結成15周年のLE VELVETS、待望の4人全員で開幕した『Eternal』ライブ配信決定 | アイデアニュース

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結成15周年のLE VELVETS、待望の4人全員で開幕した『Eternal』ライブ配信決定

筆者: 村岡侑紀 更新日: 2022年11月3日

2022年10月14日(金)に、LE VELVETS CONCERT TOUR 2022『Eternal』​​のゲネプロが開催されました。ゲネプロ及び、10月15日(土)に東京・かつしかシンフォニーヒルズで開催されたコンサート初日の様子を紹介します。このツアーは、10月23日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールで、10月28日(金)に愛知・名古屋市芸術創造センターでの公演を経て、11月13日(日)に福岡・北九州芸術劇場で開催され、11月20日(日)に東京・Bunkamuraオーチャードホールで千秋楽を迎えます。11月20日(日)の千秋楽には、ライブ配信も決定(アーカイブなし)。配信視聴チケットは、11月3日(木・祝)正午12時から発売開始です。

(左から)佐賀龍彦さん、日野真一郎さん、佐藤隆紀さん、宮原浩暢さん
(左から)佐賀龍彦さん、日野真一郎さん、佐藤隆紀さん、宮原浩暢さん

LE VELVETS(ル ヴェルヴェッツ)は、バリトンの宮原浩暢さん、テノールの佐賀龍彦さん、日野真一郎さん、佐藤隆紀さんの4人で構成されるヴォーカルグループ。メンバー全員が音楽大学の声楽科を卒業しており、オーディションを経て2008年10月14日に結成されました。ゲネプロの日は、ちょうど結成から15回目の記念日であり、『Eternal』は、15周年を迎えての彼らの最初のコンサートとなります。また、今回のコンサートでは、休養していた佐賀さんがステージに復帰し、初日には約1年ぶりに、三者三様のテノールとバリトンが生み出す唯一無二の4人のハーモニーが届けられました。

 コンサートは、休憩を挟んでの二部構成。第一部は、今回のコンサートのテーマである“Eternal”より「映画音楽」の世界を中心に、第二部には、彼らがデビュー時から歌い続けてきている、「LE VELVETSといえばこれ」という代表曲が多く盛り込まれていました。今回に限らず、彼らのコンサートの大きな魅力の一つは、クラシック、カンツォーネ、ジャズ、ミュージカルソング、歌謡曲、民謡など、あらゆるジャンルの歌を、「LE VELVETSが歌うと、こうなる」という具体的な形で、時に意外性と共に、しかし、彼ららしい形で完成されたものを必ず提示してくれるという信頼感にあるでしょう。

 今回のセットリストは、どれも名曲揃いです。しかし彼らは、どんな楽曲であったとしても、表現で曲を完成させてくれます。曲が伝わるためには、いかに「表現」が重要であるかを改めて気づかせてくれるアーティストです。

■Overture:月光のようなスポットライトが、メンバー4人の姿を映し出す

コンサートの音楽監督を務めるピアニスト・大貫祐一郎さんが率いるバンドメンバーの演奏によるOvertureで開幕し、映画音楽の世界へ。音が波打ち、ひたひたと会場が、身体が音で満たされていくのを感じながら、心揺さぶられるドラマティックな時間。音と時間が渦巻く感覚の中、月光のようなスポットライトがメンバー4人の姿を映し出します。音と光と振り付けによる、ノンバーバルなオープニングによる静かな情熱とエネルギーを、そして、数々の映画作品に描かれた、時に悲しく、おかしくも愛おしくも、壮大であると同時に日常的でもある物語を解き放つかのように、1曲目が始まります。

■第一部:2022年に公開された映画に登場する曲も。名曲をLE VELVETSバージョンで

CDにも収録されており、以前から歌われている曲はもちろんのこと、今回、初披露となる曲もセットリストに多く含まれていました。2022年に公開された映画に登場する曲もあり、アクション、ラブストーリー、ロマンス、コメディなど、あらゆる名作から選ばれた名曲が、LE VELVETSならではの表現で届けられます。

オリジナルがソロで歌われている曲もグループで発表されている曲もありますが、いずれもLE VELVETSとしてのハーモニーで再構築されており、そこに面白さがあります。よく知っているあの曲の、新たな表情や奥行きであったり、彼らのハーモニーならではのパワーや繊細さに心動かされ、彩度と明度の絶妙なニュアンスを楽しめるでしょう。ポップス、R&Bなど、曲のジャンルのバリエーションも豊かな構成です。

■第二部:「今、この瞬間のLE VELVETSならではの響き」を聴ける醍醐味が詰まっている

第二部では、カンツォーネとクラシカルクロスオーバー、ミュージカルの名ナンバー、オリジナルソング、そしてクラシックも聴くことができます。LE VELVETSとして歌い続けられている曲も多いので、アレンジの変化を楽しめるのはもちろん、「今、この瞬間ならではのLE VELVETSの響き」を聴けるという醍醐味もある構成です。

