亡くなった人への想いを届けるポストを描いた映画『漂流ポスト』、2月27日から上映 | アイデアニュース

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亡くなった人への想いを届けるポストを描いた映画『漂流ポスト』、2月27日から上映

筆者: アイデアニュース編集部 更新日: 2021年2月9日

東日本大震災で亡くなった人への想いを受け止めるためのポストとして岩手県内の山奥に建てられ、その後、震災に限らず亡くなってしまった最愛の人に向けた想いを届ける場所になったポストと、それをめぐる人々を描いた映画『漂流ポスト』が、2021年2月27日から大阪、3月1日から福島、3月5日から東京・京都・岩手で上映されます。映画『漂流ポスト』は、ニース国際映画祭最優秀外国語短編映画グランプリなどを受賞した作品で、出演者のうち神岡実希さんがロンドン国際映画祭外国語長編作品部門最優秀助演女優賞を受賞しています。出演は、雪中梨世さん、神岡実希さん、中尾百合音さん、藤公太さん、永倉大輔のみなさんです。

映画『漂流ポスト』 本予告

“漂流ポスト”とは、「手紙を書くことで心に閉じ込められた悲しみが少しでも和らぎ、新たな一歩を踏み出す助けになるなら」という想いから、被災地である岩手県陸前高田市の山奥に建てられた郵便ポスト。当初は東日本大震災で亡くなった人への想いを受け止めるためのポストでしたが、今では病気や事故など、震災に限らず亡くなってしまった最愛の人に向けた想いを手紙に綴り、届ける場所になっています。震災から9年以上経った現在も多くの手紙が届き、その数は500通を超える。手紙は同じ境遇の人々にシェアされ、心の復興を助けています。

【STORY】
東日本大震災で親友の恭子を亡くした園美は、心のどこかで死を受け入れられず日々を過ごしていた。ある日、学生時代に恭子と埋めたタイムカプセルが見つかる。中には『将来のお互い』に宛てた手紙が入っていた…。蘇る美しい思い出と罪悪感。過去と向き合う中、震災で亡くなった大切な人へ届けたい言葉・伝えることができなかった想いを綴った手紙が届く【漂流ポスト】の存在を知った園美は、心の復興を遂げることができるのか・・・。

<園美役:雪中梨世さんコメント>
3年前に海を渡ったこの作品が震災から10年という節目の年に帰ってきてくれた事、そして皆さんに見ていただける機会が再び出来たこと、嬉しく思います。撮影当時、私自身も大切な家族を亡くしたばかりで演じさせて頂いた園子と重なる部分があり、このやり場のない想いはどう表現すればいいのかと、不安な中で撮影に入りました。撮影は、実際に漂流ポストのある「ガーデンカフェ森の小舎」で行ったのですが、そこで流れる穏やかな時間と、赤川さんの包み込むような優しい笑顔に不思議と涙が止まらなくなったのを覚えています。「向き合う事は、大切な人へ想いを馳せる事」。1人でも多くの方々にこのバトンが繋がっていく事を願っています。

<香月恭子役:神岡実希さんコメント>
こんにちは。神岡実希です。この度は、映画『漂流ポスト』がアップリンク渋谷さんにて公開されることとなり、とても嬉しく思っております。この作品の撮影をしたのは今から3年以上前、高校生の時でした。これから女優として活動して行こう!と思っていた時期だったので、恭子はどういう人なのか、どうしたら作品が良くなるのか、また園美役は同じ事務所の中尾百合音ちゃんだったので、どうしたら百合音ちゃんとお話しできるか、当時すごく考えていました。また、常に自然体を意識して撮影に参加させて頂いていた事を覚えています。観てくださっている方の目にどう写っているのか気になりますが、、、笑。でもこうしてスタッフさんとたくさんお話しして思い出に残っている作品が、海外の映画祭で多くの賞をいただき、私自身もロンドン国際映画祭にて外国語部門最優秀助演女優賞をいただき、本当に光栄に思います。見知らぬ地で誰かの目や心に留まり、評価していただくというのは本当に嬉しいことです。これを励みに、もっともっと多くの作品に出演したいという気持ちを持つことができました。海外と同じように、次は日本でこの作品が、多くの方の目や心に留まり、3.11という大きな自然災害を思い出してくれたら、少しでも救われる人がいてくれたら、大事な人を大事にしようと、そう思って頂けたら、嬉しいなと思います。

