2023年10月に、結成15周年を迎えるヴォーカルグループLE VELVETS(ル・ヴェルヴェッツ)のアニバーサリーコンサート『billboard classics LE VELVETS 15th ANNIVERSARY Premium Symphonic Concert 2023 -Encore-』が、2023年8月6日(日)に東京文化会館大ホールで開催されます。本公演に出演する、LE VELVETSのみなさん(バリトンの宮原浩暢さん、テノールの佐賀龍彦さん、日野真一郎さん、佐藤隆紀さん)のインタビュー後編です。
「下」の無料部分では、LE VELVETSのハーモニーのこと、デビュー当時のこと、路上ライブにまつわるお話などを、有料部分では、路上ライブにまつわるお話の続きと、「Encore」公演に向けての想い、今後どのようなアーティストになっていきたいかというお話などを紹介します。
ーー初期の頃は「‘O sole mio」でコーラスを入れられていたというお話を先日、佐賀さんと佐藤さんのインタビューで伺いました。今は構成が結構変わった曲などもあると思うのですが、どのような観点を大切にされてきましたか?
佐賀:その時々の音楽監督やプロデューサーの影響もありましたね。当時の名残が今も残っている曲もありますが、メンバーみんなで、「この方がいいよね」って感じるものを大事に構成してきているかなとは思います。
佐藤:昔は本当に、全曲にコーラスを入れていたんですよ。シャルラー♪とかを。
日野:常に、みんなが歌うというスタンスでしたね。
宮原:そうだったね。
佐藤:僕たちは、「バン!」とそれぞれが声を出して、そこでハモっていると綺麗なんです。例えば今もよく歌う「第9(ベートーヴェン)」だったり、当時よく歌っていた「斎太郎節(さいたらぶし)」では、全員がそれぞれの声を張るコーラスワークが良くて。そういう厚みのある歌い方をした時に、聴いてくださった方にすごく感動してもらえるんですよね。僕ららしさが出るのでは?と最近すごく思っています。
日野:僕らは、1音の幅が大きいんですよ。だから、コーラスを大切にしている「Seasons of love」のハーモニーは、音の幅を結構狭くして歌っているんです。
佐藤:ビブラートも幅を大きくさせる要因ですよね。
日野:ぶつかる音が多いと、いいハーモニーにはなりにくいんですよね。曲によりますが、「Seasons of love」のコーラス的なハモりの時には、ビブラートをお互いにあまりかけないように意識しますし、「バン!」とぶつけるタイプの「第9」では、全員でビブラートを「アァァァー!」と効かせていたりもします。
宮原:「第9」もそうですし、久しぶりに歌った曲の中だと「津軽のふるさと」の一番最後の部分も、LE VELVETSらしい厚みのある声だと思います。曲の最後に、僕ららしいサウンドを出して終われるので、お客さまにも「いいね」って言っていただけているのかなと思う歌ですね。
佐賀:最近は全然歌っていないのですが、僕たち以前、QUEENの歌をメドレーにした「QUEEN must go on」という曲を歌っていたことがあって。それぞれの個性が出ていて、結構面白い感じに作れていたなと思います。
佐藤:確かに、また歌いたい曲ですよね。
宮原・佐賀・日野:うん、そうだね。
ーー15周年関連のお話も伺いたいです。今年はコンサートイヤーかと思うのですが、「デビュー当時を思い出すくらい一緒にいるな」というような感じですか?
佐藤:そこまでではないですね。デビュー当時はもう、本当にずーっと一緒だったんです。
ーーそんなにずっと一緒に過ごされていたんですか?
(全員うなずく)
佐藤:プロデューサーには「土日も休みなんかない。毎日練習だ」って言われるくらいだったので。
宮原:本当に毎日ずーっと一緒だったね。
佐藤:お昼頃から夜まで、毎日毎日。嫌でも、嫌じゃなくても(笑)。
全員:(笑)。
日野:あの頃は、トイレとお風呂以外は一緒だったもんね(笑)!?
佐藤:いやいや(笑)。でもそれくらいの感覚で一緒でしたね。
ーーもう少し先ですが、10月14日の結成記念日になると、いつも思い出すことはありますか?
