Broadway Musical『IN THE HEIGHTS　イン・ザ・ハイツ』（以下『イン・ザ・ハイツ』）が、2024年9月22日（日・祝）から10月6日（日）まで天王洲銀河劇場で、10月12日（土）と10月13日（日）に京都劇場で、10月19日（土）と10月20日（日）にNiterra日本特殊陶業市民会館ビレッジホールで、10月26日（土）に大和市文化創造拠点シリウス１階芸術文化ホールメインホールで上演されます。

本作は、『ハミルトン』を生んだリン＝マニュエル・ミランダの傑作と呼ばれており、ミランダ自身が出演した本国版は、2008年度トニー賞最優秀作品賞を含む4部門での受賞をはじめ、数々の演劇賞を受賞しました。2021年には映画化され、ゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされています。ラップやサルサ、ヒップホップなどの楽曲が多数使用され、本作のアルバムは2009年度グラミー賞最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞するなど、21世紀のミュージカル界に新風を巻き起こした作品です。

2014年には、日本版が初演されました。日本人では表現が難しいとされたラップ部分をKREVAさんが見事な日本語表現に替え、日本人に届く日本語歌詞へ作り上げました。2021年の再演に続く、このたび再々演では、ウスナビ役のMicroさん（Def Tech）と平間壮一さんがWキャストで続投されます。アイデアニュースでは、平間さんにインタビューしました。インタビューは上下に分けてお届けします。

「上」では、ベニー役の松下優也さんのこと、今回のキャストで出演されたイベントのこと、ウスナビの気持ちがよくわかるというお話、この作品は「帰る場所」だというお話、前回実はアンサンブルとしても出演していたというお話などを紹介します。「下」では、ウスナビ役はそれぞれキャストごとに自由に作っているというお話、『RENT』で鍛えられた「演じなくていい」というスタンス、「怒り」の表現の難しさ、今回はヒップホップ色が強くなるのではというお話、ヒップホップの魅力などについて伺った内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。

ーー今回のキャストが揃って、最初にイベントでご一緒された時に、どんなことを感じましたか？

すごくしっくりきました。みんなが無理していないというか、自分の中にあるものの中から『イン・ザ・ハイツ』に選ばれたなという感じで、居心地がよかったです。前回が役者の『イン・ザ・ハイツ』だとすると、今回はヒップホップなどストリート文化に馴染みのある人たちの『イン・ザ・ハイツ』という感じがして、またパワーアップするのではないかと思っています。

ーー共通言語がある感じでしょうか。

そうかもしれないです。音楽に乗っていても無理していないというか。今回のキャストはヒップホップが、それぞれ個人の中に絶対ある人たち、という感じです。

ーー国際色豊かな皆さまが集まっていますね。

みんな濃かった〜（笑）。特にニーナ、ベニーが最高すぎて。

ーー松下さんは、日本初演以来のカムバックですが、『イン・ザ・ハイツ』では初めてご一緒されますね。

『イン・ザ・ハイツ』では初めてですが、昔から優也と僕はウスナビとベニーの関係性なんですよね（笑）。

ーー昔というのは、いつからですか？

『THE ALUCARD SHOW』だと思います。優也との初めましてが、そこなのかな。

ーー懐かしいですね！ 今同じ事務所にいらっしゃるし、ご縁がありますね。

いや、『THE ALUCARD SHOW』より前にも会ったことがあるのかな。松下優也という存在は知っていて、（植原）卓也たちが……。

ーー『黒執事』からですか？

卓也と優也は時期は被っていないのですが、大阪の同じスクール出身なので、そんなに遠くない存在として昔からいて、直接には『THE ALUCARD SHOW』で初めて関わりを持ったんです。僕は優也の後ろにいつもいて、だけどお互いに尊敬し合うところがあって。お互いに全然違うものを持っていて、高め合っているみたいな、なんかモゾモゾした関係です（笑）。持っている熱いものは一緒なんですが、表への出し方が全然違うというか。優也は思っていることを言葉にして言えるし、僕は「はは〜」と笑いながらも同じものを持っている、みたいな。

