愛月ひかる、「超」正統派二枚目役を熱演 宝塚宙組『不滅の棘(とげ)』開幕 | アイデアニュース

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愛月ひかる、「超」正統派二枚目役を熱演 宝塚宙組『不滅の棘(とげ)』開幕

筆者: きた あつこ 更新日: 2018年1月10日

宝塚歌劇宙組公演、 ロマンス『不滅の棘(とげ)』が、2018年1月7日に梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで開幕し、1月23日からは日本青年館ホールで上演されます。一面「白」の舞台の中に、愛月ひかる(あいづき・ひかる)さんの安定した演技と響きの良い歌声が光る、「超」正統派二枚目役の魅力にあふれた、ぐいぐい引き込まれる作品となっていました。

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

1933年、チェコ・プラハ。100年に及ぶ「プルス事件」裁判に間もなく判決が下ろうとしているところに、有名な歌手エロール・マックスウェル(愛月ひかるさん)が現れ、事件の有力情報を次々に明かしていきます。100年前の事件を詳細に知り、銃撃された傷も、すぐに癒えてしまう。エロールとは、一体何者なのか…。

173cmの背の高さで、立ち姿だけでメロメロになってしまいそうな正統派男役の愛月ひかるさん。この作品では最初から終りまで「超」が付くほどの二枚目役です。父から、ある薬を与えられたことで苦悩し、ミステリアスな影がより一層、周りの女性を惹きつけてしまう男なのですが、丁寧な演技と、響きの良い歌声で、難しい曲が多い中、安心して物語に没頭できました。

1幕最後にエロールの公演シーンがあり、白い羽のある衣裳で赤い口紅をつけたエロールが登場します。女性のような風貌で現れ、衣裳を脱ぎ去ってスーツ姿となり、口紅を雑にぬぐうシーンは、2003年に花組トップスター春野寿美礼(はるの・すみれ)さんが演じた時と同じく、印象的なシーンになっていました。

エリイ(エロールの昔の名前)が唯一愛した女性フリーダ・プルス役と、「プルス事件」の原告フリーダ・ムハ役を演じたのは、遥羽らら(はるは・らら)さん。時折頬に現れるえくぼと、本当にかわいらしい声が特徴的で、プルス家の令嬢役と、「命は短い。だからお金が欲しいの」というショートヘアーの活発な女の子の二役を上手に演じ分けていました。

裁判の弁護人で、ヒゲが特徴的なコレナティを演じたのは凛城きら(りんじょう・きら)さん。100年も前の分かりにくい事件の詳細を、ほっそりしたスーツ姿の息子、アルベルト役の澄輝さやと(すみき・さやと)さんと共に説明してくれます。1幕では事件の詳細までは分らず疑問が残りますが、2幕では詳細が判明し、より一層引き込まれてしまいます。澄輝さん演じるアルベルトはフリーダが好きだけれど、フリーダは他の女性と同じく、エロールを好きになってしまい……。

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、おもな出演者の役どころや演技についてのルポを、大きなサイズの写真と合わせて掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出しと写真>

■謎の老女カメリア役を力強く、艶っぽく。美風舞良(みかぜ・まいら)さん

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■しっとり伸びやかな歌声で。クリスティーナ役の華妃まいあ(はなき・まいあ)さん

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■悲しさや淋しさが、ひしひしと。ハンス役の留依蒔世(るい・まきせ)さん

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

宝塚歌劇宙組公演、ロマンス『不滅の棘』より=撮影:アイデアニュース・橋本正人

<ロマンス『不滅の棘(とげ)』>
【大阪公演】2018年1月7日(日) – 1月15日(月)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【東京公演】2018年1月23日(火) – 1月29日(月)日本青年館ホール

<関連サイト>
宝塚歌劇団のページ
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2018/fumetsunotoge/index.html
梅田芸術劇場のページ
http://www.umegei.com/schedule/684/

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<筆者プロフィール> きた あつこ/アイデアニュース編集部で1番フツーな人。2人の女のコのママ。サザエさんのタマに似ていると言われる。いろんなことに興味津々で、ちょっと楽しい、ちょっと知りたい情報をHAPPYと共にお届けできるよう、常にウロウロ、常にキョロキョロすることが元気の源。⇒きた あつこさんの記事一覧

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