2022年にはトライアウト公演の短縮版として日本初上演され、大好評を博した『シュレック・ザ・ミュージカル』が、オーケストラによる生演奏でのフルバージョンで、2023年7月8日(土)から7月16日(日)まで、7月22日(土)から7月30日(日)まで、東京・日本青年館ホールで上演されます。原作は、2001年に『マダガスカル』『カンフー・パンダ』など数多くの子供向けアニメ映画を手掛けてきた、ドリームワークスが制作したアドベンチャーコメディ映画『シュレック』です。アイデアニュースでは、トライアウト公演に引き続き、シュレックを演じるspiさんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。無料部分では合同取材の内容を、有料部分ではアイデアニュース独自取材の内容を紹介します。
「上」の無料部分では、今回フルバージョンが上演されるにあたっての想い、トライアウト公演の手応えや子どもたちが客席にいることを舞台上から感じたというお話、小さい頃にご覧になっていたディズニーやアニメーション作品のこと、トライアウト公演でこだわったことなどについて伺った内容を紹介します。有料部分では、フルバージョンの楽曲の魅力、フルバージョンで楽しみにしていること、『ドリームガールズ』を終えての想いなどについてお話してくださった内容を紹介します。
「下」の無料部分では、トライアウト公演でシュレック役を演じる中で役に共感したこと、苦労したところ、カンパニーの印象、岸本功喜さんの演出は作り方がご自身と一緒でやりやすかったというお話と、お客様へのメッセージを紹介します。有料部分では、『ドリームガールズ』でディナ役を演じていた望海風斗さんの歌い方・歌声の魅力、ディナとカーティスのデュエットで互いに調整しながら「言葉をしっかり聴かせる」ことができていたというお話、それぞれの作品と「コラボレーション」している感覚だというお話などを紹介します。
ーートライアルから、今回はフルバージョンでの公演となります。率直に、いかがですか?
人数が増えるのがすごく楽しみです。あとは、生音。尺も長くなりますから。
ーー前回もトライアウトとして充実していたかと思いますが、より盛り上がりそうですか?
そうですね。キッズたちがついてこれるように、工夫しなくちゃいけないので、そのあたりは(演出の)岸本さんと相談します。前回は1幕2幕合わせて約95分でしたから、ちょっと頑張れば、もうすぐ終わるかな?という感じでしたし、ちょうどいいタイミングで、大道具の動きがあったり、客席降りのシュレックが来たり。大人よりも、確実にキッズたちのほうが集中力の持続時間は短いですから、その観点でも今回は工夫しなくちゃとは思っています。
ーートライアウト公演で、手応えはかなり感じていらっしゃいましたか?
公演回数はすごく少なかったんですけど、思わず笑っちゃったキッズの声がしたりして。そういうことで劇場の空気が和むのを感じながら、「ああこれ、いけるな」とは思いました。
ーーミュージカルの客席には、普段は大人が多いかと思うのですが、『シュレック』には、小さなお子様も多くご来場されていましたか?
『ピーター・パン』『アニー』などのミュージカルと、『レ・ミゼラブル』みたいなグランドミュージカルのちょうどハーフみたいな作品ですね。どっちにも属さず、ちょうどいいところにあるミュージカルだと思います。
ーー客席の感触には、大人が多い時と比べて違いはありましたか?
「キッズが多いんだな」という感じでした。親子連れのお客さんも多いなという印象でした。
ーー小さい子が観ているということで、モチベーションも変わったりしましたか?
誰が観ていようと、モチベーションは変わりませんが、キッズも楽しめるように作っているところもあるので、実際に観てもらえると「狙いが当たったな!」という気持ちはありました。
ーー今回は毎公演、250名のお子様を無料席でご招待ということですよね。4歳の子が観れるミュージカルは珍しいとは思いますが、それぐらいの年齢の子が来ているなというのは、舞台上でわかりましたか?
一人で座っている子だと、10歳くらいなのかな?とか。4歳から6歳くらいだと、お母さんと一緒かなという感じでした。
ーー4歳くらいでミュージカルを観るという経験をした子は少ないとは思うんですけど、spiさんご自身は、4歳くらいの頃に、ミュージカルなどのエンターテインメントにふれた記憶はありますか?
やっぱりディズニーじゃないですかね。映画とか。『ライオンキング』や『アラジン』とか…。
ーーそれをミュージカル映画でご覧になったということでしょうか?
はい。あと、『スポンジ・ボブ』などのカートゥーンネットワークですね。うちでは、日本の『クレヨンしんちゃん』とかは観たことがなかったです。海外のものばっかりです。
ーー幼少期のそういう経験は、いかがでしたか?
