ミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』が、2025年6月5日(木)から6月15日(日)までよみうり大手町ホールで、6月21日(土)に森ノ宮ピロティホールで、6月28日(土)と6月29日(日)に富山県民会館ホールで上演されます。
ハントリーを演じる東島京さんのインタビュー後編です。「下」では、東島さんとミュージカルとの出会い、ロンドンで舞台に立たれた時のこと、ミュージカル『ワイルド・グレイ』のこと、これから挑戦したいと思うこと、演じてみたい役、出演してみたい作品についてお話ししてくださった内容を紹介します。

(※4月末に取材しました。)
――東島さんご自身のことも聞かせください。一番最初に東島さんを拝見したのが、「Amuse Presents SUPER HANDSOME LIVE 2022“ROCK YOU! ROCK ME!!”」の配信で、すごいポテンシャルの方が入って来られたんだなと驚いた記憶があります。強烈に印象に残りました。
ありがとうございます。あの時は精いっぱいでした。初めてハンサムライブに出た時は高校生でしたし、学校に通いながら必死で稽古に取り組んでいました。大阪の高校に通っていたので、金曜日に新幹線に乗って東京に来て、その間に映像を見ながら動画でダンスを覚えて、土日に稽古をして、また大阪に帰って、みたいな日々でした。
――そうなんですね。きっと、すぐにたくさんのミュージカルに出演されて、主要な役や主演をされていくだろうなと、勝手に思っていました。
嬉しいです。ありがとうございます。
――あっという間に実現されていますね。
頑張っています。本当にいろんなご縁がつながってありがたいです。
――東島さんのミュージカルとの出会いをお聞かせいただけますか。
母がミュージカルを観るのが好きで、僕が小学4年生か5年生くらいの時に、劇団四季の『ライオンキング』に初めて連れて行ってくれたんです。客席に動物たちが登場した瞬間、劇場がまるでサバンナのように変わって、役者とお客さまが、どちらも信じて初めて成り立つその特別な空間を作れる職業って何て素晴らしいんだと思い、「これをやってやるぞ!」という使命感みたいなものに駆られて、気づいたらここにいました。
――お母さまには、その場で「これをしたい!」とおっしゃいましたか?
はい。「これやりたい!」って。歌うことも大好きで、それで今、こうやってミュージカルの舞台に立たせていただいています。
――そこから所属事務所のアミューズさんにつながるまでに、学生時代がありますが、その間はどんな風に過ごされていましたか?
元々小1からサッカーをやっていたんですが、中1になってサッカーを辞めるときに「新しいことを始める! 音楽をやりたい!」と両親に伝えると、大阪のボーカル&ダンススクールに通わせてくれることになりました。そのスクールの代表の方からの紹介でアミューズの方を呼んでくださり、そこで歌を聴いてくださり、何をやりたいかと聞かれて、「ミュージカルをやりたいです」と話したことを覚えています。その後すぐに事務所に所属させていただけることになりました。そこから高校1年生の時にリーディングミュージカル公演で初舞台を踏みました(『GALAXY TRAIN』)。そこからずっと沼です。ミュージカルにのめり込んでいます。
――音楽もお好きだったのだと思いますが、「ミュージカルをやりたい!」という思いが一番なんですね。
歌うことも大好きですし、芝居も大好きですし、踊ることも大好きで、末っ子のB型なので全部やりたいと思うタイプで(笑)全部できるジャンルってなんだろうと考えた時に、「ミュージカルだったら全部できるじゃん!」と。やっぱりミュージカルは歌と芝居とダンスが別々ではなくて、歌の中にも芝居があるし、芝居の中にも歌があるし、ダンスの中にも芝居がある。その融合に魅力を感じて、やりたいなと思いました。
――活動を開始されてすぐ、ロンドンで舞台に立たれていますよね。日本の現場を知る前に、ロンドンに先に行かれたのだと思いますが、その経験はいかがでしたか?
