手塚治虫さんの漫画「W3(ワンダースリー)」を原作とした舞台 『MANGA Performance W3(ワンダースリー)』が、2017年11月3日(金)から12月22日(金)まで、東京の「DDD 青山クロスシアター」で上演されます。開幕を前に、演出のウォーリー木下さんが演出家としてのこの公演へのこだわりや観どころを語ったニュースリリースが10月23日、株式会社キョードーメディアスから届きましたので、その一部をご紹介します。
──学生時代に劇団を結成したウォーリー木下さんですが、演劇の世界に足を踏み入れたきっかけは何だったのでしょう?
木下:演劇にはまったきっかけは、大学に入って演劇サークルに入ったことでした。教室に作った小さな舞台で、鴻上尚史さんの戯曲を観たのですが、“こんなに面白い世界があるんだ”と、カルチャー・ショックを受けました。僕の大学時代はちょうど小劇場ブームの頃で、演劇の世界に活気があったんです。
──そこからは演劇ひとすじ、という感じですか?
木下:演劇というか、小説を読むのが好きで、物語を作りだすことに、子どもの頃から興味がありました。それに、映画も作ってみたい、音楽が好きだからバンドもやってみたい、という感じで、いろいろな表現方法に興味がありました。演劇とか舞台が大好きな一方で、僕は他のジャンルのことへの憧れがすごく強いんです。スポーツにもすごく惹かれます。理屈抜きで、観る人を感動させる。そういうのっていいなあ、という気持ちはずっとあります。
──それがノンバーバル・パフォーマンスを創作する動機になったのでしょうか?
木下:「20代の前半に、ニューヨークでブルーマン・グループのパフォーマンスや、『STOMP』を観た影響は大きいです。“なんか意味はわからないけれど、面白い”というのが、ライブではあると知りました。台詞で説明するのではなくて、テンポやリズムで観客の共感や感動を生み出すことができる、というのを実感しました。
──今回『W3(ワンダースリー)』をノンバーバルの舞台にすることについては、どんなことを目指していますか?
木下:僕の周りには、いわゆる手塚マニアがたくさんいるので、そういう巨匠の作品を託されることは、やはり名誉なことだと感じています。これだけ複雑で深みのあるストーリーのある原作を、ノンバーバルで表現するのは、僕にとって初挑戦で最初は苦労しました。言葉で筋書きを説明するのではなくて、ダンスやマイム、音楽が生み出すリズムとテンポ、役者さんの呼吸や表情で、観客の皆さんと一緒に物語を進めて行く舞台にしたいと思っています。
<MANGA Performance W3(ワンダースリー)>
【東京公演】2017年11月3日(金)~12月22日(金) DDD 青山クロスシアター
出演者(各公演には下記出演者から5名が出演)
西島数博、フィリップ・エマール、川原一馬、椎原夕加里、石井咲
藍実成、坂口修一、梅澤裕介、松本ユキ子、関口満紀枝
伊藤壮太郎、鈴木秀城、坂口涼太郎、廣瀨水美、手代木花野
チケット:全席指定 ¥6,500(税込)※未就学児童入場不可
公式サイト:http://www.manga-p-w3.com