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「7本指のピアニスト」西川悟平さん、10月3日と8日に大阪、10月11日に東京でコンサート

筆者: 松中みどり 更新日: 2016年9月26日

 

読書が大好きな私は、本屋さんにいると時々、そこだけ光があたっているように、1冊の本が目に飛び込んでくることがあります。かつて、かっこちゃんこと山元加津子さんのムック本「1/4 の奇跡」と出会った時もそんなふうでしたし、今回手に取った「7本指のピアニスト」(朝日新聞出版)も同様でした。難病を克服する音楽家の感動の本かと思いきや、笑いがいっぱい、波乱万丈・ハラハラドキドキのドラマティックかつポジティブな関西人ピアニストの半生記。小説だったら、「あり得ない。書き直し!」と編集長に言われてしまいそうなラッキーとアンラッキー、またラッキーの連続。この人のピアノを聴きたいと思わせる魅力に満ちた本の紹介と、“7本指のピアニスト”西川悟平さんのコンサートのスケジュールをご紹介します。

 

 

西川悟平「7本指のピアニスト」(朝日新聞出版)より

西川悟平「7本指のピアニスト」(朝日新聞出版)より

 

 

■15歳でピアノをはじめ、和菓子屋さんからニューヨークで高名なピアニストの弟子に

 

西川悟平さんは1974年大阪府堺市に生まれました。特に音楽一家というわけでも、英才教育を受けたわけでもない悟平少年がピアノを始めたのは15歳と、プロのピアニストにしては異例の遅さ。それを情熱と努力と練習の工夫でカバーし、西川さんは大阪音楽大学短期大学部に見事合格します。ローラーコースターに乗っているようなピアニスト人生がはじまったのです。

 

大阪音楽大学の4年制へ編入するために練習を続けましたが、編入試験には不合格。ピアノを初めて6年、いろいろなコンサートで入賞を果たしていた西川さんにとって、初めての失敗です。この後なんと彼は、大阪のデパートの和菓子屋さんに就職!甘いもの好き、接客好きの西川さんにはハッピーな職場だったそうです。

 

ある日、自宅のピアノの調律をしてくれた人がこう言いました。

 

「悟平くん、よう練習してるなあ。ピアノの内部の金属まで消耗してるで。こんなに頑張ってるんやったら、今度演奏会で弾けへんか?」

 

その演奏会のメインゲストが、ジュリアード音楽院出身の世界的ピアニスト、デイヴィッド・ブラッドショー氏とコズモ・ブオーノ氏でした。この演奏会に出たことで、西川さんは大きなチャンスをつかみます。大阪でお饅頭を売る生活から、ニューヨークへ。世界中を公演している高名なピアニストから演奏を認められ、弟子にしてやるからニューヨークに来いと誘われたのでした。

 

 

■順風満帆のピアニスト生活。そして、難治性疾患ジストニア発症。指が硬直して曲がらなくなり…

 

西川さんの本「7本指のピアニスト」にはこんな献辞が掲げられています。

 

「この本を、亡き母西川美子(よしこ)ちゃんと、故デイビット・ブラッドショー先生に捧げる 二人に、心からの感謝と愛を込めて」

 

西川悟平「7本指のピアニスト」(朝日新聞出版)より

西川悟平「7本指のピアニスト」(朝日新聞出版)より

 

ニューヨークに渡り、3か月後には全米屈指のコンサートホール、リンカーンセンター・アリスタリーホールでデビュー演奏会。翌年からカーネギーホールで定期演奏会など、順風満帆と思われた西川さんのピアニスト生活でした。しかし、そんな彼に病が忍び寄ります。ジストニアです。

 

NPO法人「ジストニア友の会」によると、ジストニアとは、“脳(主に大脳基底核)や神経系統の何らかの障害により、持続的または不随意的に筋肉が収縮したり固くなったりする難治性の疾患”で、西川さんの場合は成人した後に発症する特発性の局所性ジストニアと考えられます。

 

左手の硬直を感じてから1年、右手にも指の曲がりが出た西川さん。日常生活には支障がないのに、ピアノを弾くときだけに症状が出て、2年後にはわりばしを手で握ると折れるほどの強い力で指が曲がってしまうようになりました。ジストニアの診断。そして一生ピアノは弾けないだろうという宣告。プロとしては再起不能と医師に断言されたのでした。

 

 

■アメリカに残って治療と再起に奮闘。そして、一音一音の音色で勝負する異色のピアニストが誕生

 

ものすごいショックで鬱状態になったことや自殺を試みたことも、本の中には描かれています。あくまでさらりと短く。言葉を尽くして書かれているのが、ジストニア発症の後、それでもアメリカに残って治療と再起に奮闘していたときのエピソードです。演奏が出来なくて超貧乏生活になったときのアルバイトの話や、スピーチコンテストで優勝して学生食堂が当分無料になった話。演奏家ではなく、グリニッジ国際学園でピアノ教師として働くようになって、音楽の喜びや楽しさを再び幼稚園児に教えてもらったこと。伝統的な演奏法でなくても、一音一音の音色で勝負する異色のピアニストの誕生です。

