関西で、大学生や新社会人ら若者によるミュージカルの上演活動が活発になっています。
大阪大学「みーあキャット」、大ホールで無料公演
2018年4月に結成された大阪大学ミュージカルサークル「みーあキャット」は、2025年7月12日に兵庫県池田市内の池田市民文化会館アゼリアホール(大ホール)で『ポーの一族』(原作:萩尾望都「ポーの一族」、脚本:小池修一郎、宝塚歌劇作品)を上演。著作権法第38条1項による無料公演とはいえ、みーあキャット公演史上最大となる定員1,066人の大ホールを満席にした総合力に驚きました。


みーあキャットは、2025年12月21日(日)に大阪府四條畷市内の四條畷市民総合センター市民ホールで、ミュージカル『DEATH TAKES A HOLIDAY』(Book by Thomas Meehan and Peter Stone / Music and Lyrics by Maury Yeston Based on the dramatic play by Alberto Casella and rewritten for the American stage by Walter Ferris and originally produced by the Messrs. Shubert 潤色・脚色/ 生田 大和 宝塚歌劇作品)を無料上演します。
京都大学「カーテンコール」、設立1年半で大作を無料上演
京都では、2025年7月6日に京都市内の京都市東部文化会館ホールで、京都大学ミュージカルサークル「カーテンコール」が、『WICKED』を無料上演。2023年11月に設立してからわずか1年半で、長時間の大作をここまで高い完成度で再現したのは、すごいことだと思いました。


カーテンコールは、2025年度冬公演として『アナスタシア』を無料上演する予定です。
劇団ユメノイト、無料上演からオリジナル作品の初上演へ
大阪大学ミュージカルサークル「みーあキャット」の創設メンバーらが、大学を卒業して新社会人となってからもミュージカル上演を続けようと2022年に設立した「劇団ユメノイト」は、2025年1月26日に兵庫県西宮市内のなるお文化ホールでミュージカル『GREASE』を無料上演。ボロボロの車が一瞬で真新しい車に変身するなど、大道具の使い方が目を引きました。


劇団ユメノイトは2025年10月12日(日)と同13日(月・祝)には、大阪府豊中市内の豊中市立ローズ文化ホールで、初のオリジナル作品『フィアラの歌』を有料上演します。
前売の電子チケットは、ここをタップすると購入できます。
劇団空ノ音、3作目のオリジナル・ミュージカルを上演へ
また、 大阪大学ミュージカルサークル「みーあキャット」から2022年に生まれたもうひとつの団体「劇団空ノ音(SORAnote)」は、2024年12月8日に2作目のオリジナル・ミュージカルとなる『クレシダとトロイラス』を池田市民会館(アゼリアホール)小ホールで有料上演しました。


2026年1月24日(土)には、池田市民文化会館アゼリアホール小ホールで、3作目のオリジナル・ミュージカル『名残の燈火(なごりのともしび)』を上演します。
著作権法第38条1項は「公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合は、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる」と定めており、公益社団法人著作権情報センター(CRIC)のサイトに詳しい説明が出ています。
https://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime7.html
アルバイト代を貯めるなどしてホールの使用料金などを出し合い、著名なミュージカルを完全無料で上演してきた大学生たちは、社会人となってからも、給料を出し合ってオリジナルのミュージカルを安い料金で上演する活動を続けようとしています。
これらの動きの中から、いつの日か、世界に知られるミュージカル作品が生まれてくる日が来ることを願わずにはいられません。
各団体の公演情報は、公式Instagramなどでご覧ください。
大阪大学ミュージカルサークル「みーあキャット」
https://www.instagram.com/miiiacat_handaimusical
京都大学ミュージカルサークル「カーテンコール」
https://www.instagram.com/kyodaimusical