ーー言葉にはしないけど、みたいな。

はい。今回、取材を受けていてもそんな感じがしています。

ーーわりと松下さんは、はっきりと言葉にされる方でしょうか。

バンッと、「それが俺だ」みたいに。僕は「…だね」という感じで（笑）。

ーー平間さんから見る松下さんの印象と、松下さんが発する言葉の内容はぴったりあっていますか？

合っています。

ーーそのよく知っている松下さんのベニーと、saraさんのニーナは、特にどんなところが最高でしたか？

なんだろう……難しいな（笑）。ベニーはニーナにかっこつけるんですよ。それがかわいらしくもあり、ただかっこいいだけにならないのが、優也のいいところで。尖っているところや、オレオレな感じが見ててかわいらしいんですよ。これは本人に言うと怒ると思うんですが（笑）。でも、もちろんかっこいいし、本当に好きなんだなという感じが伝わるところが最高でした。

saraちゃんは芝居において受けの天才で、何だって受けてくれる。相手がちょっと動いただけでも、何をしたいのか、きちんと汲み取ってくれて受けてくれるので、なんでも受けてくれる感じがニーナとベニーのいい関係を築いていましたね。ベニーの「俺、俺！」と、「受け止めるよ」みたいなふたりを見て、「あー！」ってなりました（笑）。

ーーその様子を見ている平間さんは、まさにウスナビのポジションですね。

そうですね。役ってすごいなと思いました。僕は、好きな人への態度も本当にウスナビみたいな感じなので。

ーーご自身の好きな人へのアプローチも、わりとウスナビに近しいんですね。

そうなんです。本当に好きな人には話しかけに行けないんです。なんとも思ってない人には、結構距離感近めで行けるんですが。「おはよう」も言えなくなっちゃうくらいです。

ーー周りから見たら、それはわかりやすくないですか？

だけど、絡まなすぎて相手は何も気づかないんです。仲良くなることもできないから、何も知らないです。

ーーご自身の中にあたためているんですね。それが実る瞬間は、どういうときなんでしょう。

踏み込んだときじゃないですか。

ーーウスナビのように、そのハードルを超えていかないと、その一歩は進まないわけですね。

そうなんです。だって、こう言うと気持ち悪いかもしれませんが、破滅したらもう終わりで、寂しくなっちゃうじゃないですか。

ーー自分が思っているだけなら続けられるけれど、結論を出さなければいけなくなってしまいますもんね。

そう。キモ！と思われたら、そこで終わりじゃないですか……という行けなさですね。

ーーでは、ウスナビの気持ちはよく分かりますか？

ベニーに、「ウスナビ、行ってこいよ」と言われますが、そんなに行けないですよね。

ーーウスナビは頑張っているということですね。

頑張っています。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、この作品は「帰る場所」だというお話、前回実はアンサンブルとしても出演していたというお話などインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。19日掲載予定のインタビュー「下」では、ウスナビ役はそれぞれキャストごとに自由に作っているというお話、『RENT』で鍛えられた「演じなくていい」というスタンス、「怒り」の表現の難しさ、今回はヒップホップ色が強くなるのではというお話、ヒップホップの魅力などについて伺った内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

＜有料会員限定部分の小見出し＞（有料会員限定部分はこのページの下に出てきます）

■ルーツである音楽やダンスがミュージカルになっている作品。「めちゃくちゃ出たい！」と

■アンサンブルや役付きなど関係なく、田中利花さんを筆頭に温かい家族ができた感覚

■内緒でアンサンブルとして出ていた前回の公演。「あのシーン出たいんですけど」と強盗役で

■ちゃっかり稽古場で、強盗役のシーンのダンスの練習もしていたり。全部踊れた

＜Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』＞
【東京公演】2024年9月22日（日・祝）～10月6日（日）　天王洲 銀河劇場
【京都公演】2024年10月12日（土）～10月13日（日）　京都劇場
【名古屋公演】2024年10月19日（土）～10月20日（日）　Niterra日本特殊陶業市民会館　ビレッジホール
【神奈川公演】2024年10月26日（土）　大和市文化創造拠点シリウス 1階芸術文化ホール メインホール
公式サイト
https://intheheights.jp

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※平間壮一さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは10月18日（金）です。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。