今回、約1年ぶりにコンサートに復帰した佐賀さんの声がハーモニーの中にはっきりと現れた瞬間には、会場が拍手に包まれました。この拍手は、復帰した佐賀さんに宛てられているのはもちろんのこと、グループ活動を継続するためにハーモニーを磨き、ステージを守ってきた宮原さん、日野さん、佐藤さんへの拍手でもあると感じました。

ミュージカル楽曲のシーンには、さながら帝国劇場が突如舞台上に出現したかのような臨場感がありました。メンバー全員がミュージカルに出演しているからこそのドラマティックな表現により、それぞれの作品から1曲ずつであるにもかかわらず、作品を丸ごと観たかのような世界観に包まれ、物語の世界に引き込まれました。

■香り立つような艶のある、宮原さんのバリトン。重厚にも軽やかにも変幻自在な声色

2022年夏には、手塚治虫原作のミュージカル『アラバスター』で初主演。シリアスな世界観の中で、香り立つような艶のあるバリトンを響かせ、圧倒的な存在感を示していました。一方、10月初旬まで、パーシー先生など複数の役で出演していたミュージカル『盗まれた雷撃』では、コミカルな役を魅力たっぷりに演じ分けるなど、想像を超えた幅広さが印象的でした。今回のコンサートのミュージカルコーナーには、声でも表現でも、アラバスターを彷彿とさせる迫真のシーンもありましたし、全体を通して笑顔あふれるとてもキュートな一面も見られます。宮原さんならではの、重厚でありながら軽やかでもある、曲ごとに変幻自在な声色のコントラストにも注目です。

宮原浩暢さん
宮原浩暢さん

■「佐賀さんが復帰された」と実感。確かな個性と存在感を示しながら調和する歌声

叙情詩のように情熱的に、そして叙事詩のようにドラマティックに。言葉の意味さえも超えて、込められた心が伝わってくる佐賀さんの歌声。4人のハーモニーの中で、そしてソロパートで、確かな個性と存在感を示しながら調和していたその声を聴いて、約1年ぶりに復帰されたのだと実感しました。今回のコンサートでは、数曲の歌唱に加え、MCなどでの登場シーンもあります。美術分野での音声ガイドや番組のナレーション、無名塾出身というキャリアにも裏付けられた芝居力や表現力を感じられる朗読など、ご自身の声の魅力を生かした多彩な活動をされており、11月6日(日)には朗読、バレエ、歌、アートムービーで表現される「Jewels Story 眠れる森の美女 ~カラボスのかけた魔法~」への出演も決定しています。

また、11月3日(木・祝)から京都・泉屋博古館で開催される『特別展・木島櫻谷―山水夢中―』のテーマ曲「新しい季節」のヴォーカルとプロデュースを手掛けたことも発表されました。ラフマニノフの歌曲「春の流れ」に佐賀さんの感性が融合され、木島櫻谷が描いた山水画の世界観が表現されます。近日、配信が予定されている「新しい季節」は、佐賀さんがナビゲーターを務め、11月12日にBSフジで放送される「百年の眠りからさめた櫻谷<理想郷>の美」や、スポット映像などで聴くこともできます。佐賀さんが、木島櫻谷の展覧会のテーマ曲に携わるのは、LE VELVETSのCD「Teatro Clasico」にも収録されている「寒月」(原曲:サン=サーンスの「白鳥」)に続き2回目です。

佐賀龍彦さん
佐賀龍彦さん

■色彩豊かな歌声の日野さん。指先や視線にも丁寧に感情が込められたダンスも魅力的

2022年夏には、ミュージカル『ダブル・トラブル』に出演。兄・ジミーをはじめ、10役あまりの登場人物を演じ分け、スマートな佇まいとは大いにギャップのある一面も。コメディ作品らしい個性の強いキャラクター表現だけではなく、夢を追いながら真っ直ぐな輝きを放つジミーも、等身大の一人の青年像としてとてもチャーミングでした。華麗なタップダンスに、ハイトーンヴォイスならではの歌唱シーンなど、日野さんの魅力を全方位から拝見できる舞台でした。今回のコンサートでも、全ての曲に物語や色彩を感じられる、更に深みを増したニュアンスのある歌声が印象的でした。指先や視線ひとつにも丁寧に感情が込められたダンスも必見です。

