飯田洋輔さんの、ご自身初となるフルオーケストラでのコンサート『billboard classics YOSUKE IIDA Premium Symphonic Concert -MAESTOSO-』が、2026年7月3日(金)に東京芸術劇場 コンサートホール、8月8日(土)に京都コンサートホール 大ホールで開催されます。飯田さんのインタビュー後編です。
「下」では、ミュージカルという道を選ばれたことへの思い、人生のターニングポイント、劇団四季退団後に出演された『レ・ミゼラブル』『ジャージー・ボーイズ』についてのお話や、「心ある役者」として片岡仁左衛門さんが理想像だというお話、「舞台上で役を生きる俳優」というご自身の理想形についてのお話などを紹介します。

――中高時代の思い出をお伺いしていると、例えば、アーティストや楽器演奏者という道もあったのかなと思いますが、それでもミュージカルを選ばれたことには、何か理由があったのでしょうか?
確かに可能性としては分かれ道があったかもしれませんが、僕自身はミュージカル以外、考えていなかったです(笑)。楽器を極めて奏者になろうとか、1ミリも思ったことないです。ただ歌を歌って、ミュージカルをやれたらいいなというだけでした。そういう意味では、ミュージカルと出会ったときの衝撃が相当大きかったのでしょうし、それまで出会った何よりも心が惹かれたのだと思います。なのでやはり、ミュージカル以外の道はなかったんだろうなと思っています。
ただ、今はパイロットになりたいんですよ(笑)。飛行機に乗るたびに思います(笑)。結局、興味があるかどうかなんだと思います。ミュージカルの舞台裏ってどうなっているんだろうと興味が湧くじゃないですか。『CATS』に出演している人たちの顔は、どうやってメイクしているんだろう? あのカツラはどうなっているんだろう? あんなに回っても取れないのはどうしてだろう? と。そうしたことが知りたかったのかもしれません。そうした興味に突き動かされているんです。だから、今はパイロットです(笑)。コックピットの中で何が行われているんだろうとすごく興味があって。興味を持ったことに真っ直ぐに生きてきたんだと思います。
――これまでの人生を振り返っていただき、飯田さんにとってのターニングポイントをいくつか挙げるとしたら、どのタイミングだったと思いますか?
まずは、劇団四季に入ったとき。それから、初めて主役として立たせてもらった『美女と野獣』が大きいと思います。真ん中に立つ経験をさせてもらったことで、その後の『壁抜け男』や『オペラ座の怪人』、『レ・ミゼラブル』にもつながってくるので。重圧や周りとのコミュニケーションの取り方など、多くのことを学ばせてもらいましたし、学ばざるを得ない環境だったと思います。
自分の人生のターニングポイントでは、父親を亡くしたことです。音楽にこだわりがある父で、彼の音楽のセンスは僕の中にも多分に入っています。音楽的な素養は父から学びましたし、僕の活動をずっと応援してくれていました。僕は幸せなことに、それまで周りで不幸がなかったんですよ。なので、一番身近で、影響力があった人が病気になって亡くなる姿を見て、「人生、好きなことしないといけないな」と思ったんです。思い残したくないなと。父親はもしかしたら、思い残すことがたくさんあったのかもしれないと僕は想像しています。音楽が好きだったから、きっと音楽の道を諦めたくなかったのかもしれない。それを叶えるために僕も頑張ったというところがあると思うので、その影響は大きかったです。
――劇団四季を退団後は、ミュージカル『レ・ミゼラブル』、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』にご出演されました。『レミゼ』は日本で上演されるミュージカルの中でも特に広く愛されている作品ですね。
たくさんのファンの方がいる作品で、その熱気は感じていましたし、ちょうど帝国劇場のクローズ作品だったこともあり、大きな話題になっていたのも感じました。ですので、もちろん重圧もありましたが、それも楽しもうと思っていました。「飯田が演じるとこうなる」ということをお見せできればと。あまり気負いせずに演じられたとは思っていますが、でも、製作発表のときは緊張しました(笑)。
――通常の公演ともまた違う空気ですよね。
なかなかあの空気の中で歌うのはプレッシャーでしたね(笑)。ジャン・バルジャンという役は、名だたる方々が演じてきた作品のキーとなる人物なので、それに対する重圧もありましたが、みんなで作っていくというのがお芝居の魅力だと思うので、自分だけが背負うというよりはみんなで作り上げようと思ってはいました。製作発表はまた別ですが(笑)。
――多くのファンがいるという点は、『ジャージー・ボーイズ』にも共通しますね。
そうですね。『レミゼ』とは全く違ったテイストですが、めちゃくちゃ盛り上がっていましたね。不良たちがチャレンジしていくという物語ですが、僕が演じたニック・マッシにはコミカルなシーンもあって、役柄としても全然違います。ですが、Team YELLOWは今でも時々、連絡を取って「ご飯に行こうよ」と誘い合うくらい(笑)、すごく良いチーム感だったなと思います。
――劇団時代とはまた稽古場の空気感や稽古の仕方も違ったと思いますが、その辺りはいかがでしたか?
