知芸術劇場 大ホールで、1月17日(土)と18日(日)に福岡市民ホール 大ホールで、1月24日(土)と25日(日)に岡山芸術創造劇場ハレノワ 大劇場で上演されます。2015年の日本初演から10年となる今回、日本では4度目の上演となります。海外での上演なども重ねてきて、同時期に台湾でのコンサート版の上演も予定されています。記念公演となる今年は、初演オリジナルキャストである浦井健治さんと濱田めぐみさんが8年ぶりに帰ってくるなど、話題もつきません。

アイデアニュースでは、リューク役を演じる浦井健治さん、レム役を演じる濱田めぐみさんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。「上」では、稽古のこと、栗山民也さんとのお話、この作品に改めて取り組まれるにあたって感じられていること、4回目の上演だからこその作品の完成度についてのお話などをご紹介します。「下」では、夜神月役のお二人加藤清史郎さんと渡邉蒼さんについて、『デスノート』の13巻についてのお話、弥 海砂役の鞘師里保さんについてのお話、楽曲について、レムのソロ曲「愚かな愛」について、栗山さんの言葉を踏まえてお二人がそれぞれ感じられているこの作品の核となる部分などについて伺ったお話を紹介します。

(写真右から)濱田めぐみさん、浦井健治さん=撮影・NORI
(写真右から)濱田めぐみさん、浦井健治さん=撮影・NORI

ーー稽古の様子をお聞かせください。

浦井:今日から栗山さんが入られて、稽古を楽しんでくださっていたようなので良かったです!

濱田:ニコニコしてたよね。この方向でいいんだって、ちょっとホッとするよね。

浦井:もう4度目の公演なので、栗山さんが合流される前の段階で、(演出補の)豊田めぐみさんと全幕をあたっていたんです。そこからの栗山さんとの立ち稽古開始という流れでした。ここから答えを、ノートをたくさんいただく期間になりますが、初演ではないので、やはりつかむ感覚が速いですね。 

濱田:そうだね。

ーー前回上演時に拝見して、なんてよくできた、いろいろな意味で完成された作品なんだろうと思いました。 

浦井:それ、めぐがよく言ってる。

濱田:確かによくできてますよ。

ーー「よくできてるなぁ!!!」って唸っちゃったんです。

濱田:私も! 

浦井:一緒一緒!

濱田:私は一幕にはほとんど出ていないのですが、見ていると、「本当によくできてる……」って、思ってます。うまい具合にパズルがハマっていますよね。

浦井:伏線もありますし。

濱田:本当に。

ーー今回は、新旧キャストが混ざった皆さんですね。 

浦井:栗山さんが、「2025年バージョンを作る気はない」と仰っていて。作品を信用して大切にしているからこそ、これまでのものを踏襲しながら作るというニュアンスだと思うのですが、それはやはり、初演・再演の濱田めぐみがいてくれるからこそで、栗山さんの中に、絶対に間違いないという思いを持っていらっしゃるのかなと感じました。イチからゼロを作るのではなく、10周年のデスノートを、今までの総括というか、いいとこ取りみたいなイメージなのかなと思ってますね。

ーー濱田さんは、久しぶりにカンパニーの中に入られて、いかがですか?

濱田 :「愚かな愛」など、曲によっては、たまにコンサートで歌ったりしていましたが、セリフや他の歌はどうなんだろうと思っていたんです。いざ取り組んでみたらすごくしっくりきました。8年ぶりにレムとしての筋肉を動かすのですが、やり慣れているポジションがあるから、「スコン」っとはまる居場所があるというか。だから、前回、前々回と、レムの役作りという意味では、相当自分の中に掘り込んで作っていたんだなと改めて思いました。

そうなってはいけない役や、あえて軽いテイストが望ましかったりと、いろいろなタッチの役がありますが、レムに関しては、神経、魂まで研ぎ澄まして取り組んでいた感覚ですね。まさかまた機会があるとは思っていなかったので、封印したわけじゃないですが、ちょっとこう……熨斗をつけて、「えーいっ!どうぞ!」って感じだったんですが(笑)。 

浦井:ハハハ! 

濱田:引っ張り出してきたら、「あら、なんかしっくり来る」みたいな。

浦井:歌詞もセリフも、レムでしかない。

ーーでは、呼び起こすというよりは、自然と出てくる感じですか?

濱田:自然と出てきます。健治も、スタッフさんも、馴染みのみなさんとの環境なので、波動も全部カチッとハマっています。そうなると、栗山さんが以前、私を見てつけてくださったレム的な演出を通らざるを得ないというか。

ーーそれは死神という役の特殊性でしょうか?