 

こちらの動画は、NYスタインウェイホールでの西川悟平さん40歳のバースデーコンサートの様子です。

 

 

 

 

出会った人、支えてくれた人への感謝を忘れず、努力をつづける青年の物語。読みやすくて、笑えて、ちょっぴり泣ける軽妙な文章でつづった「7本指のピアニスト」は、これは実話なんだよなあと何度も確かめたくなるほどでした。

 

 

■懸命なリハビリで7本の指の機能回復。2009年の「国際障害者ピアノフェスティバル」で4位に

 

西川さんは懸命なリハビリで、少しずつ右手の指5本と左手の指2本の機能を快復させて、ピアニストとして復活します。2008年には「アレクサンダー&ブオーノ国際音楽フェスティバル」に招かれ、ヨーロッパデビューを果たし、2009年、ピアノ界の殿堂ニューヨーク・スタンウェイホールにてリサイタルを開催。同年、バンクーバーで行われた「国際障害者ピアノフェスティバル」で4位(クリスタル賞)を獲得。2012年、ニューヨーク市長公邸に招かれ演説と演奏をするほどの活躍をしています。

 

こちらの動画は、国連70周年記念コンサートでの西川悟平さんの演奏です。

 

 

 

 

世界で活躍する西川悟平さんのコンサートが2016年10月、大阪の寝屋川と堺で、そして東京で予定されています。

 

 

<西川悟平ライブ・イン・ジャパン大阪寝屋川>~奇跡が起きたのではない、奇跡を起こしたピアニスト~
【大阪・寝屋川公演】10月3日(月)アルカスホール 寝屋川市早子町12−21
開場18時30分 開演19時 入場料:前売 ¥5,400円/当日 ¥6,480/小中学生 ¥3,240
問い合わせ:090-4291-9875(濱口) チケットのお問い合わせ ・アルカスホール(072‐821-1240)・大東楽器(株)ミューズデュオ(072‐841-5000)・チケットぴあ(0570‐02‐9999/Pコード:306881)http://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1637262

 

<西川悟平ピアノリサイタル>~堺が生んだ奇跡のピアニスト、堂々凱旋~
【大阪・堺公演】10月8日(土) サンスクエアホール 堺市堺区田出井町2−1
開場18時30分 開演19時 大人 ¥5,000円(当日6,000円)(税別・全席指定) 小中高の学生 ¥3,000円(税別・全席指定)
問い合わせ:株式会社TEASHIS 事務局 TEL 06-7502-6054 チケットぴあ 0570-02-9999 【Pコード:299‐254】http://w.pia.jp/a/gohei

 

<西川悟平ライブ・イン・ジャパン>~魂を揺さぶる奇跡のピアニスト~
【東京公演】10月11日(火) 紀尾井ホール 千代田区紀尾井町6−5
開場18時30分 開演19時 S席前売り ¥7,000(当日¥8,000指定・税込) A席前売り ¥5,000(当日¥6,000指定・税込)
チケットお申し込み・お問い合わせ:McCar(マカ)TEL 03-5474-4566(受付:平日午前10時~午後18時 ◎チケットぴあ 0570-02-9999【Pコード:301-586】http://w.pia.jp/a/gohei

 

 

<関連ページ>
西川悟平オフィシャルホームページ
http://gohei.info/index.html
Gohei Nishikawa 西川悟平 facebook
https://www.facebook.com/gohei.piano/

 

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<筆者プロフィール>松中みどり(まつなか・みどり) フィリピン支援ボランティア/英語講師/ライター 初めて行った外国がフィリピンで、以来かの国の人々の明るさ温かさに魅せられ、様々なNGOや支援活動に関わる。1994年からは山岳先住民アエタの教育支援主宰。コミュニケーションツールとしての英語を各地で教えている。動物好きの自称「ケモノバカ」。飼い猫は黒猫で親バカ度も加速中。 ⇒松中みどりさんの記事一覧はこちら

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最近の投稿・コメント

  1. 松中みどり より:

    西川悟平さん、アメリカのテレビでのインタビューに出られました。ハーモニーフォーピースという財団のコンサートでピアノを披露した西川さん。
    音楽で平和をもたらすことが出来るのかという司会者の問いに、部屋で強盗に襲われたとき、盗みにはいった人たちと、病気で指に障害が出たけれど頑張ってピアノを続けたいという自分の夢の話をし、泥棒のひとりがお誕生日だというのでハッピーバースデーの曲を弾いてあげたという話を披露。強盗の態度が変わり、何も盗らずに穏やかに出て行ったという話をされました。西川さんならではだなあ!と思います。
    こんな西川さんにお目にかかってインタビューする機会を、とても楽しみにしています。

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