確かに作り方は違います。劇団は、劇団の中でのキャスティングなので、全員が知っている中で作り上げていきますが、その作品でしか顔を合わせない人たちがいるということが刺激的でしたし、難しさでもありました。普段を知らない人たちとお芝居をすると、少し他人行儀になりがちなんですよ。お芝居は、お互いの交流なので、それを稽古中に探りながら進めていくという工程が必要でした。それから、作品の作り方もそれぞれ特徴があって、いろいろな経験ができて面白いです。
――そこで得るものも多かったでしょうか?
そうですね。演出家の方によって作り方も進め方も、思っていることも全く違いますから。ただ幸いなことに、これまで出会った二作品は演出家の方に恵まれてきたなと思います。またぜひご一緒させていただきたいお二人です。次は、巨匠の栗山民也さんの作品が控えているのですが、栗山さんとの稽古がどのような現場になるのかもすごく楽しみですね。
――今、お話に出た次の舞台『大地の子』への想いも教えてください。
稽古は(取材当時)まだ始まっていませんが、ほとんど全ての方と初共演です。(井上)芳雄さんとはラジオやコンサートでご一緒していますが、演目では初めてです。そうした中、そして舞台を中心に活躍されている実力者たちが集う中で、僕がどういうふうに存在できるのかという不安が今は大きいです(苦笑)。ただ、とても注目を集めている作品ですし、僕自身はこれまでオリジナル作品の初演に携わる機会がそれほど多くなかったので、その機会に立ち会えることを楽しみにしながら挑みたいと思います。きっとこの記事が出る頃には、お稽古もだいぶ進んでいると思うので、楽しみにしていてください!
※アイデアニュース有料会員限定部分には、「心ある役者」として片岡仁左衛門さんが理想像だというお話、「舞台上で役を生きる俳優」というご自身の理想形についてのお話などインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■ステージで、「堂々と立っていよう」と意識はする。ルーティーンは、あえてしないように…
■開演ギリギリまでざわついているブロードウェイ。僕としては、その方が緊張はないかと(笑)
■挑戦していった先に、「舞台上で役を生きる俳優」という理想形に近づいていけるのかなと
■自分の力を最大限に発揮して、皆さまの心に刻まれるコンサートにしたい
<『billboard classics YOSUKE IIDA Premium Symphonic Concert -MAESTOSO-』>
【東京公演】2026年7月3日(金) 東京芸術劇場 コンサートホール
【京都公演】2026年8月8日(土) 京都コンサートホール 大ホール
公式サイト
https://billboard-cc.com/yosukeiida2026
<出演>
飯田洋輔
指揮:高井優希
管弦楽:
【東京公演】東京フィルハーモニー交響楽団
【京都公演】大阪交響楽団
編曲監修:山下康介
『billboard classics YOSUKE IIDA Premium Symphonic Concert -MAESTOSO-』 関連記事:
飯田洋輔 関連記事:
- 「心のある、生きた役者になるために」、『billboard classics YOSUKE IIDA Premium Symphonic Concert -MAESTOSO-』飯田洋輔(下) 20260301
- 「初の単独フルオーケストラコンサート。ミュージカル楽曲を中心に」、『billboard classics YOSUKE IIDA Premium Symphonic Concert -MAESTOSO-』飯田洋輔(上) 20260228
※飯田洋輔さんのサイン入りチェキを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは3月28日(土)です。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

アイデアニュースは、有料会員のみなさんの支援に支えられ、さまざまな現場で頑張っておられる方々の「思いや理想」(ギリシャ語のイデア、英語のアイデア)を伝える独自インタビューを実施して掲載しています。ほとんどの記事には有料会員向け部分があり、有料会員(月額450円、税込)になると、過去の記事を含めて、すべてのコンテンツの全文を読めるようになるほか、有料会員限定プレゼントに応募したり、コメントを書き込めるようになります。有料会費は取材をしてくださっているフリーランスの記者のみなさんの原稿料と編集経費になります。良質な取材活動を続けるため、どうか有料会員登録にご協力をお願いいたします。




