2025年7月30日(水)から8月6日(水)まで博品館劇場で『ダンスカンタービレ 2025〜VIOLET〜』が上演されます。DIAMOND☆DOGSのメンバーである中塚皓平さんが構成・演出・振付を手掛け、元宝塚男役スター彩凪翔さんを中心に、宝塚OGの、泉まいらさん、留依まきせさん、有栖妃華さん、音波みのりさん、沙弥音さん、白峰ゆりさん、ダンサーの、篠本りのさん、松本ユキ子さん、そして、唯一の男性演者として中塚さんも出演します。さらに、7月31日(木)18:30、8月5日(火)18:30の2公演には、東山義久さんがゲスト出演します。
<『ダンスカンタービレ 2025〜VIOLET〜』物語>
戦乱の世に、時代を切り拓き、大きく世の中を変えていった革新的な武将がいた。そんな武将に心服した、同じように先見の明があり、沈着冷静な懐刀とも言うべき武将が仕えていた。二人は、主従の関係ながらも、互いに深い信頼と情愛で結ばれ、共に天下を掌中にせんとしていた。が、群雄割拠のこの時代、数多の武将たちの権謀術数が渦巻き、少しずつ齟齬が生じ……。
アイデアニュースでは、彩凪翔さんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。「上」では、今回の作品のこと、ご自身にとってのダンスを通しての表現、織田信長役を演じられることについてのお話などを紹介します。「下」では、「女性」としての役を演じる際の試行錯誤、宝塚を退団されてからの、様々な挑戦を経て感じていらっしゃることなどについて伺ったお話と、お客さまへのメッセージを紹介します。

(※6月初旬にインタビューしました)
――中塚さんとは、作品についてどんなことをお話しされていますか?
まだ全貌がわかっていないのですが、結構ダンスで魅せていくという感じです。「セリフで気持ちを伝えられないので、踊りで表現するのがすごく楽しみです」とお話しています。西川(卓)さんをはじめ、現役時代に振付してくださった方、そして初めての方もいらっしゃるので、どんな感じになるのかなと。出演者も宝塚の卒業生や、ダンサーのおふたりもいらっしゃっいますし。ポスターはすごく勇ましい感じに仕上がっていて、役は織田信長なのですが、男なのか女なのかというところですね。
中塚さんは、女信長みたいな感じにしたいと仰っていましたので、おそらく女性として作っていく感じではあると思いますし、秀吉などの武将も女性です。ダンスでどう物語と絡ませながら作っていくのか。結構曲数が多くて、20曲ぐらいと伺いました。ちょっと恐ろしいですね……。
――多いですね!
ノンストップなんです。真夏の時期なので、体力が必要です。ガッツリ踊るのは、(宝塚を)卒業してから本当にありませんでしたので、楽しみですね。
――ご出演のお話があったとき、いかがでしたか?
中塚さんとのご縁も大きかったです。現役時代に振付していただいて、辞めてから何かご一緒できたらという話をしていたんです。数年経てこのお話を頂いた今、ストレートプレイが続いていたので、ひとつ挑戦してみたいという気持ちがありました。宝塚的なダンスというよりは、中塚さんが踊られているような、違うジャンルのダンスにチャレンジしてみたいとも思いました。
やはりファンの方も、現役時代はショーや踊りをすごく楽しみにしてくださっていたこともあり、ストレートプレイからちょっと方向を変えて、踊っている姿をファンの方にも楽しんでいただけるかなと思い、ぜひチャレンジしてみたいですとお答えしました。
――きっと、皆さんご覧になりたいですね。
下級生の時は、本当に踊ってばかりでした。宝塚を受験した時も、バレエしかやっていませんでしたので、逆にお芝居や声楽はイチからお稽古という感じでした。ダンスナンバーに下級生の時にポンとひとり入れていただいたりすることもありました。上級生になってからは、結構芝居をメインにするようになったので、大丈夫かな?と……。できるかな?と、ドキドキしているんですよね。
――今向き合われるダンスは、ご自身の表現のなかで、どのようなものですか?
完全なるショーでも、芝居というか、何か伝えるメッセージがあると思うんですよ。ショーの中の、ひとつのダンスナンバーだとしても、何かをお届けするという意味では、言葉以上に出さなければいけないものが、やはりあります。セリフだと「こうです」と提示して、答えは大体ひとつですが、踊りだと、お客様のイメージで、いろいろと膨らませて、「こういう感情なのかな」「こういう気持ちなのかな」と想像していただけるというか、何通りもあるというか。それがダンスの良いところなのかなと思います。
――今回、新しいダンスのジャンルだと仰っていましたが、表現は変わりそうですか?
たぶん、振付でいっぱいいっぱいになると思うんですよ(笑)。もう、そんな自分が見えているのですが、いろいろな振付家がいらっしゃる分、その方がイメージされている色や、空気を汲み取っていけたらいいなと思います。ひとりの方が全てを振付するのではなく、いろいろな方が付けていらっしゃる意味みたいなところですね。
――「観る側が、いろいろな答えを自分たちのなかで受け取る」と仰っていましたが、表現する側としてはいかがですか?
もちろん、「こういう感じ」というものが、自分の中にはあるので、漠然とではなく、きちんと表現するんですが、初日が明けて、ファンの方からの感想などで「ああ、こういう風に感じていらっしゃるんだな」というものを逆に取り入れることもありますね。
――そうなんですか!
「全然そういうつもりでやっていなかったけど、そういう風に見えたんだなぁ」ということもありますし、すごく参考になりますね。「そこを足したいな」ということもあります。
――では、みなさん、ご覧になった方は、感想を伝えるといいんですね!
ぜひぜひ。そういうこともあるので、面白いです。
――そうすると、回を重ねると最初の頃と変わっていきますよね。
そうですね。実際に舞台に立って、照明とか、お客様の拍手とか、そういう空気感でまた変わってくるとは思うんですが、それもまた始まってからですね。
――共演の皆様とは何かお話されたり、コミュニケーションはとられていますか?
ポスター撮りの時に数人にお会いしました。元雪組が3人いるんです。そして、音波さんは1つ上の学年ですし、留依まきせは、私が退団後に主演させていただいた日本物の舞台『PRINCESS TOYOTOMI』に出てくれていて、共演しています。今年の夏は大汗をかいて、みんなで踊りたいと思います!(笑)
※アイデアニュース有料会員限定部分には、織田信長役を演じられることについてのお話などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。21日掲載予定のインタビュー「下」では、「女性」としての役を演じる際の試行錯誤、宝塚を退団されてからの、様々な挑戦を経て感じていらっしゃることなどについて伺ったお話やお客さまへのメッセージをなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■織田信長がとても好きなので、嬉しい。新しいことをやる人のエネルギーってすごいなと
■男役時代に「武将で誰の役をしてみたい?」と聞かれて、織田信長と答えたことがある
■新しいことに挑戦したい。苦労するけれど、「あっ、今、自分は成長している」と思うから
■退団後、一番大変だったのは「女性になる」こと。形より「人として成立させる」ことを大切に
<『ダンスカンタービレ 2025 ~VIOLET~』>
【東京公演】2025年7月30日(水)~8月6日(水) 博品館劇場
公式サイト
https://www.hakuhinkan.co.jp/theater/archives/event/pr_2025_07_30
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