浦井:それはやはり。……死神界が必要なんです(笑)。その空気の圧を経験している人と、していない人。それはやっぱり違っていて。

濱田:そうだねぇ……。

浦井:僕は月としてその場にいたので、その圧みたいなものを経験させていただいているんです。本当に貴重で、役が変わったからこそ感じることも多く。「ああ! この空気の重さなのね!」という圧があって。例えばリューク、レム、月の3人の場面で、自分の役が担う圧はこのぐらい必要だというところが分かっているからこそ、埋められるところもありますね。

ーー浦井さんは夜神月という人間から、リュークという死神に役が変わりましたが、景色や感覚はあまり変わらないですか?

浦井:実は不思議なことに同じなんです。もちろん受け合うものは全然違いますが、やはり初演・再演の景色を見ているので、栗山さんとのノートとか、それぞれの役に対する愛とかも、自分の中では一つ超えたところで経験しているのだなという感覚ですね。

だからリュークであれ、月であれ、役が変わったとしても似た感覚を持っているから、「取り憑かれた」「取り憑いた」みたいなところがあります。大場つぐみさんの原作にもある、そういうニュアンスも今回は取り込めますし、実は前回もやっていて。

ーーそうなんですね。

浦井:2幕になるにつれて、精神的に浸食されていって、人間は死神のように殺しをやってはいけないという、戦争への比喩というか、風刺のようなものを演劇的にも感じていました。8年ぶりに、この『デスノート』に触れると、栗山さんもおっしゃっていましたが、今はデスノートの世界を超えた現実になってしまっているから、その超えてしまった世界でこの作品を上演する意味があると。そうなると、月であれリュークであれ、受け負うのはやはり、死の重さなのだと思います。

ーー再びこの作品が上演されるにあたり、栗山さんといろいろお話しされているんですね。他にも作品のことなどお話しされていますか?

浦井:「みんなでご飯に行こう!」みたいな。めぐが栗山さんに、直々にご飯行きましょうって(笑)。

濱田:「行きましょう!」って。

ーー栗山さんは、皆さんとご飯に行かれる方なんですか?

浦井:濱田めぐみだからですよ(笑)。

濱田:行かないの?

浦井:強いカードなの(笑)。

濱田:そうなんだね。プロデューサーと栗山さんが話している中で、「じゃあ稽古中に行きましょうよ。健治も行こうよ、行こ!行こ!」と話したから、結構みんなで行く方なのだと思ってました。行きたいね。

浦井:栗山さんは、みんなでお話しするのが好きな方なんですが、お忙しいですし、お手紙を渡すだけみたいになって、次の現場にすぐに向かわれることが多いですね。あとはなんといっても栗山さんは巨匠ですし憧れですから、なかなか言える人もいないかなと。キーヨ(今井清隆さん)とか、めぐが言ってくれるから、僕も19歳くらいからお世話になっていますし、息子のように「健ちゃんも行くならおいでよ」みたいな感じに思ってくださっているのかなと思います。

濱田 そうだったんだ……。

浦井:そうなの(笑)!

濱田:みんなでわちゃわちゃとするのが好きだから「健治も一緒にご飯行きましょうよ」と話していて。でも、相当レアなこと?

浦井:レアなんだよ。

濱田:じゃあ絶対にどこかで。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、この作品に改めて取り組まれるにあたって感じられていること、4回目の上演だからこその作品の完成度についてのお話などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。インタビュー「下」では、夜神月役のお二人である加藤清史郎さんと渡邉蒼さんについて、『デスノート』の13巻についてのお話、弥 海砂役の鞘師里保さんについてのお話、楽曲について、レムのソロ曲「愚かな愛」について、栗山さんの言葉を踏まえてお二人がそれぞれ感じらているこの作品の核となる部分について伺ったお話などインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■浦井:僕らが端っこでドスンと、真ん中ではキーヨが構えてくれる 濱田:若いみんなは思いっきりやってと

■浦井:今までのリュークより活発でもいいと 濱田:セリフが入っているから、気持ちに余裕や楽しめるところも

■濱田:音響さんが、レムがノートを握る動きで「チッチッチ」という音を入れたと 浦井:しっくりくる

■浦井:死神とか鬼とか、2.5次元作品と言われるものの先駆者としての『デスノート』

<『デスノート THE MUSICAL』>
【東京公演】2025年11月24日(月・休)~12月14日(日) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
【大阪公演】2025年12月20日(土)~12月23日(火) SkyシアターMBS
【愛知公演】2026年1月10日(土)~1月12日(月・祝) 愛知県芸術劇場 大ホール
【福岡公演】2026年1月17日(土)~1月18日(日) 福岡市民ホール 大ホール
【岡山公演】2026年1月24日(土)~1月25日(日) 岡山芸術創造劇場 ハレノワ 大劇場 
公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/deathnote2025/

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濱田めぐみさん=撮影・NORI
濱田めぐみさん=撮影・NORI

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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