周りと話をしていて、合わないなみたいな。『スポンジ・ボブ』ってみんな知らないんだ?みたいな。最近結構知られてもいるけど、「え、『スポンジ・ボブ』って結構前からいたけど!?」みたいな感じです。
ーー『ライオンキング』や『アラジン』は、周りに通じた感じですか?
いや、結構みんなゴレンジャーとかでした。
ーーspiさんご自身は、ミュージカル映画を観るのは楽しかったですか?
楽しかったですよ。子供ってみんなそうかもですけど。音楽が好きだったので、興味はあったんだと思います。
ーーとなると、ご自身が幼少期に触れていた音楽の中に、ミュージカル映画とかの音楽も入っていますか?
確実に入っています。かなりの割合を占めています。
ーーそういう経験を踏まえて、『シュレック』には無料招待もありますが、お子様を持つ親御さんや周りの方々にぜひこの作品を観てほしいというポイントとかはありますか?
お子さんがいる家庭に支援とかをしたいなとずっと思っていたので、今回は、最高の社会貢献だと思いますね。ありがたいなと思っています。まず単純に、来やすいじゃないですか。
ーーそうですね。
「何を」とか、「どこを観てほしい」というよりは、とりあえず来て、舞台というものに触れてほしいです。客席で、例えば子供がぐずっても、そこにツッコめる作品なので。「すごい声してるけど!」みたいな。元々すごくメタな作品なので、そういうキッズたちの声も、作品の力になるんです。ぐずった声でさえも、作品の一部になりうると思っているので、楽しみですね。
ーー遠慮せずに、来てほしいというところですかね?
はいもう、全然遠慮しないでほしいです。ぐずったらどうしよう?いやぜんぜんぐずってください、いじりたおしていただきます!みたいな。
ーー改めてシュレックという役について伺います。トライアウト公演で、こだわったところなどはありましたか?
spiのことを知っている人向けではなく、シュレックのことを知っている人に向けて作りました。見た目は怖いんだけど、中身は優しいヤツっていう、すごくシンプルで。動きが面白かったり、観ていて飽きない芝居のテンポ感をドンキーが作ったり。で、(福田)えりさんがもう、超おもろいんです。今回、フィオナはタップダンスもあるんですよ。別の公演で博多座いらっしゃいますが、タップシューズを持っていっているらしいです。前回と同じように、「spi節」ではなく、どれだけでっかく派手に楽しくプレゼンテーションできるかに集中して、作りたいです。
ーー「spi節」を期待してるファンに対しては、いかがですか?
どうせ、溢れ出るので(笑)。俺らしさは出てきてしまうので、楽しみにしていただければと。透けて見える瞬間があると思うので、spiファンは、それはそれで楽しんでいただけるかなという感じですね。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、フルバージョンの楽曲の魅力、フルバージョンで楽しみにしていること、『ドリームガールズ』を終えての想いなどについてお話してくださった内容などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。14日掲載予定のインタビュー「下」の無料部分では、トライアウト公演でシュレック役を演じる中で役に共感したこと、苦労したところ、カンパニーの印象、岸本功喜さんの演出は作り方がご自身と一緒でやりやすかったというお話と、お客様へのメッセージを紹介します。有料部分では、『ドリームガールズ』でディナ役を演じていた望海風斗さんの歌い方・歌声の魅力、ディナとカーティスのデュエットで互いに調整しながら「言葉をしっかり聴かせる」ことができていたというお話、それぞれの作品と「コラボレーション」している感覚だというお話などなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■小島良太さんのユーモアや人間性が出ている訳詩。日本語でも英語と同じ質感が伝わる
■生オーケストラとキッズが楽しみ。キッズたちは宇宙だから、彼らの選択に任せたい
■スーツのボタン開閉で、シーンの印象をコントロール。「しめしめ」と思いながら
■手に取るようにその役のことがわかっていた、カーティス役。自分自身がすごく共感
<『シュレック・ザ・ミュージカル』フルバージョン公演>
【東京公演】2023年7月8日(土)~7月16日(日)、7月22日(土)~7月30日(日) 日本青年館ホール
公式サイト
https://www.shrek-musical.jp/index.html
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素敵なインタビューと爆イケのお写真ありがとうございます!
キッズは宇宙だからの辺りがわかりみ深すぎて、めっちゃ共感出来ました!
そして、ドリームガールズの記事も嬉しい〜!スーツ芸にらまんまとしてやられました🤣さすがです👏