「本気でがっつり芝居をやりたい」、『絢爛とか爛漫とか』合同インタビュー(下) | アイデアニュース

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「本気でがっつり芝居をやりたい」、『絢爛とか爛漫とか』合同インタビュー(下)

筆者: 岩村美佳 更新日: 2019年8月7日

2019年8月20日(火)から9月13日(金)まで、DDD青山クロスシアターで上演される舞台『絢爛とか爛漫とか』の合同インタビュー後半です。この作品が時代をまたいで上演されていることについて、その魅力や共感できることについて、また、昭和初期を舞台でリアルにみせることの魅力や、演劇の魅力などについて伺いました。

(写真左から)川原一馬さん、加治将樹さん、安西慎太郎さん、鈴木勝大さん、鈴木裕美さん=撮影・岩村美佳

(写真左から)川原一馬さん、加治将樹さん、安西慎太郎さん、鈴木勝大さん、鈴木裕美さん=撮影・岩村美佳

――鈴木さんが稽古場で大切にされていることは、どういうことですか?

鈴木裕美:ちゃんと見るということですね。見た風にしないというか、見てた、聞いてたフリはしない。あと、俳優さんという種族、特に才能がある方たちはすごく勘がいいので、人の嘘を見抜く。ここにいる皆さん人に会って5秒とかで、自分の敵か味方かがわかる人です。そういう感覚あるでしょ?

(4人戸惑いながらうなずく)

鈴木裕美:ないとは言わせない(笑)。15秒かければ多分、わかるんじゃないですかね。そういう感覚がある人たちが俳優なので、嘘をつかないようにしていますね。盛ったりしない。気に入らないことは、気に入らないというし、どうせ思っていることがバレるので、嘘はつかない。そうしないと信用が得られないので、何かを言うために、ちゃんと見る、ちゃんと聞くようにしています。

――昭和、平成、令和と時代をまたいで何度も上演されている作品で、皆さんが共感する部分もたくさんあったとのことですが、時代背景的には彼らは裕福というか、いまの世代の方と少し育っている環境が違っていると思います。それでも共感できる部分を具体的に教えてください。

川原:もちろん昭和初期という時代はあると思いますが、実際に同じような目標や夢を持っている人たちが同じ場にいる状況って、どの時代にもきっとあると思うんです。先程話したようなこともそうですし、このなかで起こる事件は男だったらわかる部分もありますし、きっと誰もがわかるだろうと思います。あとは、誰かが亡くなるとか、人としての事件性だったり、そういうものって、どの時代にも伝わるものがあると思うので、読んでいて時代背景や、心情の移り変わりについて、(今と違うとは)そんなに気にならないと感じました。その代わり、僕たちがやるうえでは、立ち振る舞いや喋り方を、昭和の時代の文士さんというものを、しっかり勉強しなければいけないなと感じました。

加治:なぜおもしろいかと思った理由のひとつに多分すごく陳腐な言い方になるんですが、とっても「あるある」な気がして。だいたい俳優4人、同じ世代が集まれば、こういう話になるんですよ。「仕事がないな」「お前は仕事があっていいな」という人がいて、「俺だって仕事があるわけじゃないよ」と控えめに自慢する人もいて、「でも、明日早いから帰るわ」って(笑)。「今日、女のところに行くの?」という人もいて、黙って「うーん」って言いながら、話を聞いているのか、馬鹿にしているのかわからないような人もいたりして、だいたい4人集まったらこういう感じになるなと思って。だから、すごく共感が得られるんだなと。この作品は女性版もありますが、今回は男性版ということで。男性が観るとおもしろいと思う部分はあると思うんですが、女性が観るとどうなのかな。女性が観てもおもしろいと思いますが、男の人にぜひ観てもらいたいとすごく思う作品ですね。「こういうことがあったな」「いま、まさにそうだ」「こういうことがあるのかな」など、本当にいろんな世代が楽しめる作品だと思います。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、時代をまたいで上演されているこの作品がの魅力や登場人物について、昭和初期を舞台でリアルにみせることや演劇の魅力などについて伺った合同インタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■鈴木勝大:「早く書けば」と思うけど失敗が怖い。「自分に言われてるのかな」と

■加治:この時代は所作がものすごく厳しい時代なんです。動いたときが課題かも

■鈴木裕美:180席はすごく贅沢。蚊取り線香の煙の匂いがお客さん全員に感じられる

■  安西:日常で忘れたものや取りこぼしたものを、瞬間的に拾える空間が演劇

■ 川原:僕らが今、この年代で、この作品をやることを楽しみに来ていただければ

<『絢爛とか爛漫とか』>
【東京公演】2019年8月20日(火)~9月13日(金) DDD青山クロスシアター
公式サイト
http://kenran.westage.jp

<関連リンク>
舞台『絢爛とか爛漫とか』
http://kenran.westage.jp

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『絢爛とか爛漫とか』合同取材より=撮影・岩村美佳

『絢爛とか爛漫とか』合同取材より=撮影・岩村美佳

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<筆者プロフィール>岩村美佳(いわむら・みか)  フォトグラファー/ライター ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。「書いてみないか」という誘いを受け、未経験からライターもはじめた。現在、演劇分野をメインに活動している。世界で一番好きなのは「猫」。猫歴約25年。 ⇒岩村美佳さんの記事一覧はこちら

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