<池淵園美 中学時代役:中尾百合音さんコメント>
映画『漂流ポスト』が東日本大震災から10年の年に世界中を旅して様々な方々の目にふれて、沢山の賞をいただき、再び私たちのもとに帰ってきてくれた事を大変嬉しく思います。2011年、当時小学1年生だった私の東日本大震災の記憶は、学校のグラウンドや自宅の周りが液状化で泥だらけ、小学校の体育館に母と姉と一緒に避難して、揺れがひどくて怖くて眠れない夜を過ごした。という断片的な記憶だけでした。撮影当時、中学2年生だった私が演じたのは「園美」の中学時代役でした。台本をいただいてから、撮影で使用する手紙を本当の友人宛に重ね合わせて書いたり、当時の私の友人を「恭子」と重ねあわせたり、中学生の普通の日常を友人と楽しく過ごすことに専念して撮影にのぞんでいました。『漂流ポスト』という映画を通して、「生と死」「人と人との絆」「生きている」ということ、「突然の悲しく辛い出来事」に人はどう向き合っていくのかをあらためて考えていただけたらと思っております。この作品が一人でも多くの方に届きますように。

<赤川役:永倉大輔さんコメント>
私が漂流ポストの存在を知ったのは、撮影に入る数日前のある記事でした。ポストを設置した赤川さんの想いは「最愛の人を亡くした方の心を少しでも癒し、歩前に踏み出して貰いたい」と願うものでした。私が赤川役を演じるうえで先ず大切にしたいと考えた事は、赤川さんと同じ想いで役を演じる事でした。そし、苦しさを背負って訪れる人達を赤川という役はどう受け止め接するのかと考えました。実際、赤川さんとお会いしたらとても穏やかで、自然体な方だったので、ありのままで役を作ろうと決めました。クランクインの当日、撮影前に赤川さんが「読んでみませんか」と手紙が保管されている小屋に案内してくれました。私は数通の手紙を手に取り読ませていただき、奥歯を噛み締める思いで後の撮影に挑んだ事を覚えています。漂流ポストという映画は企画した監督、スタッフ、俳優達が赤川さんと同じ想いでいたいと、心に誓って作られた作品だと思っております。

映画『漂流ポスト』より=(C)Kento Shimizu
映画『漂流ポスト』より=(C)Kento Shimizu

<映画『漂流ポスト』>
【大阪】 2021年2月27日(土)~3月12日(金) シネ・ヌーヴォ
【福島】 3月1日(月)~3月13日(土) KURAMOTO
【東京】 3月5日(金)~3月18日(木) アップリンク渋谷
【京都】 3月5日(金)~3月11日(木) アップリンク京都
【岩手】 3月5日(金)~3月19日(金) 盛岡ルミエール
公式サイト
https://www.hyouryupost-driftingpost.com/
劇場情報
https://www.hyouryupost-driftingpost.com/%E5%8A%87%E5%A0%B4

<キャスト>
雪中梨世、神岡実希、中尾百合音、藤公太、永倉大輔

<スタッフなど>
監督・脚本・編集・プロデュース:清水健斗
撮影監督:辻健司
録音:田原勲
メイク:大上あづさ
制服:下山さつき
音楽:伊藤明日香
撮影協力:赤川勇治
漂流ポスト3.11 配給:アルミード

<関連リンク>
映画『漂流ポスト』公式Twitter
https://twitter.com/hyouryupost
映画『漂流ポスト』Facebook
https://www.facebook.com/hyouryupost.film
陸前高田の漂流ポスト 「大切なあの人とつながる」今も届き続ける手紙(朝日新聞GLOBE+)
https://globe.asahi.com/article/14055332

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