「GALAXY TRAIN-A New Musical」という作品でロンドン・ウエストエンドにて全編英語で現地キャストの皆様と舞台に立たせていただいたのですが、語彙力を失ってしまうくらい衝撃を受けました。作品の音楽性の高さだったり、役者の実力の高さ、そして不思議とみんなのファミリー感というかチームワーク感、団結感が強くて。
様々な人種やルーツをもった方々がいて、最初は壁ができていたんですが、演出家の方が「キャストもスタッフもみんな集まって、円になって」とおっしゃったんです。
みんなでストレッチをしながら、「真ん中に袋を置くから、誰でもいいからその袋を取って、何でもいいから今心の中にあるものを出して」と言って、「自分が話したら誰でもいいからその袋を投げて」というアクティビティをしたんです。みんなが壁を作っている中で、自分の心を開く機会ができて、それをやった途端にものすごく打ち解けて、仲良くなって、それと同時に作品の質も上がったんです。
コミュニケーション能力だったり、みんなの距離が近くなるやり方みたいなものを、あまり経験していなくて。だから、どこかでタイミングがあれば提案したいなと思ったりしています。
――同世代の皆さんとの作品がこれから続いていきますが、人見知りでも、それでちょっと届くかもしれませんね。
そうですね。稽古に入ると自分のことを話す機会が少なくなってしまうので、無理やりでも自分を知ってもらうという空間が、いいなと思ったりしました。
――その辺に、文化の違いを感じたんですね。
やっぱり距離が違いますね。
――人と人との距離ですか?
そうです。
――心の距離ということですよね。
稽古場で、いろんな作品の稽古をしている人たちがいたんですが、金曜日とかに終わってからみんなが、「よーし、お疲れ~!」、「ちょっとごはん行こうぜ!」みたいなことを言い合っていて、全然知らない人とそのまま行くみたいなフレンドリーさが、「あ、違うな」と。人見知りはいないのかなって思ったりするんですけど(笑)。
でもやっぱりそんなところは、日本の作品でも取り入れたいなと思っています。カンパニー自体がピラミッドではなく円ですから。みんなフラットに誰もが話して、意見して、ディベートしたり、ディスカッションできるような空気感が元から作られているので、それがどんどん浸透していったらいいなと思ったりしています。
――日本の公演でも、海外の演出家さんのカンパニーでは、そういうウォーミングアップ的なことがあるとお聞きします。
今回のカンパニーはなぜかみんな仲が良くて、「再演か?」というくらい、すでに打ち解けているような気がするので、そこまで心配はいらないんじゃないかと思っていますが、やっぱりこの同年代の3人がどう打ち解けていけるのか、共通点を探していきたいですね。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、ミュージカル『ワイルド・グレイ』についてのお話や、これから挑戦したいと思うこと、演じてみたい役、出演してみたい作品についてのお話などインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■期間が短い中で、3人でぐわ~っと積み上げた、ミュージカル『ワイルド・グレイ』
■完成したものを「よかった」「素晴らしい」と言ってくださる言葉が、僕の中で自信と誇りに
■ずっと出演したいと思っているミュージカルは、『ディア・エヴァン・ハンセン』
■『&ジュリエット』のメイという役がすごく好きで、演じてみたい。言い出したらキリがない…
<ミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』>
【東京公演】2025年6月5日(木)~6月15日(日) よみうり大手町ホール
【大阪公演】2025年6月21日(土) 森ノ宮ピロティホール
【富山公演】2025年6月28日(土)〜6月29日(日) 富山県民会館ホール
公式サイト
https://chocoun.com
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有料部分の写真がとても素敵で、過去の出演舞台や今後の夢のお話も、興味深かったです。
私は『ワイルド・グレイ』で東島くんの歌や芝居の表現力に度肝を抜かれ、以来大ファンになりました!卓越した歌唱技術、芝居の挙動の明確さや隙の無さ、目線や涙まで管理できている表情など、本当に驚かされました!
そんな素晴らしい実力を持つ東島くんの経験は、とても気になるところなので、今回の記事はうれしかったです。東島くんの夢の実現を願っています!