佐藤:いろいろありますが、例えば、一番最初のイベントに出た時のことですね。お台場のアクアシティで歌ったんです。日野さんが帽子かぶっていたり、衣装も今とはちょっと違ったり。そして僕がMCで全然喋れず、それをプロデューサーが後ろから「はああもう…大丈夫か?」という感じになっちゃっていたり。
日野:そこから15年経って、見てくださいよ!佐藤くんのこの流暢な!もう、ペラッペラペラッペラ!(笑)
全員:(笑)。
佐藤:当時は、決められた通りに一字一句喋らなきゃいけなくて。間違えたらどうしよう?って何回も練習していましたね。そんなことも思い出します。
佐賀:やっぱり僕は路上ライブを思い出しますね。その頃に路上ライブをやっていたという感覚は、今も自分の中に残っているんです。それって、すごくいいことだなと思っていて。
ーーその時のご経験が、今も感覚として残っているという感じですか?
佐賀:そうですね。
佐藤:あと、絵としても覚えているよね。
宮原・佐賀・日野:うんうん!
佐賀:ホールで歌うのは、お金を払ってみなさんが来てくださっているので、「聴きます」「歌います」という雰囲気ですが、路上ライブって、「僕たち歌っているけど、みなさんどうでしょう?」と感じだったんです。そういう中で立ち止まった方が、お客さまとして聴いてくださるという。その光景やその時の感覚がすごく自分の中に残っていますね。
日野:路上ライブは、聴くのも通り過ぎるのも自由だもんね。止まってくれたら「あ、認められたんだね」って。
佐賀:そうそう!
ーー初めての路上ライブの時の緊張感などはいかがでしたか?例えば、「前日に緊張して眠れない」ということなどはありましたか?
佐藤:最初の路上ライブは、いきなり当日だったんじゃないかな?
日野:そうだったね。
宮原:「今から行ってこい!」みたいな感じだったね。「明日か…緊張する」という感じではなかったです。
佐藤:急に言われて、「え、今から行くんですか?」みたいな。
日野:佐藤くんが「え、歌えないっすよ」って。
佐藤:歌えなかったね。最初は度胸もなかったし。
日野:本当は路上ライブをする際には許可を取らないといけないんですよね。そういう事情もあったから、「本当にここで歌っていいのか、どうなんだろう」という気持ちでした。
佐藤:本当はダメなんですけど、まずは歌ってみようということになって、路上ライブ前に公園でちょっと練習しましたよね。
日野:広尾の有栖川公園だね。
佐藤:でも僕、「こんなとこで歌っちゃダメでしょ!?」って、緊張して歌えなかったんですよ。初めて歌ったのが「‘O sole mio」だったんですけど、自分のパートを歌えなくて。そしたら佐賀さんが「じゃあ俺が歌う!」って代わりにバーン!って歌ってくれて。それを見て、じゃあ俺も歌わなきゃってスイッチが入って。度胸はかなり、路上ライブでつけてもらいましたね。
日野:もうね、聴いてくださいよ!15年経った佐藤くんのロングトーン。どんだけ伸ばしてますか!?(笑)
全員:(笑)。
ーー「‘O sole mio」のロングトーン、すごいですよね。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、路上ライブにまつわるお話の続きと、「Encore」公演に向けての想い、今後どのようなアーティストになっていきたいかというお話などインタビュー後半の全文を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■佐藤:路上ライブの光景。絵で覚えている 日野:誰も足を止めてくれない絵が…
■佐賀:大学生の時にも経験した路上ライブ。みなさんの反応を見たくて大賛成だった
■宮原:最初は抵抗感があった路上ライブ。歌声に足を止めてくださる方々に出会えて
■佐藤:支えてくださったファンの方々が「応援してきてよかった」と思えるように
■佐賀:僕らならではのプログラム。クラシックからミュージカルまで音楽の歴史を
■日野:15周年の節目に「Encore」公演の機会もいただき感謝。心に残るものを届ける
■宮原:常に新たな「LE VELVETS」として、お客さまに歌を届けられていると信じて
<billboard classics LE VELVETS 15th ANNIVERSARY Premium Symphonic Concert 2023
-Encore->
【東京公演】2023年8月6日(日) 東京文化会館 大ホール
公式サイト
https://billboard-cc.com/levelvets2023-encore
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8月6日東京文化会館大ホール、行って参りました。歌を続けてきてくださってありがとうございます。VEL貴公子の美声、フルオーケストラの厚み、いい音をどっぷり浴びて芸術とは正にこういうことなのだと胸に刻まれた時間でした。15周年がさらに充実されさらに前進されますよう活躍を願っております。開催前にインタビュー記事ありがとうございました。VELの中身が少しでも知れたことが嬉しかったです。