日野真一郎さん
日野真一郎さん

■コンサートの名物であるロングトーンも。ハートフルで豊穣な、佐藤さんの歌声

2019年から、ミュージカル『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャン役を務め、現在も、ミュージカル『エリザベート』に、2度目のフランツ・ヨーゼフ役で出演中です。劇場の最後部座席でオペラグラスを使わずに観劇するような状況であっても、歌声のみを通して表情が見えてくるような卓越した表現力も素晴らしいです。LE VELVETSのコンサートでは、お互いの声の特徴を誰よりも知っている4人が生み出すハーモニーの中ならではの、佐藤さんのハートフルで豊穣なテノールの響きを聴くことができます。コンサートの名物にもなっている、年々長さと奥行き、そして広がりを増しているロングトーンも聴きどころの一つです。圧巻の歌声はもちろん、お茶目でポップな一面にも出会えます。

佐藤隆紀さん
佐藤隆紀さん

■アーティストと観客として共にある時間もまた、「Eternal」への歩み

コンサート終盤、「この曲だけは、佐賀さんがいないとLE VELVETSとしての表現にならないと思った」と、佐賀さんの休養中は1度も歌わず、頼まれても断っていたと佐藤さんが明かした曲がありました。ゲネプロでの確認の際、佐賀さんがソロパートを歌うシーンで、メンバーが笑顔でGoodサインを出していた姿を思い出しました。歌声や表現における抜群の技術面、知的な深みや、品のあるエンターテインメント性などにおいて魅力があるのはもちろんのことですし、同じ曲でも「LE VELVETSの声で聴きたい」と思わせる、メンバー一人一人の、そしてLE VELVETSという一つの人格としての魅力が伝わってくるコンサートだったように思います。

今回のコンサートでは、名曲が多く登場しました。過去からの歌のバトンを受け取って、未来に繋げている彼らの姿を拝見しながら、今ここにアーティストと観客として、共にある時間もまた、コンサートタイトルにもなっている「Eternal(永遠)」への歩みなのだと感じました。

<ライブ配信決定・LE VELVETS CONCERT TOUR 2022『Eternal』千秋楽>
【東京公演】2022年11月20日(日) Bunkamuraオーチャードホール
視聴チケット料金:3,500円(税込) 
購入はこちらから:https://eplus.jp/levelvets-st/

<LE VELVETS CONCERT TOUR 2022『Eternal』>
【東京公演】2022年10月15日(土) かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール(終了)
      S席 8,800円/バルコニー席 7,700円
【大阪公演】2022年10月23日(日) 森ノ宮ピロティホール(終了)
      プレミアムシート(お土産付)12,800円 / 指定 8,800円
【愛知公演】2022年10月28日(金) 名古屋市芸術創造センター(終了)
      全席指定:7,800円
【福岡公演】2022年11月13日(日) 北九州芸術劇場 大ホール
      全席指定 7,800円
【東京公演】2022年11月20日(日) Bunkamuraオーチャードホール
      プレミアムシート(お土産付)12,800円 / 指定 8,800円
(※チケット料金は全て税込、未就学児入場不可公演)
公式サイト
https://www.le-velvets.com/contents/527365

<billboard classics LE VELVETS 15th ANNIVERSARY Premium Symphonic Concert 2023>
オペラアリアをはじめとした、メンバーのルーツであるクラシック楽曲はもちろん、フルオーケストラのアレンジにより重厚な歌声が一層スケールアップした名曲揃いのミュージカル楽曲も。オペラ指揮者として活躍する柴田真郁さんが率いる東京フィルハーモニー交響楽団と京都フィル・ビルボードクラシックスオーケストラの演奏と共に、結成15周年を迎えるLE VELVETSのハーモニーが届けられます。

【東京公演】2023年3月17日(金) 東京芸術劇場 コンサートホール 
【京都公演】2023年4月1日(土) 京都コンサートホール 大ホール
チケット料金:S席 12,800円/A席 9,800円(※税込・全席指定、特製プログラム付き、未就学児入場不可公演)
チケット情報:LE VELVETSオフィシャルFC『Parti』先行(抽選):2022年11月17日(木)23:59
ビルボードライブ法人会員先行(抽選):2022年11月11日(金)15:00 ~11月20日(日)23:59
ビルボードライブ「Club BBL」会員先行(抽選):2022年11月11日(金)15:00 ~11月20日(日)23:59
ローソンチケット独占先行(抽選):2022年11月12日(土)15:00 ~11月23日(水・祝)23:59
プレイガイド先行(抽選):2022年11月25日(金) ~
一般発売:2022年12月17日(土)10:00〜
公式サイト
https://billboard-cc.com/classics/levelvets2023

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<筆者プロフィール>村岡侑紀(むらおか・ゆき) 広告制作会社に入社し、企業ブランディングやコピーライティングを経験。その後、化粧品メーカーのマーケティング担当として多くのブランドを育成し、ベンチャー企業で広報も。ミュージカルや舞台作品そのものの魅力はもちろん、そこに携わる方々のことを伝えたい。 ⇒村岡侑紀さんの記事一覧はこちら

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