「怖がらずに、常に闘っていたい」、『ラ・マンチャの男』駒田一インタビュー(上) | アイデアニュース

新着 予定 プレゼント 動画

「怖がらずに、常に闘っていたい」、『ラ・マンチャの男』駒田一インタビュー(上)

筆者: 米満ゆうこ 更新日: 2019年8月5日

個性と高い表現力で演劇ファンにはおなじみの俳優・駒田一さん。2015年度には『ラ・マンチャの男』のサンチョ役と『レ・ミゼラブル』のテナルディエ役、そして『ダンス オブ ヴァンパイア』のクコール役の演技で、第41回菊田一夫演劇賞の演劇賞を受賞されました。2019年9月7日に大阪のフェスティバルホールで開幕するミュージカル『ラ・マンチャの男』(宮城、愛知、東京公演あり)で、ドン・キホーテの従僕、サンチョ・パンサを演じる駒田さんに、『ラ・マンチャの男』をはじめ、『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』などについてうかがいました。

駒田一さん=撮影・山本尚侍

駒田一さん=撮影・山本尚侍

ミュージカル『ラ・マンチャの男』は、16世紀のスペイン・セビリアの牢獄を舞台に、教会を侮辱した罪で投獄されたセルバンテス(松本白鸚)が囚人全員を配役にした即興劇を作り、セルバンテスが田舎の紳士キハーナと、キハーナが作り出した遍歴の騎士ドン・キホーテを演じるという三重構造で物語が展開。観客は見ているうちに、果たして、誰が現実で、誰が想像上の人物なのか区別がつかなくなっていきます。

――『ミス・サイゴン』のエンジニア役はどうしてもやりたくて3度目のオーディションで役を射止めましたが、『ラ・マンチャの男』のサンチョ役は、やりたいと思う役ではなかったそうですね。

いや、やりたくない役ではなくて、僕にはできないなと思っていたんです。

――どうしてですか。

荷が重い。恐れ多くて、旦那さま(松本白鸚)と二人であれだけずっと一緒にいられるかなと心配もありました(笑)。『レ・ミゼラブル』を一番最初に見たときは、テナルディエをやりたいと思ったんです。『ミス・サイゴン』はエンジニアをやりたかった。『ラ・マンチャの男』を見たときは、あの役をやりたいより、僕、居場所がないんじゃないかと思って。でも、1995年に『ラ・マンチャの男』にラバ追いの役で出演してから、いつかサンチョはやってみたいなと沸々と思うようになりました。

――2009年からそのサンチョを演じられ、今年で10年です。

サンチョは旦那さまのことを愛していて、恩がある。とにかく、旦那さま(松本白鸚)の一番側にいる。それはもう緊張してドキドキしますよね。

――今でもですか。

今でもです。25年前と比べたら全然違いますけど、自分からやっと白鸚さんに話しかけることができるようになりました(笑)。ある時、手を変え品を変えて稽古場で色々と試してみたんです。そうすると、白鸚さんが、「駒田さん、稽古場なのでドンドン見せてください」と喜んでくださった。

――松本白鸚さんは、1969年から『ラ・マンチャの男』に主演され、今年で50年を迎えます。役者が色んなアイデアを出すのを喜ばれる方なのですね。

そうです。やらないと「何やっているんですか」ととがめられます。

――どういう演出をされるのですか。

細部まで注意を配られています。セリフ一つ一つに対して、ものすごく重い深い言葉を投げかけてくださいます。それに対して同じようではなく、違うアプローチをしても喜んでくれて、納得してくださる。すべてを言われた通りに演じる必要はなくて、「一緒に考えてください」というタイプ。だから稽古場は面白いんです。稽古場で色々と試して、試して、試して、削っていく。そういう演出をなさる方です。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、セルバンテス役の松本白鸚さんと駒田さんが日ごろどのように接しているかや、『ラ・マンチャの男』の捉え方について、「事実は真実の敵である」などのセリフなどについてうかがったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。8月6日(火)掲載予定のインタビュー「下」では、『レ・ミゼラブル』のテナルディエ役と『ミス・サイゴン』のエンジニア役についてのほか、来年40年になる役者人生についてうかがったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■先輩から「90人に嫌われてもいいから10人に愛されるようになりなさい」と言われて

■『ラ・マンチャの男』は捉え方が色々。経験を積むと同じことをやっても感じ方が違う

■「事実は真実の敵である」の意味は、僕が言うと僕の答えになるので、持ち帰ってほしい

■折り合いをつけていた。だから「一番憎むべき狂気とは…」のセリフがたまんないんです

<ミュージカル『ラ・マンチャの男』>
【大阪公演】2019年9月7日(土)~9月12日(木) フェスティバルホール
【宮城公演】2019年9月21日(土)~9月23日(月) 東京エレクトロンホール宮城
【愛知公演】2019年9月27日(金)~9月29日 (日) 愛知県芸術劇場大ホール
【東京公演】2019年10月4日(金)~10月27日(日) 帝国劇場
公式サイト
https://www.tohostage.com/lamancha/
大阪公演特設サイト
https://www.umegei.com/lamancha/

<関連サイト>
駒田一オフィシャルブログ「駒田一の酔いどれときどき日記」
https://ameblo.jp/hajipyon/
駒田一:Victor Music Arts
http://www.victormusicarts.jp/hajimekomada_pro/

『ラ・マンチャの男』 関連記事:

⇒すべて見る

駒田一 関連記事:

⇒すべて見る

『レ・ミゼラブル』 関連記事:

⇒すべて見る

『ミス・サイゴン』 関連記事:

⇒すべて見る

※駒田一さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは9月5日(木)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

駒田一さん=撮影・山本尚侍

駒田一さん=撮影・山本尚侍

全文が読める有料会員登録にご協力を

アイデアニュースは、有料会員のみなさんの支援に支えられ、さまざまな現場で頑張っておられる方々の「思いや理想」(ギリシャ語のイデア、英語のアイデア)を伝える独自インタビューを実施して掲載しています。ほとんどの記事には有料会員向け部分があり、有料会員(月額450円、税込)になると、過去の記事を含めて、すべてのコンテンツの全文を読めるようになるほか、有料会員限定プレゼントに応募したり、コメントを書き込めるようになります。有料会費は取材をしてくださっているフリーランスの記者のみなさんの原稿料と編集経費になります。良質な取材活動を続けるため、どうか有料会員登録にご協力をお願いいたします。

    
<筆者プロフィール>米満ゆうこ(よねみつ・ゆうこ) 大阪府出身。「アート」をテーマに国内外の舞台を中心に取材・執筆をしている。ブロードウェイの観劇は長期にわたり、脚本家や演出家、俳優たちに現地でも取材。作品を追っかけたり、芸術家にインタビューしたりすることが、原動力であり、救いにもなっていると最近、実感する日々。⇒米満ゆうこさんの記事一覧

コメント欄

有料会員登録してログインすると、コメントを書き込めます(コメントを送信すると、すべての人が読める形で公開されます)。

最近の記事

■ 2024年11月掲載分
■ 2024年10月掲載分
■ 2024年9月掲載分
■ 2024年8月掲載分
■ 2024年7月掲載分
■ 2024年6月掲載分
 過去記事一覧は⇒こちら 有料会員登録は⇒こちら
お勧め商品
新着商品
Sorry, no posts matched your criteria.